タブンネ、最後の晩餐

俺は旅のトレーナー。その日も相棒の♂ルカリオと共にアテもなくブラブラしていた。
俺たちはその時まだ数日前にここ、イッシュ地方にきたばかりで、見るもの全てが物珍しく、
ことさらゆっくり歩いていたんだが、不意に、女性の悲鳴が聴こえてきた。
何事か、と悲鳴が聴こえてきた方に走ると、まだ5歳かそこらの女の子が川に流されていて、
その母親らしき女性が泣きながら追いかけているではないか。
慌ててルカリオに救助するよう指示を出し、俺自身も川に入って女の子が川下にいかないようにした。
幸い水深はたいしたことなく、ずぶ濡れになりながらも女の子を無事川から助ける事ができた。
「うえ~ん、こわかったよー」
「本当にありがとうございます!なんとお礼を言ったらいいか…」
いえいえ、困った人を助けるのは当然のことですよ、などと言い、
せめて連絡先だけでも、という母親にライブキャスターの接続番だけ教え、その場はそこで去ったのだが、
それから数日後、イッシュ地方でもトップクラスの食品・毛皮会社「ミィフーズ」の社長から
俺のライブキャスターに連絡がきた。
なんと、あの女性は「ミィフーズ」の社長令嬢で、女の子は社長の孫だったらしいのだ。
「孫の命を救ってくれて、ありがとうございます。あの子は私の宝でして…
 遅くなりましたが、ぜひ貴方にお礼をしたいと思っております」
そう言って社長はかなりの金額を示してくれたが、俺は丁重に断った。
もともと旅烏で金には興味が無い上に、親族の一人がとある幸運で一攫千金、大金持ちになって以来、
恐ろしい勢いで身を持ち崩していったのを目にしていたため、急な大金は災難の元、という考えを持っていたからだ。
「礼をするならウチのルカリオにしてやってもらえませんか。
 お孫さんを助けるのに一番がんばったのはアイツなんで…」
「それでしたら、貴方のルカリオさんを主賓に、ネンブータの晩餐にお招きしたいのですが」

ネンブータの晩餐?なんだそりゃ、宴会みたいなモンか?
聞いてみると、「ミィフーズ」はもともとはイッシュ地方のとある民族、ネンブータ族の頭首が興した会社らしい。
ネンブータ族は、イッシュ地方全域に生息するタブンネというポケモンを家畜として栄えてきた民族で、
タブンネを「神からの贈り物」と考え、その肉を食肉に、皮を服飾品に、毛を防寒具や織物に、
糞を貧弱な大地の肥やしにと、フル活用してきたらしい。
数百年前からタブンネと付き合ってきた民族で、タブンネの扱い方ならイッシュ地方でも指折りの人たち、
それ故に「ミィフーズ」でも、タブンネを使った食物や毛皮製品を多種取り扱っているのだが、
ネンブータの晩餐とは、ネンブータ族に伝わる最高級のタブンネ料理を使った、
客人へのおもてなしのことで、感謝の気持ちを伝える伝統あるしきたりのようなもの、らしいのだ。
「古臭いしきたりと思われるかもしれませんが、私たちにとっては先祖から伝わる
 相手への最大級の感謝を表すもてなしなのです」
古臭いなんて、とんでもない。俺はそういう民族独自の文化に、非常に興味がある方なのだ。
むしろ、そういうのが見たくて旅をしていると言っても過言ではない。
それに、俺自身は貧乏暮らしでも平気だが、昔からの相棒であるルカリオには
一度ぐらいうんと贅沢をさせてやりたかった。
俺は社長のお招きに応じ、それからまた数日後、指定された場所にルカリオと共に訪れた。
そこは「ミィフーズ」の牧場らしく、広々とした草原に、ポツポツとタブンネがいて、
のんびりと木の実を食べたり仲間同士で何が可笑しいのかミッミィと笑っている。
のどかな風景になごんでいると、社長が俺たちを出迎えてくれた。
浅黒い肌をした逞しい人で、今年70才を迎えたらしいが、とてもそうは見えないほど若々しい。
「ようこそ、このような辺鄙な場所で申し訳ないのですが、ここでしか
 食べられないタブンネ料理もありますので…ああ、こちらが孫がお世話になったルカリオさんですか。
 どうも、孫の命を救っていただき、本当にありがとうございます」
頭をフカブカと下げる社長。恐縮する俺とルカリオ。

