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「いっくよー! 必殺シュート、スパイラルブリザードッ!!」
月夜は今回は足でシュートをしたが、当然ながら凡百のシュートであるはずがない、だって月夜だから。
蹴られたサッカーボールはドリルのように回転し、その周囲は月夜の吹雪と氷でコーティングしているというかなりえげつないものだった。
「(こんなシュート受けたら……間違いなく死ぬ! ここは迷わず)退避ーーっ!」
「こらーーーーっ! どうしてキャッチしないで逃げるのーーっ! GKの練習にならないよ!」
「無茶言うなよ! あんなシュート受けたら体に風穴が開いちまうっての! 見てみろよ、高位能力者用に改良されたゴールネットが捩じ切られてるだろ!」
東原の言う通り、月夜のスパイラルブリザードでサッカーゴールのネットはズタズタに捩じ切られており、仮に東原が受けたら今頃は緊急手術を受けていただろう。
結局月夜はスパイラルブリザードをいざという時の為の奥の手として封印、新たに安全な必殺シュートを編み出す決意を固めた。
「そういえば東原くん、君の能力で世界の名GKの模倣はもう完璧なんだよね? どうしてそれを活かさないの?」
「お前や井ノ原弟のシュートのキャッチングには全く役に立たねぇんだよ……。ま、一対一の時とか相手が攻めてきた時の状況判断は大丈夫だけどな」
「あれ? 東原くんの能力って確か『相手の動きを見るだけで模倣できる』ってやつだよね? どうして状況判断も出来るようになってるの? 模倣と関係ないよね?」
ここで東原の能力【技術盗賊(スキルスティール)】の説明だが、月夜の言う通りで分かりやすく言うと『相手の動きを見るだけで覚えることが出来る』という一見便利なもの。
しかしそれには色々と制約とかも付きまとい、確かに見るだけで技とかを自分のものに出来はするが難易度、東原自身の身体能力によっては時間がかかったり全く活かし切れない場合も多い。
ただ、副産物として『技や行動を一番活かせるタイミング』を割り出せるようになる、以上が東原の能力【技術盗賊(スキルスティール)】である。
「ふーん、何だか便利なのかそうじゃないのか判断に困る能力だね。けど適切な状況判断が下せるのは大きいよ♪ これならゴールは安心して任せられるよ」
「まあ井ノ原弟がリベロやるっつってんだから出番は少ないかもしんねーけど……。あいつが存分に攻められるように俺も……なあ白雪、井ノ原姉弟は?」
「二人なら外に行って人混みの中でパス練習してるよ。大丈夫、あの二人がサボるなんてことは絶対に無いから(井ノ原くんが居るからだけどね)」
月夜の言う通り井ノ原ツインズならサボる心配は無いと安心した東原、改めて練習を再開するのだった。
――――――――――
その頃、結標は今日の練習には参加せず、エツァリとショチトルをファミレスに呼び出していた。
結標が二人を呼び出した理由、それは自分のクラスの助っ人として球技大会、しかも野球に参加して土御門たちに勝って欲しいというものだった。
「はー、でも私たち生徒じゃありませんよ?誰かの皮膚でも剥いできてくれたらできないこともないですけど……あなたのでもいいですよ」
「私もエツァリと同意見だ、おまえのでもいいぞ?」
「……アンタらずいぶん残酷なこと言うのね……」
エツァリとショチトルの二人はにっこり笑顔で残酷な要求をしてきた
「うーん、わかったわ。誰かと交渉してくるわ。大会前日までには話しつけてくるから、それまでどこかで練習してきてちょうだい」
結標はその残酷な要求をあまり悩まず引き受けた
結構、結標も残酷である
「わかりました。あ、なるべく気に入る顔でお願いします」
「私も美人を頼む」
「アンタらそんな事言うなら、自分で探せ!」
結標は怒鳴ったがどうにもならないと思ったので結局自分で交渉することにした
