| ブランド |
TRYSET Break |
 |
| ジャンル |
アドベンチャー |
| メディア |
DVD-ROM |
| 原画 |
すかいれーだー、とぅえる |
| シナリオ |
鮫島悠人 |
| 発売日 |
2018/01/26 |
| 価格 |
8,800円（税別） |
選評
837： 懺悔島 選評 ◆V9j9N9DL4c ：2018/10/28(日) 22:17:59 ID:w69j6fH2
タイトル 懺悔島 純潔～処女の血をもって償え！～
ブランド TRYSET Break
ジャンル アドベンチャー
発売日 2018年1月26日
価格 パッケージ初回限定版 8.800円（税別）
DL版 通常版 6.800円（税込）
DL版 デラックス版 7.800円（税込）
過去2本エントリーしているTRYSETの新ブランド、TRYSET Breakの記念すべき一本目の作品。
新ブランド一作目という大事な作品とは思えない徹底したやっつけ仕事っぷりでオールラウンドにダメダメな作品となってしまった。
１．シナリオ
本作はHシーン数40、CG80枚中エロCGが73枚を占めるエロ重視な作品であり、言ってしまえばシナリオなど二の次だろう。
だがそれを差し引いても物語の進行上最低限の出来事しか描写せず、後半は語ることもなくなりHシーンダイジェストとなっては流石にスカスカ
エロ以外の分量が数時間フルコンゲーにも引けを取らない薄さとあっては魅力的になりえたシナリオも台無しである。
（以下公式サイトより抜粋）
冴えない学園生活を送っている学生、桧山和雄が本作の主人公。 学園は夏休みに入り、和雄は何をするわけでもなく、自宅で無駄な時間を過ごしていた。
そんなある日、クラスの美人担任教師の七瀬千絵から連絡が入りある島へ観光に誘われる。
日ごろから巨乳な美人教師の千絵にエロい妄想を抱いていた和雄は 他にも誘いを受けたクラスメイトの女子三人と船で島を訪れ観光している途中
地元の観光会社のスタッフを名乗る男に、一泊二日の無人島探検ツアーに誘われる。 水、食料、ロッジが完備されていると聞き、参加を快諾したのだったが…
無人島では褐色肌の不思議な少女レイラと出合う。 彼女は人の嘘がわかるという特殊能力を持っており、和雄にその観光ツアーがきな臭いことを示唆する。
そして、無人島での平和的探検ツアーは、肉欲溢れる凌辱の宴へと化していく。 無人島ツアーの本当の目的。島に集められた者たちの、秘密のカルマ。
食べたものを発情させる果実の存在。そして、裏切り……？ 猜疑心渦巻く少年少女は、禁断の果実の艶美なにおいに誘われて淫欲まみれの夜を迎える…。
（以上ここまで抜粋）
一見すると様々な要素が絡んで色々と展開できそうなストーリーに思われるが、実際のところ
「富裕層に性娯楽を提供する裏組織」による罠だったことが物語中盤に判明すると、それ以降は過去の罪をタネにした調教が完全に話のメインとなる。
キーアイテムっぽく書かれていた媚薬果実も序盤の繋ぎでしかなく、後半ではたまに思い出したように登場するだけである。
あらすじから果実による乱交Hが期待できるがそんな場面は存在せず、食べた後の発情度合も他シーンと大差なしでは期待外れもいいところだろう。
それでは調教モノとしてはどうかといえば、深刻なテキスト不足のためヒロインたちが堕ちていく描写が無きに等しい。
主人公や竿役の調教師に何度も犯された後でも言動はほぼ変わらず、監視下に置かれている割には普通に島内でくつろいでいる場面も度々。
好き勝手しそうに紹介されていた主人公にしても、機に乗じてハーレムを築く・支配から逃れようとするなどの主体的な行動を全く取らない。
組織の存在を知ったら即服従、ヒロイン達への心理描写もなしに命じられるまま調教を行うイエスマンと化す。
また、Hシーン分岐の選択肢は9回と多めだが、序盤の一か所を除き他では何を選ぼうと先の展開やテキストには一切影響しない。
加えてエンディング分岐も「最終日のうろつき先のみで決まり、そこで出会ったヒロインのルートに問答無用で突入」という代物。
途中誰を調教しようが意味をなさず、最後の選択肢も居場所に関するヒントが皆無であるため誰のエンドに進むのかすらわからない始末である。
