「ふん……雑魚め。大人しく女に生まれていれば苦しまずに済んだというものを」
自分で好んで男に生まれたわけじゃない、と心の中で
ラブハンターにツッコミながら、ジョルノは状況を確認する。
まず敵――ラブハンターは、野球に関する能力を所持している。
ボールをデイパックから取り出す様子はなかったので、おそらくボンバーマンのように自らボールを生み出しているのだろう。
パワポケって一体どんなゲームなんだよ……
それはともかく、ラブハンターの能力は厄介なことに間違いはない。
確かパワプロでは5方向分の変化球を持てたはずである。
つまり、直球を入れれば6方向分に変化する球を避けるなり防ぐなりし続けないといけないのだ。
なんかもうここまで来ると弾幕ごっこな気分である。
(やれやれ……)
おそらく勝利を収めたとしても、最初の放送を乗り越えるのは厳しいだろう。
重症で、過疎ロワで、しかも普通の反主催だ。
そんな奴、どう考えてもズガンか放置されるかだ。
誰だってそーする。俺もそーする。
「だがッ! 反逆! やらずにはいられないッ!」
投球体勢に入ったラブハンターを睨みつけ高々と叫ぶ。
どうせ死ぬのだからといって、その運命に黙って従うなど御免だ。
『マーダーであるラブハンターを倒す』
『この戦闘の経験で得たものをメモし、脱出しそうな人に託して自ロワの仲間に渡してもらう』
今パッと浮かんだだけでも、やれることは2つもある。
やれることがある限り、全力を尽くしてそれに取り組む。
それが過疎ロワの生き方だッ!!
「これで……」
だが――その生き方は、別にジョルノに限ったことではない。
パワポケロワもまた過疎ロワである。
ラブハンターとて『自重せず、メジャーな空気のお祭りに混ざる』という己に出来る事を全力で成そうとしているのだ。
自然に盛況ロワに混ざる事にかけては、パワポケロワはジョジョロワよりも長けている。
『チャットにエースがいる』――そのことが、自重せず暴れまわることの後押しをしていた。
そして、序盤の熱血だろうが鬱だろうが投下できる雰囲気の内は、想いの強さはそのまま戦闘力へと直結するッ!
「終わりだッ!!」
今のジョルノに避けるだけの体力はない。
そして、どの変化か見極められない以上拳で叩き落とす事も困難極まる。
だがしかし! そういう時のお約束がパロロワにはある!
そう、支給品と言う名の後だしジャンケンアイテムがッ!
「リバースカードオープン! マジックシリンダーッ!」
先程立ち上がる際にこっそり伏せておいた遊戯王カードを発動させる。
魔法の筒(マジックシリンダー)――相手の攻撃を一度だけ無効にし、その半分の威力を相手プレイヤーにダイレクトで与えるトラップカードだ。
「何ィ!?」
ラブハンターの予期していた軌道を無視し、渾身の重い球ジャイロが吸い込まれていく。
巨大化した、ジョルノが頭に乗せているコロネに。
何がどうなっているのか分からないが、とにかくボールはもう一つのコロネから吐き出され、ラブハンターへと飛来する。
「なめるなッ、ライナーごときを取れない俺ではない!」
ラブハンターとて、伊達に過疎ロワと言われるロワで書き続けているわけではない。
どんなボールでもしっかり取り、属性をつけて次の人に投げる。
それを心がけて、今まで腕を磨いてきたのだ。
迫る剛速球を正確にグラブの中へと収め、そして――
「ぐ、おおおおおッ!?」
ラブハンターの能力『三種の神器』がひとつ、ナイスなグラブ。
怪我に強くもなれるという超常的なアイテムだけあって、その頑丈さは折り紙つきであった。
にも関わらず、そのグラブは今、ひたすらに回転するボールに押し負け徐々に磨り減っている。
「忠告してあげましょう。マジックシリンダーは相手のプレイヤーに直接のダメージが行くトラップカード。防いだところで無駄なんですよ。
無駄なことは嫌いなんで、さっさと喰らってくれませんかね。無駄無駄無駄……」
傍の木から生み出した肉で足の治療をしながら、ジョルノはラブハンターに忠告する。
カードは効果が発揮されるまで消えないので、おそらくボールを落とした後で改めてボールが顔面なりにダメージを与えてくれるだろうと思っての忠告だ。
もっとも、その忠告を聞いてホイホイ従うとは微塵も思っちゃいなかったが。
