すく(漉・灑)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 他動詞 ① 紙の原料を水に溶かし、簀子(すのこ)の上にすくいあげて、薄く平らに作る。紙を作る。 源氏物語(1001‐14頃)鈴虫「紙屋(かんや)の人を召して〈略〉心ことに清らにすかせ給へるに」 漉・抄
② 紙を作るように薄く平らなものを作る。 南海寄帰内法伝平安後期点(1050頃)一「生(なま)しく踈(スキ)たる薄き絹をもてして」
広辞苑 他動詞 (「透く」と同源)
①水に溶かした 紙料 (しりょう)()の上に薄く敷きのばし、または抄紙機にかけて紙を製造する。
源氏物語鈴虫「唐の紙はもろくて、朝夕の御手ならしにもいかがとて、 紙屋 (かんや)の人を召して…心ことに清らに―・かせ給へるに」 漉く・抄く
②紙を製するように薄く平たいものをつくる。 「海苔を―・く」
大言海 他動詞 〔水ノ、透くヤウニスル意カ〕
紙ヲ作ル。かみ(紙)ノ條ヲ見ヨ。抄紙
又、海苔ヲ製スルニモ云フ。
字類抄「䌒、スク」
源、三十七、鈴蟲「紙屋ノ人ヲ召シテ來ト、仰セゴト給ヒテ、心殊ニ、淸ラニすかセ給ヘルニ」
加茂保憲女集「搔キ集メバ、陸奧ノ、 檀紙 (マユミノカミ)モ、すき合フマジク」
漉・灑
動詞活用表
未然形 すか ず、ゆ、る、む、じ、す、しむ、まほし
連用形 すき たり、き、つ、ぬ、つつ、たし、ても
終止形 すく べし、らし、らむ、ましじ、まじ
連体形 すく も、かも、こと、とき
已然形 すけ ども
命令形 すけ

検索用附箋:他動詞四段

附箋:他動詞 四段

最終更新:2024年11月04日 18:29