我は書き手なり

「回り込まれた。逃げられない」
「冗談言っている場合か、てめえ!!」
 桃色という冗談のような色の長髪を腰まで伸ばした、幼い印象の美少女が甲高い声でドラクエの真似をする。
 多分9発売を記念してだろう。その声を聞き、テンガロハットを被ったヒーローは呆れた。
 目の前には筋骨隆々の男がライダーバイクで有名なクルーザーを乗り回している。
 ただでさえ雪に足をとられる環境の中、強敵と相対し、二人はぶっちゃけ危険であった。
 クロススレ書き手はラオウの姿のまま、右手をかざした。
「だいたい、なんでわたしたちを襲ってくるのよ! 説明しなさい!」
「いや、答えるわけないだろ! 常識的に考えて!!」
 ビシッ、と指を突きつけたウィクスに思わずヒーローはツッコンだ。
 ルイズの姿の書き手は、顔を真っ赤にさあ、と促し続けている。
 分かっていはいたが……この漫画ロワ書き手は馬鹿だ。
「各ロワの因子を集める。それだけだ……」
「嘘ね。集めても無駄だもの」
 ウィクスがあっさりと言い切り、ヒーローは戸惑った。
 ウィクスは腐っても盛況ロワのトップクラスの書き手。
 今までの状況で悟るものがあったのか。さすがだ、とヒーローは唸った。

「だいたい、精子を集めるなんて卑猥なのよ! この変態ッ!!」
「おいぃぃぃぃぃぃぃぃっ! 聞き間違えかよ! しかも下ネタ! 俺が見直した時間を返せッ!!」

 お約束なボケをかますウィクスに、ヒーローは裏手ツッコミをしてしまう。
 こいつと会ってからこうだ。ついていけない。
「因子を……集めても…………無駄……?」
 なぜか戸惑っているクロススレ書き手は、置いてきぼりであった。


「聞かせてもらおうか。因子を集めても無駄ということは……」
「いや、ただの聞き間違え……」
 訂正しようとするヒーローをウィクスは制し、腕を組んでクロス書き手を見下す。
 さっきまで震えていたとは思えない、えらそうな態度だ。
「あんた、なに?」
「我はクロススレ書き手。すべてのロワを……」
「ああ、あの内輪ネタ感想0スレ書き手ね。どおりで見ない顔だったわけ」
「おい、今現在内輪ネタに使われているキャラだろう。俺たちは」
「感想0ッ!」
 ぐわっ、とクロススレ書き手は立ち上がり、怒りを示した。
 地雷を踏んだ、と覚悟を決めたヒーローを、ウィクスは掴む。
「おい、お前……」
 なにをするつもりだ? と言いたげのヒーローを無視して、掴んだままウィクス自身を回転させる。
 悲鳴を上げるヒーローだが、無残にも回転が最高速に達した瞬間、ウィクスは叫ぶ。
「うぉりゃぁ!!」
「てっめええええええええええ!!」
 ヒーローはクロススレ書き手に投げつけられ、キャッチされる。
 殺される、ウィクスめ。化けてでやる! と決意する中、ウィクスが一歩前に出た。
「どう? 因子とやらはえられるかしら?」
「…………こいつはなにロワだ……?」
「ひでえ!! パワポケロワだよ、パーワーポーケ!!」
「ムゥ」

 本気で悩むクロススレ書き手にヒーローはorzと落ち込む。
 気落ちってレベルじゃない。そりゃ、過疎ロワでいまや自分一人しか投下していないが、内輪ネタでくらい夢見ても。
 そう考えているヒーローを余所に、ウィクスが腕を組んで見下した。
「ほら、みなさい。因子なんてクロススレで特にネタにしているロワくらいしか出ないわよ。
パワポケロワの話が出たことがあっても、パワポケロワに出ているキャラがネタにされたことないでしょうし。
あったとしても数えるくらいでしょう?」
「……ならば、キサマは我が因子を集めるのはなぜだと思っている?」
「簡単なことよ。あなた、書き手でしょう? 書き手がなぜ書くか? 突き詰めるなら……乙をもらうためよ!」
 ドーン、と薄い胸を張る。自信満々な言い方に、クロススレ書き手は戸惑っていた。
 乙なら俺も言われたいよ。ヒーローはorzしながらそう呟いた。