「ではさっそくご案内いたしましょう。…ネンブータの晩餐へ、ようこそ。
 今晩はたっぷり、ネンブータ族に伝わるタブンネ料理を味わっていってください」
案内されて入った部屋の中心には、立派な背もたれ付きの椅子がふたつ。
家具には詳しくないが、相当高価な物であることがうかがえる。
よく見ると、椅子の革張りの部分には白い毛が生えている。
「産まれたばかりの子タブンネの生皮を使った椅子です。この柔らかさ、手触りはこれでしか出せません。
 子タブンネからはほんの僅かしか毛皮を取れないので、椅子一つにつき20頭ほど使用しております。
 皮を剥ぐ時に大量に出血し肉を損なってしまうので、皮を剥いだ子タブンネはそのまま処分されます」
社長の言うとおり、この世の物とは思えないほどの柔らかさだ。ルカリオも珍しそうに触っている。
「この席はルカリオさんのもので。(俺の名前)さんは、こちらの席にお座りください」
社長の指した椅子に座る俺たち。パンパン、と社長が手を叩くと、隣の部屋から二匹のポケモンが入ってきた。
一匹は俺も知っているポケモンで、バシャーモ。もう一匹は、イッシュのポケモンで確かキリキザン、だっけか?
二匹とも毛づや(?)がよく、よく世話がされているのがわかる。
ルカリオを見ると、なんだか顔を赤くしてやたらと動揺しているようである。どうした、お前?
「二匹とも、同種のポケモンの中で、私が知っている限り一番の器量良しの♀です。
 ホウエンやシンオウから取り寄せた、美しさを上げるお菓子を毎日食べさせていますので
 陸上/人型グループの♂ポケモンなら動揺するのも当然でしょう」
それから社長は俺にそっと耳打ちし、
「…この日のために避妊処置をとっていますので、今晩はどうぞ、ルカリオさんの好きにしてやってください」
な、なんだってー。ひょっとして、俺が主賓だったら美女二人とムフフな展開になったのか?
ちょっぴり後悔する俺であった。ルカリオを見ると、
社長が言った事と、同じ事をバシャーモ、キリキザンから告げられたらしく、鼻の下を伸ばしまくってる。
な、情けねー。まったく、誰に似たんだか…。

「まずは新鮮な生ものからいきましょう。おい、刺身用の子を連れてきてくれ」
社長ががそう言うと、使用人が手際よく一匹のタブンネとゴルバットを連れてきた。
連れてこられたタブンネはまるまると太っていて、俺たちを見てびっくりしたようにミィ?ミィ?とキョロキョロしている。
これから自分の身に何が起こるか理解していないのだろう。
社長の話によると、数ヶ月前にこの牧場で生まれ、広々とした草原で自由に暮らし、
肉を甘くするために、上質の甘い木の実ばかり食べさせられてきた個体らしい。
俺たちを遊んでくれる人とでも思ったのか、嬉しそうにミッミッ♪と鳴きながら、ふにゃりと笑いかけてきた。
産まれてから一度も不快や苦痛を味わわず、安穏と幸せに生きてきたタブンネ。
だが、その命は今ここで俺とルカリオのために、苦痛と共に失われる事になるのだ。
「じゃあ、ゴルバットくん頼むよ」
社長が言うなり、ゴルバットがタブンネの首筋にがぶりと齧りついた。
ミッ!とひと声鳴いて、タブンネは手足をバタつかせたが、短い腕でゴルバットを払えるはずもなく、
瞬く間にタブンネの顔は青ざめていき、目の光が失せ、グッタリとその場に座り込んでしまった。
容赦なく血を吸い続けるゴルバット。腹が一杯になると一旦使用人の持つ大きいコップに吐き出し、また吸い始める。
「血抜きをしています。機械に頼らず、吸血ポケモンにさせることで、出血性ショック死を防いでいます。
 このゴルバットは血抜き専門にこの牧場で特別に飼育してきた子で、毒をもっていません。
 事前に牙・口内の消毒もしておりますので、衛生面は誓って安全です。
 ネンブータ族は昔から毒を抜いた吸血ポケモンにタブンネの血抜きをさせてきたのです」
血を抜かれたタブンネにキリキザンが近づき、ゴルバットが噛み付いていた部分の肉を
手早く切り取った。これは、念には念を、という事かな。
タブンネはいきなり首筋を斬りつけられ、痛みにミギャアアと喚いて暴れたが、
貧血状態でそう動けるはずもなく、たちまちへたりこんでしまった。
その両手両足の筋を切り裂くキリキザン。これでもう、このタブンネは動けない。

