第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(後編)

「うん、順調順調」
「貴方は何がしたいんですか?」

キーボードをカタカタとリズミカルに打ち込む。
素早い操作で行われたそれは意味のある文章を作り出し、電子上の交流場に新たな一文を書き足した。
相手は携帯なのに対し、こちらはパソコン。打ち込むスピードは段違いだ。
俺の座っていた椅子に腰掛け、ノートパソコンを操作している男。
俺がある意味で一番出会いたくない男、喪失の物語は我が物顔でチャットを楽しんでいた。

「なにって……俺の誤情報を正すために頑張ってるんだけど?」
「それ、本当に誤情報なんですか?少女を人質にとって人のパソコンを強制的に奪うなんて犯罪者臭がプンプンしますけど」
「別に良いじゃん、宝の持ち腐れよりはマシだろう?」

あの後、俺は彼に半ば脅されながら自分たちのことについて、チャットについて話した。
と言っても、全てを話した訳じゃない。最低限必要な事だけだ。
もしこのパソコンが『書き手バトルロワイアル3rd@wiki』に通じていると話したら、俺はもうこの世にいない。
俺が彼のしてきた悪行の数々を知っているとばれたら、間違いなく俺は口封じに殺されてしまうだろう。

「それで?何か俺に話があるんだろう?」
「……どうしてそう思います?」
「わざわざ危なそうなミサカ君に、ロゴちゃんの服探しを頼むなんて、普通に考えればおかしいでしょ」

そう、今この部屋には俺たちしか居ない。
ミサカことびーはち氏はロゴ作成人と共に一階で服や他の物を物色中のはずだ。
確かに、普通に考えれば危険。だけど、俺には確信があった。

(前話、『望み』を見た限りでは、びーはち氏は一時的に沈静化している。
少なくとも、今は安全。ならば俺のすることは……)

「……『親愛の物語』、『狼』、これだけ言えば分かって貰えるでしょうか」
「ああ、君が彼女の選んだ三人目かい。こんな所で早くも会えるなんて運命的だね」

彼も予想はしていたのか特に驚かずに返答した。
俺の目的は彼と『狼』について話すこと。
まだロゴ作成人やびーはち氏には話していないトップシークレットについてだ。
それにしても助かった。彼はあっさり納得してくれたけどこちらとしては戦々恐々ものだ。
もしも、「何故俺が関係者だと分かったの?」と聞かれたら面倒くさいことになるところだった。
もちろん、「親愛の物語に教えて貰った」などと嘘を吐くのも一時的にはオッケーだろう。
しかし問題となるのは、12時に発動する『嘘を見破る』呪いだ。
このまま彼と共に狼を探すことになれば『豪華客船』に行って俺が狼でないことを証明しなければいけない。
その時に、同時に俺が吐いてきた嘘もばれてしまう。
どの程度までが『嘘』だと判断されるのかは分からないが、不確定要素は出来るだけ消しておきたい。


そう、全てを知ってなお、俺は彼と協力するつもりだ。


「なにか進展はありましたか?」
「ああ、いくつか君に話しておこう」

喪失の物語は得意げに自分の計画について語り出したが、既にこちらは全て知っている。
とりあえず曖昧な相づちを打っておきながら、俺はこれまでの、そしてこれからの俺の計画について再び考えを巡らした。

まず、喪失の物語本人について。
ラノロワのトップ書き手。外見は折原臨也。
口や頭が回り、機転も利く。能力は後付だが、かなり強力。
熱血対主催(の振り)→マーダー(?)→頭脳派対主催、と既に何度もスタンスを変えている。
最も、根底にある「ロワを盛り上げる」という意識は変わっていないようだが。


彼の目的は単純明快。
『主催者を倒し、その力を奪う。そして参加者を全員生き返らせる』これが表の目的。
そのためならチートな力でも惜しみなく使うし、障害となる狼を探すのにも熱心だ。
流石に『皆殺し』発言はヤバイと個人的に思うが、12時になる前に生き残りを全員船に集めれば余計な犠牲者は一切出さずに済む。

俺の考えを甘い、という人もいるかもしれない。そんなに上手くいくかと。

だが、俺は思ってしまったんだ。
書き手ロワ3rdのwikiを読み進め、幾多の物語を知っている俺は。

……死んで良い人間なんか、いなかったんだ。

確かに、死んだ中には救いようのないヤツもいる。
ただ、闘争本能に身を捧げ続けた者も、他の人間を騙し、楽しんでいた者もいた。
でも、それ以上に多くの書き手は自分のロワや他の書き手達のことを考えてる書き手の鑑だった。