結標が能力でその場を後にしたあと、二人はこんな話をしていた
「ところで、ショチトル、あなたは野球のルールとかわかります?」
「いや、そういうお前はどうなんだ、エツァリ」
「私もあまりしりませんねー」
致命的だった。結標が頼った二人は野球のルールをあまり知らなかったのであった
「おらおらお前らーーっ! ガンガン行くぞーーーっ!」
「「「「「来いやコラーーーーーーーっ!!」」」」」
「う、うんっ!」
「チッ、かったりィ。たかだかノックで何張り切ってンですかあだっ!」
野球組では当麻によるノックが開始されており、一方通行以外は張り切っていた。
一方通行が当麻の打球で吹っ飛ばされても翔太以外は心配しておらず、当麻も当然ながら一方通行を無視してノックをしている。
「翔太は真面目だから、情報屋は吹寄の為に頑張るのは分かるがどうして他の連中まで張り切ってるんだにゃー?」
「やっぱりアレが原因じゃないですか?」
それをベンチから見学しているのはキャプテン兼監督の土御門と佐天、そして春上だった。
佐天の指差す方向には当麻にエールを贈っている美琴の姿があった。
「キャーーーーーッ! 当麻素敵ーーーーーーーッ♪」
「美琴の応援でさらにやる気が漲った上条さんの打球、受けられるもんなら受けてみろ! そらあっ!」
「この程度受けらいでかっ! そして死ねや上条ーーーーーーっ!」
「はっはっはっ、その程度の送球では俺は倒せん! つーわけで次行くぞーーーっ!」
当麻の打球をノックを受ける人間がキャッチ、その送球(当麻の顔面狙い)を当麻が次の人間へと打つというやや変則的なノックが行われている。
その様子をじーっと眺めている春上が退屈していると思った土御門が声をかけた(二人の自己紹介は終わっている)。
「春上ちゃん、見てるだけで退屈じゃないかにゃー? 何だったら他の所を案内してやってもいいんだぜい?」
「大丈夫なの。あんなにキラキラしてる御坂さん、その御坂さんをキラキラさせてる上条さんを見てるだけでも楽しいの。ありがとうなの土御門さん、心配してくれて」
「いやいやお礼を言われるほどのことはしてないぜよ」
「そんなことないの。土御門さんは最初は少し怖い人かと思ったけどとっても優しくて安心したの。まるでお兄ちゃんみたいなの」
春上の言葉&スマイルに土御門が長らく封印していたシスコン魂に火が付きかけていたが、戻って来た一方通行のおかげで何とか踏みとどまる。
「何勝手に休んでるぜよアクセラ。お前さんもカミやんのノックを受けてなきゃダメだろ」
「あのなァ土御門。俺にノックなンざ必要ねーンだよ。つーかよォ、やる気が出ねェンだよ……」
「もしかしてアクセラさん、上条さんと御坂さんを見てて打ち止めちゃんの応援が欲しくなったんですか?」
佐天の鋭い指摘に「ぐっ……」と唸った後で頷いた一方通行を見て、土御門と佐天はさすがバカップルだと思っていた。
そんな元気の無い一方通行に本日最高の奇跡が起こる。
「おーーい、あなたのミサカがやって来たよーってミサカはミサカは愛しのあの人を呼んでみわぷっ!」
打ち止めの呼ぶ声にすぐさま反応した一方通行が彼女の元へと駆けつけて抱きしめるのを見て、土御門も佐天も春上も唖然とした。
苦しそうにしている打ち止めに気付いた一方通行、すでに思考が当麻レベルな彼はすぐさま打ち止めにキスしようとするが、
「人前で堂々とキスをするのはいただけないぞアクセラ」
「アァ? 誰だブフォッ!」
打ち止めの代わりに誰かの足にキス、正確には蹴りをプレゼントされて吹っ飛ばされる(能力発動は間に合わず)。
顔面を押さえながら蹴りを入れてくれた人物を睨みつける一方通行だが、その人物を見て固まってしまう。
「誰だとはご挨拶だな。美咲華の転入初日で色々と世話してやっただろう」
「あ、朝陽っ! て、てめェ何しに来やがったァ!」
「アサヒ先生にそんなこと言っちゃダメってミサカはミサカは怒ってみたり!」
