115系電車(- けい でんしゃ)とは、
常磐高速度交通網(JHIS)が所有する電車。
概要
当初、ツリ駆け車も動員されていた日光線「特別快速」のグレードアップを目的として、国鉄115系3000番台を自社発注した車両。
国鉄形との相違点(新製時)
座席配置
扉間は全て転換クロスシート(ただし扉隣接部は背擦りは扉側に固定されている)で、
国鉄117系により近い形態になっている。
ただし、車端部はロングシートになっている。
ブレーキ
空調装置
冷房は非パンタ車は1パッケージ2回路の集約分散型ユニットクーラーJU61形3基を、パンタグラフ車は1パッケージ3回路の集中型AU74形をそれぞれ装備する。
また、扇風機4基も併設する。
受動換気装置がガーランド式に変更されている。
台車
110km/h運転と乗り心地改善のため、ベローズ空気まくらバネ式の
DT32系台車が装備された。
改造
- 1982年から、循環式を採用していたサニタリーの汚物処理装置が焼却処理可能なカセット式に順次換装された。
- 2011年から集中状態改善工事が実施され、車内呼称JC84形制御器を使った界磁添加励磁制御に改められた。
現在の運用
日光線特別快速は2004年から
307系・
331系に1本化されることとなり、115系はモノクラス化の上、日光線・宇都宮線ローカル用に転用された。
独自の形式・区分番台
200番台・3500番台
3500番台は国鉄~JRにもある区分番台。界磁添加励磁制御化の改造に伴う予備車捻出とローカル転用に際してのTc車確保のため、200番台は
JR東日本から購入した3扉車、
3500番台は
JR東海、
JR西日本から購入した117系を115系に編入させたもの。
200番台は3扉だが、入線時に扉間は転換クロスシート化されている。また、台車についても、廃車発生品のDT32系に換装している。
入線時にブレーキ弁交換、界磁添加励磁制御化が実施されたため、0番台と3500番台の併結の際、JRで問題になった応答性の差異は顕在化していない。
ただし、0番台の改造は東洋ES・東芝PE系で抵抗制御段はカム軸式、200番台・3500番台の改造は三菱AL系で電空単位スイッチ式という差異が生じている。
なお、クハ117・クハ116形から改造を受けた非貫通型の
クハ114形も存在する。
グリーン車形式
- サロ114形:軽量オールステンレス車体のフラットカーグリーン車。サニタリー・車掌室付。
- サロ126形:軽量オールステンレス車体のダブルデッカーグリーン車。国鉄113系用のサロ124形を115系用として新製したもの。
- いずれも廃形式で、それぞれサロ330形300番台・サロ331形300番台として改造され、331系に組み込まれた。
最終更新:2013年09月22日 23:31