これは、俺なりの罪滅ぼしなのかも知れない。
何が起こっているのか全て知っていて、それでも何も出来なかった俺。
自分には力がないから、過疎ロワの人間だからと、俺は自分でも気付かないうちに逃げていた。
鳥取県で他の書き手達に旅の扉の場所を教えた。もしかしたらこの頃から俺は何処かで罪の意識を感じていたのかも知れない。
確かに、ただ情報を持っているだけじゃ大したことは出来なかった。
俺がいくら頑張ろうと何も変わらなかった。その可能性が一番高いだろう。
でも、だからって何もしないのはやっぱり嫌だと、俺は心の奥底で思っていたんだ。
だからこそ、俺は“狼”をなんとかしようと思ったんだから。

始めは、適当に宣伝をして死ぬつもりだった。
俺なんか居ても居なくてもロワは回る。そう思って勝手に諦めていた。
でも、彼女が、親愛の物語さんは、そんな俺でも出来ることを、狼を見つけるって仕事をくれたんだ。
あんまり恥ずかしいことは言いたくないが、彼女の死は無駄にしない。


過疎ロワ書き手の底力、見せてやろうじゃねえか!


まあ、そう思ったのが旅の扉に入り、次のステージまで待機していた最中だった。
人間、暇があるなら何かを無駄に考えたりするものだ。若気の至りを許して欲しい。
いくら格好良く啖呵を切ったところで、俺に出来ることは限られている。
ノートパソコンを使い、書き手ロワ3rdを読み進め、狼が誰なのか推理する。これだけ。


……結論から言うと、不 可 能 だ ろ こ れ !


どこぞの明智さんじゃないんだから。俺みたいな一般人が一丁前に情報を駆使して狼が誰か推理するとか、不可能です。
頭脳がどうとか、そういう問題じゃねえからこれ!分かるわけがない。
そんな訳で途方に暮れていた俺は、ようやくキーを見つけた。

書き手ロワ3rd・第244話『呪い付き魔船旅行!
その話の中で、ようやく狼に関する事態は動いた。無理矢理気味ではあったが。
喪失の物語による、『狼消滅計画』
探すんじゃない。そもそも狼という存在を消せばいいという、なんとも書き手ロワらしい強引な理屈。
だけど、今はそれしか方法がなかった。少なくとも俺には思いつかなかった。

俺は決めた。この計画にのっかり、狼を倒そうと。
その為に色々計画を練ろうとしていた時に見つけたのが、書き手ロワ3rdチャット。
誰かの力になれるかとずっとROMってたが馬鹿な俺はそこでようやく気付いた。

……どの情報をどうやって渡せば最善なのか、さっぱり分からん……

今回は前回の拡声器のように「信じても信じなくても良い」という状況とは一線を画す。
下手なことを言えば、俺だけではなく喪失の物語達も巻き込んでしまうかも知れないからだ。
故に相変わらずROMってた俺の元に現れたのが、なんと喪失の物語本人。なんでやねん。
正直言って、今彼と会うことはあまりメリットがない。その理由は

(くそ……厄介すぎる、彼と一緒にいたら書き手3rdwikiが読めない)

俺の唯一の武器、書き手3rdwikiを見ることが出来なくなるのだ。
前述の通り、彼にwikiの存在を知られた時点で俺の運命は終わりだ。
彼の真の目的を知っている時点で、間違いなく100%殺される。
誰にも話さない、というより話せない、彼の真の目的。

(生き返らせた書き手達を使ってもう一度ロワを開くなんて……許すわけにはいかないからな)

確かに俺は彼に惜しみなく協力するつもりだ。
だが、本当の最後まで付き合うつもりは毛頭無い。
俺の考える一番のベストな方法は

(ぎりぎりまで彼に従い、皆を生き返らせて貰う。その後、彼には……死んでもらうしかない)

ポケットの奥底でかさり、と“それ”は音を立てた。
ついさっきタイトルロゴ作成人の怯えに気付いた俺は、とっさに後ろ手に隠してあったデイパックを探りこれを発見した。
始めは何か分からなかったが、女子二人が出て行き喪失がチャットをし始めた頃に、密かに説明書も発見。
大丈夫、誰にもばれていない。

親愛の物語はどこまでこちらの未来を読んでいたのだろうか。


『このデイパックの中には支給品が一つ入っています、ピンチになるまで絶対に開けないでください』


笑わせる。もしマーダーに襲われたときにこれを見つけても、何にもならなかったかも知れない。
しかし、これが俺の計画の“鍵”となる!

