概要
2006年6月結成。水俣市の全市的な産廃反対組織。
52団体が加盟。(2006年12月現在54団体が加盟)
会長は
宮本勝彬市長。
「!」が忘れられがち。
決議文「水俣市への産廃最終処分場建設計画に関する反対決議」
我々、水俣市民は、今年5月1日、
水俣病公式確認50周年を迎えた。
50年を経た今も、なお、水俣病問題は解決していない。
水俣病は、工場の無処理排水という産廃により発生した最悪の環境汚染公害である。四千人を超える人々が新たに救済を求め認定申請し、胎児性患者問題や水俣湾埋立地の将来的対策など、水俣病問題は、今だ課題山積のまま、我々の眼前にある。
しかし、一方で我々は、水俣病の貴重な経験から多くのことを学び、市民をあげて地域再生の課題に取り組んでいる。それは、水俣病という負の遺産をプラスに転じていく「環境モデル都市」の実現を目指す壮大な取り組みである。
水俣病受難の地であり、「環境モデル都市」を目指す水俣市に、今、巨大な
産業廃棄物最終処分場が建設されようとしている。「環境モデル都市」実現への我々の永年の努力が踏みにじられ、水俣の命の水である水源が大きな脅威にさらされようとしている。
㈱
IWD東亜熊本が、本市の長崎・木臼野地区に計画している産業廃棄物最終処分場は、広大な敷地に水俣から出る産業廃棄物の量をはるかに超える途方もない量の産業廃棄物を埋立て処分するものである。
計画地の周辺には、20余りの湧水があり、地域住民の貴重な生活用水となっている。
処分場の処理水は
鹿谷川を経て湯出川に流れ込み、7km下流には水俣市民の水道の取水口がある。処分場の処理水や遮水シートを漏れ出た汚染物質が、我々の命の水である水道水を汚染する危険性がある。
また、我々市民は、水俣病の経験を貴重な教訓として、協働で「環境モデル都市づくり」を進めてきた。市民自らが、ごみの高度分別・リサイクルに取り組み、ごみを減らし、エコタウン企業を誘致して、資源循環型社会の実現を目指してきた。分別困難な大量の産業廃棄物が持ち込まれることは、これまでの我々の努力を踏みにじり「環境モデル都市づくり」に逆行するものである。
さらに、水俣は、日本の近代化の中で、全国民に代わって負の遺産としての水俣病を背負い続け、今なお解決されない受難の地である。水俣湾埋立地は、高濃度未処理の水銀汚泥を封じ込めた、いわば広大な産業廃棄物最終処分場である。このような水俣に、新たな産業廃棄物最終処分場を建設するとは、あまりに理不尽かつ残酷極まりないことではないか。
我々、水俣市民は、水俣病のような過ちを二度と繰り返さないため、安心安全な郷土水俣を守り、環境モデル都市づくりをさらに進めていくため、そして、これから生まれてくる未来の子孫たちのためにも、今回の産業廃棄物最終処分場の建設計画を断じて許すことはできない。
市、市議会、市民が、一致団結し力を結集して、
事業者が建設計画を断念し撤退するその日まで、不撓不屈の精神で断固闘いぬくことをここに決議する。
平成18年6月25日 産廃阻止!水俣市民総決起大会
構成団体等
役員
役職 |
氏名 |
所属 |
会長 |
宮本勝彬 |
水俣市長 |
副会長 |
緒方誠也 |
水俣市議会議長 |
副会長 |
坂本昭 |
水俣市自治会長会 |
副会長 |
坂口俊一 |
水俣商工会議所 |
理事 |
坂本ミサ子 |
水俣の命と水を守る市民の会 |
理事 |
坂本龍虹 |
水俣に産廃はいらない!みんなの会 |
理事 |
緒方圭治 |
水俣市葦北郡医師会 |
理事 |
寺本照子 |
水俣市地域婦人会連絡協議会 |
理事 |
下山俊雄 |
水俣市老人クラブ連合会 |
理事 |
下田国義 |
寄ろ会みなまた |
理事 |
山口保彦 |
水俣市民政委員・児童委員会 |
理事 |
上野隆明 |
水俣市PTA連絡協議会 |
理事 |
千々岩洋一 |
JAあしきた水俣基幹支所 |
理事 |
岩崎巧 |
水俣市漁業協同組合 |
理事 |
松本和幸 |
市議会産業廃棄物最終処分場問題特別委員長 |
理事 |
小川愛 |
ごみ減量女性連絡会議 |
理事 |
下田保冨 |
地元住民 |
※理事 |
遠藤邦夫 |
相思社常務理事 |
※理事 |
|
五区平通りの会 |
監事 |
福田興次 |
観光物産協会エコみなまた |
監事 |
平田智士 |
水俣市商店会連合会 |
顧問 |
吉永和世 |
熊本県議会議員 |
※2008年度より
最終更新:2008年08月19日 21:35