な(助動詞ロ)

大言海
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日本国語大辞典 助動詞 (断定の助動詞「なり」「」の活用形)
① 「なり」が推量の助動詞「なり」「めり」を伴うときの形。終止形「なり」(一説に、連体形「なる」)の語尾が音便で撥音となり、その「ん」が表記されなかったもの。→ななりなめり
② 「なり」の連体形「なる」の語尾が脱落したもので、中世から近世にかけて、終止法にも連体法にも用いられた。現代語では、「だ」の活用の中で位置づけられ、終止法には用いない。形容動詞語尾としても同様であるが、体言を受ける助動詞の場合は連体法に用いることもまれで、「なのだ」の形で用いることが多い。 ※史記抄(1477)一一「そばな者にむけても、はらをたつるか」
※寛永刊本蒙求抄(1529頃)四「あまり細字な注ぢゃほどに」
③ 終止形「なり」が接続助詞「と」に続くときの音便形。「なりとも」「…でも」の意を表わす。 ※浄瑠璃・博多小女郎波枕(1718)上「おまへひとりはどうなと成」
広辞苑 助動詞 ①指定の助動詞「なり」の連体形「なる」(一説に終止形「なり」)が撥音便となって、その「ん」の表記されなかった形。伝聞推定の助動詞「なり」、推定の助動詞「めり」につづく時に現れる。 源氏物語紅葉賀「人や咎めむと隠したまふ―なり」
②指定の口語助動詞「だ」の連体形。多く下に「の」「ので」「のに」がつづく時に用いられる。→

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最終更新:2023年07月14日 23:13