「血抜きをしてからは、できるだけ新鮮なうちに食べたほうが美味しいし、安全です。
 今日、わざわざここまでご足労いただいたのは、そういう訳でして…」
社長の言葉が終わらないうちに、キリキザンがタブンネを解体しはじめる。
慣れた手つきでタブンネの皮を剥ぎ取るように切り裂いてゆく。
確か、表皮付近は神経が多いはずだから、地獄の痛みのはずだ。
その証拠にタブンネは、喉も裂けんばかりに絶叫している。正直、かなりうるさい…。
「どうしましょう。この悲鳴も一興として楽しむ方もおられるのですが、うるさければ静かにさせますが」
俺もルカリオも(ルカリオは耳を両手で塞いでいた)うるさいだけだったので、静かにさせてもらう事にした。
社長の合図にキリキザンが頷き、声帯を切り、タブンネが声を出せないようにした。
タブンネは、目を見開き、口を無様にパクつかせる事しかできなくなった。
しっかし血を抜かれ、二度も急所に近い首筋付近を斬られているのに死んでいないってのは、すごい生命力だ。
胴体の皮が切り開かれ、腹の脂肪交じりの肉が除けられると内臓が露出した。
「すい臓、肝臓、心臓…。どれも柔らかくて、おいしいですよ。
 生きたまま切り取っていくので、鮮度は最高です。ここでしか味わえない味ですね」
社長の言葉の通り、タブンネは内臓が丸見えの状態でも、まだ生きていた。
声が出せないので、グニグニと無茶苦茶に形を変える口、血の涙を流す目がタブンネの苦痛の表現手段である。
とりあえず、レバ刺しから食べさせてもらう事にした。
さすがに心臓を傷つけるとタブンネも死んでしまうので、生きたままの味のためにはハツは最後にした方が良いとの事。
肝臓も大きな血管が通った主要臓器のはずだが、ポケモンの吸血で少しずつ血を抜くと、
不思議とタブンネの肝臓は、血を通わせない一種の停滞状態になり、多少傷つけても生きているそうな。
何の為にそんな機能があるのかは謎だが、特性のさいせいりょくと何らかの関係があるのでは、と言われているらしい。
まぁ、今の状態では、生きたまま食われる苦痛を無駄に味わうだけでしかないのだが。

キリキザンが手刀で肝臓の半分ほどを切り取り、手早く刺身状に切り揃える。よく訓練されてんなー。
各種きのみで作られたネンブータ族秘伝のソースを付けて食べる、タブンネのレバ刺し。
辛い味、すっぱい味など色々な味のソースが用意されていて、飽きさせないようになっている。
さっそく口にしてみると、これが感動モノの美味さ、まったく肉の臭みが無く、程よい歯ごたえが口の中で踊る。
まるで口の中が天国になったかのようだ。目の前のタブンネは地獄そのものだろうが。
ウマーウマーと食べる俺たちを、タブンネはまだ意識があるらしく、絶望的な表情で見ていた。
涙を流しながら、声を出せない口をパクパクとさせる。何か言いたげだが…。
「タブンネテレパシー心読機でタブンネの言いたい事を聞いてみます?」
社長が差し出してくれた機械でタブンネの鳴き声をテレパシー的に解読し、心の声を聞いてみると、
「痛い、いたいよう。どうして、タブンネ何もわるいことしてないのに…。
 お兄さん、助けて。タブンネのからだ、食べないで…」
と、言いたいらしい。いや、こんな美味いもの食べずにはいられねーよ。
「次は焼肉用の子を連れてこさせましょう」
社長の言葉に応じて、使用人がまたもやタブンネを連れてくる。なんだかヨロヨロしているが…。
どうやら腹が減っているらしく、ミィィ…という媚びた声を出して、俺たちの方に両手を伸ばしてきた。
う~ん。残念ながら、ここはお前が食べるところじゃなく、お前が食べられるところなんだな。
ヨロヨロタブンネは、同族が腹を割かれて横たわってるのに気づき、ミィ!と小さく悲鳴をあげて逃げ出そうとしたが、
それよりも速くバシャーモがタブンネに肉薄し、とびひざげりを見舞った。
そのまま、倒れたタブンネの耳を引っ掴み、容赦ないパンチや蹴りをくらわせてゆく。
ブギャッミゴァッなどと醜い呻き声をあげるタブンネの喉元をバシャーモが摘まんだ。
ブチュリッという音と共に喉が潰れ、タブンネの声が聴こえなくなった。声帯を潰したのか。
俺たちがうるさいだろう、と気をつかってくれたんだな。良い子だねえ。

「殴る事によって肉を柔らかくしているんです。このタブンネはこの二、三日絶食させて
 事前に胃腸を洗浄していますので、このままここでモツまで食べられますよ」
確かに腹に豪快なブローを入れられて(すげーいい音がした)、
タブンネはオエェッ…と嗚咽してはいるものの、口からは血と唾液の飛沫しか出てこない。
強烈な殴打の嵐に、タブンネの顔は目鼻の位置もわからないほどボコボコに腫れあがり
全身の骨が砕かれてしまったらしくグッタリと横たわった。
「では、どの部分から焼きましょう。やはりタンですか?」
おっ、タンは俺の好物だ。ぜひお願いする事にした。
社長の指示に従い、バシャーモがタブンネの口を強引に開けて舌を掴んで引っ張り始めた。
声は出せないがウゴゴゴグゥェッガガガガなどと、涎や涙をだらだらと流してタブンネは呻く。
ブチン!という音がしてタブンネの舌が根元近くから千切れた。
ブビャアアアと空気だけの悲鳴が一瞬だけ聴こえ血のゴボゴボという音に変わった。
すぐさまバシャーモが舌の断面に小さな火炎放射を浴びせる。一時的ではあるが止血をするためだ。
こうして失血死を防ぎながら生きたままタブンネの肉を引き千切って焼いて食べるらしい。
思っていたより太くて長いタブンネの舌をキリキザンがスライスしバシャーモが火炎放射でゴウゴウと焼いていく。
「新鮮な肉ですから安全ですし、若干生焼けな方が肉の旨みがそのままでおいしいですよ」
社長の言葉どおり中心部が微かに生焼けだがまったく不快じゃない。まあ、もう生のレバー食ってるしな。
最高の美味さだ。塩胡椒だけでも美味いしさっきの秘伝のソースを付けてもイケる。
タンの次はロースにカルビ、ハラミにホルモン。キリキザンが肉を切り取りバシャーモが焼いていく。
平行して刺身タブンネのタブ刺しも食べる。尻尾が引き抜かれスープにする、と言って使用人が持っていった。

