しら(白)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 語素 ( 「しろ(白)」の変化したもの。一説に古形ともいう )
名詞の上について熟語をつくる。
① 白色であることを表わす。「しら梅」「しら雲」など。
② 染めたり塗ったり味をつけたりなどしない、生地(きじ)のままであることを表わす。「しら木」「しら焼き」など。
③ 純粋であることを表わす。「しら几帳面」「しら真剣」など。
④ うまく、または、とぼけていつわることを表わす。「しらとぼけ」「しら似せ」「しら化け」など。
⑤ 特別の身分や職業、状態のものでないことを表わす。「しら大衆」「しら店(だな)」「しら人(びと)」「しらふ」など。
名詞 ① ( 形動 ) つくり飾らないこと。よそおったところがないこと。また、そのさま。 評判記・難波物語(1655)「しらのやきとは、たとへば我身にちがひなどあるとき、そのおりのしゅびをすこしもかくさず、いちいちにあざりていふ類也」
② ( 形動 ) まじめなことや正直なこと。まっとうなこと。また、その人や、そのさま。 〔評判記・色道大鏡(1678)〕
歌舞伎・独道中五十三駅(1827)五幕「此方(こっち)はしらの職人だ」
③ 特別でない通常のもの。特別の身分や職業でないもの。 歌舞伎・初冠曾我皐月富士根(1825)四立「『悪所場の駕籠でござりますぞえ』『白(シラ)の辻駕籠とは値段が大層』」
④ ⇒じら
広辞苑 ①「しろ」に同じ。他の語に冠して用いる。
㋐白色。
「―玉」「―菊」
㋑手を加えないで 生地 (きじ)のままであること。 「―木」「―鞘」
㋒しらばくれること。
②つくりかざらないこと。あけすけなこと。 傾城買二筋道「―でいふほうがいい」
③正直なこと。まじめ 色道大鏡「―…正直の心也」
大言海 名詞 (一){しろ(白)ノ轉、熟語ニノミ用ヰル。 古事記、上 七十一 「赤玉ハ、緖サヘ光レド、 斯良 (シラ)玉ノ、君ガ裝シ、貴クアリケリ」
景行紀、十七年三月、長歌「平群ノ山ノ、 志邏 (シラ) 橿 (カシ)()ヲ、 髻華 (ウズ)ニ插セ、此ノ子」
「しら菊」しら紙」しら絲」しら旗」しら露」
(二)染メズ、塗ラズ、ソノママナルコト。 「しら齒」しら鞘」しら木」
(三)裝ハヌコト。飾ラヌコト。マジメナルコト。シラフ 傾城買二筋道(寬政、梅暮里谷峨)「しらデ云フ方ハ、ヨイ」

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附箋:名称 名詞 語素

最終更新:2024年10月26日 15:45