「上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある少女のマフラー計画/Part2」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
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「なあ、ひとつ聞いておきたいんだけど。このお詫びっていつまで有効になるんだ?」
「はぁ?だからそれは私がアンタに、その…。(うー、よくよく考えたらとんでもない事言ってるわよね私…。)」
「だからそれは建前だろ?お前自分で可能性0だって言ってるだろうが。それともあれか、俺は一生お前のご機嫌取りをしろと言うんでせうか?」
「いっ、一生って!そんなわけ…!(でも一生こいつに尽くされるのも、うふ、うふふふふふふふふ。)」
「おーい御坂サーン?もどってこーい?おーい。」
 こいつは一生俺をいじめる気なのか?そう思い早くも自分の軽率な約束を後悔し始める。
「…はっ!え、ええとなんだっけ?」
「だから俺はお前をいつまで、まあ、口説けばいいんだよって事だよ。期限決めてくれないとさすがの上条さんも心が折れますよ。
 …こっぱずかしいんだから何度も言わせるなよ。」
 ブツブツいいながら上条はそっぽを向く。
「…まあ仕方ないか。うーん、 …じゃあ今月いっぱいにしましょうか?キリもいいし。その代わり今月は可能な限り私に尽くすのよ!」
(ふふ、こうすれば自然にクリスマスの約束も抑えられるわよね!冴えてる!今日の私は冴えてるわ!)
「今月って、まだ3週間以上あるじゃねーか!…不幸だ。」
「ふふーん、乙女の唇は安くないのよ!むしろその程度で済んで得したと思いなさい。」
「はいはい、わかりましたよ…。ミコトサマにシタガイマスヨ。」
(くそー、完全にコイツに振り回されてるな。悔しいからちょっとからかってやるか。)
「ってことはだ、来月もお前に尽くせばまたキスさせてくれんのか?」
「ブーーーーーーーーーー!!!な、なななななななななななになになに」
 上条の予想外の発言で一瞬で顔を真赤にし狼狽える。
 完全に呂律も回ってないがまあ無理もないだろう。
「プッ、クックックッ。冗談だって冗談。冗談だからからかってごめんなさいすいませんでしたああああああああああ!!!!」
「うるさーーーーーーーーーい!!!死ねこのド馬鹿ーーーーー!!!!」
 電撃を放つ少女と逃げ回る少年から少し離れた位置で彼らを見つめる人影があった。
 一人は電撃を放つ少女と同じ容姿の少女、もう一人はその少女をそのまま幼くした容姿の少女。
 その後ろには杖をついた白い少年が立っていた。
「一時はどうなるかと思いましたが結局ラブコメになるんですね、とミサカはやれやれと肩をすくめます。」
「昨日は文字通り背中を押してあげたのに逃げ出しちゃったからね、ってミサカはミサカは妹を見る気持ちで溜息をついてみる。」
「お姉さまはああ見えてかなり奥手ですからね、とミサカは我が姉ながら情けなく思います。」
「でも本当に良かったの?ってミサカはミサカは今更ながらに聞いてみたり。」
「シスターズはあの方と同じぐらいお姉さまも大好きなのです。ですから、お姉さまには笑っていて欲しいのですと、ミサカは、ミサカは…。」ポロポロ
 シスターズは上条当麻と御坂美琴、そのどちらも大好きな存在だ。
 できる事なら二人共から愛情を注いで欲しい。
 だがもし自分達の誰かが上条当麻に一人の女性として愛されたら、御坂美琴は自分達に愛情を注いでくれるだろうか?
 おそらくは変わらず愛情を注いでくれるだろう。
 なぜなら彼女は優しすぎるから。
 きっと自分の心を押し殺し、自分達の知らないところで涙を流すだろう。
 だがそれは決して認められない、絶対に許容できない。
 自分達が原因で大好きな人を泣かせてしまう事には耐えられない。
 ではどうすれば大好きな人達が笑っていられるか?
 簡単なことだ、自分たちが身を引けばいい。
 きっとこの事を知れば彼女は怒るだろう。
 
