とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

Part13

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第十二話 クリスマス(後編)



 ―同日 昼2時前 上条の部屋―





食材調達と忘れ物回収から戻ってきた美琴。着替えると言い出し袋を持って脱衣所に。



……ん?“着替え”? エプロンだけなら服の上からだからその必要は…?



と上条が数分かかってやっと気付いた後、扉が開いた。その先には……





美琴「当麻ぁ~お・ま・た・せ♪……えへへ///」



ちょっと赤い顔をした美琴が立っていた。





先月のデートで見た、あのミニスカサンタ衣装を身に着けて。



当麻「…ッ!!!///」


かつて想像しただけでも『美琴が着たら思わず抱きついてしまいそう』と思った可愛い格好で
しかも『えへへ、当麻のために頑張っちゃいました///』という照れ顔している美琴が目の前に。


そんな美琴を見て、上条は……





美琴「ど、どうかな~?///…って、え? ちょ、も、もgg!?///」



思いっきり正面から抱きついた。しかも濃厚キスのオマケ付きで。



当麻「……わ、悪ぃ。美琴が可愛すぎてつい……美琴?」

美琴「ふ、ふにゃー////////」



会心の一撃。正面からだったので咄嗟に上条の背後に腕を回した為に倒れるのは阻止出来たが、
あまりの嬉しすぎる上条の行動に完全にふにゃふにゃ状態。これじゃそう簡単には戻……



  グゥ~~~~~


当麻&美琴「「!!!」」



あ、戻った(笑)



美琴「…じゃ、じゃあそろそろお昼ごはん作るわね♪」



笑顔(ではあるが少し残念そうな表情)で、衣装の上からエプロン着けつつ台所へ向かう美琴。
上条も、昨晩以来の食事にありつけると安心(しつつもやはり残念そうな顔を)して待つことに。



美琴「ふふふん、ふふふん、ふんふんふ~ん♪」



一端覧祭以来、久し振りに上条のために料理をする美琴。嬉しくて楽しくてつい鼻歌が出る。
上条も、さっきのミニスカサンタの時とはまた違った種類のドキドキ感を味わいながら美琴を見つめていた。



当麻(……やべぇ。これはこれで可愛すぎる! っつーか一端覧祭の時の弁当もあんな笑顔で作ってくれてたのか…///)



そんな幸せを噛み締めながら待つこと数分、昼食が完成し、ランチタイム突入。






美琴「はい、あ~ん♪」
当麻「あ~……ん♪ 美味ぇ~♪」
美琴「えへへ~////」



上条と美琴は、最高の時間を満喫した。




その後、しばらく二人っきりの甘い時間を堪能した後、夕方になり美琴(着替え直し済み)を寮まで送ることに。
プレゼントやミニスカサンタ服、ランチタイムの余韻で凄く甘々な空気を撒き散らしながら二人並んで歩いていく。




その甘々空気とクリスマスの雰囲気とで、周囲には様々な影響があったそうな。



  「…むぅ。ひさしぶりにとうまの所に遊びに来てみたら…短髪と戯れてたなんて…」
  「…この分だと、相手にさえしてくれそうもないな」
  「そうですね…残念ながら」
  「むっ…ストレスたまったんだよ。もうこれはお腹いっぱいごはん食べないと解消できないんだよ! ステイル、かおり、行くよ!」
  「な゛……」
  「私は帰りの飛行機代しか持ち合わせていないので、支払いはお願いします」
  「何ぃ~!? な、なぜ私がこんな目に…」



  「やっぱり、お姉様とあの人はバカップルなのですね。とミサカは真っ白なため息をつきます。きっと近い将来、
   私達ミサカは本当にあの人を『お義兄様』と呼ぶ事になりそうです。とミサカは世界中に居るミサカに報告します」



  「ほら、佐天さん。やっぱり私の予想が当たってたじゃないですか♪」
  「アハハ…まさか本当にこんな少女漫画みたいな事する男性がいるなんて…」
  「御坂さん、本当に幸せそうですね…私もいつかきっと…」
  「…ったくまた初春は乙女な…」