打ち止めと一緒にやって来たのは彼女一人では危ないと思って付き添ってきた井ノ原ツインズの母親にして打ち止めのクラスの担任の朝陽だった。
「こうして話すのは久しぶり……でもないな、美咲華の転入初日以来だし。ま、それでも私はお前が美咲華を送り迎えしてるのを見てるわけだが」
「言うなよ、絶対に他の奴らには言うンじゃねェぞ……」
「分かってるって。毎日毎日顔を真っ赤にさせて美咲華を迎えに来てるくらいだ、秘密にしときたいってのは察してるつもりさ」
仲間内でも秘密にしている一方通行の打ち止めの毎日の送り迎え、自分の気持ちを察して秘密にしてくれる朝陽に柄にも無く一方通行は感謝していた。
打ち止めをここまで送り届けたのに帰る気配を見せない朝陽に、一方通行はここに用事でもあるのかと感じ取って朝陽に尋ねた。
「ところでよォ、てめェもここに用事とかあンだろ? ま、大方てめェのバカ双子が心ぱゲフッ!」
「真昼はともかく真夜がバカってことは訂正しろ。……確かにここに入学してしばらくは人が変わったようにバカになったけどな」
「じょ、冗談じゃねェか……。ゲホッゲホッ! ったく内臓のどれかが潰れたかと思ったぜェ……。待て、弟の性格ってまさか今のがデフォなのか?」
「まあな。でも今の方が入学する前よりもしっかりしてるぞ。正直、真夜が真昼並みにバカになった時はここに乗り込んで教師とクラスの奴らだけでも血祭りにあげようかと思った位だ」
容赦の無い膝蹴りの痛みを腹部に感じながら一方通行は思った、うちのクラスの連中と教師共は命拾いしたと。
真夜の性格が友愛高校、しかも当麻と同じクラスになったことで変化していたことに最初は驚いていた一方通行だが、冷静に考えたら自分もそうなので当然だと考えることにした。
そろそろ野球場で向かおうとした朝陽の服を打ち止めが引っ張って引き止めた後、とんでもないことを口にした。
「アサヒ先生、クロイとアカミがどっか行っちゃったよってミサカはミサカは一抹の不安を覚えると共に探した方がいいよって助言する!」
「あいつら大人しくしろって言っといたのに……! ま、過ぎたことはしょうがない。後でお仕置きするだけさ。あいつら揃ってレベル3だし多少の危険は自分で回避できるだろ」
「おい……。打ち止めが口にした苗字、ひょっとして変態バカップルの色違いのことかァ?」
「私はその変態バカップルは知らんが真昼が善萌のことを青髪の2Pカラーとか言ってたから多分そうだろ」
一方通行は戦慄した、黒子の色違いこと黒井白子&青ピの色違いこと赤見善萌がここに来ていたことに。
特に白子は打ち止めに対して良からぬ欲望を抱き、黒子レベルの変態っぷりを見せただけに学校が荒らされるとかなりバカな焦りを見せる一方通行。
しかし担任の朝陽が全く心配していないのを受けて、自分も深く考えるのを止めると一方通行は打ち止めと手を繋ぎ、朝陽を野球場へと案内するのだった。
「で? さっきは有耶無耶になっちまったがてめェは一体誰に用事があるンだ?」
「元春だよ。あいつに渡すはずの昼飯代、まあ正しくはお前らのバイト代だ、美咲華の転入初日のアレのな」
――――――――――
その居なくなった白子と赤見、最悪なことに二人は一緒に行動していた。
「しかし実に嘆かわしいですわ! どーしてこの高校のお姉様方もブルマを着用してらっしゃらないんですのっ!」
「ホンマやわ! ブルマこそ至宝とも呼ぶべきエロス演出の穿きモン! 学園都市でブルマを採用してる学校はどこぞにっ!」
会話内容は実にどうしようもなく変態なのだが、それを小学生が語ってるということで友愛高校の生徒達は二人にドン引きしていた。
そんな変態的な意味で将来有望な二人が向かったのは体育館だった。
「バレーのジャンプサーブやスパイクの時に揺れるお姉さん達の乳! これを拝まずして何とする!」
