とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

Part07

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被害者・必要悪


インドネシア、バリ島。
ここでは、バリ・ヒンドゥーと呼ばれる独特の宗教が一般的だ。
インドのヒンドゥー教より比較的階級制度も優しい。

『『海だー!!』』

しかし、この平穏な地にグレムリンの遺物が流入したとの情報が入った。

『すっごく綺麗ね!!!』

ここに派遣された理由はそれの回収およびその原因の殲滅。

『美琴の話?』

しかし、これは建前にすぎないだろう。
見え隠れするのはここの魔術事情にも口出ししたいという、
上層部の汚い野心。

『もう!! 何言ってんのよ!!!』//////

ステイル=マグヌスは吐き気を覚えながらもこの地に立つ。

『俺にとっては美琴の水着姿のほうが目に毒でさ』

16歳とは思えぬその風貌。
神父というカテゴリーに入れていいものか考えさせるのは、
その深紅の髪、バーコードの入れ墨。
極めつけは口にくわえたタバコである。
二年前、上条と出会ったころと違う点と言えば、
少し成長したその表情と、

『なによ、見たくなかったの?』

目の下のすんごいクマぐらいだろう。

『いいえー、中毒者故に見ないと禁断症状が出てきちゃいます』

「ローラ=ステュアートは世界を自分の思うままに動かしていたが、
それは、自分にとって大事な人物を守るためだった。
さらには自分の行動による選択肢で、
最も犠牲者の少ない方法を選んでいたのよな。」

『……実はわたしも、当麻病末期患者なの』

ステイルに声をかけて来たのはクワガタ頭の魔術師、
天草式十字凄教の建宮斎字である。

『じゃあ、しょうがないな、一生離れられないな』

彼の体には二年前に比べ、生傷が増えていた。

『えー、それはそうかな?』

「奴が正しいとは言わない。
 あれの選択はやはり、間違っていたのよ。
 しかし、あの魔女がいたからこそ守られていた平和もあった。
それの引退が直接世界に影響を出し始めている。
 それだけの話なのよな」

『え? どーいうこと??
 そしてどこに行くの美琴たん!!?』

「ふん、なら僕たちがその平和を守ればいい。
確かに、僕がこの問題を片づけても、笑うのは上層部のクズだけだ。
だが解決したのが、たまたま旅行に来ていた科学側の人間なら……」

『たんいうな!!
 あーこれ以上離れたら、当麻成分がなくなって
 わたし死んじゃうかもー!!!』

「しかも、魔術側にもおおきな影響力を持つ人間ならそうはいかない、か。
ははは、解決の方法に、誰かさんの影響が見え隠れしているのよな」

『なにおう!! そんな悲劇は起こさせねぇ!!
 美琴が死ぬなんて幻想は、オレがぶち殺してやる!!!』

「…………やめてくれ、そいつのせいで疲労が半端ないんだ」

『(やばい、当麻がカッコよすぎて気絶しそう///////)
 じゃあ早くわたしを捕まえて―』

「あら、認めちゃったのよ?
 そういえばすごい隈なのよな」

『まてー』

「1年前から激務でね」

『こっちよー』

「1年前?……あー、土御門から連絡があった時にはびっくりしたのよな」

『まてまてー』

「たしかに、必要悪の教会には僕みたいに男も所属している。
 しかし、イギリスは魔女の国だ。比率は偏る。
 3分の2は女性なんだ、失意に沈んで動けない彼女たちの仕事も回ってきてね。
 そういえばそっちの、五和は立ち直ったのかい?」

『えーい』ビリビリ

「……まだ時間がかかるのよな。
 八つ当たりでやられる敵がかわいそうなのよ。
 オレの生傷も増えてく一方だし……」

『電撃はやめろよなー』パキーン

「第四次世界大戦とまではいかなかったが、
 当時あっちこっちで不穏な動きが見られたしね。
 ウレアパディー、ソーズティ姉妹にアニェーゼ部隊、
 第二王女キャーリサ、前方のヴェント、バードウェイ、オティヌスが
 学園都市に突っ込もうとした時の後始末もまだ残ってる」

『どうせ効かないんでしょー
 って捕まっちゃった』

ステイルと建宮は大きくため息をつき、
振り返って今回の切り札二人に視線を向ける。

『おかげで美琴成分が急激に減りました。
 補充させてください』

『わたしも当麻成分が不足したの。
 補充の方法は……』

『当然』

『『くちづ「さあ、こんな問題さっさと片付けよう。いくぞ!!!」

この後、黒幕を倒すために、
上条と御坂が北欧旅行も楽しんだことは言うまでもない。









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