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#contents

**都市船
***停戦のお祭り
一方その頃&aname(停戦のお祭り)

***S・TAGAMIの探し物
一方その頃&aname(S・TAGAMIの探し物)

***選挙前
一方その頃&aname(選挙前)

待ちは選挙前ということで
少々ざわついているようだ。
市民集会もあちこちでおきているらしい。

何を警戒してか、
火星警察軍の兵士が見回りしている。

この調子では、どうやら(政治姿勢)の(政党名)が
優勢らしい…。

※政治姿勢 革命派、保守本流 等
※政党名  火星解放戦線、TDF 等

***黒服(フットワーカー)の監視襲撃
&aname(黒服の監視襲撃)
OVERS・OVERS・OVERS・OVERS
OVERS・OVERS・OVERS・OVERS
OVERS・OVERS・OVERS・OVERS

ーthis Omnipotent Vicarious Enlist
a Recruit Silent Systemー

OVERS・OVERS・OVERS・OVERS
OVERS・OVERS・OVERS・OVERS
OVERS・OVERS・OVERS・OVERS

私の名前はOVERS・SYSTEM。
七つの世界で唯一希望を与えられたプログラム。
私は、プレイヤーに警告を表示します。

現在、我々は高レベルの監視を
受けている可能性があります。
複数の接触が観測されています。

一方その頃

先ほどから、
監視されているということか…?

(相手が誰か、確認してみる/撒くように努力する/船に帰る)

(相手が誰か、確認する)
あなたは、気付かれないように監視者を見た。
そして、すぐに見つかった。

示威してわざと目立つようにしているのか、
相手は黒服を着ている。

(撒くように努力する)
あなたは、
監視から逃れるために努力を開始した。

OVERS・OVERS・OVERS・OVERS
OVERS・OVERS・OVERS・OVERS
OVERS・OVERS・OVERS・OVERS

ー監視を外すための支援を行います。ー

ー支援を開始しました。

現在7名が、操作された
治安BALLSによって捕縛中。

2名が自動清掃車に巻き込まれました。

現在最期の1人を信号操作で引き離し中です。

………。

終了しましたー

OVERS・OVERS・OVERS・OVERS
OVERS・OVERS・OVERS・OVERS
OVERS・OVERS・OVERS・OVERS

あなたは監視を逃れて、
街の中を歩くことを再開した。

(船に帰る)
あなたは、船に帰った。

どうやら、監視者に船の位置を教えて
しまったようだ…。

***街の大人物の接触
一方その頃&aname(街の大人物の接触)

声をかけられて振り向くと、
ヤガミが立っていた。
どうやら彼も上陸していたらしい。
 
暇そうだな…、一緒についてくるか?

(ヤガミについていく/遠慮する)

(遠慮する)
ヤガミ/
なるほど、じゃあ、楽しんでください。

ヤガミは、一人歩いていった。

いや、数名の護衛がついているみたいだな…。
一体なんだろう?

(ヤガミについていく)
ヤガミと二人でしばらく歩くと、
彼は何気なく都市船の政庁に向かって
歩き始めた。
 
ありがとう。
実に自然体だった。
警察軍だって、二人の関係は
怪しまないだろう。

(がんばれよ/そっちは政庁だぞ)

(がんばれよ)
言われなくても。
それが、仕事ですから。
趣味は他世界の覗きですけどね。
 
(そっちは政庁だぞ)
これから仕事だ。
また船であおう。
 
ヤガミはそう言うと歩き出した。
立ち止まって、振り返る。
 
そうだ、昔、逢う約束をしていましたね。

(サッカー場か?/そうね/は?)