どの部位も少しずつ切り取っていくのでどちらのタブンネもまだ生きている。
心読機からはタブンネの「いたいよう…いたいよう…」「ごめんなさい、もう許してください…」
「お願いします、何でもするから助けて…」「どうして、どうしてタブンネにこんなヒドイことするの…?」
などという苦痛、哀願、絶望の呻きが聴こえてくる。
こうしてタブンネの断末魔を聴きながら食べる食事もいいもんだな。
「そろそろ前菜はここまでにしてそろそろメインディッシュを呼びましょう」
「え?二匹分のタブンネが前菜なんですか?まだいっぱい肉は残ってますけど…」
「いえいえ、こんなものはまだまだですよ。それにもう一番美味い所は食べていただきましたので
 この二匹はもう用なしです」
一匹のタブンネにも良い肉と悪い肉があるらしく今のでもう一番の所は食っちまったらしい。
…でもタブンネ一匹の体積から見るとほんの少しの量だし、牧場で大切に育てられたタブンネ一匹が
いくらするかを考えると…。こりゃあべらぼーな贅沢だな。
中途半端に肉を取られウグウグと声を出せない喉を震わせる半死半生のタブンネ二匹を一旦放置し
メインディッシュとやらを食べさせてもらう事にした。
「じゃあ、『お姫さま』を連れてきてくれ」
社長の言葉に従い使用人が一匹のタブンネと巨大な土壺を持ってきた。
新しく連れてこられたタブンネはキレイな葉っぱや花をドレスのように飾りつけられており
社長が言ったとおりまるで『お姫さま』だった。何やらミィミィ喚いている。え~っと、心読機によると…。
「なあに?!あなたたち、誰?!わたしはかわいいかわいいタブンネさまだよ。
 しゃちょうがいちばん好きだって言ってくれてるし、いちばんキレイにしてもらって、いちばんエライんだから!」
な、なんだコイツ。性格悪いなオイ。

「ご存知かも知れませんが、タブンネという種族は苦痛や絶望を感じるほど肉の旨みが増します。
 前菜の二匹を生きたまま食べていただいたのは安全の他にこの為でもあります。
 一説にはタブンネが再生の際に出すミィアドレナリンが旨みのもとだ、とも言われているらしいですが…。
 それはさておき、苦痛や絶望はそれまでが幸せであればあるほど環境の落差により、より大きく感じます。
 このタブンネは今から行う調理に大きな苦痛や絶望を感じてもらう為に、あえてワガママに贅沢に育てました」
なるほど。でもこんなクソ性格悪いのを育てるのは大変だったろうな。
それをワザワザ俺やルカリオに振る舞ってくれるのだ。社長の感謝の気持ちの大きさに俺たちは改めて恐縮した。
使用人が持ってきた壺には様々な木の実や香辛料が詰めてあった。
この中に『お姫さま』を入れて生きたまま丸焼きにするのだ。
バシャーモとキリキザンが『お姫さま』の両腕を掴み土壺に押し込めようとする。当然『お姫さま』は抵抗した。
「はなしなさい!あなたたち、わたしを誰だと思ってるの、あなたたちよりずっと、ずぅ~っと、かわいい…ミギャッ」
『お姫さま』のたわごとはバシャーモが土壺に頑丈な粘土で蓋をして途切れた。
それでもなお『お姫さま』は中から土壺をカンカンと叩きミィミィ鳴き喚いている。
「しゃちょう、助けて!怖いポケモンがわたしをいじめるの!
 しゃちょう、わたしの事、かわいいって言ってくれたよね?!いちばん好きだって言ってくれたよね?!
 おねがい、たすけて!たすけて!」

