モンスター美琴のいる日常
10月31日…その日も上条家は、いつも通りの一日が始まり、そしていつも通りに終わる筈だった。
現に上条は、今日も普通に起床して普通に朝食を作り、普通に登校して普通に遅刻しそうになって、
普通に授業中居眠りして小萌先生を困らせ、普通に転んだ拍子に吹寄の胸を揉みしだき、
普通に頭突きを食らって、放課後も普通に補習を受け、そして帰りに普通にスーパーに寄ってきた。
一部、普通じゃなさそうな事が混じっているような気もするが、上条にとっては日常なので仕方ない。
ともかく、そんな感じでいつも通りの日常を送っていた上条は、このまま夕食後の洗い物を済ませて、
後は風呂に入って就寝前にゴロゴロして、平穏無事に一日を終了させる予定だったのだ。
しかし洗い物の最中、突然玄関のチャイムが鳴った事により、彼の日常は終わりを告げる。
夕方よりも夜に近いこの時間帯に、『ピンポーン』と安っぽい音がキッチンまで聞こえてきた。
「とうまー! お客さんなんだよー!」
「おい人間。とっとと出ろ」
「……へいへい」
同居人二人の無情な仕打ちにより、上条は洗い物を一時中断させざるを得なくなった。
上条は掛けてあるタオルで軽く手を拭き、いそいそと玄関のドアを開ける。するとそこには、
「………何してんの…? 美琴…」
「な、何してんのって見りゃ分かんでしょっ!!? ハロウィンよっ!!!」
露出度高めの黒いゴスロリなワンピースに、黒猫用のネコミミカチューシャ、
肉球付きの黒い手袋に、モコモコでフワフワな黒いロングブーツ、
更にスカート部分に付いているのか、尻尾まで生やした美琴が目の前に立っている。
手に持った紙袋の中身も気になるが、なるほど。誰がどう見ても、THE・ハロウィンな格好だ。
ディスイズハロウィン、ディスイズハロウィン、パンキスディーウェルベーランワイ(適当)である。
思いがけない美琴の突然の訪問と、これまた思いがけない美琴のちょいセクスィーな格好に、
一瞬見惚れてしまった上条だが、頭を冷静に切り替えて、まずはツッコミを入れる。
「……え、えーっと…それでネコっちゃんなミコっちゃんは、
そんな浮かれポンチな服着て、ワタクシめにどのようなご用件で?」
「トリック・オア・トリート!!!」
美琴は半泣き状態で、ヤケクソ気味に叫んだのだった。
◇
話は数日前に遡る。ファミレスに集まったのは、毎度お馴染みのメンバー。
その中の一人である佐天が、身を乗り出してこんな事を言ってきた。
「皆さん! 今週末にやるハロウィンイベント、みんなで参加しませんか!?
ほら、第七学区のメインストリートでやる奴です!」
すると初春が、右手のスプーンでパフェを食べながら、
左手で持参のノートパソコンのキーボードをタイピングする。
パソコンの画面には、佐天が話したハロウィンイベントのウェブページが映し出された。
「あー、色んなお店でお菓子を無料配布してくれるってイベントですね。
参加するには二人一組でこのサイトに名前を登録して、
当日は二人共コスプレしなきゃいけないって条件があるみたいですけど」
それを聞いた白井が、紅茶をすすりながら初春を制止する。
「とは言っても初春。
わたくし達は風紀委員の仕事がありますから、どちらにしても参加は出来ませんわよ?
