「動かないで」
考察の騎士が下半身すっぱという状況にようやく落ち着いた時、その声は聞こえた。
その意味するところを理解した考察の騎士はちっと舌打ちを放つ。
自分のこの姿はクアットロ。
どのロワにいっても扇動マーダーやステルスと、
その狡猾さをフルに生かす立場で対主催を引っ掻き廻す立場にいる。
その姿を取った時点で、初対面の相手に警戒される可能性の方が高いのだ。
だがこの声には聞き覚えがある。
自分の元であるクアットロの妹のノーヴェ、
あるいは敵ではあるが、対主催の可能性が高いスバルの声がそれだ。
となると、相手が同郷という可能性もある。
とはいえ、それがもし同郷で、対主催傾向の高いキャラの声といっても、例外なんて存在する。
自分の存在がいい例だ。クアットロが対主催をやるところなんてこのロワ意外にないだろう
まあ自分はクアットロそのものではないのだが。
「手を上げて、ゆっくりこちらを向いて」
だが相手のこの口ぶりから考えて、問答無用で襲ってくるマーダーではないとわかって一応安心。
ていうかこういう冷静な行動が取れるということは、この声の主はリリカルなのはの作品のキャラクターではないのだろうか。
この声のキャラでロワに参加していそうな奴はいただろうか……
ここから先の交渉は自分の腕次第だ。
相手の思想、行動、目的。ありとあらゆる可能性を考え、
可能なら自分と同行してくれるようどう説得したものか考えながら、
ゆっくりと声の主の方向へ向く。
一番最初に目にしたのは上海人形。
東方でアリスがよく使っている人形である。
そしてそれを操作している人間……これがやや問題だった。
全身スーツ……ちょうど、クアットロ達ナンバーズの装着するようなピッチリしたスーツをし、
その顔には某ニッポンニッポンな黒の人の仮面に酷似した仮面。
だがその仮面は黒ではなく、桃色。
テイルズロワ出身の人間ならばこれが何なのかわかるだろう。
これはアビスマンのうち、アニス・タトリンが装着するアビスピンクである。
だがそれを見たぐらいで考察の騎士はあわてない。
奇人変人ばかりである書き手ロワ。しかも先ほど変人にスカートを取られたばかりだ。
こんなちょっと変なぐらいの服を着た人間に驚くほど経験が不足しては、ない。
油断なく構えられた上海人形を眼の隅に置きつつ、
手を上げたまま、アビスピンクの周りを見渡す。
ピンクの背後には、アビスオレンジの姿が。ピンクの仲間だろうか。
こんな奇特な恰好の人間が都合よく介するとは考えにくいし、
もしやアビスマンセットがこのどちらかに支給されていたのだろうか。
だがそれだと、この服はこのどちらかの人間の趣味だということになる。
できるなら、相手の変態っぷりが服装に関してだけだといういことを祈りながら、考察の騎士は口を開く。
「私は
なのはロワの考察の騎士。こんななりをしていますが、殺し合いにはのっていませんわ」
自分は対主催であると主張する。
まあ信じられるとは思わないが、その場合はどうしようか……
「……ひとまず信用する。不躾な真似をして悪かった」
……と思ってたら割とあっさりと上海人形を下げて、自分の背中へ持っていった。
「あら、案外簡単に信用するんですね。この状況では迂闊ではないでしょうか?」
その素直さに少し心配になり、何となくそのように言ってしまう。
「ここは書き手ロワ。キャラの姿が必ずしもその人の本質とは限らない。
あなたもそれを理解しているはず」
アビスピンクはそう返し、仮面を取り外す。
でてきた顔は、予想通り、リリカルなのはのスバル・ナカジマのものだった。
もっとも、その容姿は幼いが。
……だがスバルはこんなに落ち着きはらってはいない。
彼女が本来のスバルの性格をしていないのは、彼女の指摘通り、ここが書き手ロワだからに他ならないだろう。
「レンも外していい。ひとまず情報交換をしよう。今は少しでも情報が欲しい」
「う、うん……」
その声にこたえて、後ろのアビスオレンジもその仮面を外す。
仮面の中から、綺麗な黄色いポニーテールがでてくる。
情報交換をして驚いた。
ゲリラ氏は既に首輪を解除しているというのだ。
首輪解除はロワ打倒のための重要なファクター
たったの6時間でそれが解除されるというのはかなりすごい。
このままあっさり脱出できるかとも思ったが、そうは問屋がおろさないらしい。