『お姫さま』の哀願に社長は優しい声で諭すように応えた。
「タブンネちゃん、君はここで食べられる為に今まで可愛がられてきたんだ。
 自分の運命を受け入れなさい。君はただの、食肉なんだよ。
 君はたしかにかわいい。食べるのに最適な肉付きをしている。
 君はたしかに一番好きだ。大切なお客様に振る舞う、最高の肉としてね…」
テレパシー心読機を通して伝えられた社長の言葉に、タブンネはミギャァァァアアアアアア!!!という凄まじい絶叫をあげた。
自分が今まで確かだと思ってきた足場を引っくり返されたあげくにボロボロに踏みにじられたようなものだ。
その絶望は並大抵のものではないだろう。これで大量にミィアドレナリンが出るって訳だ。
バシャーモが土壺にひときわ強力な火炎放射を放った。土壺が真っ赤になるほど焼けてゆく。
最初はゴトゴトいっていた壺も段々と揺れが静かになっていった。
しばらくした後でキリキザンが土壺を一刀両断すると壺が縦にパカリと割れて、
中から蒸し焼きにされたタブンネがキレイに着飾られたままで出てきた。
一緒に詰められていた木の実や香辛料が転がり出てきて良い匂いがふわりとただよい、
タブンネに飾られた花とも相まって視覚的にもカラフル、これはすごい演出だ。
思わず俺とルカリオは拍手した。この為に『お姫さま』みたいに着飾らせていたんだな。
キリキザンがタブンネの肉に刃を入れると驚いた事にまだ生きていて意識があったらしく、
『お姫さま』がミグゥ…と呻いた。
「あ…つ…イ…いた…い…ヒど…いよ…」
熱で白く濁った目を見開きながらなす術も無く切り刻まれてゆく『お姫さま』タブンネ。
その肉は言葉に出来ないほど美味かった。
俺は感動のあまりマジで涙を流しながら肉を食べまくった。生きててよかった。本気でそう思った。
様々な木の実や香辛料の匂いが肉に染み込んでいるのでいくら食べても飽きない。
ふと、ルカリオを見てみるとヤツはバシャーモとキリキザンに口まで肉を運んでもらって、
自分は彼女らのケツやらナニやらを触りまくるというスケベ親父そのものの行動をしていた。
感動も忘れて俺はズッコケた。まったく、本当に誰に似たんだか…。
俺だったら同じ立場になってもパイタッチくらい…いや、やっぱりケツぐらいはいくかもしれない…。

肉の脂に疲れてきたら、3日間タブンネの尻尾を煮込んでとったダシとタブンネの卵を使った
タブンネのテールクッパ(雑炊の一種)だ。やさしい味が内臓に染み入る。栄養も満点らしい。
この料理のポイントは尻尾の持ち主と卵の親が同じことだ。親子丼ならぬ親子雑炊だな。
「このクッパに使われたタブンネの記録ビデオがありますが見てみます?」
どうしてそんなモンを撮っているのか聞くと、
一つは様々な虐待法を記録することによってどの方法が一番ミィアドレナリンが出るかを調べる為、
もう一つにはネンブータ族は昔から旨みを出させる為のタブンネの虐待方法を土偶や壁画で伝えてきた
(ちなみにそれらのいくつかはイッシュ虐待遺産に登録されている)民族のため
現代でも手段は変われど先祖のしきたりに従って続けているとの事。歴史の重みに感じるなあ。
さっそく俺たちはビデオ鑑賞と洒落こむことにした。社長がリモコンらしきボタンを押すと
目の前の壁がゴゴゴゴと動き体育館にあるようなステージが現れた。ステージ上のスクリーンにビデオが映しだされる。
…牧場の一室らしき場所でトレーナーが数匹のタブンネに何かを教えている。
真剣な表情でトレーナーの言う事を聞くタブンネたち。静かなので無音動画かと思ったが
どうやら音量が小さく抑えられているようだ。よく聴くと微かに人の声らしきものが聴こえる。
「このタブンネたちは皆♀です。トレーナーが♀タブンネに教育をしているのです」
どんな教育なのかと言うと、曰く♀タブンネの誇りとは従順で誰隔てることなく優しくする事、
♀タブンネの幸せはみだりに遊ばず、卵を産み子供を育て立派な母親になる事…。
こうして教育されたタブンネたちは皆天使のように優しく従順で、母親になる事を夢見て育っていくのだと言う。
「ちなみに教育に従えなかった♀タブンネは即座に毛皮加工工場にまわされます」

