そふ(添(他動詞))

日本国語大辞典
辞書 品詞 解説 例文 漢字
広辞苑 他動詞 すでに有るものに外からつき従う形で新たに加える意。
①(補助として)加える。足す。
万葉集18「となみの関に明日よりは守部やり―・へ」。
源氏物語桐壺「限ある事に事を―・へさせ給ふ」。
「贈物に手紙を―・える」「脇から言葉を―・える」「錦上花を―・える」
添ふ・副ふ
②つき従わせる。 源氏物語夕顔「御使ひに人を―・へあかつきの道をうかがはせ」
③そばに近寄せる。 万葉集2「 剣刀 (つるぎたち)身に―・へ寝けむ若草のその(つま)の子は」
④よそえる。なぞらえる 万葉集8「たなぎらひ雪も降らぬか梅の花咲かぬが(しろ)に―・へてだに見む」
大言海 他動詞 〔前前條ノ他動〕
(一)加フ。足ス。益ス。添加
源、一、桐壺 十五 「イトドシク、蟲ノ音シゲキ、淺茅生ニ、露オキそふる、雲ノ上人」
萬葉集、十八 十七 「トナミノ關ニ、明日ヨリハ、守部ヤリ蘇倍」
同、十七 四十六 長歌「神ノ社ニ、照ル鏡、 倭文 (シヅ)ニ取リ 蘇倍 (ソヘ)、乞ヒ()ミテ」
源、一、桐壺 廿六 元服「限アル事ニ、事ヲそへサセ給フ」
(二)從ハス。()クル。 萬葉集、廿 五十 長歌「眞鹿兒矢ヲ、手挾ミ蘇倍テ」
(三)ヨソフナゾラフ準擬 萬葉集、八 五十五 「タナギラフ、雪モ降ラヌカ、梅ノ花、咲カヌガ(シロ)ニ、曾倍テダニ見ム」
枕草子、四、四十四段「そへ(ゴト)
天智紀、六年三月「 諷諫 (ソヘアザムク)者多」
古今集、序「大鷦鷯ノ帝ヲそへ奉レル歌」
兼盛集「雪積ル、年ニ添へテモ、賴ムカナ、君ヲシラネノ、松ニそへツツ」
動詞活用表
未然形 そへ ず、らゆ、らる、む、じ、さす、しむ、まほし
連用形 そへ たり、き、つ、ぬ、つつ、たし、ても
終止形 そふ べし、らし、らむ、ましじ、まじ
連体形 そふる も、かも、こと、とき
已然形 そふれ ども
命令形 そへよ

又、「そふ(添(自動詞ロ))」も参照。

検索用附箋:他動詞下二段

附箋:下二段 他動詞

最終更新:2025年02月23日 21:06