計測所に入ったmn氏は、暖房が効いていそうな部屋を探していた。
Tシャツ一枚で富士山頂へほうり込まれたのだから、当然と言えば当然だろう。しかし、初めて入る建物で目当ての部屋を見つけられる訳もなく、彼の体は冷えきってしまっていた。
そんな時、彼に声をかけたのは一人の青年だった。
「なぁ、寒いんだったらこっちの部屋へ来いよ。暖房もちゃんと効いてたし」
「ん?君は?」
「俺はテイルズロワ2ndの
なな4。とりあえずゲームには乗ってないし、ゆっくり話すのは後にしようぜ」
ゲームに乗っていない上に暖かい所へ案内してくれるのならば、断る理由は無い。
そう判断したmn氏は、なな4と共にその部屋へと向かった。
―――――――――
「そうか!君は、このロワを破壊する為に行動するんだな?」
「おう!こんなゲーム、絶対に許す訳にはいかないしな!」
部屋に入って数刻、彼らはすっかり意気投合し、共にゲームを壊すために行動する事になった。。
それは、なな4の姿が逆立てた鳶色の髪に真っ赤な服の青年――ロイド・アーヴィングのものであった事も手伝ったのだろう。
「それじゃあ、とりあえず山を下りよう!こんな所にいたんじゃ、何もできやしないしな」
「けどあんた、そんな服装じゃまたさっきの二の舞になるぜ?」
「それもそうか。どうしたもんか…」
「なら、こんなのでいいなら着るか?」
そう言ってなな4が取り出したのは、彼の支給品の一つである猫の着ぐるみだった。
「あぁ、ありがとう!」
そう言うと、mn氏は着ぐるみの中にすっぽりと収まった。
仮にも彼の今の姿は、アイドルを目指す一人の少女のものである。
そんな彼が着ぐるみを着た姿は、一部の特殊な嗜好の持ち主――例えば某ロワ住民ならば見た途端に飛びつくようなものであった。
「しかし、よかったのか?君の支給品をただで貰ってしまって」
「ああ。どうせ俺の体格じゃ使い道が無かったしな」「よし、ならそろそろ行くか!」
「おう!」
そして彼らは、このロワを止めるべく、その一歩を踏み出した。
―――――――
(く、ふ、アハハハハハハハハ!
こんなに簡単にだまされてくれるとはね!)
目の前を走るmn氏の背中を追いながら、なな4は一人歓喜していた。
(対主催?ゲームを壊す?馬鹿馬鹿しい。
そんなんじゃロワに出た意味が無い。
ロワの醍醐味は欝展開。それも対主催をとことん落とす――ボクの書いた『ノルン』みたいにね)
『ノルンは嘲笑う』――テイルズ2ndの住民ならば誰もが認める欝展開。
南東の森の対主催集団崩壊への流れを締めくくった、所謂名作。
その話の中でのある参加者の落としっぷりは、今でも語り種となっている。
(ボクはあれを再現する。そしてテイルズ2ndの名を全住民に刻みこんでやる)
その為の下準備は既に完了――mn氏の背中に刻まれた奇妙な紋章『カースロット』を見る。
(その為にmn氏――アンタはせいぜいボクの手の平で躍っててよね?)
しかし、彼は失念していた。
彼の人格の元となったキャラ――シンクは今でこそステルスとして盤石の地位を築いているが、初期はステルス(笑)と呼ばれていた事を。
【一日目・黎明/静岡県富士山測候所出口】
【
mn氏は本当に熱いのか?@
ニコロワβ】
【状態】カースロットに感染
【装備】ラスカル@らきロワ、ねこねここねこ@テイルズロワ2nd
【持ち物】支給品一式、排撃貝@〇ロワ、Xbox360@ニコロワ
【思考】
1:首輪を外し、ゲームから脱出する。
2:なな4と共に行動する。
【備考】
※外見は星井美希@THE IDOL M@STER、着ている服は松岡修造@現実のものです。
※カースロットに感染しました。誰かに憎しみを抱くと暴走するかもしれません。
【なな4@テイルズロワ2nd】
【状態】健康
【装備】ローレライの鍵@テイルズロワ2nd、聖剣ロストセレスティ@テイルズロワ2nd
【持ち物】支給品一式
【思考】
1:『ノルン』のように、対主催を落として欝展開を作る。
2:mn氏を利用する。自分に被害が及ぶようなら殺す
3:自ロワの書き手がいれば互いに協力したい。
【備考】
※外見はロイド・アーヴィング@TOS、人格はシンク@TOAです。
※カースロット:対象の体の何処かに紋章を刻む事で発動する呪い。
対象が誰かに憎しみを抱いた時、その感情を爆発的に増幅させる。
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最終更新:2009年06月07日 23:30