 それでも、私たちが大好きなお姉さまには笑っていて欲しかった。
 


「…話はすんだかァ?そろそろ俺は帰りてェンだが。」
「泣いてる下位個体に対して酷すぎない!?ってミサカはミサカはあなたのデリカシーのなさに呆れてみたり!」
「あっそ、そいつはスイマセンデシタ。…ところでよォ。」
「なんでしょう?とミサカは鼻をかみながら尋ねます。」チーン
「晩飯用の肉をちっとばかし買いすぎちまったンだわ。捨てるのももったいねェし、誰か処理に付き合う奇特なヤツはいねぇもンかなと。」
「…………ハァ。」
「…………クスッ。」
「ンだよ?」
「ほんとあなたのツンデレは極まってるよねってミサカはミサカは、痛い痛いグリグリはやめてー!」
「クソガキ!テメーは少しだまってろ!…で、どーすンだよ?」
「やけ食いしたい気分ですので是非お手伝いしましょう、とミサカは早く行きましょうと促します。」
「わーい今日は焼肉パーティーだー!あ、どうせなら今学園都市にいるシスターズも誘っていい?ってミサカはミサカは上目遣いで聞いてみたり。」
「同じ顔の人間が一箇所に集まって焼肉パーティーとはシュールですね、とミサカはあなたの意外な度量に感心します。」
「既に呼ぶのは決定してンのかよ。…勝手にしろクソガキ共。」
 実は他のヒロイン達を妨害するために数百人のシスターズが学園都市に集結していた。
 30分後、そのまさかの人数の為の肉を調達するために、白い少年は走りまわることになるのであった。
「お姉さまの御武運をお祈りします、とミサカは肉を食みながら…モグモグ。」
「クソッタレがァァァァァァァァァァ!!!!!!」

「ハァ…ハァ、結局こうなるわけなのか。いつも通りとは言え不幸だ…。」
「うっさいわね…ハァハァ。あんたがあんな、変なこと言うから、いけないんじゃないの…。」
 結局あの後しばらく走り込みをし、上条がタイムセールを逃したことに気づいたところで鬼ごっこは終了した。
「タイムセールを逃すごとに俺の寿命が縮みと言っても過言じゃないんだぞ!この貧乏学生の辛さがお前にわかるか!?」
「そんな大げさな…。いくらアンタがレベル0でも生活に困らない程度には奨学金もらってるはずでしょ?」
「いやまあ、上条さんにも色々ありましてね?」
「色々って…怪しいわね。」
「な、何のことでせう?」
「ふーん…。(怪しすぎるわね…。でもこれは逆にチャンスね…。)ところでアンタ料理できるわよね?」
「そりゃ貧乏学生に自炊は必須だからな。こう見えても結構自信はあるけど、それがどうかした?」
 そっかそっかと言いながら、御坂は獲物を追い詰めるように笑い出す。
 ただし目は笑っていない。
「それじゃ私に尽くす最初の仕事として、アンタの手料理を食べさせなさい。」
「え゛」
「なに、嫌だっていうの?」
「いやー、だってお前、寮で食事出るだろ?」
「最近寮の食事飽きちゃったのよねー。」
「それに門限もあるだろうし…。」
「それは黒子に頼めばなんとかなるわよ。」
「いやでも「い・い・か・ら・ごちそうしなさい。」…はい。」
「まあ材料費ぐらいはあんたの含めて私が出してあげるから心配しなくていいわよ。」
 (ふふ、これでついにコイツの部屋に!あ、これはあくまでも隠し事をしてるコイツをとっちめるためなんだから!
  でもでも!二人っきりなんだから間違いおきちゃったりして!でも私たちまだ学生だし…。でもでも!コイツから迫ってきたらどうしよう!)
「うふ、うふふふふふふふ…。」
 などと妄想にふけっている御坂の隣で上条は頭を抱えていた。
 (うう、やっぱりインデックスの事がバレるのはやばいよなぁ。なんて説明すりゃいいんだよ…。)
 遠くない未来、頭を噛み砕かれ、レールガンで吹き飛ばされる自分を想像して恐怖に震える上条であった。

「で、なんでコイツがここに居るわけ?」バチバチ
「なんで短髪がここにいるのか説明して欲しいかも!」シャキーン
「いや、これには大宇宙よりも深淵な訳がありましてですね。出来ればワタクシメの言い分を聞いていただきたいんですがとりあえずごめんなさいすいませんでしたああああああああああああ!!!!」
 そう言って極限まで無駄を省いた動作で土下座をした。
 しかしそんな事で2人の追求が止まるわけも無い。
「んっんー、別に私は責めてるわけじゃないのよ?どうしてこの子が、アンタのとこに、いるのか?それを聞きたいだけよ?」
 笑顔で極めて(表面上は)優しい口調で上条に問いかける。
 もちろん目は笑っていない。
「そんなの簡単なんだよ!とうまと私を一緒に住んでいるんだから!短髪こそなんで部屋に来てるの!?」
「ば、ばか!インデックス!」
「え、い、い、いい一緒に住んでるって、え、え、うそ…。」
 薄々予想はしていたがいざ現実を突きつけられて御坂は目の前が暗くなっていくのを感じた。
(一緒に住んでいるって、それって、この子とコイツは、うそ…。)
 そのことを認めるのが怖い。
 でもはっきりさせなくてはいけない。
「一緒に住んでるって…、それって、二人は、こ、恋人同士、なの?(怖い、聞きたくない、でも聞かないと…。)」
「はぁ?そんなわけないだろ。なんでインデックスが俺とぎゃあああああ!なんで俺は噛み付かれてるんですかあああああ!!!」
「とーうーまーのーばかああああああああ!!!」
「ぎゃあああああああああああああ!!不幸だあああああああ!!!」
「……………ぷっ、くっくっく、あはははははは!」
(なーんだ、違うのか。心配して損しちゃった…。でもよくよく考えればそんなわけないわよね。このじゃれ合いも兄と妹ぐらいにしか見えないし。)
「ぎゃあああああ!み、御坂!見てないで助けぎゃああああああ!」
「とうまはまたそうやってーーー!!!」
「あははははははははは!!」