それでも、万に一つでも勝つ可能性があるなら全てやっておく。それがジョジョバトルの鉄則である。
「何人もの女と付き合い、鍛え抜かれた野球能力をなめるなああああああああああッッ!」
ラブハンターにとって、グラブに収めたボールを落とすなどプライドが許さなかった。
パワポケは、彼女を作らず友人とも遊ばず真面目に練習ばかりするより、デート三昧遊び三昧な方が優れた選手になるゲームだ。
いわゆる『リア充は何やってもうまくいく』という奴だろう。
何人もの女と付き合った者に与えられる≪ラブハンター≫という偉大なる称号を背負う男は、オールAが基本である。
当然守備職人の特殊能力も持っているし、超特殊能力は絶倫だ。
そんなラブハンターが、無様にエラーなど出来ようはずもない。
ましてやここは書き手ロワなどという大舞台。
こんなとこでエラーしようものなら、“G.G.”の称号を与えられかねない。
もう許してやれよと思ってはいるが、自分が呼ばれるのは勘弁である。
特に響きがラブハンター的に許せるものではない。
自慰自慰て。イケメンリア充がそんな称号受け取れるかい。
「何……だと……?」
追撃が来る可能性を考え、視線を一瞬ボールからジョルノへと移した時の事だった。
ジョルノがいなくなっている事に動揺した隙を突くようにして、ボールは勢いを増しグラブを完全に削り取る。
グラブには綺麗な円形の穴が空き、そしてその穴越しに見えるきめ細かな肌へとボールは吸い込まれていった。
「GYAAAAAAAAAAAAAAA!!!」
ラブハンターからイケメンらしからぬ絶叫が上がる。
無理もない。威力が半減されていたとはいえ、人を殺せる威力の剛速球がダイレクトアタックしてきたのだ。
骨折などの深刻な怪我に至っていなかったとしても、この手の痺れでは当分フルスイングは出来ない。
筋力を上げ殺傷力を高める三種の神器が一つ『よくとぶバット』は当分使えなさそうだ。
(やはり衝撃を緩和するために添えていた利き腕にまでは効果が及ばない、か……)
ラブハンターの背後に回るため、まだ馴染みきっていない足を必死で動かすジョルノ。
彼は逃げてなどいなかった。
ここで逃げたら、本当に何も成せないことになるのだ、ここで戦うのは当然である。
(ボールを取りこぼした隙に、殺らせてもらうッ!)
ジョルノの姿が見えない理由は実にシンプル。
『イカスミで体に絵を描き、背景に溶け込んでいるから』だ。
深夜なため、黒の濃淡で背景を描き切る事が出来た。
……誰? 今「んなことできるわけねーだろボケ」っつった奴?
そんなジョジョ童貞の方にも分かりやすく説明をすると、ジョジョ世界では『それっぽい理屈さえつけばなんでもあり』なのである。
体に絵を描いて背景と同化するのは勿論、サブリミナル効果でカタツムリになったりなど、様々な荒木理論が存在するのだ。
そしてジョジョキャラの名前を冠するジョルノは、その屁理屈にも似た荒木理論を扱う事が出来る!
そう、だからジョルノは完璧に背景と同化していたのだ。
だがしかし、ジョルノの腹にはボールがしっかりとめりこんでいる。
骨や内臓にダメージが行くほどのダメージはない。
それでも完全にジョルノの不意を突いたその一撃は、ジョルノの体勢を崩すには十分な威力を持っていた。
「っぐう」
呻き声をあげながらも振り上げた拳はラブハンターへは届かない。
ずれた軌道を修正するよりも速く、回転しながら飛んできたバットがジョルノの側頭部へと叩きつけられた。
「何……故……」
ジョルノがその場に崩れ落ちる。
まだ足が完治していない事に加え、何度も攻撃を食らったせいで足にキていた。
雌豹のポーズで蹲るジョルノに歩み寄りながら、ラブハンターは解説する。
「ふん……盗塁をそう易々と決められると思ったか、バカめ」
別に解説してやる義理はないのだが、ラブハンターは冥土の土産と言わんばかりに解説を続ける。
結果的に先程はボールをグラブから落としてしまった。
プライドがその事を許さないが故に、解説をしてでも『ファインプレーでエラーを挽回した』とアピールしたいのだ。
「それに、ここは茨城県だ。そして書き手ロワは3rdを謳っているが実質4th。
そして野球のポジションで4と言えばセカンドを指す。
そう、言わば俺のいるここは『セカンド・イバ』! ドラゴンズの誇る二遊間の名を冠しているのだ!