これだけでも充分破綻しているのだが、手抜きはそれだけにとどまらない。話の整合性を取ることを完全に放棄しており、
「最初の選択肢で同級生三人組の一人を犯した翌朝には残り二人も処女喪失している」のを皮切りに、
選択肢次第では主人公とのHシーンが一度も発生していないはずのヒロインが
「レイプ映像を盗撮されていて、主人公に犯されたと憤り、挙句の果てに主人公の調教なしでは生きられない身体になったと発言」ということにもなるから無茶苦茶である。
２．グラフィック
抜きゲーの要たるグラフィックは「細部に不安定な箇所も多々あるが、ぱっと見では良さげに仕上がってはいる」といったところか。
ただし、本作は調教関連のHシーンにおけるやや変則的な姿勢に原画の技量が追い付いていないのか構図のミスが多い。
後ろ手に組んだ手が左右逆、多少のパースのゆがみ等よくあるミスならまだ大して気にならないのだが
手足が途切れていたり、位置関係が明らかに狂っていたりとある種トリックアートじみたことになっているものもそれなりに存在する。
それ以前に体の構造がおかしいものもいくつかある。
一旦気になりだして細かく見ていくとあちこちで粗が見つかる、そんなベクトルのクソさがあると言えるだろう。
３．テキスト
グラフィックでは探すほど粗が出てくると述べたが、テキスト関してはいやでも目に入ってくるほどに粗で満ち溢れている。
冒頭の体験版収録範囲ですら誤植が十数個ある時点でただ事ではなく、通しでプレイした中で目についた誤植は優に百を超えた。
テキストの少なさも相まってハイペースかつコンスタントに誤植が見つかり、誤植がないイベントの方が少ないのではないかと思えるほどであった。
以下一部を抜粋、これでも全体の一割程度であり終始こんな調子である。
選択肢の二択両方で誤植をかます離れ業もやってのけている。
これだけでも大概なのだがテキスト周りの不備は誤植だけにとどまらない。名前の間違い・CGとの食い違いも基本装備しているほか
酷いものではCG指定の消し忘れと思しき文言や「ト書」の二文字が突如現れる。
また本作では各種セーブデータやCG・回想枠毎にそれぞれ表題がつけられているのだがこれもやっつけである。
字数が一定数を超えると当たり前のように見切れ、時々説明をさぼり、果てはヒロインがC呼ばわりされる。
ことあるごとに様々な形でテキストの不具合が飛び出してくるのだからハードな調教の数々もぶち壊しである。
４．デラックス版
デラックス版とはDL版に+1000円、あるいは定価フルプライスの初回限定パッケージ版で遊べる有料の追加要素であり、
中身は4種の立ち絵変更キットと各ヒロインのアフターストーリーの二つである。
前者については限定の立ち絵もそれなりに存在し、全裸立ち絵で竿役までフル勃起全裸になる謎のサプライズがある程度で特筆すべき事はない。
しかし後者のアフターストーリーだけはこれまでと大きく趣が異なる。
まず第一に全ヒロイン分収録と謳っているにもかかわらず、実際は同級生3人＆先生の4ルートだけで原住民ヒロインルートが入っていない。
そしてその4人分の内容にしても、導入部が清々しいまでの使い回しである。
当然の結果として本編エンディングと話が繋がるのは一人だけであり、特に先生ルートのエンディングは何もかもが矛盾している。
（先生の親戚に有力者がいたのでコネで裏組織と交渉、都合よく調教師としてのポストが貰えたから先生と一緒に懺悔島に残る、というもの）
シナリオなどおまけで追加エロシーンの内容が全て、と言ってしまえばそれまでだが、そちらにも救いはない。
なぜならアフターストーリーでのエロCGも全ルート分で本編中のエロシーンの背景や時間帯を変えただけの使い回しだからである。
参考までに2ルート分のCG。上が本編シーン、下がデラックス版追加シーン
Hの内容にしてもアフターストーリー共通のやり取りに本編での大元のシーンを混ぜ込んだような既視感溢れる代物なのは言うまでもあるまい。
５．まとめ
本編のみに関してはありとあらゆるところで手抜きが溢れかえってはいるが、ゲームとしての実用性を損なうような深刻なものはない。
そういう意味では細かいところに目をつぶれば笑って流せる、愛すべきおざなり手抜きゲーと言えるのではないだろうか。