「我にはわからん」
「でしょうね。だって乙も感想もない内輪場所だもの」
「痛い! 感想がない、って言葉が痛い!」
「だいたい、あんたは乙って言う側でしょう? クロススレで話を書くのも、乙っていったロワの話に触発されたわけだし」
 無視された! と愕然とするヒーローを尻目に、ウィクスはまだまだ喋り続ける。
 喉が渇いたのか、支給品のポカリを飲んで喉を潤した。一面雪景色の中で、季節感を無視しながら。
「その通りだ。我は楽しいと思った話をネタにしている。なのに……」
「だってつまらないもの。正直」
「ちょ、おま……」
「馬鹿な! 我は『誰でも気軽に参加できる』『ロワと違っていろんなキャラを掛け合いされる』と、実に楽しんで書いている!」
「まあ、楽しいでしょうね、そりゃ……」
 丸みを帯びた顎にウィクスは手を当てて、うーんと唸った。
 首をコキコキ鳴らして、視線をクロススレ書き手に向ける。
 そのままヒーローに親指を刺しながら、言葉を吐き出した。
「人が集まるか否か、って場所なら恵まれているわよ? 正直過疎っているあいつのパワポケロワに比べたら、パロロワ毒吐き別館なんてパロロワ住民が集中しているような場所ですもの。
時々誤爆で毒が爆発するでしょ? あれは見ている人が多い証拠よ」
「しかし、誤爆の毒は……」
「わたしに言わせてもらったら、擁護しているほうが馬鹿ね。毒吐いている馬鹿なんて無責任にもほどがあるんだから放っておけばいいのに、餌を与えるんだから。
毒を吐かせておけばすぐ終わるような話題なのに、構っちゃうんだから。飢えている男にわたしみたいな美少女が色仕掛けするようなものよ? あれは」
「おい、ルイズの顔で自重しろ」
「それに毒なんて書いてれば吐かれるわよ。結構くだらない理由で吐かれるんだから、無視しとけばいいの。
ああ、わたしの場合は毒吐いている姿があまりにも愛しくて、ニヤニヤしちゃったわ。
お尻叩かれて痛みに耐える少女を見るくらいには快楽ね」
「そりゃ、お前は吐かれ慣れているかもしれないけどよ、書き手はみんなそんなに強くないぜ? 俺のところなんて……。あと特殊性癖を自慢するな」
 ヒーローが気落ちしたように肩を落とす。
 その様子を見て、ウィクスはああ、と合点がいった。
「そういやあなたのところ、毒吐かれまくって書き手が逃げちゃったっけ。思い出した」
「思い出すな! うわあああああああ……」
「話がずれてきた気がするが……」
「ああ、つまり毒を吐かれるのと面白さは別よ。目立てば吐かれる、程度の認識でいいわ。
だいたい、毒で変えようってのが笑えるのよ。それは擁護側も一緒ね」
「しかし、先ほどうぬはクロススレを面白くないといった」
「うん、面白くない。キャラを集めて駄弁らせるって、死者スレをモデルとしたやり取りのスレってのは理解するわ。
そのお約束を前提しても、キャラを偏らせてネタが重複しすぎなのよ! 世界の車窓からでナレーターなしの平凡な景色ばかりテレビでやっているようなものだわ。
わたしならすぐにチャンネル変えるわよ?」
「いや、世界の車窓じたいも面白いってわけじゃなくね?」
「知らないわよ、見たことないし」
「なら例に出すなよっ!」

 ヒーローがツッコムが、ウィクスは無視したままクロススレ書き手を指差す。
 どこか不機嫌な顔のまま、言葉を続けた。
「まあ、とりあえずラオウの顔やめてくれない? うちのロワ書き手と誤解するじゃない」
「……よかろう」
 えらそうな態度ね、とウィクスが呟く中、クロススレ書き手も原初の姿となった。


