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「それにしても、ジルくんにしては珍しいですよねほんと」
「え?」

急に話が変わり、ジーベルが何の話だろうと聞き返す。

「怒ってリンファさんと口論、まではわかりますけど。
 普段ならもう少し冷静に対応してません?」
「だね。いつもならジル兄がリン姉言い負かしてるのに・・」
「そうですよね。珍しいかも?」

3人の揃った意見に、頭が痛いというように額に手を当てている。

続けて、

「何か見られちゃまずいものでも見られたんですか?」
「・・・・・・・・・。」

その問いに至っては完全に沈黙を決め込んだ。
わかりやすい態度である。

一体何を見られたかはわからないが、後でリンファに適当に言って聞き出そう。
この場は触らないでおこうと、そう結論づけ、無理に聞き出して不機嫌に
なられるのは得策ではないと話題を変える。

――横を見れば、何があったんだろうと興味津々目を輝かせているマルーがいたりするが。

「コホン、ともかくっ。仲直りするなら早い方がいいと思いますよ?
  後に残すとこじれるだけだし」
「向こうが先に謝れば全然まったくこじれませんよ?」
「ん~でもリン姉のことだから後悔してるんじゃないかな?
 今頃心配してると思うよ~」
「むぅ、しかしだな・・」
「このままずっと戻らないわけにもいかないんですから」
「う~ん・・・」

ここまで意固地になられると、逆にからかいたくもなってしまうのだが・・

3人に帰るように促されても、まだ迷っているらしいジーベルを置いて店の奥に行き、
席に戻る時には両手に収まるぐらいの白く細長い箱を持って差し出した。


 
最終更新:2009年03月26日 20:14