ジャンプという努力・友情・勝利を重んじる週刊誌でとりわけ異彩を放った傑作。
神になろうとした天才と、それを許そうとはしなかった天才。天才同士の頭脳戦。
アニメ化、映画化、スピンオフまで作られたその作品のタイトルでもあり、キーアイテムでもある、最後の支給品。


「……ということなんだよ。協力してくれるかい?」
「ええ、惜しみなく協力させていただきます」
「うん、素直な子は好きだよ」

(喪失の物語、貴方の好きにはさせません……全てが終わった後、貴方には死んで貰います)



『デスノート』の切れ端が、ポケットの中で静かに己の出番を待ち続けていた。





入室:3(スカイプ乱入の読み手さん、バナナを咥えた蒼星石、甘楽)ROM:1

甘楽:皆さん、どうしました?さっきから私しか喋ってない気がするんですけど
スカイプ乱入の読み手さん:甘楽さんが打つの早すぎるんですよw
バナナを咥えた蒼星石:それで、何の話だったろうか
甘楽:だからぁ、一度みんなで会いませんか?って話ですよう
甘楽:さっき、お二方はどちらとも本当に対主催である確認が取れましたし
甘楽:たしかに、私たちの仲間の中に両方の知り合いがいたなんて、できすぎだと思われてもしょうがないですけど……
甘楽:私たちが全員集まれば、向かうところ敵無しですよ!
甘楽:ROMってる方が怖いんでここからは内緒モードで


内緒モード

甘楽:(実は、びーはちさんがどうしてもあなた方と会いたいというものでして……)
バナナを咥えた蒼星石:(そうなのかね?私個人としては戦力の増強は願ってもないことだが)
バナナを咥えた蒼星石:(読み手君たちは本当に信用できるのかね?)
バナナを咥えた蒼星石:(先程の話を伺った限りでは、喪失の物語と読み手君達の関係は中々複雑そうじゃないか)
バナナを咥えた蒼星石:(誤解だったとしても、彼らが一度殺しかけて殺されかけた相手と協調できるかどうか、疑問だ)
バナナを咥えた蒼星石:(君達とつるんで、私たちまで危険人物だと吹聴されるのはゴメンだからね)
甘楽:(大丈夫ですよ、喪失さんはきっと誤解を解いてくれますってw)
バナナを咥えた蒼星石:(いや、そちらがその気でも向こうがその気とは限らないぞ)
甘楽:(どういうことですか?)
バナナを咥えた蒼星石:(そもそも、彼らがちゃんと来てくれるか分からない)
バナナを咥えた蒼星石:(いくらチャットで謝ったとしても彼らの疑心は消えず、敵対し続けるかも知れない)
バナナを咥えた蒼星石:(彼らはOFF会を罠だと疑い、逆に襲撃を仕掛ける可能性だってある)
バナナを咥えた蒼星石:(一度芽生えた憎悪の芽はなかなか消えないものさ)
バナナを咥えた蒼星石:(さて、喪失の物語が敵だという認識を彼らが変えないと仮定しよう)
バナナを咥えた蒼星石:(すると、どうなると思う?)
甘楽:(ええと……彼と一緒にいる私たちも敵だと思われるかも知れないってことですか?)
バナナを咥えた蒼星石:(その通り、私が恐れているのはそこだよ)
バナナを咥えた蒼星石:(私たちはびーはち君が危険人物では無いと知っているから、共にいる君をある程度信頼出来る)
甘楽:(でも、向こうの知り合いは喪失の物語のみ。つまり信用されない可能性が高い、と?)
バナナを咥えた蒼星石:(あまり言いたくはないが、君達が喪失の物語に騙されている、と考えるかも知れない)
バナナを咥えた蒼星石:(すまない、私はそんなことを思っていないから、喪失君に謝っておく)
バナナを咥えた蒼星石:(敵だと思われるか、それとも騙されている被害者だと思われるか)
バナナを咥えた蒼星石:(どちらにせよ、あまり良い展開ではないのは確かだ)

