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外国為替市場のニュースを読んでみよう! その1

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
社会人になってから、毎日のように市場動向をチェックするようになった経緯で、市場取引に関するニュースも少しづつ読めるようになってきました。

というわけで、今回は、一見すると意味不明な外国為替に関するニュースを読んでみましょう。以下は、22日の外為市場(=外国為替市場の略)に関するロイターの記事です。

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<外為市場> 17時現在
ドル/円  114.87/90円  
ユーロ/ドル 1.3485/90ドル 
ユーロ/円 154.91/98円

 午後5時過ぎのドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点からやや上昇し、114円後半で取引されている。午前中から値動きは鈍かったが、午後3時ごろからクロス円を中心にショートカバーによる円売りが進んだ。ただ、サブプライムモーゲージ(信用度の低い借り手向け住宅融資)問題への懸念が背景にあり、円売りにはリスクが大きいとの慎重な見方があるようだ。
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さて、この記事の意味するところは分かったでしょうか? 一つづつ見ていくことにしましょう。

まずは、ドル/円 114.87/90円の意味について。これは、「1ドル=114.87円なら買います」「1ドル=114.90円なら売ります」という取引会社の顧客に対する意思表示です。前者をBidレート、後者をAskレートと言い、BidとAskの取引レートの両方を顧客に提示する際のプライスを、2Wayプライスと言います。そして、このBidとAskの差である3銭をスプレッドと呼び、これが取引会社のマージンとなるわけです。


次に、「クロス円」というのは「ドル以外の外貨の日本円レート」のことです。実は、僕もつい最近知ったのですが、「ユーロ/円レート」は、「ユーロ/ドル」と「ドル/円」の2つのレートを掛け算して算出しており、どうも、為替の世界は基本的にアメリカドル基準でレートが決まっているようです。つまり、レートのどっちかには米ドルが入るような取引が主流なのです。そのため、日本円は、米ドルとは直接レートが決まりますが、ユーロや英ポンドに対するレートは、上記のような2つのレートを組み合わせて(クロスさせて)算出します。それを円に対してクロスさせて出したレート=クロス円レートと言います。


「ショートカバー」というのは「持っているポジションを精算するために、反対売買をすること」です。買い持ち(ロング)なら売り戻すこと、売り持ち(ショート)なら買い戻すことをカバーといいいます。例えば「ドルショートカバー」とは、それまでドルをショートにしていた(売っていた)人が、保有する売り持ちポジションをカバー(=反対売買、この場合は買い戻し)することを意味しています。つまり「ドルショートカバー」といえば、「ドル買い」を意味することになります。


「サブプライムモーゲージ問題」というのは、記事のなかで「信用度の低い借り手向け住宅融資問題」と言い換えられていますが、これはアメリカで表面化している住宅ローンに関する問題で、従来、お金を返せるあてがあまりない低所得者層の債務者に融資をしていたのが、2006年に入って以降、住宅価格上昇率が急速に鈍化したことで低所得者層のローン支払いの延滞率が目だって上昇し、融資専門会社の中には資金繰りが悪化して経営破綻する例が出始めたという感じの流れな問題です。


「円売りにはリスクが大きい」というのは、裏を返せば「ドル買いにはリスクが大きい」ということなので、以上を総合すると、冒頭の記事↓
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<外為市場> 17時現在
ドル/円  114.87/90円  
ユーロ/ドル 1.3485/90ドル 
ユーロ/円 154.91/98円

 午後5時過ぎのドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点からやや上昇し、114円後半で取引されている。午前中から値動きは鈍かったが、午後3時ごろからクロス円を中心にショートカバーによる円売りが進んだ。ただ、サブプライムモーゲージ(信用度の低い借り手向け住宅融資)問題への懸念が背景にあり、円売りにはリスクが大きいとの慎重な見方があるようだ。
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というのは、以下のように読み替えることができます。
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<外為市場> 17時現在

1ドルは17時現在で、114.87円で買い求めることができ、114.90円で売ることができます。また、ユーロであれば、1ドルを買うなら1.3485ユーロで、売るなら1.3490で売ることができます。したがって、以上のレートから計算すると、1ユーロを円で買うなら、154.91円、売るなら154.98円で売ることができます。

午後5時過ぎのドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点からやや上昇し、114円後半で取引されています。午前中から「値動きの幅はそれほど大きくはなかった」が、午後3時ごろから「ドル以外の外貨の日本円レート」を中心に「ドルを売っていた人が、売り姿勢をやめて買い戻すこと」によるドル買い(=円売り)が進みました。ただ、「低所得者層向け住宅ローン融資の過熱により引き起こされた金融機関の資金繰りの悪化問題に、市場が警戒感を示していること」が背景にあり、「積極的にドルを買い戻す(あるいは、買い増す)こと」にはリスクが大きいとの慎重な見方があるようです。
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こんなところで大体、分かってもらえたかな?



  • すげーわかった!!ありがとう!!
    ずっとわかんなかったんだ! -- すみきつ (2007-08-29 01:11:36)
  • すげーわかんねー!やべー!!
    ずっとわかんなかったんだ! -- U (2007-09-01 18:30:11)
  • >すみきつ
    優!
    >U
    不可(笑) -- あーにょ (2007-09-01 22:32:07)
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