概要

キリエニア語はヨーロッパにありそうな言語を目指して作られた人工言語です。
歌や小説、何かのネーミングに使うことを目的としています。
現実にありそうな言語にしたかったので、この言語はアポステリオリ言語です。
参考にした言語は主にエスペラントです。

この言語を作るにあたって、作者が意識したことが3点あります。

  • 1、既存の人工言語と関連付ける
人工言語を作ることは思ったより大変な作業でした。
文法はどの言語を参考にするか、発音はどれを残すか、音韻は、綴りは・・・
また言語そのものだけでなく、その言語を使う人々の文化も設定しなければディティールを詰められないのではないか。
等等・・・
ちょっとした思いつきで始めたことなのに、まるで辛い仕事を延々とこなしているような気持ちになりました。
特に苦しんだのは語彙の問題です。
語彙はその言語の語感、雰囲気を決めるだけでなく、使いやすさ(同音異義語の問題)奥深さ(語源や他言語との繋がりを見たときの面白さ)など言語の魅力を決定してしまう作用があります。
その大切な語彙は1語、1語考えて作っていかなければなりません。
私たちの使っている日本語で文章の90%を理解するには1万単語覚える必要があるそうです。
英語なら3千、ドイツ語なら5千。
つまり、日常で使う単語だけでこれだけの語彙数があるということです。
このままでは埒が開かない。そう思った私は一つの方法を思いつきました。

他の人工言語の語彙を流用しよう!

はい、すみません。笑 完全なるサボりです。
しかし、このままでは何の面白みも無くなってしまうと危機感を感じたので、もう一つこの言語の方向性を決めました。

参考言語の姉妹言語として作り、合わせて"人工語群"を作ろう

つまり、参考言語を分析し、"そのルーツだったらありえたかもしれない言語"を作ろうということです。
具体的には以下のようにしました。

まず参考言語を決めます。ヨーロッパ風の人工言語で好きなものを選びます。
僕はエスペラントのスラブともラテンとも言えない響きが好きなので、参考言語をエスペラントにしました。
次にエスペラントを分析します。
まず系統。
これはどう考えてもロマンス語です。語彙の7割をロマンス語由来が占め、機能語もラテン語から来ているものばかりです。
しかし、他のロマンス語に無いラテン語の古い要素が残っていたりもします。自然言語であるならば、比較的早い段階で他のロマンス語と別れたのかも知れません。
続いて他言語の影響。
一番大きいのはゲルマン語、語彙の2割がゲルマン語由来です。次にスラブ語、発音・文法に影響があります。
対格の-nや複数の-ojはギリシャ語と似ています。
非常に膠着語的になっていることから、ウラル語の影響も伺えます。

明らかに他のロマンス語とは一線を画すエスペラント。これを分類するために「北ロマンス語」という括り(語群)を想定します。
そして、「北ロマンス語」に属するもう一つの言語として、新言語を作成することにしました。

  • 2、ラテン文字なのにキリル文字っぽい読み方をさせる。
ここからは完全に個人的な趣味です。
ヨーロッパには英語などで使うラテン文字の他に、ロシア語などで使っているキリル文字という文字があります。
この二つはとても似ているのですが、同じ形なのに違う読みをする字があり、個人的にはそこに強く惹かれるものがあります。
そこで、この言語では一定の規則に基づいてキリル文字のような読み方をするようにします。
これでなかなか異国感のある素敵な言語になることでしょう。

  • 3、「0、1、2、3」の規則性を持つ文法

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最終更新:2017年08月19日 23:35