中国9月23日 心の軌跡なお見えず 神戸の高3自殺 同級生逮捕1週間

心の軌跡なお見えず 神戸の高3自殺 同級生逮捕1週間2007/09/23, 中国新聞朝刊, 28ページ

 五人は高校二年になった昨年春、フットサルを始めたのをきっかけに仲を深めた。男子生徒の役回りは「いじられキャラ」。
 童顔で身長は一五〇センチほど。明るい性格で、周囲を笑わせることも度々あった。
 ほかの同級生らがいじめの兆しを感じたのはその年の秋。机の上に積まれた粘土。いじめはエスカレートし、下半身の写真
 がサイト上に掲載されたのは今春。携帯電話を介して同級生の間に広まった画像を見せられても「いじめられている」とは
 口にしなかった。「罰ゲームやから」と話し、力なく笑ったという。
 「証拠はな、これ(携帯メール)しかないんや」。兵庫県警の捜査員が自分の携帯電話を指さして、つぶやいた。
 「自分には五万円。ほか(の仲間二人)には三万円。夏休み明けまでに払わんと何されるか分からへんで」(六月二十五日
 のメール)。督促の携帯メールは六月に入って急増。多い日には、何度も送り付けられた。
 学校の調査では、この少年以外に、現金要求に積極的に関与した生徒は浮かんでいない。しかし捜査幹部は「もっと悪いや
 つがいるかもしれない。やったことの責任は取ってもらう」と話す。
 遺書はA4判三枚。冒頭で両親あてに「世界一の幸せ者でした」と感謝の言葉を書いた。隣にハートマーク。数日かけて書
 いたとみられ、一枚目には細かい手書きの文字がびっしり並んでいた。
 しかし、いじめた相手を名指しで非難するくだりは最後までなかった。

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最終更新:2008年01月06日 15:25
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