甘楽:(そうですか……なら仕方ありませんね)
バナナを咥えた蒼星石:(しかし、そのことを念頭に入れておけば話は別だ)
甘楽:(へっ?)
バナナを咥えた蒼星石:(何も考えずにのこのこ集まっただけなら、先程のようにあまり良い展開にはならない)
バナナを咥えた蒼星石:(しかし、私たちはその可能性を既に確認した。対策を練れば良いのだよ)
甘楽:(対策と言っても、貴方が行ったように、そもそも彼らが来ない可能性だってありますよ?)
バナナを咥えた蒼星石:(それでも、私たちが合流するかしないかだけで大違いだ)
甘楽:(それじゃあOFF会、参加していただけますか!?)
バナナを咥えた蒼星石:(私たちが合流まで生きていれば、の話だがね)
バナナを咥えた蒼星石:(残念だが、私たちは戦力が心許ない。過度の期待はしない方が良い)
甘楽:(そんな弱気でどうするんですか!私たちも頑張りますから、諦めないでください!)
バナナを咥えた蒼星石:(……すまない。少々弱気になっていたようだ)
バナナを咥えた蒼星石:(私たちは必ず君達と合流し、共に主催者へと反逆することを誓おう!)
甘楽:(その意気です!ところで、どこに集まりましょうか?)
バナナを咥えた蒼星石:(私たちは今シティーエリアにいる。君達は?)
甘楽(確か、ファームエリアでしたね)
バナナを咥えた蒼星石:(もうあまり時間もないから、サンクチュアリエリアなどどうかね?)
甘楽:(私たちは平気ですけど、そちらにはマウンテンエリアがあるのでは?)
甘楽:(本当に大丈夫ですか?)
バナナを咥えた蒼星石:(お気遣い、感謝する。大丈夫だ、山の一つや二つ超えてみせるさ)


内緒モード

甘楽:(合流場所はサンクチュアリエリアに決定しました)
甘楽:(喪失の物語さんも直接謝りたいっていってますし、是非来てください)
スカイプ乱入の読み手さん:(すいません、少しエリアが離れすぎてて、時間内には間に合わない気が……)
スカイプ乱入の読み手さん:(私は西の方のエリアにいるので、少し調節できませんかね?)
甘楽:(そうですね……ブリッジエリアではどうでしょう?)
スカイプ乱入の読み手さん:(了解です。出来るだけいけるように善処します)


内緒モード

甘楽:(すいません。向こうの都合もあるのでブリッジエリアに変更になりました)
バナナを咥えた蒼星石:(こちらとしては山越えをしなくて済むので助かるよw)
甘楽:(そう言っていただけると、幸いですw)


甘楽:それじゃ、時間もありませんし今回はこれでお開きと言うことでw
バナナを咥えた蒼星石:お二人とも、情報提供を感謝する
スカイプ乱入の読み手さん:いえいえ、こちらこそありがとうございました
甘楽:それでは、例の場所集合と言うことで。御武運を祈っております
お知らせ:甘楽さんがログアウトしたようです
お知らせ:バナナを咥えた蒼星石さんがログアウトしたようです
お知らせ:スカイプ乱入の読み手さんさんがログアウトしたようです

「本当にええんか?」
「何がだね?君の特殊な性癖をチャットでばらさなかったことについてかね」
「んなわけあるか!っていうかワイは特殊な性癖なんぞもっとらん!」
「喪失の物語のことなら、大丈夫だろう」
「唐突に本題に入るなあ……まあええわ。なんでそう思うんや」
「彼に関する情報は確かに読み手君と甘楽君によって食い違っているが、一つだけ確かなことがある」

変態紳士は三本目のバナナを口にほおばりながら、レストランの出口をくぐった。
それに続き、想いのととの小さな足がコンクリートの地面を踏みしめ、二人は静かな市街地を歩き出す。
既に夜は完全に明け、時刻は早朝から朝に区分される時間帯となっていた。

「少なくとも、彼は対主催をしていると言うことだ」
「甘楽達が脅されてるのかもしれへんし、そもそも甘楽が喪失の物語本人って言う可能性も……」
「思い出してみたまえ、読み手君は我々に『放送を聞き逃した』と言った。
彼らが放送を聞き逃した理由。それを甘楽君が内緒モードで話してくれた内容と照らし合わせると辻褄が合う。
更に甘楽君の『安全そうな人』リストに読み手君達が入っていたことから、彼らは甘楽君側に喪失の物語が居ることを知ったらしい。
しかしだよ。普通に考えて、敵対している人物を安全だ、とわざわざ言うことがあるかね?
つまり、喪失の物語は読み手君達を、既に敵だと考えていないということになる。むしろ安全な人物だとさえ言っている」