ただでさえイベント事がある日は、普段以上に風紀委員が忙しくなりますのに」
「…ですよねー……ううぅ…お菓子欲しいなぁ…」
「ありゃ~、残念。じゃあ、あたし達だけでも行きませんか? 初春を弔う意味でも」
話を振られた美琴は、「う~ん…」と唸る。
楽しそうではあるが、コスプレするのは若干恥ずかしい。知り合いに見られるかも知れないし、
万が一食蜂にでも目撃されたら、一ヶ月はそのネタで馬鹿にされるだろう。
と言うかそれ以前に、弔うも何も初春は死んでいないのだが。
「どうしようかな…」
答えあぐねる美琴に、佐天は取って置きの情報でゆさぶりを掛けてきた。
「そう言えば御坂さん。お菓子を配ってくれるお店の中に、
ゲコ太のカップケーキを出す所があるのはご存知ですか?」
「っ!!?」
「しかもそのお店、ラヴリーミトンがスポンサーになってて、
書き下ろしのメッセージカードとかも貰えるらしいですけど」
「っっっ!!!? 行くわっ!!!」
今度は美琴が身を乗り出した。佐天のゆさぶりは抜群の効果だったらしい。
ゲコ太コレクターとして、そんな二つの意味でおいしい情報を聞かされて、
行かない訳にはいかないのだ。むしろお金を払ってでも行きたいくらいである。
美琴のテンションの上がりようを見た佐天は「にしし」と無邪気に笑うと、
そのまま初春のパソコンを借りる。画面はまだ、例のページのままなので。
「じゃあ、あたしと御坂さんの名前で登録しときますね。
参加者は二人一組じゃないといけませんか…ら…? ………あっ」
しかしタイピングしていた佐天の手が、ふいにピタリと止まった。
そして何かを思いついたらしく、急にニヤ~と不敵な笑みを浮かべる。
彼女が「………あっ」と言った箇所で何となく察して頂けたとは思うが、お得意の悪巧みだ。
だが偶然にも、その瞬間、美琴は未来のゲコ太カップケーキとメッセージカードに
思いを馳せてポワポワ夢心地になっており、
白井はそんなお姉様に呆れつつも、「そのフニャフニャなお顔も素敵ですの」と、
美琴に見惚れてこちらもポワポワになっていた。
その為、幸か不幸か二人は佐天が何かを企んだ瞬間を見逃してしまったのだった。
一瞬のフリーズと悪い笑顔の後、再び指を動かし始める佐天。
不穏に思った初春は、自分のノートパソコンで佐天に何をされたのかとディスプレイを覗き込む。
「ぬふぇっ!!?」
すると何故か、顔を真っ赤にさせてしまった。
初春は赤面しながらも、そ~っと元に戻り、またパフェを食べ始める。
(こ、これは…見なかった事にしましょう…)
やはり、何かとんでもない事が書かれたらしい。
◇
時は戻り、ここは上条の寮部屋の玄関である。
ざっと数日前の出来事(とは言っても美琴目線での話なので、佐天の企みのくだりは無いが)
を聞かされた上条は、至極当然な疑問を口に出す。
「…? じゃあ佐天と行きゃいいじゃねーか。何で俺ん家に来てんだ?」
すると美琴は、低く唸るような声でボソッと呟く。
「……騙された」
「は?」
意味が分からず聞き返す上条。
そんな上条に、美琴は持っていた紙袋から中の衣装を取り出して、説明する。
「さっきね、佐天さんから電話があったの。
『すみません! 急用が出来て行けなくなりました!
でも代役として、あたしの代わりに上条さんの名前で登録しておきましたので、
二人で行ってきてください! それと上条さんのコスプレ衣装も用意しましたんで、
御坂さん宛てに常盤台中学学生寮に送っておきますね。それじゃ!』…ってね」
「いや、ちょっと待てよ。おかしいだろ。
このイベント、事前に名前を登録しなきゃなんだろ?
佐天がドタキャンしたのは、ついさっきみたいだし、
登録キャンセルして俺の名前で再登録するのって時間足らなくないか?
それにこの衣装も、とっさに用意したようには見えないし…
つーか、さっき送ってすぐに美琴の所に届くもんなのか?」
「だから言ってんじゃないのよ! 騙されたって!