ビデオの場面が変わる。怪我をしてしまった他のタブンネに癒しの波導を放つ♀タブンネ。
治してもらったタブンネは嬉しそうにお辞儀をし、♀タブンネはよかった!という風にニコニコしている。
ビデオの画面が変わっていく。仲間とお遊戯をして楽しそうなタブンネ。かけっこで一等をとって嬉しそうなタブンネ。
木の実を食べ過ぎてしまい苦しそうに寝ているタブンネ…。♀タブンネの幸せな生涯が次々と映しだされていく。
そしてまた画面が変わった。寝ている♀タブンネにさっきのトレーナーが近づいていく。
手には針のついていない小さな注射器が握られていた。中身はなにやら白みがかった液体が入っている。
「種馬♂タブンネの精液です。今からこの♀タブンネを妊娠させます」
熟睡している♀タブンネの足を無雑作に広げ、注射器を股の間に挿入する。
ピクリと耳が動いたが目が覚める気配はない。クスリでも飲まされてるのかな?
トレーナーが♀タブンネから離れると、また場面が変わった。
♀タブンネが幸せそうに数個の卵を暖めている。あれからまた数回受精が行われたみたいだな。
寝転んでいる♀タブンネの部屋にトレーナーがカイリキーと一緒にドカドカと入ってきた。
びっくりした様子で卵を庇う♀タブンネ。その身体をカイリキーが掴み上げる。
卵から引き離されて暴れる♀タブンネの目の前にトレーナーが何かオボンみたいな形をした金属製のものをかざす。
よく見ると木の実状の部分には無数の小さな穴が空いている。カイリキーが二本の腕で
タブンネの両足を掴んで逆さ宙吊りにし、暴れられないようにもう二本の腕でタブンネの両腕を掴んだ。
空中で大の字に磔みたいな体勢にされた♀タブンネの股にトレーナーがオボン型金属を突っ込む。
苦痛と羞恥のためかミュッギビィィ!と音量を下げたビデオでも聴き取れるほどの声で泣き叫ぶ♀タブンネ。
トレーナーが金属に付いてた取っ手のトリガー?みたいなものを引くと♀タブンネの身体が大きく跳ねた。
その隙にカイリキーが片腕を離し空いた手で♀タブンネの尻尾を根元から引き千切った。
そのまま地面に落とされる♀タブンネ。オボン型金属を抜かれた股と尻から激しく出血している。

「今のはタブンネの膣・子宮を破壊する道具です。
 オボン型の部分から小さい針を無数に発射して生殖器官を再生不可能にまでズタズタにします」
股と尻を押さえて痛みに泣き叫ぶ♀タブンネにトレーナーが何やら耳打ちをする。
それを聞くなり♀タブンネが名画「ルージュラの叫び」みたいな表情でミビィイャギィヤアアア!!と絶叫しはじめた。
「『もうこれでお前は卵をつくれないよ。♀タブンネ失格だね』といったような言葉をかけています。
 小さい頃から♀タブンネ教育をされてきたタブンネにとって命を奪われるより辛い仕打ちでしょう」
また画面が変わった。泣きながら卵を暖めている尻尾無しの♀タブンネ。
もう卵を作れないこのタブンネにとって今暖めている卵は文字通り最後の希望なのだ。
そんな♀タブンネの前に再びトレーナーとカイリキーが現れる。
彼らの姿を見るなり♀タブンネはビクンと跳ねて痙攣でもしているかのように震え始めた。
必死に卵を庇おうとする♀タブンネを、カイリキーがマウントポジションをとりボコボコに殴り始める。
トレーナーは軽くタマゴを奪い部屋から出てどこかに持っていった。
♀タブンネは痛みと絶望にミブゥアアアア!ミビャイイイイ!と泣き叫んでいた。
ぐったりした♀タブンネを摘まみ上げカイリキーがトレーナーの後を追う。向かう先は厨房だった。
♀タブンネの尻尾からとったダシで作られたスープに
今まさに♀タブンネの希望、生きる糧、大事な大事な卵が割られようとしていた。
♀タブンネは卵に気づくとミバアアア!ミビャゥアアアア!と泣き叫び暴れたがカイリキーの腕力に敵うはずが無い。
♀タブンネの目の前で卵は呆気なく割られ、黄身と白身が菜箸で攪拌されておいしそうな卵とじ状になった。
ミゴゥエグバァアガガバガガ!ともはや意味不明な鳴き声を上げる♀タブンネの
目を眼球が飛び出さんばかりに見開き口を激しくバイブレーションしている顔のどアップでビデオは終わった。
「最後の場面はついさっきの事、今食べられているクッパの調理場面です。
 あの後♀タブンネも解体してユッケにしました。それも頂かれますか?」
俺はぜひ食べさせてもらうことにした。さぞかし大量のミィアドレナリンが含まれているだろうと期待できたからだ。
しっかし何気なく食ってるこの一杯にもすごいドラマが隠されているんだなあ。

さて、そろそろ甘いものが欲しくなってくる頃合いだ。
大量のタブンネの触角をモモンの実や高価なロメの実で作った甘いスープで煮込み
よく冷やした後、細かくスライスした木の実を付け合せて食べるタブンネーメン。
甘い麺類ってのは俺にとって違和感があるというか未知のシロモノだったが
柔らかく煮込まれたタブンネの触角は歯ごたえも良い感じで喉越しもツルツル、
上品な甘さでいくらでも食べれそうだった。
タブンネの触角はとても敏感な部位でヘタな痛めつけ方をするとすぐ千切れたり
ボロボロになってしまったり味が悪くなってしまうのだと言う。
そのため、タブンネーメン用のタブンネたちはまた特別な苛め方をされる。
タブンネーメン用子タブンネ(成獣より子タブンネの触角の方が柔らかく味もいいそうだ)数十匹を
古代は洞窟、現代は光を全く通さない真っ暗闇の部屋に閉じ込める。
最初は動揺してミッミッミッミッミッと喧しい子タブンネたちも、部屋の中は温度湿度ともに快適に設定されており
餌場も水場も準備されているので手探りで位置を把握した後は暗闇に不安そうながらも大体落ち着いてすごし始める。
子タブンネの目も身体も暗闇に慣れてきたと思われる頃にそれは始まる。