弾いてしまったボールをトスし、アウトにすることくらい造作もないんだよ!」
無理矢理すぎる。
そう思ったが、自分のやったこともなかなかに無理のある理論を基にしていたので口に出しては言えなかった。
「だとしても……井端選手はショートのはず……セカンドでその能力が出せるというのはおかしいんじゃあ……」
「ふん、愚か者め。パワポケでの井端選手はセカンドを守る事もできるんだ」
そう、パワポケでは本職がどこであろうと、サブポジションを普通に守らせることができる。
しかもAIがおバカなのか、センター荒木もざらである。
そんなソフトを原作にしたロワの出身者なのだ、中途半端な野球ネタ能力を発揮したとしてもおかしくはない。
「パワポケ厨め……」
「ほざけ。それにアライバはコンバートの話もあるから別におかしくはないんだよ」
「そもそも君のロワには関係ないじゃないか。確かに、他に野球ネタをやっているロワがなかったらその能力でも納得がいきますよ。
だが、パロロワ界には野球ロワがある。ドラゴンズロワがある。ましてや完結していて、井端選手は主役格だ。
野球ロワの書き手でもない人間がその能力を得ているのはどうかと思いますけどね」
ジョルノにそう言われた時、ラブハンターは思ってしまった。
確かにそうだ、このネタをやるのは俺じゃなく野球ロワの書き手さんだった方だ――と。
「うぐっ……!?」
そして、ラブハンターは未知の体験をすることとなった。
視覚的な異常が発生したわけではない。
アナウンスが流れたわけでもない。
ただ直観的に、先程は使えていた野球選手ネタがもう使えないだろうということが分かった。
(そうか……意志の強さやこじつけで能力が成長するのと同様に、書き手ロワでは能力が退化することもある……!
自分自身で能力を心の底から否定したら、待っているのは能力の喪失かッ)
舌打ちをするラブハンターの注意が、再びジョルノから離れてしまう。
恋多き男は余所見をしやすいものなのだ。
そしてその隙を見逃す程、ジョルノも甘い男ではない。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
声を張り上げて気合いを入れ、何とかもう一度立ち上がる。
ふらふらで、中腰だが、それでも勝つには十分だ。
そしてラブハンターを睨みつけ、前屈みのまま自身のズボンへと手をかけた。
カチャカチャと音を立てベルトが外される。
心なしか、ズボンの股間部分が先程よりも盛り上がっていた。
「なっ……おまえ何やってるんだジョルノ・ジョバーナーーッ! 脱衣はともかく理由(ワケ)を言えーーッ」
ラブハンターという名前でも、男は攻略対象外。
いきなり下半身を晒されても正直困る。
これが女の子ならサービスになるのかもしれないが、野郎の下半身なんて誰一人望んじゃいない。
ちなみにドラスみたいなのは『野郎』や『男』に含めません。あれは『おとこのこ』です。
よって『サービスシーンを求められている野郎』の例としてあの手のキャラを持ち出す事を禁じます。
(どうする!? 確実に何か企んでるぞアイツはッ!)
さすがに何も考えずにズボンを下ろそうとしているわけではないだろう。
かといって、先手必勝としてジョルノに襲いかかる気にはなれない。
何せラブハンターは先程トラップカードで痛い目を見ている。
こちらの攻撃を促すためのブラフである可能性を考えれば、軽率な行動は取れないだろう。
背後からの奇襲に備え、感覚を研ぎ澄ませながらジョルノの股間を注視する。
ズボンを下ろすとそこには、一本の木がにょっきりと生えていた。
「かかったな、アホが!」
そう、ジョルノは蹲った際に自分のパンツに生命を与えていたのだ。
成長するまでの時間を会話で稼ぎ、期を見計らってズボンを脱ぐ。
するとモロチン、もといモチロン、木は己を抑えるものがなくなるため、ラブハンター目掛けて一気に伸びるというわけだ。
ラブハンターもライナーに飛びつくような勢いで横っ跳びをかまし、紙一重で木を避ける。
しかし、ジョルノの真の狙いはそれだった。
急速に伸びる木を避ける際、ジョルノから目を離さないことは困難である。
そして、その一瞬の隙を突いてジョルノが何かしていないか確認するためにも、ラブハンターはジョルノの方へと視線を向ける。
股間から木が取れて、代わりにそこにはダイアーさんの顔がついているとも知らずに。
「
黄金体験中華砲乱射ッ(ゴールデン・チュウカザンマイッ)!!!」
股間から顔を出した『ダイアーの黄金体験(ゴールド・エクスペリエンス・ダイアー)』の口から、大量のイカスミが噴射される。
そのビジュアルのインパクトで一瞬体が硬直したこともあって、ラブハンターはイカスミをもろに食らってしまう。
「フフ……い…イカ墨入りのスパゲッティは、く、黒か……ろう………フッ」
イカスミの真骨頂とは眼潰しにある。