佐天さん、始めから私とアンタで組ませるつもりだったのよ!」
正確に言えば始めからではなく途中で思いついたのだが、
美琴はその事を知らないし、そもそも大して違いはない。
佐天が美琴と上条をくっ付けようとしたのは事実なのだから。
しかしそうなると、上条には疑問に思う事が再び出てくる訳で。
「…何の為に?」
「…へ?」
「いや、佐天は何でそんな事したのかな~って。
美琴の口ぶりじゃ、佐天だって相当楽しみにしてたんだろ?
なのにわざわざ自分で行く権利を捨ててまで、何の為に俺と代わったんだ?
俺の分の、替えのコスプレまで用意してさ」
「はえっ!!? え、えっと……いや、あの…そ…それは、その…」
痛い所を突かれて、途端にしどろもどろモードになる美琴。
その理由ならば、おおよその見当は付いている。
佐天は前々から何かと上条との関係について、良い意味でも悪い意味でもちょっかいを出してきた。
半分は上条との進展を応援し、もう半分は美琴を弄って遊んでいるのである。
しかしそれを上条に言う訳にはいかない。何故ならそれは自分が、
上条の事を異性として意識しているという事を、上条本人に思いっきり暴露する事と同義だから。
なので上条の疑問をどう対処すればいいのか、わたわたする美琴。
だがここで、美琴に救いの手が差し伸べられる。
「とうま? お客さんって誰だっt………ゲッ! 短髪!」
「…ゲッって何よ、ゲッて」
上条が玄関先で来客と長話しているので、痺れを切らしたインデックスがリビングから顔を出した。
そして美琴の顔を見るや否や、あからさまに顔をしかめる。
が、美琴にとってはありがたい事に、それが原因で上条の疑問も有耶無耶に出来たのだった。
「何しに来たのかな!?」
「さっきコイツにも言われたけど、見て分からない? ハロウィンよ」
「ハロウィンは元々、古代ケルト人が秋の収穫を祝ったり、
それに伴って悪霊を追い出す為の術式をうんたらかんたらなんだよ!」
「知らないわよ(知識としては知ってたけど)そんなの。
日本じゃコスプレして街中を練り歩くイベントだし」
「ムキー! これだから結婚は十字式、お葬式は仏式、
クリスマスパーティーで騒いだ一週間後には神社で初詣する国の人はーっ!」
敬虔な十字教徒のインデックスには、
日本特有の節操が無い八百万の神々や、神仏習合思想に納得がいかないようだ。
ちなみに美琴が知識として知っているのは、
「秋の収穫を祝ったり、それに伴って悪霊を追い出す為」の部分だけであって、
「術式をうんたらかんたら」の部分はガッチガチの科学脳である美琴には知る由もないし、
そもそも知る必要のない知識である。なので美琴は、インデックスの説明を右耳に入れて、
そのまま右耳から出していく。情報が脳を経由する事すら拒否したのだ。
「…あっ、一応言っとくわ。トリック・オア・トリート」
「この部屋にトリートするような余分なお菓子は無いんだよ!
とうまは貧乏だし、そもそもあったとしては私が食べちゃうかも!」
世知辛い世の中である。このままではどんどん話が逸れそうなので、上条が間に入る。
「落ち着けインデックス。イライラすんな。夕飯なら、さっき食ったばかりだろ?」
「誰もお腹が空いたからイライラしてる訳じゃないんだよ!? お腹は空いてるけども!」
空いてるのかよ、とツッコミそうになった言葉を呑み込む上条。
「…まぁ、だったら丁度いいや。
今から美琴とハロウィン行ってきて、お菓子いっぱい貰ってくるよ」
「なっ!? ど、どういう事なのかなとうま!?」
「っ!!? え、あ…い、いいのっ!?」
インデックス美琴、両者共に、上条の一言に驚きのリアクションである。
上条は慌てず、それぞれ一人ずつに返事をする。
「どういう事って、そのままの意味だよ。
お菓子たくさん貰えるんだから、インデックス的にはいい話じゃねーか。
美琴も美琴で、お前から提案してきたのに何でキョドってんだよ。
二人一組のイベントなんだから俺が行かないと、
そのゲコ太のカップケーキとか、イラストが入ったカードとかは貰えないんだろ?