「赤見さんの考えもなかなかに素晴らしいですが白子はむしろ汗で上着が濡れ、そこから透けて拝めるブラが楽しみですわ!」
もう色々とダメダメな変態小学生の白子と赤見、意気揚々と体育館へと足を踏み入れる。
しかし二人が最初に自然と目で追ったもの、それは災誤の特訓を受けている青ピでこれが変態同士の運命の(?)の出会いだった。
「しゃあドスコイィ!!」
「オオラッ!!」
「うぎゃう!!」
ズッテーン!!ゴロゴロ……ドシャーン!!青髪ピアスは災呉の攻撃を喰らいものすごい勢いでぶっ飛んだ。 だがそんな青髪ピアスは黒子が応援しているところを妄想し、鼻血を出しながら立ち上がる。
「しゃあドスコイィ!!」
「オオラッ!!」
「うぎゃう!!」
ズッテーン!!ゴロゴロ……ドシャーン!!青髪ピアスは災呉の攻撃を喰らいものすごい勢いでぶっ飛んだ。 だがそんな青髪ピアスは黒子が応援しているところを妄想s
「「って無限ループ!?」」
二人はその光景を目にしてギョッ!!と驚く。
それは当たり前だ。鼻血を出しながらむさ苦しい男を受け止める変態な男がいるのだから。
「うわー……うちああはなりたくない」
「もうすでにてをくれですの」
「それ酷いわ!!」
「「ん?その顔、どっかで見たような……。って色違いの僕やん!」」
「赤見さんが二人……どういうことですの?」
その後青ピは黒子の色違いの白子に驚いたが色々と話をしているうちに仲良くなってしまった(主に変態的な話で)
青ピは練習があるので白子と赤見は青ピの練習を見学することにした
――――――――――――――――――――――――――――
その頃、白雪は東原のGK練習を切り上げてサッカー組を見学しにきた春上と一緒になぜか空を飛んでいた
どうしてかというとこの間の神裂の件で春上がちらっと白雪の能力を見ていたため、どういうものか少し興味を持ったからである
ちなみに自己紹介は済ませている
「いっくよー! 必殺シュート、スパイラルブリザードッ!!」
月夜は今回は足でシュートをしたが、当然ながら凡百のシュートであるはずがない、だって月夜だから。
蹴られたサッカーボールはドリルのように回転し、その周囲は月夜の吹雪と氷でコーティングしているというかなりえげつないものだった。
「(こんなシュート受けたら……間違いなく死ぬ! ここは迷わず)退避ーーっ!」
「こらーーーーっ! どうしてキャッチしないで逃げるのーーっ! GKの練習にならないよ!」
「無茶言うなよ! あんなシュート受けたら体に風穴が開いちまうっての! 見てみろよ、高位能力者用に改良されたゴールネットが捩じ切られてるだろ!」
東原の言う通り、月夜のスパイラルブリザードでサッカーゴールのネットはズタズタに捩じ切られており、仮に東原が受けたら今頃は緊急手術を受けていただろう。
結局月夜はスパイラルブリザードをいざという時の為の奥の手として封印、新たに安全な必殺シュートを編み出す決意を固めた。
「そういえば東原くん、君の能力で世界の名GKの模倣はもう完璧なんだよね? どうしてそれを活かさないの?」
「お前や井ノ原弟のシュートのキャッチングには全く役に立たねぇんだよ……。ま、一対一の時とか相手が攻めてきた時の状況判断は大丈夫だけどな」
「あれ? 東原くんの能力って確か『相手の動きを見るだけで模倣できる』ってやつだよね? どうして状況判断も出来るようになってるの? 模倣と関係ないよね?」
ここで東原の能力【技術盗賊(スキルスティール)】の説明だが、月夜の言う通りで分かりやすく言うと『相手の動きを見るだけで覚えることが出来る』という一見便利なもの。
しかしそれには色々と制約とかも付きまとい、確かに見るだけで技とかを自分のものに出来はするが難易度、東原自身の身体能力によっては時間がかかったり全く活かし切れない場合も多い。
ただ、副産物として『技や行動を一番活かせるタイミング』を割り出せるようになる、以上が東原の能力【技術盗賊(スキルスティール)】である。