本来イカスミは『射禍朱見』と書き、古代中国に伝わる暗器の一つだったのだ。
鍛える事が困難と言われる口内を鍛えし者のみが使えると言われ、
禍を象徴する暗黒の液体で正確に相手の眼を射抜き、相手の視界を朱色に染め『見る』という行為を奪うことからこの名が付けられたと言われている。
この技を古代ヨーロッパに持ち帰った射禍朱見使いネテロの名前がなまり、現在のネエロの語源になったという話はあまりにも有名である。(民明書房刊『暗器の歴史』より)
「目が……目がアアアアアアアアッ!!」
お約束のセリフを叫ぶも、手探りで取り出した支給品のナイフを構える。
何の変哲もないナイフだが、これはパワポケロワにおいて二朱と准がフラグを立てるきっかけを作ったナイフである。
ラブハンターという名を冠するきっかけとなったナイフと言ってもいいかもしれない。
要するに、持ち慣れた獲物なのだ。
本来持ち慣れた獲物の支給は死亡フラグなのだが、書き手ロワではそんなことはさほど大きな問題にならない。
(駄目だ……近付けない……ッ)
ナイフを出鱈目に振り回しているのに、ほとんど隙がみつからない。
それもそのはず、ラブハンターは乱戦を書いた人として書き手紹介を受けているのだ。
ジョルノの予想通り、乱戦が得意という書き手としての能力はラブハンターの身体能力にきちんと反映されていた。
乱戦を得意とするということはすなわち、第三者の介入に強いということである。
目の前の相手との戦いに夢中で他の戦闘の巻き添えを食うようでは「乱戦に強い」と言うことはできないのだから。
つまり奇襲に強いということなわけで、対戦相手がジョルノから“見えない相手”に切り替わった所で、あっさり攻撃出来るわけではないのだ。
ましてや全身に大ダメージを受けているジョルノでは、隙を見つけてもそこを叩く前にやられてしまうだろう。
何せこちらは近距離からしか攻撃できないのだ。一度の失敗が死に繋がる。
かと言って手元の衣服に生命を与えて遠距離から攻撃しても決して致命傷にはなるまい。
それでも一応目を拭う動作を邪魔するために木での攻撃はしておくが。
「眼潰しごときでこの俺が自重すると思うなアアアッ!」
目を拭おうとしていた右手を木で弾かれたラブハンターは、目を拭うことを止めて走り出す。
攻撃の方角さえ分かれば、相討ち覚悟で突っ込むのみ。
自分の命を守るために保守的になるくらいなら、自重せず突っ込んだ方がマシである。
「まあ、最初から近付いて貴方を倒す気なんてなかったんですけど」
ゴゴゴゴゴと派手な音を立て、地面がどんどんせりあがる。
ラブハンターはそれでも構わずジョルノに襲いかかろうとするも、あまりの振動に転倒してしまい攻撃することは叶わなかった。
「警告しておきますが、僕を今攻撃すると困るのは貴方ですよ」
「……どういうことだ?」
口調からジョルノが交渉を切り出そうとしていると悟り、ひとまずラブハンターは目元を拭い視界をクリアにする。
すると、目の前に青空が広がっていた。
「な、何ィィィーーーーーー!?」
「ああ、先にタネを明かしておきますと、景色と同化していた時にすでにゴールド・エクスペリエンスで下準備をしていたんですよ。
これだけ大きな木になるには若干の時間を要しましたが、まあ間に合ったから良しとしましょう」
ラブハンターの視界に広がるのは、青い空ともふもふとした緑の地面。
どうやら、自分はやたらと大きな木の上に立っているらしい。
ゴールド・エクスペリエンスで巨木になるようしておいた天道虫のブローチを、ラブハンターの背後に回る際地面に転がしておいたのだ。
「僕が死ぬとこの木は枯れて二人とも御陀仏ですから、そこのところ気をつけて下さい」
この高さから落ちたらさすがに助からないだろう。
そんなことを思いながらラブハンターは舌打ちをする。
爆発系ならまだ何とかなったかもしれないが、落下系のダメージは不味いのだ。
いくら普通の人間と人体の構造が違っていても、高いところから落ちてしまえば普通に死ぬ。
特に最近のパワポケでは転落死が目立っているだけに、助かるとは思えない。
「……しかしこんな巨大な木を生やすとは、過疎ロワのくせに制限緩すぎるんじゃないのか?」
「生憎自重を知らないのは僕らも一緒でね。まあ、ジョジョロワの自重しなさの原因は半分近く荒木ですけど。
制限は大切なモノと引き換えにすればある程度はぶっちぎれるんですよパロロワでは」
腕なり命なりと引き換えに、爆発的な威力の技を繰り出せる。
熱血展開で度々見られる光景だ。
もっとも、結局敵は仕留められずに立ったまま死んだりすることが多いのだが。
「大切なもの、だと? 五体満足の身でどの口がほざく」
「……書き手ロワにおいて、名前は大きな意味を持っています。
貴方がパワポケ主人公のビジュアルだったり、僕がジョルノのビジュアルだったりするのも、名前に合わせてのことでしょう。
