つむ(積(自動詞))

広辞苑
辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 自動詞 重なって次第に高くなる。つもる。また、物事がたびたび起こったり行なわれたりする。 万葉集(8C後)一九・四二三四「鳴く鶏はいや重(し)き鳴けど降る雪の千重に積(つめ)こそわれ立ちかてね」
他動詞 ① 置いてあるものの上に重ねて置く。次第にもりあげる。次々に重ねる。また、ある物をうずたかく置く。 小川本願経四分律平安初期点(810頃)「墼斉しくあらずは、剗(けづ)りて斉平にあら令む応し。若し燥かば、積(ツム)応し」
源氏物語(1001‐14頃)浮舟「韻塞ぎすべきに、集ども選り出でて、こなたなる厨子につむべきことなどのたまはせて」
② 船や車などに、荷を載せる。 日本書紀(720)斉明二年九月(北野本訓)「舟二百隻を以って石上(いそのかみ)の山(やま)の石を載(ツム)て流(あみ)の順(まにまに)宮の東山に控引(ひ)く」
③ ふやす。増す。また、物事をたび重ねて行なう。 日本書紀(720)神武即位前甲寅(北野本訓)「慶(よろこひ)を積(ツミ)、暉重(かさ)ね多(さは)に、年所(とし)を歴(へ)たり」
④ 集め貯える。ためる。貯蓄する。 日本書紀(720)皇極三年一一月(岩崎本訓)「庫(つはものくら)を起(た)てて箭を儲(ツム)」
⑤ 神などに捧げる。
大言海 自動詞 次第ニ、高ク重ナル。ツモル。タマル。 古今集、十七、雜、上「笹ノ葉ニ、降リ積む雪ノ、(ウレ)ヲ重ミ、本クダチユク、ワガ盛リハモ」
續千載集、十、釋敎「乘リ積めル、人ヲシ渡ス、舟ナレバ、西ノ流レニ、棹ヤサスラン」
新古今集、一、春、上「降リ積みシ、高根ノ深雪、融ケニケリ、キヨタキ川ノ、水ノ白浪」
動詞活用表
未然形 つま ず、ゆ、る、む、じ、す、しむ、まほし
連用形 つみ たり、き、つ、ぬ、つつ、たし、ても
終止形 つむ べし、らし、らむ、ましじ、まじ
連体形 つむ も、かも、こと、とき
已然形 つめ ども
命令形 つめ

又、「つむ(積(他動詞))」も参照。

検索用附箋:自動詞四段
検索用附箋:他動詞四段

附箋:他動詞 四段 自動詞

最終更新:2025年04月13日 16:52