あ、…っと、それと美琴が欲しいのはそれだけなんだし、
他の店のお菓子は俺が貰っていいよな。インデックスのお土産用にさ」
「うっぐ…!」
確かに、誰一人として損をしない話なので、インデックスも押し黙ってしまう。
しかしインデックスも美琴も、気にしているのはそこではない。
二人でコスプレして一緒にイベントを満喫する。
それは同性同士なら二人で遊びに行くというだけの事だが、
異性同士となると話は別になる。つまり、これは立派なデー―――
「だーっ!!! わわわ、分かったわよ! 行けばいいんでしょ行けば!」
それ以上考えると、また頭が爆発してしまいそうになるので、考えるのを止めた美琴である。
行けばいいんでしょも何も、ハロウィンの話を持ちかけたのは美琴なのだが。
「はい! じゃあ、これとっとと着替えてきて!」
美琴は勢いに任せて、紙袋から出してからずっと握り締めたままだった衣装を上条に突き付ける。
綺麗に折りたたまれていて、どんな衣装なのかは分からないが、
どの道ハロウィンのコスプレ用だ。それなりに恥ずかしい格好である事には間違いないだろう。
「へいへい、分かりましたよ……っと、どこ行くんだインデックス?」
渋々ながら衣装を受け取ったそのタイミングで、インデックスが不機嫌なまま部屋に戻っていく。
インデックスは一度だけ振り向くと、やはり不機嫌そうに「お風呂っ!」と一言叫んだ。
何がそんなに気に入らないのか上条には理解出来ないが、まぁいいか、とすぐに考え直す。
「んじゃ、ちょっくら着替えてくるわ」
そう言うと、上条もリビングの方に消えていった。
◇
数分後、着替え終わった上条が登場すると、美琴は顔を茹でダコ状態にしたまま固まっていた。
上下そろえた真っ黒なタキシードに、赤い裏地の黒マント、口には牙付きのマウスピース。
その姿はワーキャットの美琴と同様、非常にポピュラーなハロウィン・モンスターである。
「…吸血鬼か。ベタっちゃベタだn…ああ、もう! 牙のせいで喋りにくい!」
ただし、そのフォーマルな見た目と違って、中身は所詮上条なので、
言葉遣いからは吸血鬼らしい不気味な色気や、お上品さなど欠片も感じられない。
しかし普段見慣れない上条の服装に、美琴は見事にやられてしまった。チョロい。
これではヴァンパイアと言うよりもインキュバスである。
「…? どうした美琴? ……やっぱ似合ってないかな、俺…」
「………っは! あ、あああの、いや、ま、まままぁ、アレよね!