どういう基準で名前を付けられたのかは分かりませんが、とにかくこの名前は主催者に付けられたとみて間違いないでしょうね。
僕らは自分のビジュアルを確認するよりも早く、それこそ瞬時に自分の名前を認識したはずですから。
わざわざ名前を与え、しかもその名にあった容姿まで用意してくれているのです、『名前と容姿という形で僕らの役割は主催者によって最初から決められていた』と言い換えてもいい。
例えば“反主催になるであろうジョルノの僕”と“自重しないであろう貴方”を近くに配置したのにも、何かしらの意図があってのことでしょう。
ああ、そうそう。名前から想像すると、貴方は異性に会ったらフラグを立てたいとか考えているんじゃあないですか?」
自重が嫌いなラブハンターだが、ジョルノの話を無視して襲いかかる気にはならなかった。
最初はジョルノが制限を無視して自重しない威力を発揮したので、自分も制限を突破する参考にでもしようと質問をした。
そして今、ジョルノに自分の思考を見破られたことで、ラブハンターはジョルノへの殺意を忘れそうになっている。
もしもジョルノが正しい考察ができる人間なら、その考察を利用し、主催の意図からすら脱却する究極の自重知らずになれるかもしれない。
制限をぶっちぎるチート性能と言う、究極の自重知らずに。
過疎ロワの自分なんかが、盛況ロワの人間よりもフリーダムになれるかもしれない。
その可能性は、ラブハンターにとって何よりも魅力的なのだ。
「まあ、まだ僕らしか実例がないですし、名前と僕らのアイデンティティについての話は置いておきましょう。もっと他の人に会わないと考察になりませんし。
とにかく、名前っていうのは重要なんですよ。昔流行ったマジカルチェンジでしたっけ、文字を変えて別のものにするゲームがあったじゃないですか。
そういうように、名前が数文字変わるだけで全然違うものになってしまうんですよ。
貴方に合わせて分かりやすく例えると、そうですね、“野茂英雄”と“ホモビデオ”ですね。数文字の違いしかないのに、二つは全然別のものでしょう?
そして、それと同じように、“僕”と“
ジョルノ・ジョバァーナ”も似て異なる物なんです」
「……まあ、そうだろうな。俺もだが、書き手としての知識をしっかりと有している」
「そう、僕は最初からジョルノ・ジョバァーナの偽物であってジョルノ・ジョバァーナそのものではなかった。
口調も思考も、中途半端にジョルノとジョルノ以外の者との間を行ったり来たりしていた……
だから、名前を変えても“僕”は“僕”のままでいられたんですよ」
そう言って、ジョルノ・ジョバーナは自分の名前を地図の裏に書いてみせる。
しかし、何が言いたいのかラブハンターには理解できない。
それもそのはず。ラブハンターは口頭でしか最初の自己紹介を聞いていなかったし、そこまでジョジョに詳しいわけでもないのだから。
ラブハンターが分かっていない事を察し、ジョルノは更に言葉を続ける。
「僕は“ァ”を木に変えたんですよ……名前に入っている、“小さいア”をね。
名前というアイデンティティーを揺るがしかねないレベルのものなら、犠牲にすることで多少制限をぶっちぎれる。
先程のようなこじつけ理論でも、読み手を黙らせられればいいんですよ。とにかく、そういう理屈で僕は命もアイデンティティも守ったまま制限突破を出来たわけです」
嘘だと思うなら、>>9の仮名簿やwikiの書き手紹介を見ていただきたい。
この“名前の『ァ』を大木に変える”という行為の影響で、“ジョルノ・ジョバァーナ”でなく“ジョルノ・ジョバーナ”と記されているはずだから。
「もっとも、これ以上文字を犠牲にするとジョルノの面影がなくなって最悪消滅しかねないので二度目はありませんが」
ジョルノの演説はこれで〆である。
蓋を開ければ普通のトンデモ理論。
ラブハンターの直観だと、ジョルノは旅の扉に辿り着けずに消されるタイプだ。同盟を結ぶウマミはない。
命を賭ける等で多少の制限はぶっちぎれると分かったものの、最期の花火でしか目立てないのはラブハンターの本意ではなかった。
「ふん……タネは分かった。だが、この程度で俺が貴様の軍門に下るとでも思ったのか?」
「勿論。貴方は自重をしたくないと考えている。言い換えれば、過疎ロワなのに空気を読まずに目立とうとしている。
過疎ロワ同士が戦い、誰にも影響を与えずひっそりと相討ちになる――そんな空気を読んだ地味な最期で満足できる男ではない。
違いますか、ラブハンターさん?」
地味な最期でいいのか――そう言われて、首を縦に振るなどプライドが許さなかった。
かと言って、素直に軍門に下るのも納得がいっていない。
誰かに従い言うことを聞いているだけなど、自重知らずの名が泣くというものだ。
「別に貴方に自重しろと言う気はありませんよ。
僕だって首輪は欲しいですし、最近流行りの危険対主催とやらをやってもいいかなと思っていますから。
どうです? 悪い話じゃないと思いますよ?
