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のち

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 ① 空間的に、うしろ。 小学入門(甲号)(1874)〈民間版〉「すべてのこと前にのみいそげば後(ノチ)は必(かならず)おろそかになり」
② 時間的に、それよりあと。ある時よりあと。
(イ) それが行なわれたあと。
古事記(712)下・歌謡「笹葉に 打つや霰(あられ)の たしだしに 率寝(ゐね)てむ能知(ノチ)は 人は離(か)ゆとも」
(ロ) 今後。将来。これから先。 古事記(712)上・歌謡「我が心 浦渚(うらす)の鳥ぞ 今こそは 我鳥(わどり)にあらめ 能知(ノチ)は 汝鳥(などり)にあらむを 命は な死せたまひそ」
宇津保物語(970‐999頃)藤原の君「あが君や、のちの心みにはありといふとも、けふの御返事は、露をも見給へ」
(ハ) 後刻。後日。すこし時がたったあと。 夜の寝覚(1045‐68頃)四「さらなる事はのちに、さはとぞと答へてぞたち給ひぬるのちに」
③ 後世。のちの世。 万葉集(8C後)一九・四二一二「をとめらが後(のち)のしるしと黄楊小櫛(つげをぐし)生ひかはり生ひて靡きけらしも」
④ 死後。没後。 宇津保物語(970‐999頃)俊蔭「但し、命ののち、女子のために、けぢかき宝とならむ物を奉らん」
⑤ 子孫。 日本書紀(720)神代下(鴨脚本訓)「火の酢芹の命の苗裔(ノチ)、諸の隼人等、今に至まで、天皇の官墻之傍(みかきもと)を離れずして」
⑥ 順番や序列が、あとであること。また、下であること。
(イ) 次に、ある位についた人。おくれてなった人。次(つぎ)。
万葉集(8C後)二・二〇二・左注「案日本紀云、〈略〉後(のちの)皇子尊薨」
(ロ) 同じ種類の物事が続けてある場合の、あとの方の物事。二度め。次(つぎ)。 延喜式(927)祝詞「若し後の斎ひの時は後の字を加へよ」
(ハ) 来年。明年。
⑦ 太陰暦で、普通の月に続いているもう一つの月。閏(うるう)。 読本・椿説弓張月(1807‐11)続「そのころ廉夫人懐胎にて後(ノチ)の彌生は臨月なるよしを聞ぬ」
広辞苑 名詞 ①(時間的に)あと 古事記下「率寝てむ―は」。
「晴―くもり」
②未来。将来。 万葉集19「少女らが―のしるしと」。
「―の不安」
③子孫。後胤。 宇津保物語蔵開上「此の世に仲忠をはなちては御―なし」
④なきあと。死後。 源氏物語若菜下「ましてこの―といひては伝はるべき末もなき」
大言海 名詞 (一)次ナルコト。後レタル方。アトウシロ。((マヘ)(サキ)ノ反) 字類抄「後、ノチ、先後、后」
(二){年、月、日、時ノ未來ノ方。後來 神代紀、上「天先成而地(ノチニ)定」
萬葉集、十九 廿七 「少女ラガ、(ノチ)ノシルシト、ツゲヲ櫛、オヒカハリオヒテ、靡キケラシモ」
「後ノ爲ニ」後ノ世」後ノ年」後ノ春」
(三){後胤。子孫。 枕草子、五、四十六段「モトスケガ、のちト云ハルル、君シモヤ、今宵ノ歌ハ、ハヅレテハ居ル」
宇津保物語、藏開、上「コノ世ニ、仲忠ヲハナチテハ、御のちナシ」
(四){ナキアト。死後。歿後。 天智紀、八年十月「臣旣不敏、當復何言、但其 葬事 (ノチノワザ)、宜輕易、生則無於軍國、死則何敢重難」
宇津保物語、俊蔭 廿二 「但シ、命ノ後、女子ノ爲ニ、氣近キ寳トナラム物ヲ奉ラム」
「後ノ弔」後ノ事」

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最終更新:2026年01月24日 13:47