「ふーん、何だか便利なのかそうじゃないのか判断に困る能力だね。けど適切な状況判断が下せるのは大きいよ♪ これならゴールは安心して任せられるよ」
「まあ井ノ原弟がリベロやるっつってんだから出番は少ないかもしんねーけど……。あいつが存分に攻められるように俺も……なあ白雪、井ノ原姉弟は?」
「二人なら外に行って人混みの中でパス練習してるよ。大丈夫、あの二人がサボるなんてことは絶対に無いから(井ノ原くんが居るからだけどね)」
月夜の言う通り井ノ原ツインズならサボる心配は無いと安心した東原、改めて練習を再開するのだった。
――――――――――
その頃、結標は今日の練習には参加せず、エツァリとショチトルをファミレスに呼び出していた。
結標が二人を呼び出した理由、それは自分のクラスの助っ人として球技大会、しかも野球に参加して土御門たちに勝って欲しいというものだった。
「はー、でも私たち生徒じゃありませんよ?誰かの皮膚でも剥いできてくれたらできないこともないですけど……あなたのでもいいですよ」
「私もエツァリと同意見だ、おまえのでもいいぞ?」
「……アンタらずいぶん残酷なこと言うのね……」
エツァリとショチトルの二人はにっこり笑顔で残酷な要求をしてきた
「うーん、わかったわ。誰かと交渉してくるわ。大会前日までには話しつけてくるから、それまでどこかで練習してきてちょうだい」
結標はその残酷な要求をあまり悩まず引き受けた
結構、結標も残酷である
「わかりました。あ、なるべく気に入る顔でお願いします」
「私も美人を頼む」
「アンタらそんな事言うなら、自分で探せ!」
結標は怒鳴ったがどうにもならないと思ったので結局自分で交渉することにした
結標が能力でその場を後にしたあと、二人はこんな話をしていた
「ところで、ショチトル、あなたは野球のルールとかわかります?」
「いや、そういうお前はどうなんだ、エツァリ」
「私もあまりしりませんねー」
致命的だった。結標が頼った二人は野球のルールをあまり知らなかったのであった
「おらおらお前らーーっ! ガンガン行くぞーーーっ!」
「「「「「来いやコラーーーーーーーっ!!」」」」」
「う、うんっ!」
「チッ、かったりィ。たかだかノックで何張り切ってンですかあだっ!」
野球組では当麻によるノックが開始されており、一方通行以外は張り切っていた。
一方通行が当麻の打球で吹っ飛ばされても翔太以外は心配しておらず、当麻も当然ながら一方通行を無視してノックをしている。
「翔太は真面目だから、情報屋は吹寄の為に頑張るのは分かるがどうして他の連中まで張り切ってるんだにゃー?」
「やっぱりアレが原因じゃないですか?」
それをベンチから見学しているのはキャプテン兼監督の土御門と佐天、そして春上だった。
佐天の指差す方向には当麻にエールを贈っている美琴の姿があった。
「キャーーーーーッ! 当麻素敵ーーーーーーーッ♪」
「美琴の応援でさらにやる気が漲った上条さんの打球、受けられるもんなら受けてみろ! そらあっ!」
「この程度受けらいでかっ! そして死ねや上条ーーーーーーっ!」
「はっはっはっ、その程度の送球では俺は倒せん! つーわけで次行くぞーーーっ!」
当麻の打球をノックを受ける人間がキャッチ、その送球(当麻の顔面狙い)を当麻が次の人間へと打つというやや変則的なノックが行われている。
その様子をじーっと眺めている春上が退屈していると思った土御門が声をかけた(二人の自己紹介は終わっている)。
「春上ちゃん、見てるだけで退屈じゃないかにゃー? 何だったら他の所を案内してやってもいいんだぜい?」
「大丈夫なの。あんなにキラキラしてる御坂さん、その御坂さんをキラキラさせてる上条さんを見てるだけでも楽しいの。ありがとうなの土御門さん、心配してくれて」
「いやいやお礼を言われるほどのことはしてないぜよ」