首輪を解除した後に、その首に呪印のようなものをつけられたらしい。
見せてもらったが、自分の知識ではなのはの世界のものではない、というぐらいしかわからなかった。
それはゲリラ氏達も同じようで、現在は仲間を探しつつ、この呪印の解除法を探しているとのことだ。
なるほど、確かに首輪の解除ができるならしたほうがいい。
ゲリラ氏のはなしだと、それで制限の幾許かは取れるというし、機会があるなら外したほうがいいだろう。
もっとも、ゲリラ氏はスバルの姿の割に戦闘能力の点ではそれほど優れていないらしく、
制限が解除されても強者に立ち向かえるだけの力はないらしい。
だが変人強人ばかりのこのロワではある意味異質な技術持ちという点は大きい。
首輪の解除は、相応の時間と技術とデバイスのサポートがあれば外せるらしいが、
はたしてこの技術を持っている人間がこの場にどれほどいるやら。
そう考えると、ゲリラ氏は守らねばならない対象、か。
ひとまず、私の首輪を解除できるか聞いてみたところ、いましばらくは外さない方がいいとの返答。
何故かと問いかけると、首にかけられた呪印の解除方法が見つかってからのほうがいいとのことだ。
まあ確かに、技術者が圧倒的に不足しているこのロワで、
また都合よく解呪師に会える可能性というのも低い。
というか戦闘力や狡猾さばかり高い連中の中でそう言う人間がいるのかというのもあやしい。
首輪を解除して下手に呪印を付けられるよりも、
呪印をかけられることなく首輪を解除する方法を探したほうがいいとのこと。
いきなり予備知識もなく解除した時と違い、首輪の知識を得てからのほうが、
より安全性が増すということだろう。
「……いえ、そういうことですと、もしその安全な首輪の解除法が見つかり、
呪印の解除法が見つからなかったとしたらあなたは助からないということになりますが……」
「その時はその時。今は少しでも皆が帰れる可能性を探すべき。
だけど首輪の正しい外し方というのがあるのかわからない。なのでまずは解呪の方法を探すため、
サンクチュアリエリアに向かいたい」
なるほど、確かにそのエリアには教会がある。
ドラクエ世界のように、神父がいて呪い解除という都合のいいことは流石にないだろうが、
手がかりの一つくらいは見つかるかもしれない。
それに解呪の方法が見つかるのなら、ゲリラ氏も助かる。
「あの、それで考察さんの知り合いはどのような人がいるんですか?」
と、そこでサイレントスター氏にそう聞かれた。
「一応、生き残っているのが二人いますが、ね……」
そう言って知り合い二人の投下話について説明するが、
どうも危険人物臭がする気配は強くなる一方だ。
それはスター氏も同じようだ。
確かに彼女の出身ロワは鬱ロワといわれているロリショタロワ。
色々と危険な可能性は否めない。
「結局は相手に会ってたしかめるしかすべはない。
私のロワのように既にある程度のキャラ付けがされていないなら、
一体どのような姿やスタンスを取るのかは推測しづらい」
そういうゲリラ氏は、既にネタとして書き手ロワなネタが描かれているkskロワ。
そう言う意味では相手キャラの予想はしやすいようだ。
その話によると、十中八九安全そうなのがう
29NIKUマニア氏、KYM氏、破天荒王子氏、
勇者・変態閣下で、
殺し合いに乗っている可能性が高いのが悪魔のフラグ建築氏、必殺の土下座通信士、
変人ではあるがゲームに乗っていないようなのがうっかりリリカルロリィタ氏とのこと。
そしてkskstはどうしてこの場にいるのかわからないが、ふつうの読み手とのこと。
どうして読み手がこの場にいるのかわからないが、見つけたら保護しなければ。
KYM氏の話の時にスター氏が首を傾げていた気がするが、話には入ってこない。
やがてそうした情報交換も終了し、そろそろ移動しようということになった。
「……あの、それで少しお願いがあるのですが、服を持っていたら頂けないでしょうか……」
だがその前に、私はそう言う提案をする。
仕方ないだろう。今私は脱衣拳氏に下半身素っ裸にされている。
ていうかこの人たちはその姿に対して何故何も突っ込まなかったのだろうか。
「ロワではよくあること」
「私もさっきまで裸でしたから……」
なるほど畜生。
