昭和19年の7月の
新爵位制度により、男爵位を下賜された中年男性。
尋常小学校卒。
巨勢家は元旗本の出である。
叙爵により、一家で営んでいた小売業(個人商店)を(結構流行っていたが)畳む羽目になった。
一時金は、身の回り――最低限必要な衣服等――を整える資金に消え、店兼自宅は、廃業補償金と共に、帝都郊外――周りは田園が広がる田舎だ――に屋敷を用意するための資金として消えた。 結局手元に残ったのは、新らしく手に入れた二百坪強の小さな屋敷(建築中)と、今まで蓄えてきた貯金だけだそうだ。職すら失い、『途方に暮れていた』というのが正直なところである。
最終更新:2006年10月09日 12:33