辞書 | 品詞 | 解説 | 例文 | 漢字 |
---|---|---|---|---|
日本国語大辞典 | 名詞 |
( 漢字表記「潮」は朝しお、「汐」は夕しおの意 ) ① 海面が月と太陽の引力によって周期的に高くなったり低くなったりして、海水が岸また沖の方へ交互に動くこと。また、海流の動き。潮流。海水の流れ。うしお。 |
古事記(712)中「此の塩(しほ)の盈(み)ち乾(ひ)るが如(ごと)く、盈ち乾(ひ)よ」 | 潮・汐 |
② 海の水。海水。うしお。 | 古事記(712)上「塩(しほ)許々袁々呂々邇(こをろこをろに)〈此の七字は音を以ゐよ〉画(か)き鳴し〈鳴を訓みてなしと云ふ〉て引き上げたまふ時、其の矛の末(さき)より垂り落つる塩(しほ)、累積もりて島と成る」 | |||
③ あることをするのにちょうどよい時。よいおり。よい機会。頃あい。時節。しおどき。しおあい。 | 散木奇歌集(1128頃)恋上「水の海とおつる涙は成りにけりあふべきしほもなきと聞くより」 | |||
④ あいきょう。愛想。愛らしさ。また、情趣。 | 九州問答(1376)「しほのありてこつがましき人の物云たると、しほもなく無故実なる人の物云たるとは同事なりとも、更に別の物にてあるべき也」 | |||
⑤ 江戸時代、大坂新町遊里の下級遊女の階級。太夫・天神・鹿恋(かこい)の次で影・月(がち)の上。揚げ代が三匁であったところから、謡曲「松風」の「月は一つ、影は二つ、三つ汐の」の文句にかけていった語という。 | 浮世草子・御前義経記(1700)一「端女郎は鹿恋(かこひ)より下〈略〉位は一を壱寸とも月(ぐゎち)ともいふ。二は二寸共かげ共いふ。三を三寸とも塩(シホ)共いひ」 | |||
⑥ ⇒しお(塩) | ||||
広辞苑 | 名詞 |
(「塩」と同語源) ①月および太陽の引力によって、周期的に起こる海面の昇降。 |
「―の満ち干」 | 潮・汐 |
②海水。海流。 | 「―の流れ」 | |||
③ちょうどよいとき。おり。しおあい。しおどき。機会。 |
浄瑠璃、夏祭浪花鑑「言ひ出す―に茶を差し出し」。 「それを―に席を外す」 |
|||
④江戸時代、大坂新町遊里の遊女の階級の一つ。太夫・天神・ |
||||
⑤ |
犬筑波「水海のおきな面は―もなし」 | |||
大言海 | 名詞 |
〔うしほノ略、朝ノ上ゲシホヲ潮、夕ノヲ汐トイフ(康熙字典)〕 (一){うし |
字鏡
三十九
「潮、志保彌豆」 神代紀、上 四 「其矛鋒滴瀝之 萬葉集、十五 六 「 新古今集、十六、雜、上「和歌ノ浦ニ、月ノ出汐ノ、サスママニ」 |
潮・汐 |
(二) |
千載集、序「和歌ノ浦ニ道ニ携ヒテハ、七十ヂノしほニモ過ギ」 散木集、七、戀、上「水ノ海ト、落ツル淚ハ、ナリニケリ、逢フベキしほモ、ナキト聞クヨリ」 「稻ノ刈リ」ソレヲしほニ言ヒ出ス」 |
検索用附箋:名詞天文