馬子にも衣装って言うか、その…そこそこ似合ってなくもないって言うか、
ちょろっと写真に撮っておきたい程度には、それなりなんじゃないのっ!!?」
上条に話しかけられて慌てて返事をした美琴である。
本当はちょろっとどころか、永久保存したいくらい撮りたいクセに。
だが上条もお世辞と分かっていても(本当はお世辞ではなく本心だが)、
褒められて悪い気分はしない。なので上条もお返しに。
「そっか、サンキューな。俺も言い忘れてたけど、美琴の衣装も似合ってるぞ。
うん、スゲー可愛いよ。それに美琴って、元々のイメージが猫っぽいしな」
「みにゃっ!!?」
上条に言われたからなのか関係ないのか、猫の鳴き声のような奇声を発してしまう美琴。
似合ってるとか可愛いとか、あまりにも不意打ちすぎる。
「あ…あああ、あり、あり……あり、がと…」
顔を「かあぁ…っ」と熱くさせ、尚且つモジモジしながらも、一応の礼は言う美琴である。
普段なら「う、うっさいわね! アンタにそんな事言われても、別に嬉しくないんだから!」と、
ツンデレ全開にする所だが、ハロウィンという特殊な状況がそうさせたのだろうか。
美琴はいつもよりも若干素直な反応を見せる。上条も思わずドキッとしてしまう程に。
しかしこうなると、もうちょっとだけイジめてみたくもなるなと、上条にもイタズラ心が芽生えてくる。
ふいに上条は、そっと美琴の手を取って、手袋越しだがその甲に軽く口付けをした。
「ふぁえっ!!? て、ててて手ぇ握…て言うか今キキキキーッ!!?」
「それではこのドラキュラ伯爵めが、迷子の仔猫ちゃんをエスコートして差し上げませう」
キリッとイケメン顔を作り、キャラにないキザったらしい台詞を吐く上条。
ちなみに、「仔猫ちゃん」は美琴の今の見た目とも掛けているらしい。
勿論、本気で言っている訳ではなくウケ狙いだ。
上条としては、ここで「…何、似合わない事言ってんのよ」とツッコミがくるものと思っていた。
そして、そうなれば美琴も普段通りの感じに戻るものだと。
しかし美琴は今現在、上条に可愛いと言われた事に対するショックに続き、
上条のヴァンパイア姿での手にキスという特殊すぎるシチュエーションで、
もう心臓がバックバクになりすぎて、まともに会話する事もままならない状態になっていた。
おかげで上条の小粋なジョークも逆効果に終わり、赤い顔を更に赤くしながら固まっている。
だが上条は何の反応もない美琴を見て、「あれ? スベったかな…?」と勘違い。
なのでもう一度、一発ネタをぶちかます。
「ト…トリック・オア・トリート!」
「は………へ? ひゃえっ!!?」
いきなり上条に「お菓子をくれなちゃイタズラするぞ」と言われ、
テンパる(今までも充分テンパっていたが)美琴。
「あ、え? え? い、いやあの、お、お菓子とか持ってないけど…」
それはそうだ。何せ、今から貰いに行くのだから。
しかしそれは上条もご承知であり、美琴の「お菓子持ってない」発言を聞くや否やニヤリと笑う。
「ほっほ~う? お菓子は持っていないと…じゃあイタズラだな」
「えっ!? ちょ、何を―――」
美琴が「何をするつもりなの」と叫ぶその前に、上条はイタズラをしていた。
具体的に言えば、美琴の白くてきめ細かい首筋に、その付け牙をカプッと突き立てていたのだ。
つまり吸血鬼の食事風景に見立てて、甘噛みしやがったのである。
普段インデックスから散々頭を噛まれて慣れている上条だからこそ、
その力加減は絶妙で、痛くはないがこそばゆい、でもちょっとだけ気持ちいいといった具合だ。
ちなみに関係ないが、吸血鬼には血を吸う相手に性的な快楽を与えたり、
血を吸った相手を同じ吸血鬼に変えて自分の下部にするという能力がある。関係ないけど。
上条はツッコミ待ちだったのだが、美琴としてはこんな事されて冷静にツッコめる訳もなく、
美琴は一度漏電と爆発(勿論上条がそげぶしたが)をして色々と溜め込んだ物を発散した後、
性的な快楽を与えられて上条の下部となったかのように、ぐったりしてしまったのだった。
まだ街に出かける前の玄関先からこんな状況では、
ハロウィンイベント自体もろくな事が起きないのは目に見えている。
事実この後二人は、同じくゲコ太カップケーキ目当てで店に来ていた常盤台の縦ロール先輩に、
上条との仲を恋人関係なのだと誤解されたり、
色んな店から貰った大量のお菓子を抱えてよろけて倒れてしまった上条が、
案の定美琴を巻き込んで押し倒して、ついでに胸を揉んでおへそにキスしてしまったり、
途中から雨が降ってきたので雨宿りする為にビジネスホテルに入り、
そのまま二人っきりで一泊する羽目になったりなど、色々と『事故』が起きてしまうのであった。