(サッカー場か?)
ヤガミは、嬉しそうに笑った。
そう、覚えているならいいんです。
そして彼は、今度こそ背を見せて歩き始めた。
 
(そうね)
あの頃は、お互い若かった。
今は、どうでしょうね。
僕たちは、古い友人達に顔向け出来るかな。
 
こちらをじっと見詰めたあと、
彼は、今度こそ背を見せて歩き始めた。

(は?)
ヤガミは、笑った。
別れの挨拶くらい、
洒落たの言えた方がいいと思いますよ。
そして彼は、今度こそ背を見せて歩き始めた。

***セプテントリオンの援助
一方その頃&aname(セプテントリオンの援助)

***セラの接触と捕縛
一方その頃&aname(セラの接触と捕縛)

火星政府は民衆を救おうと
無駄な努力をしている。

地球のNGOと協力して
街頭の支援活動を行っている。

そんな中、知った顔が混じっているのに
気付いた。

セラだ。

セラは汗をかき、一生懸命謝りながら人々への
支援活動をしている。

セラ/
地球は悪くないのよ。
ただ、気がつかないだけなの・・・ごめんね。
みんな、ごめん・・・・・。

あなたは、
黙ってその場を離れることにした。

***アンナとアキの再会
一方その頃&aname(アンナとアキの再会)

アキリーズ・ポーランドウッド/
………。

アンナ・グレース/
ええと、アレ、アレ、そう。
アキ!!
アキリーズ・ポーランド・ウッドじゃない!

アキリーズ・ポーランドウッド/
相変わらず、物覚え悪いじゃないか。
書記長。

アンナ・グレース/
その呼び方、懐かしいわ。
…まだ、海賊をやっているの?

アキリーズ・ポーランドウッド/
火星独立軍だ。
そっちも相変わらず、
テレビでキンキン声で喋ってるじゃないか。

アンナ・グレース/
んまっ、なんて言い方。
私の方が8つも年上なのに。

アキリーズ・ポーランドウッド/
8つも年下と付き合ってたのは、
そっちだろ!
…もういい、見逃してやる、あっちいけ。

アンナ・グレース/
…暴力に暴力で対抗しても、傷口が広がるだけよ。
相手は異星人じゃないのよ。
同じ太陽系知類なの。

アンナ・グレース/
同じ太陽系知類が傷つくだけなのよ。

アキリーズ・ポーランドウッド/
それで裏切ったのか、俺達を。

アンナ・グレース/
違う。
アレは…アレは。

アキリーズ・ポーランドウッド/
はっ、また忘れたのかい?
アンタらしいや。
なんでもかんでも忘れる。

アキリーズ・ポーランドウッド/
だが、俺は忘れない。
地球軍がやったことを!
奴等がお前にしたことも!

アンナ・グレース/
………。

アンナ・グレース/
私のせいで、殺し合いをしないで!
傷つかないでよ!

アキリーズ・ポーランドウッド/
うるせえ!!

***イイコとマイトの再会
一方その頃&aname(イイコとマイトの再会)

コムラ・イイコ/
オーキ…君?

オーキ・マイト/
委員長?

コムラ・イイコ/
…。

オーキ・マイト/
委員長!
…よく無事で。

コムラ・イイコ/
探したのよ、ずっと。
小説が3本書けるくらい。

オーキ・マイト/
ずいぶん具体的なんだな。
いや、それはともかく

オーキ・マイト/
探してたのは俺だって。
…よかった。

コムラ・イイコ/
うん…。

オーキ・マイト/
よーし。
あとは、俺たちの世界に帰るだけだ!

コムラ・イイコ/
どうやって?

オーキ・マイト/
うっ…。
ま、まあ…、
とりあえず知り合いの船に行こう。

コムラ・イイコ/
知り合いの船って…。
夜明けの船?

オーキ・マイト/
そう!!
じゃあ、委員長も…。

コムラ・イイコ/
何だ、ずっと大木君を探して下船している間、
入れ替わっていたんだ…。
そうだったんだ…。

イイコは眼鏡を外し、あふれる涙を拭った。
微笑んで、マイトを見る。

オーキ・マイト/
委…、員長…。

コムラ・イイコ/
なあに?

オーキ・マイト/
俺、強くなれたんだと思う。
そんで、もっともっと強くなるんだと思う。
だって…。

オーキ・マイト/
やっと見つけることが出来たんだ。
「この世で一番いい女」を…。

イイコは言葉の意味を考えて
落胆した。

コムラ・イイコ/
そっか…、よかったね…。
そっか、見つかったんだ。

オーキ・マイト/
うん、だから委員長は眼鏡を外して
笑っていた方がいいよ。
「この世で一番いい女」だから。

コムラ・イイコ/
……………え?