これだけ目立つ木の上で、近付く者を倒す――僕は傷の治療で休むつもりですので、貴方の殺しを止めたりもしません。
僕は首輪さえ貰えればいいですし、心苦しいですが最低限の犠牲として割り切りたいと思うので。
この条件でOKを貰えるなら、デイパックをこちらに放り投げて下さい。支給品を確かめさせて貰います」
ジョルノは決して自分からは支給品を見せたりはしない。
相手が善人や怯える者だと言うならともかく、すでに乗っていると分かっている者に対して下手に出るのは下策である。
『会話の主導権は握り続ける』『キレられないようにもする』
両方やらなくっちゃあならないのが交渉の辛いところだ。
「ふん……好きにしろ」
何かしらの反撃がくるかと身構えていたジョルノにとって、このリアクションは予想外のものだった。
普通に考えると支給品の情報は隠し通すに越したことはない。
特に自分達は互いに信頼を持っていない敵同士。
にも関わらず、まさかこれほどあっさり荷物を投げ渡してくるとは。
「どうせハズレ支給品だけだ。それにお前の射程距離は大体把握できている」
支給品をジョルノに渡しても困らないという自信から、ラブハンターはあっさり承諾した。
先程の戦闘では手を抜く余裕などなかったはずだし、ジョルノの遠距離攻撃方法は先程見せたものだけだろう。
イカスミにしても木にしても、注意していれば簡単に避けられる。
弾丸ライナーはもっともっと速いのだから。
「これは……!」
銃でも入っていたなら話は別だが、ハズレ支給品のみならば渡していても問題ないはずだった。
しかし、このジョルノの表情はハズレ支給品を見る人間のそれではなかった。
もしや自分の知らない“見た目はハズレ支給品なのに実は強力な武器となるもの”が入っていたのではないだろうか?
「ああ、武器になるようなものを見つけたわけじゃないですよ」
盗塁王のように素早いスタートを切りジョルノに迫ったラブハンターに、デイパックから取り出しかけのプロペラを見せる。
デイパックを取り返そうとした理由を、ジョルノは『自分でも気付いていなかった武器を入手されたと思ったから』だと判断した。
もし最初から“支給品を見ている隙に殺す事”を考えていたのだとしたら、接近などせず殺人カーブでも投げてきていただろうから。
彼のこの行動は、己の支給品の真の性能を知ってから改めて同盟を結ぶべきか考えようと思ったが故の行動だろう。
「ヘリコプターはさすがに知っていますよね?」
「なめるな。使っていなかったのは、空など飛んでは普通すぎるし目立たないからだ」
黒い笑みを顔に浮かべ、ジョルノはラブハンターに説明する。
自分が見つけて喜んだものは、武器なんてちっぽけなものではないと。
もっと大きな可能性を秘めた、凄いものなのだと。
「これに僕の支給品を合わせれば、もしかしたら全く自重しないフリーダムな行動が取れるかもしれませんよ。
勿論これ単独では目立てないでしょうし、僕と組んでくれないのならお蔵入りになりますけど」
「ほう……面白い、やってみろ」
ジョルノの眼前で、ラブハンターが僅かにその口元を歪める(と言ってもジョルノ視点だとラブハンターに口などないのだが)
自重しない行動が取れるなど、願ったり叶ったりなのだ。ラブハンターに断る理由は何もない。
「ふふ……マジックカード発動! 融合!」
ジョルノは自身のデイパックから取り出したDMカード・融合を発動する。
「このカードで僕は『ヘリコプター』と『僕の生み出した大木』を融合するッ!」
本来はDMカード同士――それもモンスターカードしか融合出来ないカードなのだが、書き手ロワにおいては強気になることで何でも融合できるらしい。
何故なら、不味いと判断されたら修正要請が入るからだ。修正に応じる姿勢さえ持っていれば、どんな危険球も投げられる。
『男は度胸、何でもやってみるもんさ』というやつである。
「……シートベルトはないのか?」
「いるなら作りましょうか? 無機物のものをそちらがくれるなら、ですが」
「ジョークだ。マジレスをするな」
「僕の方もジョークですよ」
大木にヘリが取り込まれ、上部にプロペラが生えてきた。
太い枝の一本に計器や座席が現れて、簡素な操縦席となる。
なんというかそれは、センスの悪い小学生の秘密基地妄想図のようだった。
「移動要塞か……面白い。確かにこのサイズならばヘリとは違い飛んでいても目立てるな」
「ま、持て余されてズガンって可能性もありますがね。
とにかく、これなら同盟を結んでくれるでしょう? 断ったらこの要塞は“ァ”に戻しますけど」
「ふん、聞くまでもないだろう?」
楽しそうに下を見下ろすラブハンターを見て、一瞬このまま付き落とそうかと考えるも、すぐに思いとどまった。
怪我人が安全地帯で一人ゆっくり怪我の回復を待つだなんて死亡フラグもいいとこだ。
良くて空気化、悪ければ強マーダーに強襲されてアボンだろう。
「操縦席があるので、行先なんかも決められますよ。飛行石とかじゃあ操縦まではできなかったから、ヘリがあったのは幸いでした。
まあ自ロワの支給品にこんな早くから出会ってしまったって所には不安を感じずにいられませんがね。
……ああ、そうだ。操縦できると言っても、僕の体を休ませてもらわないといけないので、行くとしたら関西方面一択で」
「関西?」
「ええ。旅の扉もありますし、夜が明ける頃にはコイツをどこかに落としてもらって結構です。
このサイズの大木を空から降らすというのは大分自重知らずだと思いますし、貴方としても満足でしょう?