「そんなことないの。土御門さんは最初は少し怖い人かと思ったけどとっても優しくて安心したの。まるでお兄ちゃんみたいなの」
春上の言葉&スマイルに土御門が長らく封印していたシスコン魂に火が付きかけていたが、戻って来た一方通行のおかげで何とか踏みとどまる。
「何勝手に休んでるぜよアクセラ。お前さんもカミやんのノックを受けてなきゃダメだろ」
「あのなァ土御門。俺にノックなンざ必要ねーンだよ。つーかよォ、やる気が出ねェンだよ……」
「もしかしてアクセラさん、上条さんと御坂さんを見てて打ち止めちゃんの応援が欲しくなったんですか?」
佐天の鋭い指摘に「ぐっ……」と唸った後で頷いた一方通行を見て、土御門と佐天はさすがバカップルだと思っていた。
そんな元気の無い一方通行に本日最高の奇跡が起こる。
「おーーい、あなたのミサカがやって来たよーってミサカはミサカは愛しのあの人を呼んでみわぷっ!」
打ち止めの呼ぶ声にすぐさま反応した一方通行が彼女の元へと駆けつけて抱きしめるのを見て、土御門も佐天も春上も唖然とした。
苦しそうにしている打ち止めに気付いた一方通行、すでに思考が当麻レベルな彼はすぐさま打ち止めにキスしようとするが、
「人前で堂々とキスをするのはいただけないぞアクセラ」
「アァ? 誰だブフォッ!」
打ち止めの代わりに誰かの足にキス、正確には蹴りをプレゼントされて吹っ飛ばされる(能力発動は間に合わず)。
顔面を押さえながら蹴りを入れてくれた人物を睨みつける一方通行だが、その人物を見て固まってしまう。
「誰だとはご挨拶だな。美咲華の転入初日で色々と世話してやっただろう」
「あ、朝陽っ! て、てめェ何しに来やがったァ!」
「アサヒ先生にそんなこと言っちゃダメってミサカはミサカは怒ってみたり!」
打ち止めと一緒にやって来たのは彼女一人では危ないと思って付き添ってきた井ノ原ツインズの母親にして打ち止めのクラスの担任の朝陽だった。
「こうして話すのは久しぶり……でもないな、美咲華の転入初日以来だし。ま、それでも私はお前が美咲華を送り迎えしてるのを見てるわけだが」
「言うなよ、絶対に他の奴らには言うンじゃねェぞ……」
「分かってるって。毎日毎日顔を真っ赤にさせて美咲華を迎えに来てるくらいだ、秘密にしときたいってのは察してるつもりさ」
仲間内でも秘密にしている一方通行の打ち止めの毎日の送り迎え、自分の気持ちを察して秘密にしてくれる朝陽に柄にも無く一方通行は感謝していた。
打ち止めをここまで送り届けたのに帰る気配を見せない朝陽に、一方通行はここに用事でもあるのかと感じ取って朝陽に尋ねた。
「ところでよォ、てめェもここに用事とかあンだろ? ま、大方てめェのバカ双子が心ぱゲフッ!」
「真昼はともかく真夜がバカってことは訂正しろ。……確かにここに入学してしばらくは人が変わったようにバカになったけどな」
「じょ、冗談じゃねェか……。ゲホッゲホッ! ったく内臓のどれかが潰れたかと思ったぜェ……。待て、弟の性格ってまさか今のがデフォなのか?」
「まあな。でも今の方が入学する前よりもしっかりしてるぞ。正直、真夜が真昼並みにバカになった時はここに乗り込んで教師とクラスの奴らだけでも血祭りにあげようかと思った位だ」
容赦の無い膝蹴りの痛みを腹部に感じながら一方通行は思った、うちのクラスの連中と教師共は命拾いしたと。
真夜の性格が友愛高校、しかも当麻と同じクラスになったことで変化していたことに最初は驚いていた一方通行だが、冷静に考えたら自分もそうなので当然だと考えることにした。
そろそろ野球場で向かおうとした朝陽の服を打ち止めが引っ張って引き止めた後、とんでもないことを口にした。
「アサヒ先生、クロイとアカミがどっか行っちゃったよってミサカはミサカは一抹の不安を覚えると共に探した方がいいよって助言する!」