子タブンネたちのいる部屋の天井は、暗闇で彼らには判らないだろうが、ガラス張りになっており
天井の上には暗視ゴーグルを着けたポリゴンが待機している。
そこから部屋へ強力なフラッシュをほんの一瞬だけ浴びせるのだ。
ポケモンのフラッシュという技は光に慣れた目で目を塞いでいても痛いほどの光を食らわせる技だ。
暗闇に慣れた目、しかも不意打ちでくらったら一体どれほどの苦痛だろうか。
子タブンネたちは最初にフラッシュを浴びた時はミギャアッと叫んで目を押さえてのた打ち回る。
その後はミィィ!ミィヤァァ?!と大騒ぎの大混乱だ。そこにまた強力なフラッシュが降りかかる。
子タブンネたちは錯乱して走り回ってお互いの頭をぶつけたり壁に激突したりする。
ポリゴンのフラッシュ攻撃は不定期的に続き(3時間ごとかと思いきや数分おきに食らわせたりする)
フラッシュを食らえば寝ていられない上に、いつ光の暴力が来るかわからないので
不安で子タブンネたちは不眠症になってしまう。それだけでなく、
暗闇の中で強力な光を何度も食らうというのは想像以上に目や脳にダメージを受けるようで
この『ポリゴンフラッシュ』部屋に一週間もいた子タブンネは失明し
不眠症も相まって脳神経がボロボロに破壊され、廃ポケタブンネになってしまう。
そうやって直接的な暴力を使わず傷を付けずに苦しませた子タブンネの触角が
このタブンネーメンに使われているのだ。タブンネの用途に応じていろいろな創意工夫がされているんだな。

たらふく食って満腹した後はタブンネの拷問ショーだ。
ネンブータ族にとって役に立たないタブンネ、反抗的なタブンネは悪魔にも等しい存在だ。
その『悪魔』タブンネを拷問し苦しませて殺すことによってネンブータ族に降りかかる災厄を払う事ができる。
そう信じられてきたのでネンブータ族は様々なタブンネの拷問方法を編み出してきた。
鞭打ち、トゲ責め、寸刻み、ひき潰し、子を目の前で熱湯に入れて
蕩けるほど湯だったところで無理矢理親に食わせる、溶解液を肛門から入れて内臓を少しずつ溶かす、等といった
オーソドックスなものに加え、いくつか変わったものもあった。
例えば♂タブンネへの拷問ではこんなものがある。♂タブンネを♀タブンネにへんしんしたメタモンに誘惑させる。
♂タブンネはメロメロになってさっそく交尾しようと自分のマランネをメタモンに入れようとするのだが、
メタモンに挿入した途端ミギョボバァアアア!と絶叫してのたうちまわる。
へんしんしたメタモンは♀の性器部分にカミソリ状の刃を幾つも仕込んだカップを持っており、
♂タブンネが挿入するとマランネがスーッとスライスされてしまうのだ。うおお、これは痛い。
メタモンは♀タブンネにへんしんしたまま♂タブンネにいやしのはどうを放つ。
すると♂タブンネのマランネは切り開かれたままで皮膚が再生して治ってしまう。
花びらみたいに開いた♂タブンネのマランネの中心からピュッピュッと精液が飛び散る。
マランネが切り開かれた事で精液が睾丸からダダ漏れの状態になってしまっているのだ。
しだいに♂タブンネはアヘ顔になって腰をヘコヘコさせ始める。
タブンネの単純な脳みそは精液が出る=絶頂に達していると判断してしまい、
ダダ漏れの精液が出るたびに♂タブンネはイッてるのだという。
こうして死ぬまでイキっぱなしで精液を撒き散らし続けるのが♂タブンネの運命なのだ。
この通称『腎虚刑』を受けた♂タブンネは(イキっぱなしなので眠る事も食べる事もできない、
気持ち悪がって他のポケモンも近づかないらしい)精を絞りつくして死ぬまで大体一週間ほどかかるという。
おそらく生物として考えられる限り、最も無様で醜い死に方だろう。