「はー、おかしかった。アンタも大変ね。(本当に大変なのはあの子のほうだけど。)」
「うう、御坂サン酷い。笑ってないで助けてくれればいいのに…。」
「あはは、ごめんごめん。アンタ達が本当の兄妹に見えて微笑ましくって、ついね。」
「なんだよそれ。…まあ確かに妹みたいなもんだよな。」
「むーまたとうまはそうやって…。いつもの事だけど、やっぱりとうまはとうまなんだよ。」
 そういって半ば諦めたように溜息をつく。
「それで、インデックスのの事なんだけど…。」
「アンタの事だからどうせその子を助ける為に家に置いてるとかそんなとこでしょ?」
「あ、ああ。まあそんなとこだけど。」
「やっぱりねー、どうせそんな事だろうと思ったわよ。」
 呆れたような口調だが、どうやら機嫌はいいようだ。
 そんな様子の御坂を見て上条はほっと胸をなで下ろす。
 どうやら生命の危機は回避できたようだ。
(うーん、でもやっぱり一緒に住んでいるアドバンテージは大きいわね…。あの子もかなり可愛いし…。これを縮めるためには…。うーん。)
「おーい、どうした?急に黙り込んで。」
「え、ああごめんね。なに?」
「お前ここのところなんか変じゃないか?妙に優しかったり、急に上の空になったり。」
「べ、別になんでもないわよ!ただの気まぐれよ、気まぐれ!」
「はぁ、別にいいけど。それじゃそろそろ俺は夕飯作ってくるぞ。これ以上飯が遅くなったらまたインデックスに噛み付かれちまうしな。」
「とうまー、もうそろそろ限界かも…。」
「あーそういえばそんな約束だったわね、忘れてた。お腹すいたから早くしてねー。」
「とうまー、早くしないと間違ってとうまを噛んじゃうかもー。」
「お、おまえら…。その扱いはあんまりだろ…。」

「ねぇアン…インデックス、ちょっと話があるんだけど。」
「私は短髪になんか話はないんだよ。」
「アンタはなくても私にはあるのよ。…アイツの事でアンタと少し話がしたいの。」
「とうまの事ならしょうがないんだよ。そういえば短髪がなんでここに居るかも聞いてないしね。」
「いいわ、それを含めて話をするから。…ここじゃちょっと話せないし、外に行きましょ。」
 そう言って二人は立ち上がり外に行こうとする。
「あれ、どこに行くんだ?もう少しで料理出来上がるぞ?」
「んーちょっと女同士の内緒話?すぐ戻ってくるから待ってて。」
「はいよー、風邪引かないようにしろよ。」
「とうま、先に一人で食べたら許さないんだよ?」
「はいはい分かったから行ってこい。」


「話は簡単よ。アイツの事をどう思っているのかって事。…私は、アイツの事が、好き。アンタはどうなの?」
「私だってとうまの事が好きだもん!」
「やっぱりそうだとは思ったけど。気づかないのはあの鈍感馬鹿ぐらいのモンよね…。」
「「ハァー…」」
 二人してその鈍感馬鹿を想い盛大にため息をつく。
「話したかったのはその確認をして、アンタに宣戦布告するためよ。…私は絶対に勝つわ!」
「私だって絶対にとうまを他の女になんて渡さないんだよ!」
「話はそれだけよ。それじゃそろそろご飯出来そうだし戻りましょ。」
「ちょっと待つんだよ。まだなんで短髪が来たのか理由を聞いてないんだよ。」
「うっ。」
 御坂としてはなるべくこの話はスルーしたいところであった。
 あんな事があったなんて話せるわけがない。
 だから先に宣戦布告をして気を逸らせようとしたのだが…。
「む、その反応はすっごく怪しいんだよ!何があったのか言うんだよ!」
「えー、えーっと、ね。ちょーっと不幸な事故があってね?そのお詫びで、今月いっぱいアイツが私に尽くすことになったと言うか…。」
「い、一ヶ月!?ちょっとの事でそんなになんて、信用できないんだよ!正直に言うんだよ!」
「あ、あんなこと話せる訳ないじゃないの!だめ、絶対にそれは言わないわ!」
 顔を真赤にして狼狽える御坂をみてインデックスは顔を青くする。
「(と、とうまは短髪になにをしちゃったわけ!?)う、うう。とーうーまあああああああ!!!!」
 そう叫びながらインデックスは猛スピードで部屋へと戻って行った。
 その後今日最大の悲鳴がその部屋から聞こえることになった。

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