これは私の勝手な推論だが、と前置き。

「読み手君達は喪失の物語ともう一人のマーダー襲われ、しかし喪失君はなんらかの要因により覚醒。
書き手ロワ特有の超展開のどこかにマーダーを止める心境の変化があったのだろうが、それは置いておく。
彼は協力者を裏切りマーダーを止めたが、当然ながら読み手君達はそのことを信じない。
仕方なく、目覚めたばかりのチートを使い大人しくして貰おうとしたが、慣れない力によって彼らを気絶させてしまった。
時間もなかったので気絶した彼らと共に旅の扉をくぐったが、私たちのようにばらばらに。
これなら、ある程度どちらの言い分も納得できるだろう?
この考えで行けば、喪失の物語は完全にシロ……ふむ?何を意外そうな顔をしているのかね?」


そこまで言って、変態紳士は想いのととの表情に気付いた。
尊敬と呆れが半分ずつ。彼女は上手い具合にブレンドされたその表情を崩さずに口を開く。
納得を持ちつつ、しかしそれを悟られたくない意地っ張りな彼女は

「あんた、想像力豊かやなあ……」
「自慢ではないが、君とのS×Mプレイも既に脳内で何度かシミュレート済みだ」
「このッ、この頭が悪いんやな!?今すぐぶっ潰したるわー!!!」
「ふむ、おかしいな。本来なら私が攻めのはずなのだが……」
「もう……もう良い……なんか新庄君が可哀想になってきたわ……」
「ははは、何を言っているのかね。ラノベと現実をごっちゃにしてはいけないよ」
「もう知らん!さっさとブリッジエリアとやらに行くで!」


一方はあくまで冷静に、もう一方は胃の痛みを必死でこらえるような顔をしながら。
○ロワ書き手達は約束の地へと行く。


【1日目 朝/シティーエリア】



【変態紳士@マルチジャンルバトルロワイアル
【状態】変態という名の紳士
【装備】ワルサーPPK@オールロワ、ブーメラン@現実、携帯電話(赤)@現実
【道具】支給品一式、バナナ
【思考】
0.ブリッジエリアへと行き、甘楽達と合流する
1.様々な人に書き手としての流儀、やり方、思いを聞くのも悪くない
2.マロい尻を持つ人はいるかな?
※自分たちが主催者によって創られた存在ではないかと考えています
※自分達とオリジナルの間にリンクがあるのではと考えています。
※携帯電話(赤)のブックマークは『kskロワwiki、○ロワwiki、オールロワwiki、書き手3チャット』 のみ。



【想いのとと@マルチジャンルバトルロワイアル】
【状態】健康、精神に多大な負担 、胃痛
【装備】クロスボウ@ラノレイション
【持物】基本支給品、不明支給品0~2
【思考】
0.紳士と共にブリッジエリアへと急ぐ
1.何が何でも主催者をぶっ倒す
2.びーはちのことはあまり心配していない
※自分たちが主催者によって創られた存在ではないかと考えています
※自分達とオリジナルの間にリンクがあるのではと考えています。

「行かないに決まってるだろうが!危険すぎる!」
「どうして!?他の人たちが心配じゃないの!?」


どうしてこうなったんだろう。
さっきまでの良い雰囲気はどこに行ったのか。知っている人がいたらどうか教えて欲しい。

「お前はあの男のことを覚えてないのか!のこのこ行ったところで嵌められるのがオチだ!」
「じゃあ、どうして彼は私たちを殺さなかったの?
それに、もし仮に彼が危険だったとしたら蒼星石さん達が危ないよ!」
「それは……ともかく!わざわざ危険だと分かっているところに行くなんて馬鹿のすることだろうが!」
「じゃあ私は馬鹿で良いもん!自分たちの身の安全だけ守ろうなんて、卑怯者のすることじゃない!」
「うるさい!とにかく、行かないと言ったら行かない!」
「じゃあ私は行くと言ったら行く!!!」


簡単に言うと……兄弟喧嘩みたいなもんだな、こりゃ。
一応説明しておくと、ブリッジエリアに行かないと言ってるのが土下座通信士。
逆に行くと言ってるのがうっかリリカルロリィタだ。

俺としては、どちらの意見も分かる。
通信士の言っているように、危険人物の許にホイホイ行くようじゃロワでは生き残れない。しかし、ロリィタの言うように、行く、と表明した蒼星石さん達のことも考えると言った方がいい気もする。
それに、通信士も薄々気付いてるかも知れんが喪失の物語(というのが俺たちを騙した男の名前らしい)が改心している可能性も0じゃない。
そう考えれば、俺たちがどうして生きているのかの説明もつくしな。


それでも通信士が行かないと言い張ってるのは……やっぱり俺たちのためなんだろうな。俺もロリィタ氏も、ガイバーである彼のように強くはない。
スターミーだって万能じゃないし、ロリィタ氏の身体中のダメージも抜けきっていないだろうしな。
彼は気遣いの出来る男なので微塵もそんなことを言わないが。