 姿を戻したクロススレ書き手は、男とも女とも判断のつかない平凡な容姿となった。
 ぶっちゃけモブ顔である。ギャルゲで顔の隠れている男主人公のようなものか。
 勝手にウィクスは納得した。
「内容並につまらない顔ね」
「失礼にもほどがあるわっ!」
「それで、つまらないというと……」
 声まで普通だな、とヒーローが感想を持った。
 一見しただけではラオウのようにごつい身体に変身できるようには見えない。
 実力は先ほど見せてもらった。ウィクスが下手に刺激をすればまた戦いになるだろう。
 そうなっては元の木阿弥。どうにか離れてもらわないと。それがわかっているのか? とウィクスへと視線をやった。
「つまらない以外言いようがある?」
「おぃぃぃぃぃぃぃ! 一方的に貶めるだけかッ! もっとなにかあるだろうがぁぁぁぁっ!!」
 わかっていないよ、こいつ! と内心ウィクスへとヒーローは毒づいた。
 空気が読めないにしても限度がある。見捨てて逃げようか、と思考したとき、ウィクスが続けた。
「まあ、しょうがないではあるんだけどね。元々ロワのキャラを集めて駄弁らせるためのスレですもの。
クロススレ内のオリジナル関係を描かれても、ロワ内のキャラ関係を求めて覗いた人とはニーズが違うわけだし。
そしてクロススレ内のオリジナル関係を知っているのは、そこの書き手くらいよ。
ロワ内のキャラ関係を求めて覗いた人から見たら、元のキャラを尖らせてネタキャラにしすぎって、思っちゃうわけ。
知らないものを楽しめない、元キャラ好きな人をムッとさせるから、面白くないって感じちゃうのね」
「知らない……ということですか。内輪ネタといったのはそういう意味なのですね」
「あ、普通に丁寧語なのね。感心、感心」
「えらそうな」
 ヒーローは呆れながらも、どうにかいい展開にもっていけたことを安堵する。
 そろそろ切り上げたいが、ウィクスのご満悦な様子と、クロススレ書き手の興味深い視線から察するにまだこの状況は続くらしい。
 なんてこったい。
「だから内輪ネタをやめろ、というわけですか?」
「いいえ、内輪ネタでも面白いものはあるわ! 燃えよペンは名作よ! バクマンだって主人公チーム以外はキャラ立てできて面白いわ! 新妻先生マンセー!」
「お前の好み混ざってね? バクマンの内部情勢暴露は確かに面白いけど」
「それにこの書き手ロワなんて内輪ネタの宝庫よ。まあ、面白くない内輪ネタもあるけど。今のやり取りとか」
「ぶっちゃけやがった! じゃあやるなよ!!」
「けどね、それでも人は内輪ネタをやってしまうの。ネイルアート検定のように!」
「いっちゃだめー!!」
 いろいろ危ない発言だとヒーローが止めようとするが、ウィクスは止まらない。
 こいつ、自分に酔ってやがる。
「それはいったいなぜですか……?」
「気づかないかしら? あなたが一番わかりそうだけど……いや、わかっているのに気づきたくないのでしょうね。
いいわ、わたしが教えてあげる。人が内輪ネタをやるのは…………」
 ごくり、とクロススレ書き手が唾を飲む。ヒーローにはやけにその音が大きく聞こえた。
 雪が舞う極寒の地で、ヒーローは手に汗を握る。まだ汗が湧き出るほどの温度があったのかと驚いた。
 ヒーローもまた、クロススレ書き手と共に身構えた。
「あ、お茶淹れてくれる? 喉が渇いた。って寒い」
「おい! このタイミングでそれか!」
「内輪ネタなんて自分に向けたギャグ以外なんでもないじゃない。普通。それで他人に受けてくれ、っていっていることじたい失礼なのよ」

「さらっと流すな! ここは漫画でいう大ゴマ使って断言する場面だろ!」
「あんたの大声ツッコミも飽きたわ。ツッコミだから叫べばいいってわけじゃないのよ?」
「辛らつだな! それに好きでツッコンでいるんじゃねぇぇぇぇぇっ!!!」
「あの、僕はいったいどうすれば……」
 手持ち無沙汰のクロススレ書き手がおずおずと質問してくる。
 ウィクスは顔に微笑みをたたえてお茶を口元に運び、可愛らしく首を右に少し傾ける。








「あなた、まだいたの?」
「それは改行演出までしていうことかぁー!!」








 フリーダム過ぎるだろう。ヒーローはひやひやしながらクロススレ書き手に振り向いた。
 そういえば、ウィクスが好きだといった燃えよペンは、どうでもいいところに大ゴマを使う漫画だ。
 どうでもいいことを思考しながら、ヒーローは死を覚悟した。