イイコは、また言葉の意味を考えて
今度は、卒倒した。

オーキ・マイト/
あー…、あぁ?
委員長、委員長!!

オーキ・マイト/
貧血かな?
しょうがない、担いで船に戻ろう…。

***ノギ・母との再会
一方その頃&aname(ノギ・母との再会)
ニャメ・ナナ・ニャンコポン/
にゃは♪
よ、元気ぃ!?

ノギ少将/
か、母さん!?
どうしてこんなところに!?

ニャメ・ナナ・ニャンコポン/
あら、平八郎には言ってなかった?
ニャッち、この身体のメンテ費稼がないと
いけないのよねン。

ニャメ・ナナ・ニャンコポン/
だから、働いているのよン。

ノギ少将/
そこまでして、若さを保ちたいのですか!

ニャメ・ナナ・ニャンコポン/
もちろン♪
今度、ママンの彼氏を紹介してあげる。
若いわよン。

ノギ少将/
………。

ノギは、拳をにぎりしめた…。

ニャメ・ナナ・ニャンコポン/
アンタのお父さンを、私は今も愛していわン。

ニャメ・ナナ・ニャンコポン/
でもね、平八郎。
世の中にはニャッちに出会っていない、
いい男もゴロゴロしているわけよ。

ノギ少将/
…そうやって、何年生きてきた!

ニャメ・ナナ・ニャンコポン/
650年。

ニャメ・ナナ・ニャンコポン/
それより平八郎、老けてきているわよ。
早く抗老化措置や、サイボーグ化しないと。
昔は、あンなにかわいかったのに。

ノギ少将/
私は、そういうあなたが嫌いだった。
ずっと前から。
何が若さだ!

ニャメ・ナナ・ニャンコポン/
にしししし。
その表情、考え方、ニャッちが
昔好きだった男そっくり。

ニャメ・ナナ・ニャンコポン/
子育て成功っと♪
軍人向きな性格は私の血ね。

ノギ少将/
早く自立するには、
それしかなかっただけです…。

ニャメ・ナナ・ニャンコポン/
ンじゃ、さっとと倒してみなさい。
私を。

ニャメ・ナナ・ニャンコポン/
平八郎が追っているのは、独立軍なンでしょ?
あなたの指揮の凄さは、かねがね聞いてるわ。
母親としては、誇らしいわよン。

ノギ少将/
母さ…、独立軍に!?

ニャメ・ナナ・ニャンコポン/
あー、悲しい宿命だわよねン。
戦いあう母と子。
泣けるゥ、泣けちゃうわン。

ニャメ・ナナ・ニャンコポン/
…っと、艦に戻らなきゃだわ。
じゃ~ねン、平八郎♪

ノギ少将/
………。

ノギ少将/
行くなら、あなたを撃ちます。

ノギは、銃をニャンコポンに向けた。
かつて、母親から譲り受けたセミ・オートの拳銃。

ニャンコポンは、涼しげに笑みを浮かべて
口を開いた。

ニャメ・ナナ・ニャンコポン/
………。

ニャメ・ナナ・ニャンコポン/
結構よ。
愛する息子に殺されるなら、本望だわ。

ノギ少将/
…母さんを撃ちたくない。
艦からは、降りて下さい!