一方のロリィタ氏。彼女の気持ちもよく分かる。
確かに彼女はロリコンだが、それと同時に見知らぬ他人のことも気遣える優しい心を持っている。
あと、これは勝手な推論だが……やはりロリィタ氏は自分の力が及ばぬ為に人が死ぬのが辛いんだ。
彼女は管理人の死を乗り越えたが、忘れた訳じゃない。
少しでも多くの人を救おうという気持ちは、彼女の無意識が織りなす罪滅ぼしのようなものなのだろう。
別に、それが駄目とは言わないが少しは自分のことも考えて欲しいもんだ。

彼女が死ぬと間違いなく悲しむ人間が、少なくともここに二人いるんだから。

「そうだ、kskstに決めてもらおう。多数決なら文句ないだろ?」
「いいよ。そうしようじゃない!」
「……マジで?」

流れ弾で核弾頭が飛んできたような気分だ。
どっちを選ぼうがどっちかから憎まれる。平和主義者ってのは大変だ……


「kskst君は卑怯者なんかじゃないよね?」
「kskstは馬鹿なんかじゃないよな?」


「ええっと……俺は……」



どうするよ、俺!?



【1日目 朝/ビバークエリア】


【kskst@kskロワ?】
【状態】強い決意
【装備】小冊子@書き手3
【道具】支給品一式、不明支給品1、ライトスター@ニコロワ?スターミー@書き手3
【思考】基本:とにかくロリィタ氏は死んでも守るべきだろJK
     1:どうするよ、俺!?
【備考】
※外見はギコ猫@AAです。
※チャットでの様々な内容をメモしました



【うっかリリカルロリィタ @kskロワ】
【状態】全身にダメージ中、疲労小、強い決意
【装備】地球人専用専守防衛型強化服 @kskロワ
【持物】無し
【思考】基本:管理人のために、他のみんなを守る
     1:kskst君は私の味方だよね!
【備考】
※外見はスク水を着たキョンの妹です。
※チャットでの様々な内容をメモしました



【必殺の土下座通信士 @kskロワ】
【状態】強い決意
【装備】携帯電話(青)@現実
【道具】支給品一式、不明支給品0~2
【思考】基本: 対主催として行動。
     1:kskst、お前を信じてるぞ!
【備考】
※外見はキョン@涼宮ハルヒの憂鬱ですが、ガイバーに変身可能。
※チャットでの様々な内容をメモしました
※携帯電話(青)のブックマークは『アニロワ2ndwiki、ニコロワwiki、GR2wiki、書き手3チャット』のみ

「先程からなんですか、とびーはちは貴方に質問します」


ふべと喪失の物語がチャットをしている、その下。
私、びーはちは下らないもの探しにこき使われておりました。

今、私の目の前の派手な赤髪の少女が視線を俯きがちでこちらを見ています。
さっきから何度も視線を感じていましたが、やはり彼女だったようです。
こちらが振り向くとすぐに向こうに視線を逸らしてしまうので中々尻尾をつかめませんでしたが、ここが年貢の納め時。

「私がどうかしましたか。何か言いたいことがあるなら言えばどうです」
「ひっ……」

こちらを怯えるような、力のこもっていない声を出しながら後ずさり。
……一言で言うと、むかつきます。
幼女を苛める趣味はありませんが、少々こちらの優位を確立させておかなければ。

「回答になっていません。はっきりとした回答をびーはちは望みます」
「え…あの……痛そうだなって……」

痛そう……何のことでしょう?
もしや私の行動や一人称がイタイとでも言うのでしょうか。

「えっと、その肘とか……あざになってるし……」
「…………貴方が気にすることではありません」

何かと思えば私の身体のことだったようです。
確かに、あのカブトムシ野郎からいただいたミサイルのお陰で私の身体はあちこち青あざや擦り傷ができていますが

「貴方には、関係ありません」


所詮、ここは仮初めの宿。
体力や傷が回復すれば、こんなヤツラには用はありません。
ステルスマーダーとしてやっていくための隠れ蓑。それがあなた方の役割なのですから。

「絆創膏とか湿布とかあればいいんだけど……」

それにしてもこの子、私に殺されかけたのにこんな事を言えるとは中々肝の据わっています。
彼女はタイトルロゴ作成人。書き手でもないか弱い存在。
私のことを考える暇があるなら、自分の身の振り方について考えた方がよぽど有意義だというのに。


「ああ、いたいた。そろそろ行くよ、ミサカ君」
「私はミサカではなくびーはちだとあれほど……」
「細かいことは良いじゃん。それより朗報」

いつの間にか、新たな人影。
チャットを終えたのか、既に出発する気満々の電波野郎が現れました。
その後ろにはさえない見た目の男。たしか、ふば氏でしたっけ?

