つや(豔・艶)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 ① あざやかにうつくしく光ること。光沢。なめらかな表面にあらわれる光。 枕草子(10C終)三〇二「濃き衣のいとあざやかなる、つやなど月にはえて、をかしう見ゆる、かたはらに」
俳諧・乙二七部集‐附録(1830‐44)下「名月やことしは米に光沢のある〈夕山〉」
② 若々しい張りや弾力を感じさせる美しさ。うるおいのある強さ。 わらんべ草(1660)四「つやと、にほひと、ゆふと、是、にたる物にて、名もかハリたり」
③ 好ましく、また、いとおしい情感をおこさせるような態度やことば。愛敬。しな 評判記・色道大鏡(1678)四「床にいりては、ふるもよしふらぬもよし。此日ふるふらぬは、其男のかかりとつやによるべきなり」
④ 相手をうれしがらせるようなことば。お世辞。追従。 浄瑠璃・仮名手本忠臣蔵(1748)七「じつは心に、思ひはせいで、あだな、ほれたほれたの口先は、いかひつやでは有はいな」
⑤ 添えてとりつくろうもの。飾り。粉飾。おまけ。 歌舞伎・茶臼山凱歌陣立(1880)二幕「包む心も母親に気を落させじと重成が、帰城を約す詞の艷(ツヤ)」
広辞苑 名詞 ①うるわしく光ること。光沢。 枕草子302「濃き(きぬ)のいとあざやかなる、―など月にはえて、をかしう見ゆる」。
「―を出す」
②若々しく、張りのある感じの美しさ。 「―のある声」「芸に―が出る」
③味わい。おもしろみ。 「―のない話」
④おせじ。 愛敬 (あいきょう)しな 武道伝来記「おもはゆげなる―なして」
⑤男女の情事に関したこと。色めいたこと。 「―(だね)
大言海 名詞 (一){色、鮮ニ麗ハシク、潤フガ如ク(ヒカ)ルコト。水氣ヲ帶ビテ、光ヲ生ズルコト。光澤 源、廿五、螢「つやモ色モ、コホルバカリナル御衣」
枕草子、七、廿六段「火ノカゲニ 半臂 (ハンピ)ノ緖、キヌノつやモ、晝ヨリハコヨナウ勝リテ見ユル」
同、十一、百四十六段「コキ衣ノ、イトアザヤカナルつやナド、月ニハエテ、ヲカシウ見ユル」
豔・艷
(二)男女ノ情事ニ關シタルコト。色メキタルコト。 「艷モノ」艷モノガタリ」艷ダネ」

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最終更新:2025年04月19日 13:28