「あいつら大人しくしろって言っといたのに……! ま、過ぎたことはしょうがない。後でお仕置きするだけさ。あいつら揃ってレベル3だし多少の危険は自分で回避できるだろ」
「おい……。打ち止めが口にした苗字、ひょっとして変態バカップルの色違いのことかァ?」
「私はその変態バカップルは知らんが真昼が善萌のことを青髪の2Pカラーとか言ってたから多分そうだろ」
一方通行は戦慄した、黒子の色違いこと黒井白子&青ピの色違いこと赤見善萌がここに来ていたことに。
特に白子は打ち止めに対して良からぬ欲望を抱き、黒子レベルの変態っぷりを見せただけに学校が荒らされるとかなりバカな焦りを見せる一方通行。
しかし担任の朝陽が全く心配していないのを受けて、自分も深く考えるのを止めると一方通行は打ち止めと手を繋ぎ、朝陽を野球場へと案内するのだった。
「で? さっきは有耶無耶になっちまったがてめェは一体誰に用事があるンだ?」
「元春だよ。あいつに渡すはずの昼飯代、まあ正しくはお前らのバイト代だ、美咲華の転入初日のアレのな」
――――――――――
その居なくなった白子と赤見、最悪なことに二人は一緒に行動していた。
「しかし実に嘆かわしいですわ! どーしてこの高校のお姉様方もブルマを着用してらっしゃらないんですのっ!」
「ホンマやわ! ブルマこそ至宝とも呼ぶべきエロス演出の穿きモン! 学園都市でブルマを採用してる学校はどこぞにっ!」
会話内容は実にどうしようもなく変態なのだが、それを小学生が語ってるということで友愛高校の生徒達は二人にドン引きしていた。
そんな変態的な意味で将来有望な二人が向かったのは体育館だった。
「バレーのジャンプサーブやスパイクの時に揺れるお姉さん達の乳! これを拝まずして何とする!」
「赤見さんの考えもなかなかに素晴らしいですが白子はむしろ汗で上着が濡れ、そこから透けて拝めるブラが楽しみですわ!」
もう色々とダメダメな変態小学生の白子と赤見、意気揚々と体育館へと足を踏み入れる。
しかし二人が最初に自然と目で追ったもの、それは災誤の特訓を受けている青ピでこれが変態同士の運命の(?)の出会いだった。
「しゃあドスコイィ!!」
「オオラッ!!」
「うぎゃう!!」
ズッテーン!!ゴロゴロ……ドシャーン!!青髪ピアスは災呉の攻撃を喰らいものすごい勢いでぶっ飛んだ。 だがそんな青髪ピアスは黒子が応援しているところを妄想し、鼻血を出しながら立ち上がる。
「しゃあドスコイィ!!」
「オオラッ!!」
「うぎゃう!!」
ズッテーン!!ゴロゴロ……ドシャーン!!青髪ピアスは災呉の攻撃を喰らいものすごい勢いでぶっ飛んだ。 だがそんな青髪ピアスは黒子が応援しているところを妄想s
「「って無限ループ!?」」
二人はその光景を目にしてギョッ!!と驚く。
それは当たり前だ。鼻血を出しながらむさ苦しい男を受け止める変態な男がいるのだから。
「うわー……うちああはなりたくない」
「もうすでにてをくれですの」
「それ酷いわ!!」
休憩になったのか青ピは二人のほうに気づき近づいてきた
そのとき白子と赤見は初めて青ピの顔に気づいた
「「ん?その顔、どっかで見たような……。って色違いの僕やん!」」
「赤見さんが二人……どういうことですの?」
その後青ピは黒子の色違いの白子に驚いたが色々と話をしているうちに仲良くなってしまった(主に変態的な話で)
青ピは練習があるので白子と赤見は青ピの練習を見学することにした
――――――――――――――――――――――――――――
その頃、白雪は東原のGK練習を切り上げてサッカー組を見学しにきた春上と一緒になぜか空を飛んでいた
どうしてかというとこの間の神裂の件で春上がちらっと白雪の能力を見ていたため、どういうものか少し興味を持ったからである
ちなみに自己紹介は済ませている
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