や(八)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 (よ(四)の母音交替形としてその倍数を表わしたもの)
① 八つ。名詞・助数詞の前に直接つけて用いる。具体的な数ではなく数の多いことを表わす場合もある。「八重(やえ)」「八岐(やまた)の大蛇(おろち)」「八雲」など。
② 物の数を、声に出して順に唱えながら数えるときの八。実際に唱えるときには「やー」と長く発音することも多い。やあ ※年中行事秘抄(12C末)鎮魂祭歌「一(ひと)二(ふた)三(み)四(よ)五(いつ)六(むゆ)七(なな)や九(ここの)十(たりや)」
[補注]「や」は副詞の「いや」(縮約形の「や」もある)と同源との説も近世に見られるが、荻生徂徠は『南留別志』で「ふたつはひとつの音の転ぜるなり。むつはみつの転ぜるなり。やつはよつの転ぜるなり」とする。
広辞苑 ①(ヤ(弥)と同源)数の名。やつやっつ。はち。 万葉集13「―(とせ)
②⇒や(弥)
大言海 数詞 〔よ(四)ニ對ス〕
(一)四ト四ト合ヒタル。ヤツノ。
(二){凡ソ(ヤツ)ノ數多キ。
此語ヲ(イヤ)ノ約ト云フ人アレド、十ノ七八ト云フ意ニテ「七重ノ膝ヲ八重ニ折ル」七浦」七瀨」五百代小田」ナド、皆數多キヲ云フナリ。八ガ彌ナラバ、此等ノ七、五百ハ、何ノ略トカセム。
萬葉集、十三 十六 長歌「吾ガ歎ク、 八尺 (ヤサカ)ノ歎キ」

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最終更新:2024年07月28日 14:01