既に裸を経験済みだったか。
「ちょうどいい。ならばこれを着ることを推奨する」
そういってゲリラ氏が取りだしたのはアビスブラックとアビスブルーの服装。
なるほど、彼らがアビスマンの服装をしていたのはゲリラ氏の趣味だったか。
しかしチョイスがまた狙っているとしか思えない。
アビスブルーを本来装着するは、ジェイド・カーティス。
テラ子安っぷりを存分に発揮したキャラで、鬼畜眼鏡とか言われることもある。
アビスブラックを纏うはティア・グランツ。
クールビューティとか隠れ可愛いもの好きだったりとかするが、
作中でもメロンといわれるほどの巨乳の持ち主。
要するに、私の姿に合わせたアビスマンを彼女は提供したのだ。
そう考えてみれば、
ゲリラ氏と共にいるのはイエローの容姿をしたスター氏である。
だからか似たような色のアビスオレンジだ。
そしてゲリラ氏自身は、もともとメカスエゾーを操縦したり、
無機物の操作に才能があったからか、上海人形を操っている。
それに関連してか、人形師であるアニスのアビスピンク。
ようするに考察の騎士は自分が鬼畜なのかメロンなのかという選択を迫られているに等しい。
ちなみにアビスマンの服は伸縮自在。
子供サイズのアビスピンクをティアが付けられちゃうぐらいなのでサイズは気にすることはない。
ごくっと唾を飲み込む考察の騎士。
まあクアットロの元の服もスカさんの趣味からかピッチリスーツだったりするから、
クアットロらしいと言えばクアットロらしいか……?
ならば選択するのは……
数分後、そこには奇妙な戦隊物のスーツに身を纏った3人組がいた。
青いスーツを身にまとうは、新たな隊員考察の騎士。
当然皆仮面を着けたままだ。
行け、アビスマン!
書き手ロワに存在する悪をやっつけろ!
……とりあえず今はまともに戦える奴募集中!
【一日目 朝/リバーエリア】
【考察の騎士@リリカルなのはクロス作品バトルロワイアル】
【状態】健康
【服装】アビスブルー@テイルズロワ、ノーブラ
【装備】
【持物】基本支給品、陵桜学園のセーラー服(高良みゆき@らき☆すた のもの)、不明支給品0~2
【思考】
基本:殺し合いには乗らない。同じ対主催の参加者を助けたい。
1.ま と も な 服 が 欲 し い
2.ひとまずはゲリラ氏達と同行する。
3.可能なら、なのはロワの書き手と合流したい。
4.ゲリラ氏、スター氏の知り合いとも合流したい。
【備考】
※外見は陵桜学園の制服を着たクアットロ@リリカルなのはStrikerSです。
【うっかりゲリラ突撃犯@kskロワ】
【状態】全身に打身、呪印
【服装】アビスピンク@テイルズロワ、その下に中トトロのパジャマ
【装備】ケリュケイオン@kskロワ、上海人形@東方ロワ
【持ち物】基本支給品×2、工具一式、首輪(うっかりゲリラ)、キョンのワルサー@やる夫ロワ、
アビスマン(レッド、ブラック、グリーン、シルバー)、不明支給品0~2
【思考】
1.ノリと勢いとkskの赴くままにアビスマンを結成する。
2.サンクチュアリエリアに呪印解除の可能性ありと判断。向かう。
3.破天荒王子をはじめとしたkskロワの仲間を捜す。
4.なのはロワ、LSロワの人間とも接触を図る。
5.解呪の情報を集め、脱出フラグになりえるものをケリュケイオンに教える
6.ケモノ達に会いたいなぁ…
【備考】
※首輪に爆発物は入っていないようです
※首輪を解除した時に呪印が付けられました。これが爆弾の変わりだと思ってます。
※首輪を解析しました。少なくとも盗聴器が入っていることを確認しました。
※首輪を解除することで、ある程度制限が解除されるようです。
【静かなる輝星(サイレント・スター)@LSロワ】
【状態】全身に打身
【服装】アビスオレンジ@テイルズロワ
【装備】ゾーリンの大鎌@HELLSING
【道具】無し
【思考】
1、
うっかリリカルロリィタ他、生き残りを探す。
2、自ロワの人間は警戒。でもできれば顔くらいは見たい。
【備考】
※外見はイエローです。
※「人間以外の存在を癒す程度の力」をもっています。どんな能力なのかは不明。
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最終更新:2009年06月19日 00:12