ニャメ・ナナ・ニャンコポン/
私は、行かなければならないの。
平八郎、どうするかはあなたが決めなさい。

ノギは、唇をかんで肩を振るわせた。
泣き崩れて、地面を叩く。

ニャメ・ナナ・ニャンコポン/
この先に、独立軍の艦があるわ。
奇襲をかけるか、私と一緒に暮らすか
好きなように決めなさい。

涙を流し続けるノギを背にして、
ニャンコポンは歩き始めた。

ニャメ・ナナ・ニャンコポン/
どちらにせよ…、
母さんは待ってるから。

***BLが仲間になる
一方その頃&aname(BLが仲間になる)

艦の前に誰かがいる。

彼女だ。
あの、黒衣の女性だ。
なぜここにいるのだろう…。

BL/
…会いに…来たの。
…あなたに。

女性は、柔らかな笑みを浮かべ、
それでも物悲しそうな目をして言った。

BL/
不思議そうな顔ね…。
私は…BL。

BL/
ここへ来たのは…
あなたの…側に居たいだけ…。
あなたの未来が見たいだけ…。

BL/
よろしくね…。

※この後、船に戻るとBLが仲間に入ります。

***TAGAMIが仲間になる
一方その頃&aname(TAGAMIが仲間になる)
TAGAMI/
(あなた…ですね?
この…リューンを降らすのは。)

声が、響いた。
耳を通さず、直接心の中にポンと
言葉を置かれたような不思議な感覚。

振り向くと、黒衣に身を包んだ女性が
立っていた。

気配を感じなかった。
今、そこに現れたように思えた。

長い、ゴールドプラチナの髪が印象的だ。

TAGAMI/
(あなたは、戦う運命を持った人なのですね。)

彼女は、口を開かない。
テレパシー…だろうか。

TAGAMI/
(だとすれば、私の探し人もここへ…。
いえ、もう近くに…。)

表情を変えずに女性は話を続けた。

TAGAMI/
(あなた達の指導者に会わせて下さい。
神聖同盟のアリアンに…。
彼は、ここに来るのでしょう…。)

ポカンと話を聞いていると、彼女は消えた。
あたりを見回したが、彼女の姿は無かった。
どこに行ったのだろう?

彼女は、夢のように現れて
夢のように消えた。

***イイコが仲間になる
一方その頃&aname(イイコが仲間になる)

イイコ/
きゃーーーーーーー!!

下船しようとすると、
どこからか女の子の悲鳴が聞こえた。

上からだ。
眼鏡をかけた黒髪の女の子が
落下してくる。

イイコ/
いやー!?
お母さん、お父さん…、
大木くーーーーん!!

とっさに身を乗り出し、女の子を受け止める。

イイコ/
お、大木君………。

大木君?
オーキ・マイトの事だろうか?

イイコ/
大木く…。

女の子は、そう呟くのがやっとだった
ようで、そのまま気を失った。

とにかく、医務室に運んだ方がよさそうだ。

BALLSを呼んで、女の子を艦内に運んだ。

まあ、そんなに心配は無いんだろうけど…。

***エステルが仲間になる
一方その頃&aname(エステルが仲間になる)

MAKI/
ネーバル艦隊、エイン艦より
支援と人材が到着しました。

MAKI/
ネーバルウィッチ、
エステル・エイン艦氏族・アストラーダ。

MAKI/
今後、彼女は、我々独立軍の力となって
共に戦うことになります。

この艦に、ネーバルがやって来た。

ネーバルからの支援。
敵の敵は味方って事か…。
あちこちから、そんな声が囁かれた。

***クルス、東原が仲間になる
一方その頃&aname(クルス、東原が仲間になる)

街をうろついていると、
白い帽子をかぶった背の高い男が
声をかけてきた。

銀河を思わせる、青い目。
威風堂々とした、その雰囲気。

クリサリス/
お前もこの大祭に登壇したのだな、友よ。
我らの司りし、この祭に。

(あんだ誰?/久しぶりだね)

(あんだ誰?)
クリサリス/
いや、いい…。
気にするな。

クリサリス/
ただ、お前がこの世界に来て、
そして俺が来た。
希望の種を蒔くために。

クリサリス/
他は、どうでもいい。

クリサリス/
俺は、クリサリス…。
先に艦へ行く。
また、会おう。

(久しぶりだね)
クリサリス/
俺は、クリサリス。
久しぶりだ、○○。

クリサリス/
この日のために、お前がこの世界へ来るために
少々時間を取った。
ヤガミの計算内だ。問題ないだろう。

クリサリス/
俺は、先に艦へ行く。
また、会おう。

***スイートピーが仲間になる
一方その頃&aname(スイートピーが仲間になる)

通りをぶらついていると、
前方を何かが流星のように横切った。
どうやら警察に追われているようだ

警察/
このガキ、待ちやがれ!

スイトピー/
お断りですわ。

追われているのは、少女だ。
白い、ゴシックロリータを思わせる身なり。
マーズエリート(火星の特権階級)のようだ。

別の通りから、折り返し少女が
こちらへ向かってくる。

スイトピー/
おふせになって!!