今後の事を考えると旅の扉をくぐる頃には貴方と他人になっていたいですから、それを最後に縁を切る約束をしてもらいたい。
その代わり飛び降りた後は木でフォローすることを約束しますし、落とす場所も貴方が決めていい。
ですが、すぐ落とされたら休めないので、関東圏で落とすのだけは勘弁してほしいですけど」
北海道に行く可能性もあるわけだが、自重したがらないラブハンターは人の多そうな関西へ進路を取るとジョルノは考えていた。
東北の方には申し訳ないが、やはり人の多いイメージがあるのは関西の方だ。
関東圏でホバリングというのも一つの手だが、一か所で留まり続けるのをラブハンターは望まないだろうと思っている。
ジョルノの中でラブハンターはすっかり“目立ちたがり屋の人”なのだ。
自重しない人間と目立ちたがり屋はまた少し違うのだが、結果的にラブハンターの思考はジョルノの予想通りだったので良しとしておこう。
「なるほど。ならば操縦はさせてもらう。貴様は安静にしているんだ、俺が操縦して構わないだろ?
安心しろ、パワポケにはシューティングもあるんだ、ヘリの操縦程度どうということはない」
「ええ、構いませんよ。それにこれだけ目立つんです、途中で撃墜されても文句は言いません。
ただまあ、故意にコイツを落とした場合は木のクッションで助けてあげたりしませんけどね」
完全に自分側になったなら、あとは飴を与えておく。反乱を防ぎ、予想以上の働きをしてくれる可能性を1%でも引き上げるために。
それに、弱いが故にジョルノには仲間が要る。それが仮初のものだとしても、だ。
“ァのある方のジョルノ”とブチャラティだけではボスへの反逆を成しえなかったように、仲間というものは思いがけない勝利をもたらすことがあるのだから。
「そうだな……東海・関西圏でボールによる爆撃をかまし、広島か福岡辺りにこの大木は落とすとするか」
「爆撃するのは勝手ですが、反撃は一人で防いでくださいよ……僕は動きたくないので、本当にヤバくならないと手は貸しませんから。
それと所詮は木なんですから、遠距離のビームなどを喰らうとひとたまりもないので注意してください」
「言われるまでもない」
プロペラがゆっくりと回転し、根を張ってまではいなかった大木が空高く飛んでいく。
さあ行こう、大木に乗っての空の旅だ!
「ああ、そうだ、一応これも使っておきますか……どうせ使い道もないですし」
「何だそれは?」
ジョルノが取り出したのは一枚の紙切れ。よく見るとそれは何かの書類のようだった。
「スターオーシャンに出てくる『けいやくしょ』というアイテムですよ。
まあこれ自体は出てきたことないんですが、作品自体はそこそこロワに出てますし、体力回復用として配られたんでしょう。
これを使うと宿屋が自分のものとなって泊まり放題になるというアイテムです」
「……ここは木だし、そもそも無料なのに使うつもりか?」
「ええ。敢えて日本政府の名前で契約しようかと思います。
体裁だけでも『日本政府が作った、空に浮かぶ新たな県です』としておけば、飛行の高度制限に引っかかる可能性も減りそうですし。
“支給品の力で空を飛んでいる”よりも、“空に浮かぶエリアの一つに滞在している”の方が安全そうでしょう?」
「杞憂だと思うがな」
「少しでも生存率を上げるため足掻いてこそのジョジョなんですよ」
計器をいじるラブハンターの言葉を聞き流しながら、ジョルノはけいやくしょを埋めていく。
そしてふと筆が止まる。
契約先の店には名前が当然要るわけだが、この大木に名前などない。
とりあえず適当に名付けてしまおうかと考えるも、ジョルノにはいい名前が浮かばなかった。
彼は登場人物や登場スタンドの名前をそのまんまタイトルに使用しているほど、自身のネーミングセンスに自信がなかった。
「……この木、何て名前がいいと思いますか?」
「ホテルPAWA」
「それ以外で」
「ハーレムビート。極上寮でPAWAPAWA。ガチムチホモリアル。パヤ風呂くんポケットモンスターPINK。放尿ティクビーランド」
深く考えずに浮かんだ単語を適当に羅列するラブハンター。
「ラブホテルかよ」と心の中で突っ込んでから、ジョルノは自分で宿屋の契約書と口にしたのを思い出した。
