649 :名無しの紳士提督:2016/02/07(日) 01:36:36 ID:9htFVck2
流れぶった切りですいません。
Mk.7&アイオワ実装のニュースを聞いて思いついたネタ
「ヘイ、テートク!バァァニイィィングラアアァァブ!!」
鎮守府おなじみの光景。
「流石姉さま。気合入ってますね」
「後半ロボットアニメばりの咆哮でしたね」
「何かあったのでしょうか」
それを見ている妹たち。
提督に抱き着く金剛。これもおなじみの光景。
「いつもよりスキンシップが激しいね」
「「え?比叡姉様はそんなことまでわかるのですか?」」
姉の意外に鋭い観察眼に驚きの表情を見せる下二人に、比叡はちらりと金剛の方を見る。
「今日はまたえらく積極的だな」
「私のloveの表れデース!しっかり受け止めてくれなきゃNOなんだからネ!」
「はい喜んでー」
提督も満更ではない。
その様子を確認すると妹二人に目配せし、二人の愛の営みから離れる。
「……実はね、姉様の事について二人に言っておかなければならない事があるの」
「「何ですか突然?」」
榛名と霧島にとって、比叡は姉であると同時に金剛の代弁者――そこに多少比叡の考えが含まれるとしても――の役割も担っている。
その比叡から姉様についての話となれば、二人とも注目しない筈がない。
「実は昨日ね、姉様は提督と明石さんの話を聞いちゃったみたいで……」
~以下昨日の回想~
「提督、遂に、遂に来ますよ!あれが!」
「おお、遂にか!この日が来たか!」
二人の目は上層部からの通達に注がれていた。
「「16インチMk.7!!」」
新たな装備品が追加されるという情報。これに加え、本来これを装備するべき艦娘も近々配備されるかもしれないという事。
「Mk.7という事は奴らですね」
「奴らだよ」
幼女を前にした変質者の如き怪しい笑みを突き合わせる二人。憲兵が居たら間違いなく詳しく話を聞かれることになる。
「そして奴ら着任の暁には――」
「暁には?」
「5インチMk.12も一緒に手にはいる筈だ!ていうかそうであって欲しい個人的な希望として」
次の瞬間、扉越しに外をバタバタと走っていく音が響いた。
(たっ、大変デース!提督が例のアメリカ艦娘にお熱になっては私の立場が……ッ!!)
~以上昨日の回想~
「……と、いう訳だったらしくて……はい榛名」
ここまで聞いていた榛名が突然挙手する。
「何故姉様は新しいアメリカ艦娘にそんな危機感を持っておられるのですか?」
「うーん……良い質問ですねぇー」
微妙なクオリティの物まねで答える比叡。
コホンと咳払いを一つ。
「いい?アイオワは大きく分けて次の二つのパターンが予想されます」
アイオワA
「アメリカで建造された、高速戦艦アイオワデース!よろしくお願いシマース!」
アイオワB
「アイオワ級一番艦、アイオワです。火力と速度には自信があるの。よろしくお願いしますね」
「どう榛名?この二つのパターンを見て何か気が付かない?」
「はい!Aの元ネタが金剛姉様、Bの元ネタがリットリオさんです!」
「違う!いや、そうなんだけど。そこじゃないというか……」
予想外の榛名の回答に突っ込みを入れながら、比叡は横で二人のやり取りを見ていた霧島が何か合点した様子を見てとった。
「はい。霧島」
「つまり……、Aのアイオワが来た場合、姉様とキャラが被ってしまう。
かと言ってBのアイオワが来た場合は、同じ英語圏かつアメリカ生まれアメリカ育ちのアイオワが普通に喋ってしまう事で、
姉様の今までの言動がキャラづくりという疑惑が出てしまう。そういう事ですね」
「正解!流石は眼鏡キャラ!」
艦隊の火力(頭脳)もとい頭脳(火力)は伊達ではない。
対金剛級を想定していたアイオワ級だが、こんな所でそれを発揮しているとは、本人も思いもしないだろう。
再び提督と金剛に戻す。
提督の手は混合の腰に回り、椅子に腰かけた自身の上に座るようにして金剛を乗せ、その唇を楽しんでいる。
「んっ……」
くちゅ、くちゅと唾液の移動が音を立て、それに合わせてより強く金剛を抱きしめる。
甘く、紅茶の影響かほのかに花香が漂う彼女の口は、侵入した提督の舌を快く出迎え、そしてなかなか離さない。
「んっ……くっ……」
口の中を存分に味わう提督。
二人のボルテージは更に急上昇する。
「ふぅ……。茶葉変えた?」
二人の間に伸びた唾液の線が切れ、提督の問いににっこりと笑って頷く金剛。
ふと提督は机の上に置かれた件の新装備についての連絡に目をやる。
「アメリカ艦か……」
膝の上でびくりと震えた金剛を知ってか知らずか、沈黙が流れる。
「提督……?」
不安を掻き消すように笑顔を張りつかせ、金剛が尋ねる。
その声はかすかに震えているが、本人はそれに気付いていない。
「……冷静になると超怖え」
「え?」
「だってあれだよ?アメリカって言ったらあれだよ?訴訟大国だよ?
もしちょっとでも手とか当たっちゃおうものならそれだけでセクハラとして訴えられた挙句、
莫大な額の慰謝料を請求された上に半径○マイル以内立ち入り禁止とか今日日小学生でも言わないような判決で前科一犯扱いだよ?
怖えー。アメリカ超怖えー」
一気呵成にアメリカへの恐怖をぶちまける提督。ここまで新実装艦に悲観的な提督も珍しいかもしれない。
再び一瞬の沈黙。しかし今回は金剛によって破られた。
「そ、そ、そうデース!アメリカは恐ろしいのデース!でもNo problpm!私なら時間と場所さえ弁えればOKヨ!!
そして……今はOKなのデース!!」
ばっと両手を広げた金剛を提督は再び抱きしめる。
「ああ~金剛温かい&柔らかい&いい匂い」
「Yes!Come on!!」
(フッフッフ、アイオワ恐れるに足らず!提督のハートをCatchするのは私デース!)
野望に燃える金剛を扉の向こうから妹たちが見守っていた。
「流石です姉様!」
「ファイト!姉様の提督防衛戦略ファイト!」
「ところで姉様のあのキャラは結局素なのかしら?」
「何だあれ?」
そして妹たちもまた、見られていた。
清霜日記
○月×日 天気:晴れ
今日、執務室を金剛型の皆さんが覗いていました。
金剛さんの姿は見えませんでしたが、皆さんが執務室の中を覗いて姉様と言っていたので中にいたのだと思います。
榛名さんが「~防衛戦略」とか言っていましたがよく聞き取れませんでした。
普段から戦略を練ることを忘れないなんて、やっぱり戦艦はすごいなあと思いました。
※Mk.12:戦艦、重巡、軽巡、空母、
駆逐艦、補給艦から果ては沿岸警備隊のカッターにまで艦種を選ばず搭載され、
またそれらに行き渡らせる生産性を備えた5インチ砲。
取り回しが軽便で速射性も高く、対空、対水上両方に使える傑作両用砲。“七面鳥”の一端を担ったりした。
終
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後書き |
653 :名無しの紳士提督:2016/02/07(日) 01:54:52 ID:9htFVck2
以上スレ汚し失礼しました。
このネタはアメリカへの偏見の提供でお送りしました
こえー超こえー
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これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
最終更新:2018年03月03日 18:57