「遅いですよ」
「あぁ、すまんすまん」
様々な城が立ち並ぶキャッスルエリア。
南東の城の入り口で
Prince of Killerと影の唇蝶戦人は待ち合わせをしていた。
彼女らは旅の扉を潜る直前にマーダーコンビを組み、2人で協力して(一方は情報を提供しただけだが)旅の扉を無事に通過した。
新フィールドであるガーデンエリアについた直後は一旦別れて行動していたのだ。
PKは
杉田空気王を殺害し、戦人は6/氏一行を襲撃。
その後は予め集合場所にしておいたキャッスルエリアへと向かい、合流したと言うわけだ。
「私は1人殺りましたけど……そっちはどうですか?」
「残念ながらこっちは収穫ゼロだな………」
PKと戦人は互いの収穫を報告しあう。
PKは1人殺せてご満悦のようだが、戦人は不満そうだ。
「貴方は爪が甘いんですよ。
このままだとサラマンダーよろしくヘタレ扱いされてしまいますよ?」
「うるさいな……こっちだって頑張ってるっつうの」
PKの指摘に戦人はさらにイラつきながら答える。
でもPKの指摘は的を射ていた。
今思えば、見逃すんじゃなかったと戦人は舌打ちをする。
「まぁいいでしょう」とPKは呟き、これからの行動方針について考えることにした。
「さて、我々はこれからどうします?」
「あ~その前にお前に言っておきたいことがあるんだ」
「言っておきたいこととは?」
「今の私の姿はね。本当の姿じゃないんだよ」
「はい?」
怪訝な表情を浮かべるPK。
戦人はPKの様子に構わず、顔とスク水を手をかける。
次の瞬間戦人の覆面が、薄茶色のカツラが、スクール水着が宙を舞う。
正体を現したのは、パロロワの常連作品と言える『らき☆すた』のとあるキャラクター、とあるロワでは1人の男に愛された女子高生。
「これが私のハンサム顔だ」
セーラー服を着た岩崎みなみの姿だった。
実を言うと南千秋の姿は戦人が現地調達した覆面やカツラなどでコスプレした姿なのだ。
身長に差がありすぎるだろと言う意見もあるだろうが、そこは気にしてはいけない。
ついでに何故南千秋の姿をしていたのかと言うと単なる趣味である。
まぁでもやっぱらき☆ロワなんだから姿はらきキャラでねぇとなぁ!
「うんうん、分かった。つまり君は本当の姿を私に見せたかったと。
そういうわけですか?」
「いやいやいやいや実はまだ重要なことが残ってるんだ」
「重要なことと言いますと?」
「私はマーダーをやめるぞ!!
プリンス・オブ・キラァァァァァァァァァァァァァ!!」
いっとくが彼女はジョジョに特別詳しいわけでもない。
ぶっちゃけお約束というわけだ。
宣言するやいなや戦人は目を瞠るような速さで核鉄を取り出してビーキガリバーの名を宣言し拳を巨大化させる。
マーダーコンビとはいえまさか組んでたった1~2話で解消されるとは思わず、その顔の驚きの色を浮かべるPK。
とっさにパニッシャーを取り出すが、間に合わない。
次の瞬間には巨大化した拳にPKは殴られ、吹っ飛ばされていた。
影の唇蝶戦人は思った。
何故自分は1人も殺害できていないのだろうかと。
爪が甘いから、努力が足りないから、運が悪いから、弱いから。
それらの答えには小学生でもすぐにたどり着く。
だが彼女は書き手。それ故にメタ的視点から物事を考えていた。
そして出た答えは一つ。
『もしかしてマーダーは飽和状態にあるのではないか』
最近のロワでは序盤から中盤にかけてマーダーは重宝され、対主催を蹂躙していく傾向にある。
それは書き手ロワ3でも同じであろう。
だが戦人は今の今まで誰一人も殺害していない。
追い詰められるも逃げられるし途中で気絶するし旅の扉を潜る前の扱いもちょっと酷かった。
ただでさえ、書き手ロワ3は参加者が多すぎると言うのにだ。
第一放送前の時点で戦人はその可能性を懸念していた。
そして流れた第一放送での死者の多さで彼女は確信を得た。
その数約70名。
オールロワやカオスロワ並の死亡者数だ。
つまり、自分以外にマーダーや危険人物はたくさんいるということ。
そして対主催は結構少ないと言うこと。
マーダーが多い中で自分がマーダーやったってどうにもならん。
だから彼女はマーダーをやめることにし、PKと手を切ることにしたのだ。
「フッフッフッ……私の書いた岩崎みなみが危険人物に転向したのと同じように私自身も時と場合によってスタンスを変える。
私の直感ではこのロワはマーダーが多い状況にあると見た。故に私は裏切るんだよ」
気絶しているPKに向かって悠然と語る戦人。
マーダーをやめたせいか、若干落ち着いているように見える。
「ま、対主催に転向すると言っても私がやるのはありがちな正統派対主催や熱血対主催じゃありませんがね。
これからの私のスタンス……それは打倒主催のためなら手段は選ばない対主催。
自ロワの長門のように、使えないクズや殺し合いに乗ったカスは殺す。
つまり外道対主催だっ!
って聞いてないか」
ぶっちゃけ外道対主催はなんだかんだで目立ちそうだという目論みもあった。
実際書き手ロワ3には外道対主催と呼べるスタンスの参加者はほとんどいない。
対主催のほとんどがkskのような正統派や漫画のような熱血対主催がほとんどだ。
カオス・クライは生存優先だし、
喪失の物語?う~ん……アレは微妙。
戦人は自分の足元に落ちているデイバッグに目をやる
おそらくPKが吹っ飛ばされた際に彼女が二つ持っていたものの一つが放り出されたのだろう。
「本来ならPKさんに止めを刺したいところだけど結構目立ってしまったかもしれない。
殺したところを他の人に見られて6/氏みたいに誤解フラグを立てられたら大変だ。
ここはPKさんのデイバッグ一つで我慢しておきますか。
PKさんの処分は他の人に任せるということで」
元々杉田空気王のものだったデイバッグを回収し、彼女はさっさと移動を開始した。
「じゃあ早く他の対主催と合流しないとね。もちろん足手纏いや危険人物は殺すけど」
【一日目 朝/キャッスルエリア】
【影の唇蝶戦人@らき☆ロワ】
【状態】疲労小、ダメージ小
【装備】核金(ピーキーガリバー)@
漫画ロワ、クレイジーダイヤモンドのDISC@書き手ロワ2nd
【持物】透明マント@アニロワ1st、ココ・ジャンボ@ジョジョロワ1st
【思考】
基本:しばらくは手段を選ばない外道対主催。
1:対主催として行動しつつ足手纏いやマーダー、ステルスを殺害
2:気が向いたら……尻叩きにも興じようか
【備考】
※本来の外見は岩崎みなみ@らき☆すたのようです。
【Prince of Killer@オールロワ】
【服装】魔法少女沙枝の格好(ピンクのフリフリの魔法衣装)
【状態】全身に打身、右腕強打 、気絶中
【装備】パニッシャー(内臓火器三割使用)@
なのはロワ
【持ち物】デイパック×2、支給品一式×3、オレンジ49個@コードギアス】
【思考】
基本:殺し合いを加速させる。
0:………。
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最終更新:2009年08月07日 11:05