まあ、ロワだと効果が変わるなんてことはざらなので、ホテルでなく土地の契約書として使うつもりなのだが。
(まあ、適当でいいか)
とはいえ、女性キャラの少ないジョジョロワ出身であるジョルノには、ラブホテルのような卑猥な名称は直視できない。
いや、まあ、ジョジョっていうのは『女主人公が師匠ベーションを看守に見られるというアクロバティックな登場をした漫画』ではあるのだが。
とにかく、ラブホテルっぽい名称は避けたいところであった。だんだんラブホテルでなく風俗店みたいな名前になってきてるし。
ラブハンターの挙げた名前を適当に普通っぽくカスタマイズさせてもらうとしよう。
「O.h.オーイエスはあん彼女マゾか?、淫乱偵コ○ン~性器膜の魔熟痴~、悪魔の生贄~犯された「もうホテルの名前ですらないですよね、それ」
ここで止めないと最低さが増すと思いストップをかける。
何というか、途中から品のない同人誌かアダルトビデオのタイトルみたいになっていた。
全年齢対象の野球ゲーム出身者がなんてことを言うんだとジョルノは思ったが、パワポケは大抵下ネタ満載なのである。
(クマー……いや、さすがにこれはふざけすぎか……クマ、オカ……あたりが妥当かな)
大半の意見を頭から叩き出してしまっていたので、最後に挙げられた『悪魔の生贄~犯された(以下聞いてない)』から名前をつけねばならなくなった。
悪魔というフレーズはパロロワっぽくあるが、ジョルノとしてはもっと平凡な名前が良かったのだ。
なので、適当に略してそれっぽい名前をつける。
「熊岡……熊岡県……よし、これでいこう。この大木は今から『熊岡県』だ!」
「人に意見を聞いておいてシカトというのは書き手としてどうかと思うが」
熊岡県は飛んでいく。
過疎ロワ書き手二人を乗せて、埼玉県と福岡県の間をぷかぷかぷかぷか飛んでいく。
撃墜されるか放置されるか、はたまた無事に熊岡落としを成し得るのか、それは野球仙人のみぞ知る――
【一日目・深夜//熊岡県(現在埼玉県上空)】
【ジョルノ・ジョバーナ@ジョジョロワ2nd】
【状態】ダメージ(大、能力による治療中)、『ジョバ“ァ”ーナ』ではなくなった
【装備】なし
【道具】支給品一式、DMカード(マジック・シリンダー)(24時間使用不能)@
ニコロワ、DMカード(融合)(24時間使用不能)@ニコロワ
【思考】
基本:主催者を撃破
1:休憩する間、ラブハンターに頑張ってもらう
2:旅の扉に入る前に「熊岡県だッ!」とやってからラブハンターと手を切る
※外見はジョルノ・ジョバァーナです
※支給品の『けいやくしょ』は消費しました
【ラブハンター@パワポケロワ】
【状態】ダメージ(小)、利き腕じゃない方の掌を怪我(程度の程は不明)
【装備】なし
【道具】支給品一式、パワポケロワでさらが使っていたナイフ@パワポケロワ、不明支給品×0~1
【思考】
基本:自重なんて知らない
1:熊岡県を操作して目立ち、各地に爆撃する
2:ラブコメしたい
3:ジョルノの怪我が治り、且自分も熊岡県の操縦に飽きてきたら、熊岡県を地上に落とす
※外見は、パワポケ2主人公(二頭身)です
※支給品の『ヘリコプター』は熊岡県と融合しました
【三種の神器】
野球能力(と殺傷能力)を向上させるアイテムで、ラブハンターは能力でこれらを自由に取り出したりしまったりできる。
以下が三種の神器である。
- 筋力が上がるため殺傷力が高い打撃武器である『よくとぶバット』
- 何故か技術的な作業がしやすくなるうえにちょっとだけ怪我をしにくくする『ナイスなグラブ』
- 変化球が投げやすい『しあわせのボール』
- 足が速くなる『速いスパイク』
以上である。……4つじゃんとか言わないの。これらを合わせて三種の神器って呼ばれてるんだからそういうものだと割り切ってください。
【熊岡県】
大木とヘリの融合体にして、けいやくしょで契約を結ばれた日本国の新たな領土。
一応県。操縦席もあり、プロペラによって飛ぶ事も出来る。冷暖房及びシートベルトなし。
攻撃反射の能力は原作終盤同様未搭載な模様。埼玉県と福岡県の間をぼちぼち目立ちながら移動中。
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最終更新:2009年03月28日 20:26