一方でデラックス版ではまっとうな期待のもとに追加の金額を払ってプレイした方々を叩きのめす、強い負のインパクトを放っている。
公式HPでアピールされている本作のセールスポイントの中に「倫理観？ そんなもの俺には必要ない！」との一言があるが、
作中の主人公に留まらずスタッフまでもが校閲やら良識やら大切なものをぶん投げてしまったかのような、そんな作品であった。
そうでもなければこんな前衛的なテキストが世に出ることなどまずなかっただろう。
補足
843： 名無しさん ：2018/10/28(日) 22:49:20 ID:d0XQpkpA
自動自得ｗガンバローｗくっそｗｗ
自動自得に至っては正しい読み方知らないんじゃないかという疑惑も出てくるな
851： 名無しさん ：2018/10/28(日) 23:16:41 ID:alepGb/Q
そういや珍しく音声関連には触ってないんだが、特に可もなく不可もなくって感じなのかな？
859： 懺悔島 選評 補足 ◆V9j9N9DL4c ：2018/10/28(日) 23:59:48 ID:w69j6fH2
>>843
高評価？な自動自得だけど別の箇所でもやらかしてますね
（全体的に打ち間違いが多すぎるから普通にミスだとは思うけど）
ちなみにスタッフロールより
861： 名無しさん ：2018/10/29(月) 00:05:23 ID:dG/8nqw2
事務員さんてのがPN的なものなのか本当に事務の人なのか
863： 懺悔島 選評 補足 ◆V9j9N9DL4c ：2018/10/29(月) 00:32:46 ID:5tmQGsXM
>>861
実際のところどうなっているのかは不明だけど
とりあえず選評者が持っている作品のスタッフ紹介を見る限り
- 2015，16，17年発売の作品では他でシナリオや広報をやってるようなメインスタッフが担当していた
- 懺悔島では「事務員さん」、6月発売の次作では「スペシャル事務員」の担当になっていた。
876： 名無しさん ：2018/10/29(月) 15:06:08 ID:Ce28Thdw
懺悔島は公式サイトにもなんか見てて不安になる立ち絵の男がいるな
説明欄に「黒服にサングラスという見るからに怪しげな雰囲気」と書いといて白ワイシャツにサングラスどころか眼鏡すらかけてないし
889： 名無しさん ：2018/10/29(月) 20:57:43 ID:LsYfhmb2
選評執筆者に聞きたいんだけど、エンドクレジットにデバック担当とかチェック担当とかいた？
896： 名無しさん ：2018/10/30(火) 01:03:35 ID:5JUGWjqU
誤字のオンパレードでゲラゲラ笑ってしまっていたが
落ち着いてみるとこのノーチェックどころじゃないっぷりは大分酷いな
間違いやすい誤字だけならともかく、どうやって間違えたんだという物からト書きが残ってるとか
このスレだとよく「１回でも通しでプレイすればわかるだろ」って言ってるけど、今回ほどその言葉が似合うゲームもそうはないな…
テストプレイ＝スキップして途中でバグらなかったからOK とかそのぐらいしかやってないんじゃないか？
907： 懺悔島 選評 補足 ◆V9j9N9DL4c ：2018/10/30(火) 20:59:30 ID:ME0S7bTo
>>876
本編中でも「スーツを着た姿で～」と描写されている。
それでも健康的なブルーの水着（黄色）と比べればまだ正常に感じてしまう…
>>889
デバッグは「ＴＲＹＳＥＴ 開発チーム」だった。
～all staff 並みに当てにならないやつですね。
>>896
粗だらけながら深刻なバグはないし、本当にそんな気がするから怖い。
ちなみにフルスキップだと開始からエンディングまで約2分。
919： 懺悔島 選評 補足 ◆V9j9N9DL4c ：2018/10/30(火) 22:18:22 ID:ME0S7bTo
せっかくなので選評からは割愛したものも追加でいくつか。
色々ありすぎてキリがないし次なる作品の話題で賑わってきてる感もあるので
こちらからネタを出すのはこの辺にしておきます。
気になった方は誤植のカウントでもしながら、是非本編を！
最終更新：2018年12月17日 00:49