他にもイロイロあったがコレが特に変り種だったんで特別にあげてみた。
ちなみにルカリオはショーの間タブンネの血に興奮したのかバシャーモ、キリキザンと
全年齢板に書けないような事をしていたので影が薄いのはお了承ください。思わず俺が
「すいません、せっかくのショーなのに助平な野朗で…」
と言うと社長はニコニコしながら言った。
「いやいや、これがネンブータの晩餐なんです。
 こうやってタブンネ料理で精をつけてタブンネ虐待ショーを楽しみながら美女と戯れる。
 大切なお客様の食欲・攻撃欲・性欲を満足させるため、
 そして育てたタブンネを生け贄として『神に返す』ための儀式の面もあります。
 要するに、タブンネたちを殺して皆で笑い騒ぎ楽しみましょう、というお祭りなんですよ」
なるほど。悪魔のお祭り…サバトは元々は大地の神(イッシュではランドロスとか呼ばれているんだっけか)への
感謝のお祭りだったと聞く。子ポケモンを棺に入れて焼き殺したり、腹を掻っ捌いて祭壇にささげたり
昔の神さまへの儀式はとかく物騒で血腥いものだった。だけどやっぱりかわいそうなためか
もしくはアルセウス一神教の台頭のためか、そういうモノは廃れていった。
それがネンブータ族では、タブンネ限定で、形を現代的にリニューアルしつつも生き残っているのだ。
俺たちはひょっとしたら歴史的・文化的にとても貴重で興味深いモノに招いてもらったのかもしれない。
いくつかは実演、いくつかはビデオ(時間がかかったり臭いがひどい拷問はビデオだった)で
タブンネ拷問ショーを堪能した後、最後はタブンネちゃんたちによるオーロラダンスだ。
刺身・焼肉タブンネ、『お姫さま』と拷問されたタブンネが除けられ、
俺たちの前のステージに10匹ほどのタブンネが出てきた。ミッミッミッミッ♪と嬉しそうに歌いながら踊り始める。
「このタブンネたちには『特別なミュージカル』に出演するのだと教えてあります。
 この日の為に皆、一生懸命練習してきたんですよ」
社長の言葉通りに何も知らないタブンネたちは皆、誇りいっぱい楽しそうに踊っている。

不意にステージの電源が消えた。ミッ?ミッ?とタブンネたちのびっくりした声が聴こえる。
ステージに頑丈な檻が降りてくる。タブンネたち10匹は動揺してミィミィと鳴き喚きはじめた。
ステージ上から小さい火花が散った。ほんの微かな火傷にもならないであろう、本当に小さな火花だったが
それを浴びたタブンネたちは猛烈な勢いで発火しはじめた。
「クイタランの血液と特殊な燃料を菓子やジュースに混ぜて与えて、タブンネたちの身体を生きた花火にしました。
 タブンネたちの生涯最高で最後のダンスをお楽しみください」
タブンネたちは体内から吹き上がる炎の熱さにミグゥェエエエエエ!ミギャァァオオオオ!ミッゴォオアアアア!などと叫びながら
身を捩じらせてそれぞれが独創的なダンスを踊っているかのように暴れまくった。
燃料をうまい具合に調整してあるのかタブンネたちそれぞれが別の色に発火している。
赤色の炎に包まれたタブンネがびったんびったんと跳ねまわる横を青色に燃えるタブンネが走り
黄色と緑色に燃えるタブンネたちが追いかけっこでもしてるようにグルグル回るのに
紫色の炎のタブンネが突っ込んでいく。暗がりの中キレイな炎の塊が踊り狂うのは
確かにオーロラのように幻想的だった。タブンネたちが文字通り命を燃やして踊るダンスだ。美しくないはずがない。
思わず俺は興奮してアンコール!などと叫んでしまった。冷静に考えると下準備が大変だろうにな。
炎が消え明かりがつけられた時にはステージ上に炭化したタブンネの死体がゴロゴロと転がっていた。
「如何でしたか?ネンブータの晩餐は。楽しんでいただけたら幸いですが…」
「いや~、一生の思い出になりました。食事もショーも最高でしたし、最後のダンスにも感動しました。
 いいモンを見させてもらってありがとうございます」
興奮が醒めないままお礼を言う俺。社長は嬉しそうにニッコリと笑って
「そう言ってもらえる事でタブンネたちも浮かばれるでしょう」と言った。

その日の晩は客室に泊まらせてもらい、翌日俺とルカリオは牧場を後にした。
ルカリオの野朗はたっぷり「ゆうべは おたのしみでしたね」してきたらしく何か顔色がツヤツヤしている。
しばらくコイツをなるべくコキ使おうと決心した。
またもアテもなくブラブラ歩いていく俺たち。その目の前で草むらがガサゴソと揺れた。
…確か揺れる草むらにはタブンネがいるんだっけか?昨日食べた肉の味が蘇る…。
「いけ!ルカリオ!」俺は揺れる草むらにルカリオをけしかけた。

後日、俺たちがタブンネ虐待愛好会にスカウトされて凄腕のタブンネハンターとして名を馳せるのはまた別の話である。


いろいろ強引で無茶苦茶でしたがなんとかおわり
コメントや感想・ツッコミレス書いていただいた方、ありがとうございます
タブンネスレ is forever …! ではノシ
最終更新:2014年08月15日 13:29