「君の仲間達との合流の目処が立った。すぐに出発しよう」
「了解しました。さあ、行きますよ」

とろい少女の手を掴み、出口へと直進。
こんな所で時間を潰している暇はありません。
わたわたと足をもつれさせながらなんとかこちらに並ぼうとする、赤髪の少女。
何か言いたげですね、でも私は急いでいるので貴方の戯言を聞いている暇は

「名前……教えてくれませんか?」

上目遣いでこちらの顔を窺い見る少女。
小動物のようなくりくりした目でこちらを不安そうに見つめている。
その瞳の奥にあるのは、小さな、しかし確かな意志。
……全く、どうしてこう意味の分からないことに必死になるのでしょうか。

「びーはちです。さっさと行きますよ」
「ミサカじゃないの?」
「あれは……あだ名のようなものです」
「じゃあ私もミサカちゃんって呼ぶ!」
「貴方、いい加減調子に乗ってんじゃ……!」


制裁を喰らわしてやろうと思い、そこで言葉がつまった。
私の視線の向こうには、先程までとは別人のように顔を輝かせる作成人の姿。
しかし私が怒っているのに気付いたのか、まるで急速にしぼんでいくヒマワリのようにその笑みは勢いを失い


「……好きにしなさい」
「ありがとう、ミサカお姉ちゃん!」


……別に名前など、どうでもいいことです。
ここは私が大人の対応を見せておくべきでしょう。
それにしても、こんなことでいちいち喜ぶなんて、馬鹿らしい。
彼女が考えていることは意味が分かりません。非合理的です。非論理的です。


「ミサカ君、どうしたの?そんな嬉しそうな顔して」
「なにをふざけたことを言ってるのですか?電撃で撃ち抜きますよ」
「いや、別に認めたくないんならそれでいいさ」


電撃の槍、射出。
対象に命中。ざまあみろです。


「さあ、あの馬鹿はほっといて、さっさと行きましょう」
「でも、どこに行くか知ってるの?」
「…………そこで倒れてる馬鹿、さっさと起きなさい」
「不死者でなければ即死だった……ってストップストップ!」


二発目をお見舞いしてやろうかと思いましたが、こんな馬鹿らしいことで力を使うことも無いですね。
聞くと、どうやら集合場所はブリッジエリア。
変態紳士と想いのとと。ついでにkskロワの書き手も来る可能性があるとのこと。
別に○の二人以外に興味などこれっぽちもありませんが。


「皆、俺のこと忘れてない?」


ああ、いたのですか、ふぶ氏。
率直に申し上げますと、すっかり忘れていた、と正直者のびーはちは断言します
全く、電波野郎に考えの読めない少女、おまけに空気とは、先が思いやられます。

「君、人のこと言えな……いや、なんでもないです」

【1日目 朝/ファームエリア】


びーはち(仮称)@マルチジャンルバトルロワイアル】
【状態】中の人:ダメージ(中)、疲労(小) 中の人状態、
【装備】無毀なる湖光@○ロワ
【持物】基本支給品×3、破壊の杖(使用済み)@漫画ロワ、外装(中破)@初期装備、エアバッグ@現実 、F2000Rトイソルジャー@○ロワ
    九字兼定(鞘なし)@ラノロワオルタ、不明支給品1~5
【思考】
1.とりあえず、今はステルスマーダーとして動こう、とびーはちは思考します。
2.どうにかしてみんなと合流、とびーはちは考えます。
3.悪魔のフラグ建築士は油断ならない、とびーはちは警戒します。
4.喪失の物語は……よく分からない、とびーはちは困惑を示します。


※外装の見かけは身長212cm、体重130kg(推定)で金色のちよ父です。背中にトリップ(◆b8v2QbKrCM)の刻印有り
※中の人の外見は御坂美琴@とある魔術の禁書目録です。電気を操る事が可能。なぜか口調はミサカ@とある魔術の禁書目録です
※エアバックは六時間経たなければ再使用できません
※アルター能力ラディカル・グッドスピードを発動できます(台詞中の表記は"Radical Good Speed")
※スタンド能力サバイバーを発動できます(台詞中の表記はSurviver)
 通常のサバイバーとは違い、電気を操ることで怒っても効果が出ないように制御可能
※『殺人連鎖(a chain of murders)』
 電気を操る能力によってサバイバーを自在に拡散する
 レーダーのような感覚器としての効果もあり、こちらのみを発動させることもできる



