とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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初恋の香り

千切れたストラップ の続編です。



学園都市。総人口230万人の内、その大半が学生で占める科学の街。
完全下校時刻も間近、多くの生徒たちが次第に帰宅する中、
とある公園のお金を飲み込む自販機の影に隠れ
『特定の誰か』が通るのを待ち伏せする少女が一人。

この街に7人しか居ない超能力者の第3位、御坂美琴である。

美琴「ったくいつになったら来るのよ!もしかしてもう帰ってる?
   いや、放課後すぐここに来たから帰ってるはずは無いし…」

当麻「おーい御坂」

美琴「まさかまた外に?いや昼のメールの時点では学校に居たし。
   だーっ、なんで発信ボタン押せないのよ私!」

当麻「美琴さーん?」

美琴「けど、電話に出たとしても何を話せばいいか分からないし…
   いや、話したいことはあるけど…ゴニョゴニョ」

当麻「ビリビリ」

美琴「ビリビリ言うな!!…って!えええ!あ、アンタいつからいたのよ!
   い、いい居る、なら、こ、声かけなさいよ!」

当麻「いつからって、お前がブツブツ言ってる辺り。
   それにちゃんと声もかけたぞ。」

美琴「よーし、ちょろっと5分前の記憶忘れようか。一瞬で済むからさ」

当麻「お前!それ冗談に聞こえねーよ!
   つか彼氏から記憶を奪おうとすんなよ!」

美琴「あはは、ごめんごめん。ん?
   てかアンタ花なんて持ってどうしたの?」

当麻「え、あぁ、えっとこれは…その。えっと、お前にやる!じゃ、じゃあな」

美琴「え?ちょっと?おーい!待ちなさいよ!」



とある鉄橋

美琴「で?何で逃げたのよ?」

当麻「いや、逃げたわけじゃありませんのことよ?
   ただタイムセールの時間だと思って駆け出しただけです。」

美琴「…ここ、いつもの鉄橋なんだけれど?あ、この花ヘリオトロープだったかしら?
   私の誕生日は今日じゃないわよ?」

当麻「(ギクッ!)では、トウマはスフィンクスとシスターの餌を調達しに河に飛び込みます」

美琴「ちょ、バカ!何、飛び込もうとしてんのよ!」

当麻「止めるなーっ!慣れないことなんてするんじゃなかった。笑いたきゃ笑え!」

美琴「からかってごめんてば。それに別に笑わないわよ?
   むしろ嬉しいからさ、その…あ、、ありがとね」

当麻「…なぁ家来れるか?渡したいものもう一つ有んだけどさ」

美琴「そ、そうね、せっかくだし花言葉も教えてもらおうかしら?」

当麻「どうせ花言葉知ってんだろ?
   つか花屋から向かう途中にクラスの奴らに見られるわで
   ホントに恥ずかしかったんだからな」

美琴「その分、私が幸せになれるから良いじゃない。で、さ。
   その。わ…、私が居ればアンタは…?」

当麻「…幸せだよ!ちくしょう!」

美琴「えへへ」

当麻(…すっかり骨抜きにされちまったな俺。)

帰宅

美琴「お邪魔します」

美琴「ねぇ、渡したいものって何?」

当麻「ケーキだよ、初めて作ったから味の保証はしねーけどな、良かったら食べてくれ」

美琴「こういうのは味じゃなくて気持ちでしょ? 残せっても残さないわよ。
   てか、これ白いちごよね?お金大丈夫なの?」

当麻「母さんが送ってくれたんだよ。
   記憶の有る無し関係なしに初めての事ばかりだからさ、
   女の子の喜ぶものとか聞いたんだよ。
   指輪は先に用意されちまったから、せめてこれくらいはな」

美琴「…ばか。ありがとね当麻」

当麻「お、おう(くそっ、可愛すぎるだろ)」

美琴「じゃあ、早速食べよっか。ほら、当麻も早く座って」

当麻「そうだな、取り敢えず切り分けるか、って美琴さん?
   私めの手を握ってどうしたんでせう?」

美琴「よ、予行練習よ!予行練習!…ヘリオトロープの花言葉通りなら、ね?」

当麻「よ、予行練習な予行練習!よし、行くぞ?」

美琴「う、うん。えへへ」


...

美琴「はい、スプーン」ジー

当麻「え?あぁ・・・ほれ、美琴。あ、あーん」スッ

美琴「…甘い。....はい、あーん///」

当麻「…甘い、な」



美琴「ねぇ当麻、言うことあるんじゃないの?」

当麻「…このいちご、美琴の香りがするな」

美琴「…。」

当麻「花言葉は予行練習じゃなくなった時に言ってやるよ」

美琴「…!!」

当麻「だから、その、だな。…美琴、愛してる」

美琴「わ、私も!と、ととと、うまのこと、あ、あああ。愛して…ふにゃー」




おしまい









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