少女はそう言うと、
手に持っていた手榴弾を口元に寄せた。
ピンを抜いて、追ってきた警察に投げる。

少女が自分に覆い被さって、体勢が崩れた瞬間
轟音と爆風が襲った。

スイトピー/
ほら、お立ちになって!
わたくしを担いで走りなさい!!

立ち上がろうとする時には、
少女は肩にまたがっていた。

何様のつもりなんだろう。
人をこんな目に巻き込んでおいて。

スイトピー/
走りなさい、悪いようにはならなくてよ。

充分悪い目にあってるって…。
その言葉を飲み込んで、
少女を担いでとにかく走った。

追っ手の姿は、もう見えない。

スイトピー/
この街にいるのも、
穏やかではありませんわね。
貴方、どこか、船を手配して下さる?

どこまでも呆れた事を言う娘だ…。
しかし、追われている少女を
一人にするわけにはいかない。

戻ったら、民間人として
艦で保護させてもらおう…。

***セラが仲間になる
一方その頃&aname(セラが仲間になる)

セラ/
もー、もー!!
あー、もぉ入れてよー!
いーじゃん、ケチー!!

艦の側で、一人の女性が
BALLS達に追い払われながら
騒いでいる。

セラ/
ちょっと君さー、このBALLSを
どーにかしてってばー。

彼女はアヒルの様に口を尖らせて、
泣きべそをかきながら、しがみついてきた。

セラ/
アタシー、セラっていうのねー。

あのねー、火星独立軍のシンパのアジトが
ここらにあるって聞くからー、行きたくてー。
そしたらー、BALLS達が邪魔するんだよー。

とりあえず、なだめて彼女を落ち着かせた。

しかし、恐ろしくゴージャスな美貌…。
ちょっとトボケた雰囲気には不釣合いだ。

セラ/
アタシさー、火星独立のために
何かしたいんだよー。
むー!!

セラ/
ねー、君さー、どーすれば
独立軍と接触出来るのさー?
知ってるー?

とにかく危機感ゼロの彼女を
ここに置いておくと、危険かもしれない。
敵に気付かれる恐れもある。

とりあえず、艦に連れて行ってみよう…。

セラ/
うっそ、マジー?
君、独立軍のアジトを知ってるんだ。

セラ/
ラッキー、連れてってよー。
君、大好きー♪

……………………。

ちょっと、やかましいけど
MAKIに身元照会をさせよう…。

セラ/
……………………………………………………
……………………………………………………
…………………………………………テヘッ!

セラ/
こんなにすぐ見つけられるなんて、
やっぱアタシってば、すごいー?

***ドランジが仲間になる
一方その頃&aname(ドランジが仲間になる)

前回の戦闘で、捕虜になった男がいる。
何の抵抗もせずに、落ち着いた様子だ。
こちらに気付いて、近づいてくる。

あの、うわさに名高い
太陽系宇宙総軍大尉、カール・ドランジだ。

ドランジ/
うちの艦をやったのは、君か?

なんと答えますか?(そうだ/違う)

(そうだ)
ドランジ/
そうか。
なかなかの好敵手だった。
今までになく、興奮したよ。

(違う)
ドランジ/
骨のある勝負だった。
今までになく、興奮したよ。


ドランジ/
もっと勝負をしたかったが、
私とて守るべき部下がいるからね。
おめでとう、君達の勝ちだ。

ドランジ/
私は、ドランジ。
ルールに従って、君たちに従うさ。
よろしく…。

***ハックマンがが仲間になる
一方その頃&aname(ハックマンがが仲間になる)

艦の外で、暴行を受けている男がいるらしい。

気になって様子を見に行った。

ハックマン/
痛…、痛いなあお前さん達!!
こらっ、カメラには触るな…。

火星独立派/
うるせぇ、地球から来たスパイめ!
独立軍を嗅ぎ回るってぇ、いい度胸だ!

