つむ(積(他動詞))

日本国語大辞典
辞書 品詞 解説 例文 漢字
広辞苑 他動詞 ①同質のものをその上その上へとうずたかく重ねおく。 宇津保物語祭使「文机にむかひて、文どもめぐりに山の如く―・みて」。
「石を―・む」
積む
②物事をたび重ねる。 万葉集9「長き()に思ひ―・みこし憂はやみぬ」。
源氏物語須磨「年ふるあまもなげきをぞ―・む」。
日葡辞書「ゼンノコウヲツム」。
「苦労を―・む」
③船・車などに、荷を載せる。 宇津保物語藤原君「銭・絹・米、車に―・みて出したて給ひ」
④集めたくわえる。ためる 皇極紀「(つわものぐら)を起てて箭を()む」。
「巨万の富を―・む」
⑤金を沢山出す。 「契約金を―・む」
自動詞 次第に高く重なる。たまるつもる 万葉集19「降る雪の千重に―・めこそわが立ちかてね」。
「降り―・む雪」
大言海 他動詞 (一)次第ニ、高ク重ヌ。上ニ上ニト置ク。次第ニ盛リアグ。 雄略紀、十一年十月「相謂曰、嗟乎、我國(ウチツミオケル)鳥之高、同於小墓、旦暮而食、尙有其餘
萬葉集、十六 廿二 「アラキ田ノ、シシ田ノ稻ヲ、クラニ 擧藏 (ツミ)テ、アナウタウタシ、吾ガ戀フラクハ」
謠曲、百萬「 力車 (チカラグルマ)ニ七車、積むトモ盡キジ、重クトモ」
(二)運ビテ載ス。 齊明紀、二年九月「自香山西石上山、以舟二百隻(ツミテ)石上山石、順流控引於宮東山
萬葉集、四 四十五 「戀草ヲ、力車ニ、ナナ車、積みテ戀フラク、吾ガ心カラ」
「荷ヲ船ニ積む」車ニ積む」
(三)增ス。殖ス。 「齡ヲ積む」功ヲ積む」
(四)集メ(タクハ)フ。溜ム。 皇極紀、三年十一月「穿池爲城、起(ツム)箭、恆將五十兵士、繞身出入」
「金錢ヲ積む」
動詞活用表
未然形 つま ず、ゆ、る、む、じ、す、しむ、まほし
連用形 つみ たり、き、つ、ぬ、つつ、たし、ても
終止形 つむ べし、らし、らむ、ましじ、まじ
連体形 つむ も、かも、こと、とき
已然形 つめ ども
命令形 つめ

又、「つむ(積(自動詞))」も参照。

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附箋:他動詞 四段 自動詞

最終更新:2025年04月13日 17:30