ストライク・ザ・ブラッドに登場する武器。
銘は"煌華麟"。変形機構を持ち刀剣と弓の二つの形態を持つ。
刀剣形態では
空間断絶能力を発揮し、空間を切断してあらゆる攻撃・防御を無視する。
弓形態では
飛翔音を利用した大規模で強力な呪いを発動させる。
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詠唱:祝詞 |
――獅子の舞女たる高神の真射姫が讃え奉る。
極光の炎駒、煌華の麒麟、其は天樂と轟雷を統べ、憤焔をまといて妖霊冥鬼を射貫く者なり――
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刀剣形態
形容
- 流麗な銀の長剣
- 刃渡り百二十センチほど
- 刀身は分厚い
- 直線的な接合ラインが模様のようにくっきり見える。
戦闘機の主翼を思わせる、流麗な長剣である。刃渡りは百二十センチほど。刀身は分厚く、
直線的な接合ラインが模様のように浮き上がっている。陽光を反射して銀色に輝くその姿は、
雪菜の"雪霞狼"によく似ていた。
加護
- 双角の深緋の振動波から身を守る程度の加護能力を持つ
紗矢華が剣を構えて怒鳴る。浅葱と同じように超音波を浴びながらも紗矢華が無事なのは、
その剣が彼女を守っているのだろう。しかし、雪菜の"雪霞狼"のように古城の魔力を完全に
無効化する能力はないらしい。
空間断絶
- 連続空間の断絶による物理攻撃無効化
- 空間断絶による万物切断
- 連続空間断絶により、どんな物質も硬度を無視して斬ることができる。
- 刃自体は物理現象の影響を受けるため、刃が届かない空間を切断することができない。
紗矢華の剣が切り裂くのは物質ではなく、それを支える空間のつながりだ。どれだけ速い攻
撃も、どんな超高温も、空間の断層を越えてダメージを与えることはできない。"煌華麟"が
薙いだ空間は、その一瞬だけ、絶対無敵の防御障壁と化すのだ。
欠点
"煌華麟"の刃は、空間の連結を斬り裂く。だがそれは、刃が触れた空間しか切り裂けない、
ということでもある。ナラクヴェーラの装甲は、表面の斥力場で覆うことで、刃が触れる前に
紗矢華の剣を撥ね返すように進化した。
- 空間断絶の時間はほぼ一瞬
- 絶え間なく襲い掛かる攻撃や現象を防ぐのには向いていない。
頭上に迫り来るミサイルを呆然と眺めて、紗矢華が絶望の声を洩らした。〝煌華麟〟の防御
効果が続くのは一瞬だ。ミサイルの爆風と熱に耐えられるほど便利なものではない。
弓形態
形容
その銀色の刀身が突然、前後に割れた。鍔に当たる部分を支点にして、割れた刀身の半分が
百八十度回転。銀色の強靭な弦が張られて、新たな武器への姿へと変える。
呪力増幅
紗矢華の唇から、澄んだ祝詞が流れ出す。
彼女の体内で練り上げられた呪力をさらに弓が増幅、それが銀色の矢に装填されていく。
超長距離狙撃
- 空間切断による空間跳躍を利用した長距離狙撃
- 長距離狙撃を難しくする要素が空間跳躍で無くなる上に射程も伸ばせる。
本来は呪矢の発射台であるはずの〝煌華麟〟に、空間切断という異質の能力が与えられたの
は、この超遠距離狙撃を実現するためのものだった。正真正銘の舞威媛の切り札。許可なく使
えば始末書ものなのだが、もちろんそんなことを気にしている余裕はない。
魔弾
- 禁呪を宿した鏑矢の射出
- 大音響の飛翔音を利用した呪詛の詠唱を行う。
- 呪矢として使わなくても物理的な大音響と衝撃波が発生し、密閉空間では常人の鎮圧に使える。
- 呪詛は人間の声帯と肺活量では詠唱不可能なため喪われた禁呪。
- 魔弾を当てずとも広域に呪詛を発生させることができる。
- 暴風さえあれば発射せずとも鏑矢を晒すだけで呪術が使える。
大気を引き裂く甲高い飛翔音が、慟哭の声にも似た忌まわしき遠鳴りへと変わった。その
飛翔音こそが六式重装降魔弓──呪われた魔弓の真の能力だ。
(中略)
あの銀色の矢の正体は、鳴り鏑矢。大音響を放つ降魔破邪の呪矢なのだ。
紗矢華は舞威媛。暗殺と呪詛の専門家だ。人間の声帯や肺活量では唱えられない喪われた秘
呪を、紗矢華は魔弾を使って詠唱する。
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降魔破邪の呪矢 |
- 半径数キロに渡って不可視の魔方陣から瘴気を降らせる
(前略)戦場全体に鳴り響く鏑矢の呪文は、半径数キロメート
ルにも達する巨大な不可視の魔方陣を描き出した。
そこから生み出された膨大な"瘴気"が古代兵器に降りそそぎ、彼らの機能を阻害する。
(中略)
神々の兵器が耐えられないほどの壮絶な瘴気。普通の人間が浴びれば確実に命はない。
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解呪(ディスペル)の矢 |
紗矢華が使ったのは、解呪の呪矢。機械人形たちを操っている魔術術式を、より強力な呪
いで上書きして無効化する。
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砲撃呪術 |
特殊加工された鳴り鏑矢が、呪詛の声にも似た怪音を撒き散らして飛んでいく。その
残響は、やがて灼熱の稲妻へと変わって、脱獄囚たちの頭上へと次々に降りそそいだ。
監獄結界のあちこちで、巨大な爆発が巻き起こる。
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雷撃呪術 |
- 対象へ雷を落とす
- 威力は獅子の黄金でなければ相殺できない威力がある。
上空へと向かって飛んだ鳴り鏑矢は、その大音響によって高密度の呪文を生成する。
展開した巨大魔方陣に生み出された雷撃が、古城を目がけてピンポイントに降りそそいだ。
(中略)
紗矢華の攻撃のデタラメな威力に、古城は圧倒されて立ち竦む。"獅子の黄金"だからこ
そ、どうにか受け止めることができたが、並の吸血鬼の眷獣なら今の一撃で間違いなく吹
き飛んでいたはずだ。
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使用者との関連性
舞威姫
- 呪詛の専門家
- 起動に必要な呪力が多い上に取り扱いが難しいため使用者以外だと満足に使えない
- このため剣と弓のみに簡略化した量産型モデルが存在する。
「いえ。六式重装降魔弓は取り扱いが難しくて、まともに使いこなせるのは紗矢華さんだけだ
と聞いてます。起動に必要な呪力量が桁外れに多い上に、相性がすごくシビアなので」
元ネタ
デア・フライシュッツ(ドイツ:Der Freischütz)
カール・マリア・フォン・ウェーバーが作曲した全3幕のオペラ。
和名は『魔弾の射手』。
関連項目
同機関の武器
量産型の簡略化されたモデル。
関連タグ
リンク
最終更新:2022年06月19日 20:51