焦熱世界・激痛の剣

ムスペルヘイム・レーヴァテイン
作品名:Dies irae
使用者:エレオノーレ・フォン・ヴィッテンブルグ、ラインハルト・トリスタン・オイゲン・ハイドリヒ=メフィストフェレス
独表記:Muspellzheimr Lævateinn

神座万象シリーズに登場する能力。
位階は"創造"。発現は覇道型。
出口のない世界を展開して内部を焼き尽くす能力。
また、第二次世界大戦時は雑魚を露払い・一掃するために命中するまでどこまでも広がる爆炎
という余技として発動させている。

+ 旧詠唱
 こ の 世 で 狩 に 勝 る 楽 し み な ど な い
Was gleicht wohl auf Erden dem Jägervergnügen

 狩人にこそ 生命の杯はあわだちあふれん
Wenn Wälder und Felsen uns hallend umfangen,

 角笛の響きを聞いて緑に身を横たえ 藪を抜け 池をこえ、鹿を追う
Diana ist kundig, die Nacht zu erhellen,

 王 者 の 喜 び
Wie labend am Tage ihr Dunkel uns kühlt.

 若 人 の あ こ が れ !
Die Bewunderung der Jugend

 創造
Briah――

 焦熱世界  ・  激痛の剣
Muspellzheimr Lævateinn


+ 真詠唱
   彼ほど真実に誓いを守った者はなく
Echter als er schwür keiner Eide;

   彼ほど誠実に契約を守った者もなく
treuer als er hielt keiner Verträge;

   彼ほど純粋に人を愛した者はいない
lautrer als er liebte kein andrer:

   だが彼ほど総べての誓いと総べての契約総べての愛を裏切った者もまたいない
und doch, alle Eide, alle Verträge, die treueste Liebe trog keiner wie er

   汝ら それが理解できるか
Wißt ihr, wie das ward?

   我を焦がすこの炎が 総べての穢れと総べての不浄を祓い清める
Das Feuer, das mich verbrennt, rein'ge vom Fluche den Ring!

   祓いを及ぼし 穢れを流し 熔かし解放して尊きものへ 至高の黄金として輝かせよう
Ihr in der Flut löset ihn auf, und lauter bewahrt das lichte Gold, das euch zum Unheil geraubt.

   すでに神々の黄昏は始まったゆえに
Denn der Götter Ende dämmert nun auf.

   我はこの荘厳なるヴァルハラを燃やし尽くす者となる
So - werf' ich den Brand in Walhalls prangende Burg.

  創造
Briah――

  焦熱世界 ・ 激痛の剣
Muspellzheimr Lævateinn


+ ラインハルト詠唱

我は輝きに焼かれるもの。届かぬ星を追い続ける者。

届かぬゆえに其は尊く、尊いがゆえに離れたくない。

追おう、追い続けよう何処までも。私は御身の胸で焼かれたい――逃げ場なき焔の世界
                          焦熱世界 ・ 激痛の剣
この荘厳なる者を燃やし尽くす――Muspellzheimr Lævateinn





余技の能力について

無限規模の爆炎

  • 命中するまで着弾時の爆心が広がり続ける
    • 戦争用の枷として露払い用に編み出した能力。
「無限に広がり続ける爆心だと? ああ、そんなものも確かにあったな。
 あれは戦争用の制約にすぎん」

 広域を巻き込み都市規模の破壊を起こす戦略兵器。戦時中はそれが求めら
れたからそうなっただけのこと。
 だが本来、ヴィッテンブルグの家門は勇武を重んじる騎士である。
 誉は決闘。一対一。しょせん広がり続ける爆心などは、取るに足らぬ雑
兵連れを払うための余技でしかない。


真の能力についての詳細

必中する焦熱世界

  • 出口のない焦熱世界での全範囲攻撃
    • 溶鉱炉の如く燃やし溶かし沸騰させる熱風が舞う世界。
    • 閉じた世界内に業火を放つことで回避不可能=必中の攻撃となる。
 魔城の景観は一変し、対峙する二人を残して周囲は赤き灼熱の国へと変じ
ていた。
 ここはまるで溶鉱炉。あらゆるものが溶けて燃え、沸騰して熱風と化す。
 出口などない。避難場所もない。地平線すら揺らぐ広大な空間であるにも
拘わらず、まるでトンネルのような閉塞感に満ち満ちている。

(中略)

 エレオノーレの遥か後方、煮え滾る獄炎の壁が火砕流のごとく迫ってく
る。
それで、ベアトリスは理解した。

(中略)

 ドーラ列車砲“狩りの魔王”——800mmの砲弾が走り抜け、長さ30メートル
にも達する怪物の口中に呑まれたことを。
  • 最大威力で核熱と同等
 そして放たれる獄炎の砲弾——同時にムスペルヘイムの燃焼は極限に達
し、マキナでさえ咄嗟に払えない密度で燃え上がる。間一髪回避したシュラ
イバーすら、着弾と共に弾ける焔からは逃げられない。
 いま、方陣直下の限定した空間内で、核に等しい熱量が爆発した。

偽神化

 再度紡がれる異次元の言語。それはおそらく、この男がまだ人であったと
き、別の“座”が存在した時空で使用されていたものなのだろう。
 すなわち旧神を滅却した業に他ならない。ラインハルトが“それ”と同
等以下ならば、間違いなく死に至る。

(中略)

「Muspellzheimr Lævateinn」

 ぶつかり合う業火と業火。規模の桁は遥かに違うが、しかし彼女には愛が
ある。主を思う忠がある。
 ただ燃やし尽くされるだけの雑魂などでは断じてない。


使用者との関連性

創造の基となった渇望

  • 輝かしいものに焼かれていたい
 追いかける側の人間とはベアトリスが言ったことだが、それはエレオノー
レにも言えることだ。
 思考の黄金に焦がれ、狂い、その輝きに永劫焼かれ続けることを渇望し
た。

 逃げる気などない。引き返す気もない。何処までも果てまでも追い続け、
何時までも永久までも焼かれていたい。


元ネタ

ムスペルヘイム(Muspellzheimr
北欧神話に登場する世界。炎に包まれた巨人の世界。

レーヴァテイン(古ノルド:Lævateinn
北欧神話に登場する剣(槍、杖とも)。
雄鶏ヴィゾーヴニルを殺す事が出来る唯一の武器だが、この武器を手に入れるために雄鶏ヴィゾーヴニルを殺して
尾羽を手に入れなければならないという堂々巡りの武器。

詠唱(余技)
カール・マリア・フォン・ウェーバーのオペラ『魔弾の射手』の第3幕6場 第15番 "狩人の合唱「狩人の喜びは」"の歌詞。
ちなみに最後のDie Bewunderung der Jugendは魔弾の射手には存在しない。だれか情報求ム

詠唱(真)
リカルト・ワーグナーの戯曲『神々の黄昏』の台詞。
ブリュンヒルデがジークフリートの死後に炎で黄金の穢れを払い、ヴァルハラを焼き尽くすシーンの台詞。


関連項目

焦熱世界・激痛の剣の能力分類。

焦熱世界・激痛の剣の能力位階。

焦熱世界・激痛の剣を発動させる聖遺物

次回作の焦熱世界・激痛の剣。
修羅曼荼羅の眷族として属した際の能力。

次回作の焦熱世界・激痛の剣。
永遠の刹那の眷族として属した際の能力だが、作中では棄てており戦闘では使われない。

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最終更新:2020年04月20日 14:02