【喪失の物語@ラノロワ】
【状態】健康、身体の痺れ、存在のゆがみ(小)
【装備】S&W M38(残弾沢山)@現実、核鉄「シルバースキン」@漫画ロワ
【道具】支給品一式×3、不明支給品0~4(確認済)、 バシルーラの杖(3)@カオスロワ
【思考】基本:ロワを盛り上げる、手段は問わない(ただし自身の命は最優先)
1:もっと『駒』が欲しい
2:さあ、ブリッジエリアに急ごうか
3:『ミサカ』君は大事に使わないとね
【備考】
※外見は折原臨也です
※『ラノロワ書き手が持ちうる全能力』を内包しています。
連続して使いすぎると『存在のゆがみ』が酷くなって喪失の物語本人が消滅します
※ロワを愛するが故に、様々なロワの情報を知っています
※呪い《大夜会/ウソツキジャッジメント(紅薔薇処刑)》に感染しました。
※誓約書(テスタメント)が本当に効果があるのかは不明。
※チャットでの様々な内容をメモしました



【ふべ@一般学生バトルロワイアル】
【状態】健康
【装備】ノートパソコン
【持物】基本支給品、拡声器、ピコピコハンマー、デスノートの切れ端@ジャンプロワ
【思考】
1、狼を探す
2、タイトルロゴ作成人を守る
3、ブリッジエリアに急ぐ
4、俺、ふべって名前なんだけど……
5、一般学生ロワをよろしく
6,全部終わったら、喪失の物語をデスノートで殺す

【備考】
※外見は普通の人間です
※ノートパソコンはネットに繋ぐにはネット環境が必要です。
※チャットでの様々な内容をメモしました

支給品解説
【デスノートの切れ端@ジャンプロワ】
名前を書くと、書かれた人物が必ず死ぬという死神のノート
あくまで切れ端に過ぎないので、書ける名前は一つのみ




【タイトルロゴ作成人@パロロワ関係者】
【状態】健康
【装備】タオル
【持物】基本支給品、牧場一階にあった使えそうなもの(数、種類は不明)
【思考】
1、生還して書き手ロワ3rdのタイトルロゴをつくる
2、ふべ、ミサカ(びーはち)についていく
【備考】
※外見は赤髪黒目、書籍版バトロワのタイトルロゴがプリントされた服を着た少女です
※狼の情報はまだ知りません。
※服が見つかったかどうかは次の書き手さんにお任せ


「……ROMってたらつまんない」



皆さん、誰かのことを忘れていませんか?



「そもそも内緒モードってなんだよ、おかしいだろ……」



「あの甘楽ってやつも空気読めよ……なんで俺が入ろうとしたときに限って真面目に話し合いするんだよ」



テイルズロワの書き手、ナナンシー
彼は邪悪だったが、空気は読む男だった。
甘楽の登場によって完全に機を逃してしまったナナンシー。
果たして彼はチャットを使いこなすことが、そして他のロワ参加者で遊ぶことが出来るのか!



【1日目 朝/フリーズエリア】


【ナナンシー@テイルズロワ2nd】
[状態]:健康
[装備]:魔杖ケイオスハート@テイルズロワ、携帯電話(黒)@現実
[持物]:デイパック、支給品一式、クレーメルケイジ@テイルズロワ2nd
[方針/行動]
基本方針:ゲームに乗らないおバカさん達で遊ぶ。
1:甘楽、後で覚えてろよ……
※姿はキール・ツァイベル@TOE、人格はサレ@TORです。
※キール、サレの話術及び晶霊術、嵐のフォルスが使用出来ます。
※嵐のフォルス:風を自在に操る程度の能力。攻撃に使ってよし、飛んでみてもよし。
※魔杖ケイオスハート:所謂呪いの杖。魔力の類を増幅する効果がある。
※携帯電話(黒)のブックマークはチャット以外不明です。
※他のテイルズ書き手たちと別れたのかはぐれたのかは不明です。


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第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(前編) 変態紳士  ?
第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(前編) 想いのとと  ?
第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(前編) kskst  ?
第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(前編) うっかリリカルロリィタ  ?
第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(前編) 必殺の土下座通信士  ?
第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(前編) びーはち(仮称)  ?
第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(前編) 喪失の物語  ?
第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(前編) ふべ  ?
第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(前編) タイトルロゴ作成人  ?
第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(前編) ナナンシー  ?

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最終更新:2009年10月08日 18:54
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