「先ほどから……僕を……我を馬鹿にしてッ!」
 ズズズ、とクロススレ書き手の姿がラオウへと変わっていく。
 めちゃくちゃ怒りを示しており、ヒーローはですよねー、って呟いた。
 クロススレ書き手が変身を終えて、拳を向けた瞬間、

「螺旋ッ!」

 右手を真っ直ぐ後ろに伸ばし、身体を前倒しにした平手打ちでラオウもどきを吹き飛ばした。
 豪快に飛んでいくラオウを見届け、ヒーローは唖然としてウィクスに振り向く。
 ウィクスは白い肌を上気させ、ラオウもどきを睨みつけた。
「いちいち煩いのよッ! 内輪ネタが受けている話はたいてい、周りに『ああ~、あるある』『こんな笑える秘話が隠されていたのか』
って演出も構成もちゃんと出来ているものよ! マジレスすると!」
「マジレスいうな」
「それすらも出来ない奴が、逆切れするんじゃないわよ!
まあ、そんな演出や構成するくらいなら、わたしが引いた初夜ネタのスイーツな恋愛部分をぶっちぎって、行為をずっこんばっこんかいて、
『ああ、悔しいのに感じちゃうっ!』って痛みを快楽に変えるファンタジーな過程をねっちり書くけど」
「クリムゾン乙」
「いや、アク禁モチツケくらいますから。普通に考えて」
 ないない、とヒーローと共にツッコミに回るクロススレ書き手は、元の特徴のない顔へと戻っている。
 その顔はどこか、すっきりしているように見えた。

 クロススレ書き手はズキズキ痛む平手を受けた部分をさすり、空を見つめる。
 吹雪はいつの間にかやんでおり、どこまでも青空が広がっていた。
 自分がなんのために生まれ、なんのために書き手3rdに参戦しているのかは主催者以外わからないだろう。
 ウィクスがいうように、結局は自分は狭い世界に住んでいる内輪ネタ書き手なのだ。
 そのことで自分を卑下しようとは思わない。それに、内輪ネタ専門ならそれはそれで戦いようがある、とウィクスがいったとおりだ。
 はっきりいってウィクスは人格が破綻している。
 それでも、面白さに懸ける情熱は人一倍なのだろう。
 この平手の痛みがその証拠だ。
 クロススレ書き手は立ち上がりクルーザーを起こし、エンジンをかける。
「ん、いくのか?」
「はい、ヒーローさん。ウィクスさん。お世話になりました。やはり因子を集めようかと思います」
「へぇー、やっぱりずっこんばっこんを……」
「お前は黙れ。なんで?」
 ヒーローがややこしくならないようにウィクスを黙らせ、クロススレ書き手に質問する。
「内輪ネタを昇華するための旅に出ようと思います。前のように無理やりではなく、今度は仲間として。それに……」
 クロススレ書き手は苦笑しながら、そっとヒーローに顔を寄せた。
「ウィクスさんを見返したくなりまして」
「そうか、頑張れよ」
 クロススレ書き手はヒーローの爽やかな笑みを受けて、クルーザーを翻す。
 遠くなっていくヒーロー達に手を振りながら、クロススレ書き手はその場を去った。


「あいつ、いい笑顔していたな」
「ええ。恐怖と屈辱と快楽の混ざったいいレイプ目だったわ」
「お前にまともな答えを期待した俺が馬鹿だったわ」
 仲間にしなくてよかったのか? と尋ねようかと思ったが面倒なのでヒーローは黙ったままだ。
 いくぞ、と声をかけてウィクスと共に歩く。

「ああ! クルーザーもっていかれた!!」

 そういやそうだった。移動が面倒になるな、とヒーローが思考する。
 それもいいか。ヒーローはそう結論つけて、文句を続けるウィクスの背中を押しながら進んだ。


 雪原の上をクルーザーが轍を作って走る。
 ライダーバイクは雪の上でもその機動力を失うことはない。
 さすが非常識乗り物として上げられる代物だ。
「また、あの人たちに会えるかな……?」