ハックマン/
どんでもない、僕ァただ、
火星の言い分を聞きたくて取材に…だね…。

火星独立を支持する者達に暴行されている男は、
ニュースでよく見る顔だった。

確か、ジャーナリストの
リン・ハックマンと言ったっけ。

ハックマン/
し、信じてくれよ。
僕ァ真実を知りたいだけなんだ。
艦に乗せてくれないか…。

取材か…。
MAKIの監視付きで乗船させても害はないだろう。

MAKI/
身元照会を行います。

MAKI/
………………………………………………………
………………………………………………………
………………………………………………………。

MAKI/
終了しました。

MAKI/
リン・ハックマン、
ゲストとして乗船を許可します。

ハックマン/
ほ、本当か…。
いやぁ、よかったよかった。

ハックマン/
わざわざ危険を冒して、
火星に来たかいがあったよ。

ハックマン/
僕には、どんな監視をつけても構わない。
ただ、ジャーナリストとしての仕事が出来れば
いいんだ。

ハックマン/
ああ、もちろん厄介になる間は
どんな仕事だって手伝うさ。

***ハリー、マイケルが仲間になる
一方その頃&aname(ハリー、マイケルが仲間になる)

MAKI/
乗員志願者が2名。
我らが指導者アリアンの意向により、
乗員として人材登録されました。

ハリー・オコーネル
マイケル・コンドールの2名は、
以後我々と共に戦うことになります。

マイケル・コンドール/
ハリー、本当にいいの?

ハリー・オコーネル/
ああ、太陽系総軍には、
もはや…義は無い。

マイケル・コンドール/
でも、太陽系総軍にいた時よりも
ハリーの待遇が酷くなるかもしれないよ…。

ハリー・オコーネル/
マイケル、お前は戦いたくないのか?
今の自分と、真実の正義のために
戦いたくはないのか?

マイケル・コンドール/
ハリー…。

マイケル・コンドール/
…………………………。

マイケル・コンドール/
うん、わかったよ。
決めたんだ、ハリーとどこまでも行くって。
だから、行くよ。

マイケル・コンドール/
でも、ごめんね。
ハリー…。

ハリー・オコーネル/
何を謝る事がある。
私は、優遇されることを望んではいない。

ハリー・オコーネル/
正義のために己の力を使う場があれば
それでいい。

ハリー・オコーネル/
さあ、行こう…。
夜明けの船とやらに…。

***マイトが仲間になる
一方その頃&aname(マイトが仲間になる)

通りの中に、人だかりが出来ている。
何かと思って覗くと、黒髪の少年が
倒れている。

「何でも、宙に現れたと思ったら、そのまま
落下してきたんだ。」

「あそこらへんさ、相当高いところから…。」

「死んでるんじゃないのか?」

人々は、少年が現れたという宙と、
倒れた少年を交互に見つめて、
そう話し合っていた。

マイト/
イテ…、いッてぇ…。

少年を囲む輪が広がった。
驚き、引き下がる人々よそに
少年が立ち上がる。

マイト/
ここは火星か?
うーん、何だか、フューチャーだな。
ソレっぽいっちゃ、ソレっぽいけど。

何事もないように立ち上がる少年を見て、
人々はその尋常ならざる様子におびえた。
クモの子を散らすように、皆逃げていく。

マイト/
んじゃ、ま。
船に来いって言われてたよな…。

少年が、身体の埃を払う。
呆けて見ていると、少年と目があった。
こっちにやって来る。

マイト/
ここ、火星だろ?
港、どこ?
船が止まるところだよ。

少年は何事もないように、こちらに
尋ねてきた。
思わず、港のほうを指差す。

マイト/
サンキュー、じゃっ!!

少年は、満足そうにそう答えると、
全速力で港のほうに駆けて行った。

何者なんだろう…?

***知恵者が仲間になる
一方その頃&aname(知恵者が仲間になる)

下船しようとすると、
太った中年が立っている。

誰だ…?
こんなヤツ、乗員にいただろうか…。

知恵者/
あー、ちょいちょい。

男が、BALLSを呼んだ。

いくつか固まっていたBALLS達が
知らん振りをするように、
男を無視して去っていく。

人間に従順なBALLSが、男に対して
反抗的な態度を取っているようだ。

男は口を尖らせると、カニ歩きで
艦の中へ入っていった。

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