  「おー! ちゃんと完成させられたようだなー上条当麻はー」
  「本当だにゃー。あれだけやって出来なかったらどうしようかと思ったぜい」
  「しっかり技術指導をしてやった甲斐があったなー」
  「まったくだにゃー。本当に舞夏はメイド能力にレベル査定があったら絶対に宇宙一だぜい」
  「褒めても何も出ないぞー?兄貴ー」



  「…一昨日のカミやんが抱えていた悩みはプレゼントの件だったんやな…ボクとしたことが…」



  「…あの類人猿がぁ~…こうなったら強行手段でお姉さまを奪還――
  「なんて事したら、始末書どころじゃありませんよ? 白井さん?」
  「こ、固法先輩!?…いつの間にいらしてたんですの?」
  「さっきから、こうなるだろうと思ってたのでずっと見てました。さぁ、支部に戻りますよ」
  「ぐぅぅ…お姉さま゛ぁぁぁぁあ…」



  「…やはり、あの二人に心配は無用だったな。…それにしても、今日はクリスマスイブだというのに
   二人を見ていると、妙に暑くなってくるな…さっき買った薄手の服に今すぐ着替えるべきだろうか…」



  「あ、あの時自販機前にいた少女漫画風アツアツカップルですね♪」
  「ったくまたあの二人か…何度見ても疲れるけど、今日はいつも以上だな…」
  「そうですかー? 私は素敵だと思いますよ? あれだけラブラブでいられるのは♪」
  「おいおい…まぁそうかも知れんが、一緒にそうしてくれる相手が居ないと出来んだろ」
  「そうですねー…そうして欲しいですねー………………先輩に♪」
  「んな゛っ!?……こ、この辺は異常なしだし寒いし早く詰め所に戻るぞっ///」
  「はーい♪ ……ふふっ♪」



  「…よかった。無事に。プレゼント出来たみたい」
  「そうね…でも、正直、本当に良かったの?姫神さん」
  「…うん。隣にいるのが。私じゃなくて。少し残念だけど。でも。彼が笑顔になれたのは。凄く嬉しい」
  (……本当に殊勝ね…)
  「そういう。吹寄さんは?」
  「はい?」
  「最近。彼を目で追ってるのを。よく見る。一端覧祭の時も。彼と御坂さんの行く先を。ずっと」
  「んな!?…何を言っているの?あれはそういう意味では…」
  「準備の時。彼がオススメ料理に挙げた中に。吹寄さんのが入ってた時も。テンション上がってた」
  「い、いやあれは、アイツが選んだからとかではなく…」
  「眼と課題を届けた時も。傷跡が無いか。わざわざ彼の手を自ら手に取って確かめてたし。
   その帰りに。御坂さんと会った時も。なぜかずっと。目線を合わせられなかったみたいだし」
  「違うったら! 対カミジョー属性完全ガードの私がなぜそんな事を言われなければ――



上条と美琴は周囲に色んな影響を与えながら歩いていたそうな。







やがて、美琴の寮まで着いた後、美琴はゲコ太を抱きしめながら笑顔で部屋に向かって行った。





美琴「えへへ~♪ 当麻が手作りしてくれたゲコ太ぁ~♪」





部屋に戻った美琴。置き場所をどうしようか少し考える…かと思いきや、即決でベッドに決定。





美琴「当麻ぁ~♪ 幸せ~♪ …ふふっ♪ ちょっと自慢したくなっちゃった♪」





と言い、携帯を取り出す。写メに撮る。ゲコ太のワンショット。自分とのツーショット。他諸々。





美琴「ふふふん、ふふふん、ふんふんふ~ん♪」





凄く幸せな顔で撮影したり写ったり。こんなに喜んでもらえて、さぞかし上条も嬉しかろう。





その頃、美琴が笑顔で部屋に向かうのを見届けた上条もまた、自分の寮に帰るため、久し振りにのんびり歩いて行いていた。



当麻「それにしても、やっぱり可愛いな~美琴は。ゲコ太を抱きしめてた時も、サンタ衣装を着てた時も」



愛する美琴の今日の姿を思い出しながら、幸せな顔で歩いていた。



当麻「エプロン着てキッチンに立って料理していた時も……」



と、その時の光景が頭に浮かんだ時、なぜかまた再び早足になった。その理由は…――








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