たち(館)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 ① 貴人、官吏などの宿泊する官舎。官邸。 日本書紀(720)欽明三一年七月(北野本訓)「高麗の使者を相楽(さはら)の館(タチ)に饗たまふ」
② 貴人の邸宅。やかた 万葉集(8C後)一七・三九四三・題詞「集于守大伴宿禰家持舘宴歌」
源氏物語(1001‐14頃)明石「女などは、岡辺の宿に移して住ませければ、この浜のたちに、こころやすくおはします」
③ 貴人を敬っていう語。やかた 源氏物語(1001‐14頃)玉鬘「大弐の御たちの上の、清水の御寺の観世音寺に」
④ 外敵を防ぐのに適当な地形などを利用して造った小規模のとりでや住居。小さな城。たて 高野本平家(13C前)八「次日兵衛佐の館(タチ)へむかふ」
広辞苑 名詞 (タテとも)
①貴人・官吏などの宿泊する官舎。
土佐日記「(かみ)の―より」
②貴人の邸宅。やかた 源氏物語明石「この浜の―に心やすくおはします」
③貴人の敬称。やかた 「御―殿」
④河川・沼沢に面する丘陵などを利用して作った、小規模のとりで。 太平記3「楠が―へ行き向かつて」
大言海 名詞 (タチ)ノ義カ〕
(一){又、ムロツミ。官使ナドノ假ニ寓スル家。旅館。ヤカタ
倭名抄、十 十二 居宅類「館作舘、多知、一云、無呂豆美、客舍之也」
繼體紀、六年十二月「物部大連方、欲向難波(ムロツミ)勅於百濟(ツカヒニ)
欽明紀、三十一年七月「錦部首大石以爲守護、更饗高麗使者於 相樂舘 (サハラノタチ)
(二){貴人ノ第宅。 源、十三、明石 十二 「娘ナドハ岡邊ノ宿ニウツシテ住マセケレバ、コノ濱ノたちニ心ヤスクオハシマス」
(三)城ニ似テ狹小ナルモノ。タテ 徒然草、六十八段「敵襲ヒ來タリテ圍ミ攻メケルニ、館ノウチニ、ツハモノ二人出デキテ、命ヲ惜シマズ戰ヒテ」

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最終更新:2025年01月26日 14:09