 痛む腹をさすり、もう懐かしくなったのかクロススレ書き手が呟く。
 ふふ、と爽やかな笑みのまま、アクセルをさらに回した。

 その瞬間、腹の激痛が限界を超えてクロススレ書き手は雪の上に身体を墜落させた。

「がぁ……はぁっ!」
 白一面の雪景色に、クロススレ書き手が口から血を吐いて赤に染める。
 いったいなぜ? 疑問がクロススレ書き手からわきあがった。
 どうにか仰向けになると、腹のなかに巨大な蛇がいるようにのた打ち回っていた。
 疑問がもう一度湧き上がる。理解不能な現象にクロススレ書き手の思考は恐怖に染まった。
「ぐあぁ……ああっ!?」
 肉の避ける音と共に、クロススレ書き手の腹から臓物が躍り出た。
 まるで大蛇のようにうねりくるう臓物を見て、クロススレ書き手は悟った。
「謀ったなぁ……ウィクスゥゥゥゥッ!!」
 地獄の底から搾り出すような怨嗟の声を、誰にも届きはしない。
 苦しみながらクロススレ書き手には死のみ待ち受ける。
 無念。
 このままでは死んでも死に切れない。
 支給品から紙を取り出し、血で文字を書いていく。
『ウィクスに殺された。あいつらを……許さない』
 クロススレ書き手の体力は、文字を書ききったところで終わった。
 その顔には先ほどの爽やかな顔などない。ただ怨嗟と心残りと悔しさに塗れた、無念の落ち武者の顔であった。

【クロススレ書き手@パロロワクロスネタ投下スレ 死亡】

※クルーザー@漫画ロワ、支給品一式、不明支給品0~2、血染めのメモ(『ウィクスに殺された。あいつらを……許さない』)
がスノーフォレストエリア東部に放置されています。



「ところで、お前素でも強かったのな」
「ああ、螺旋?」
 と、ウィクスはいいながら先ほどと同じ手順で一本の木に螺旋を叩き込んだ。
 すると、木は螺旋を描きながらのた打ち回り、爆散して破片が飛び散る。
 十メートルはあろう木を、立った一発の平手で粉みじんにする様子を見てヒーローは焦った。
「おい、威力ありすぎるだろ! クロススレ書き手は!」
「大丈夫よ。『軽傷』で済む程度の威力に抑えたから」
「……まあ、それならいいっか」
 ヒーローは納得した。さすがに人を殺すほどウィクスの人格は破綻してないと思ったからだ。
 マーダーといっているが自称もいいところだったのも、判断理由の一つだ。
 ただ、二人は知らなかった。
 漫画ロワにとっての軽傷とは、片手が落ちようとも、全身の骨が砕けようとも、上半身だけになろうとも、腸を飛び出したとしても、全身が蒸発しても、そのすべてが軽傷なのだ。
 つまり、漫画ロワにとっての軽傷は他ロワの書き手を殺しかねない威力だということを、二人は知らなかった。
「それにね」
「うん?」
 ウィクスが満面の笑顔を浮かべてヒーローに向く。見た目だけなら可憐なのだが。

「覚醒した矢先で死亡って、最低の落ちじゃない?」

 へーへー、とヒーローは適当に返した。
 ウィクスの目的はあくまで、面白くすること。ただそれだけであったのだ。

【1日目・午前/スノーフォレストエリア北部】
【魂爆】ウィクスゥ ◆KaixaRMBIU@漫画ロワ】
【状態】ダメージ(小)
【装備】ミンクのコート@FFDQロワ
【道具】支給品一式、不明支給品0~2
【思考】基本:マーダー(自称)で書き手3rdを盛り上げる。
  1:仲間と情報を集める。下僕を増やす。とりあえず十人。
  2:適当に歩く。
【備考】
※外見はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール@ゼロの使い魔です。
※JUDO@仮面ライダーSPIRITSに変身できますが、なぜか仮面ライダーZXくらいの能力です。
 JUDOが変身した仮面ライダーにフォームチェンジができます。



さすらいのヒーロー◆7WJp/yel/Y@パワプロクンポケットバトルロワイアル
【状態】健康。強い戸惑い。ツッコミ疲れ。
【装備】ミスタの拳銃@ジョジョロワ
【道具】支給品一式、不明支給品0~1
【思考】基本:対主催。
  1:なんで真央……? しかも髪赤いし。
  2:適当に歩く。
  3:仲間を集め、主催を倒す。
【備考】
※変身後の外見はレッド@パワプロクンポケット7
 変身解除後の外見はパワポケ9主人公の服装をした赤い髪の芹沢真央@パワプロクンポケット7です。


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最終更新:2009年08月27日 21:45
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