436：病みつきヤンデレハーレム！ 選評：2023/04/05(水) 00:32:22 ID:D.QsxKVI
タイトル 病みつきヤンデレハーレム！
ブランド わるきゅ～れ
発売日 2023年3月31日
価格 2,860円(ダウンロード版)
あらすじ
主人公の天野悠護（あまの・ゆうご）は、幼馴染の葛美愛（かずら・みあ）とともに平凡な生活を送っていた。
そんな中、幼少期にイタリアへ引っ越して離れ離れになっていたもう一人の幼馴染の白咲純恋（しらさき・すみれ）の帰国と、
彼への長年の想いを募らせていた彼女からの愛の告白によって、彼の日常は大きく変化する！
純恋は初恋の相手であり、容姿も性格も申し分ない。
なのに、今まで自分と家族同然で一緒に過ごしてきた美愛の顔がどうしてもチラついてしまい、彼の心は複雑だった。
そんなモヤモヤとした感情を抱えながら、美愛の部屋を訪れたある日、悠護は自慰に耽る彼女を目撃してしまう。
それも、彼を模した人形や抱き枕、隠し撮り写真など、“悠護グッズ”に囲まれながらの異様な自慰だったのだから言葉が出ない。
そこで彼は、美愛が自分を愛している事、純恋の登場によって嫉妬している事を知る事となり、
暴走状態に陥った彼女から襲われ、ベッドに押し倒されてしまう！
美愛は悠護への愛を叫びながら騎乗。その結果、彼は童貞を奪われてしまう。
形はどうであれ、美愛とセックスした以上は、純恋への告白を断らなければならない。
後日、悠護は純恋宅を訪れて、付き合えない旨を伝えるのだが、ずっと彼を想い続けていた彼女も簡単に諦めてはくれない。
純恋もまた病み感情強めの独占欲を剥き出しに、スタンガンと手錠を用いて求愛。
なし崩し的に、悠護は彼女とも肉体関係を結んでしまう！
不適切な関係はすぐさま露見し、そこからは悠護を懸けた女同士の戦いが繰り広げられていく！
先に孕ませてもらおうと、子種を一滴でも多く搾り取ろうと躍起になる美愛と純恋。
さらにそこに、悠護の先輩で学生会長の結好蓮華（ゆずき・れんげ）までもが彼への歪な愛を以て参戦し、争奪戦は激化！
ヤンデレ少女たちからの搾精ライフの先に待ち受ける結末は!?
キャラクター
葛 美愛（かずら みあ）
身長：157cm
3サイズ：94/57/86
悠護の隣家に住む女学生で、海外で生活する彼の親に代わって、身の回りの世話を焼いている幼馴染。
優しくお淑やかな性格や、料理や裁縫が得意な家庭的な面、
包容力と母性本能を感じさせる所が男子学生から隠れた人気を誇っていて、
「非公式将来嫁にしたいランキング」、「尽くしてくれそうな子ランキング」では上位の常連。
そのため、そんな彼女と一緒にいる期間の長い悠護には、羨望と嫉妬の視線が常に突き刺さる。
悠護へ一途な想いを寄せているものの、なかなか一歩踏み出せないでいる状態。
恋愛には奥手で、家族・兄妹的概念以上の関係には進展していない。
だが、長らく一緒にいる事から「二人は結ばれて当然だよね」と思っている。
ところが、悠護の幼少時の幼馴染を名乗る純恋の登場で、彼への想いを暴走させる事となる。
白咲 純恋（しらさき すみれ）
身長：160cm
3サイズ：92/55/87
イタリアのフィレンツェから、悠護の通う学園へ転入してきた美少女学生。
金髪碧眼の可愛らしい容姿で、街中に出ればモデルにならないかとスカウトを受ける程にスタイルは抜群。
その正体は、悠護の一番最初にできた幼馴染。
同じ病院でほぼ同時期に生まれ、両親繋がりの縁で親しくなった仲。
小さい頃は一緒に近くの公園で遊んだり、一緒に風呂にも入ったり、そして悠護のファーストキス相手。
親の事情でイタリアへ引っ越してから離れ離れだったが、再会の約束を果たすために帰国。
今まで会えていなかった分の時間を取り戻すため「一分一秒でも長く悠護と一緒にいたい！」想いから、
イタリアで培った情熱そのままに、悠護にスキンシップ過多の積極アプローチを仕掛ける。
結好 蓮華（ゆずき れんげ）
身長：164cm
3サイズ：96/58/89
悠護の通う学園の先輩で、彼が所属する学生会の会長。
成績優秀で凛とした美貌を持つ才色兼備。教師からの信頼も厚い。
躾の厳しい家庭で育ったため、感情表現の起伏が乏しく、
その無表情に初めて彼女に接する人間は間違いなく近寄りがたい印象を抱かれる。
そんなクールな容姿に加えて、本人の生真面目な性格からくる厳しさが
高圧的な印象を学生に与えてしまう事もあり、周囲から一歩引かれた「高嶺の花」状態。
一方で、その蔑んだ表情や目つきがたまらないという奇特な隠れファンも彼女の知らない所で存在している。
実家が製薬企業を経営している事や理知的な印象もあって、誰が名付けたか「薬瓶や試験管が似合う女」。
悠護に対しては、学生会長としての立場と責任感の強さから、厳しい態度で接するものの、本当の気持ちは……
問題点
今作ではテキスト面とエロシーンにおけるBGMのクセが強かったのでその点について解説したい。
まず、テキストについてだが開始まもなく蓮華が主人公に対して「誤字脱字が多すぎる」と指導をする場面がある。
ここ最近、誤字脱字の選評が相次いでいるので嫌な予感しかしなかったが案の定そもそもこのゲーム自体に誤字脱字が多いのである。
いきなり特大のブーメランを披露してくれたわけだが最早狙ってやっているのではないかと思うレベル。
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そして、本作にはこれ以外に2つの大きな特徴が有る。
一つ目は地の文が3人称であることだ。
主人公の個性を完全にそぎ落として主観目線に徹する傾向が多い最近の同人ゲーならともかく、商業エロゲーにおいて3人称のテキストは比較的珍しい部類に入ると思う。（自分がプレイした作品でぱっと思いつく物はゴア・スクリーミング・ショウくらい）
自分は1人称テキストの方が好きなのだがそれはまあ好みの問題なので置いておくとしても、ジャンル的に3人称テキストが適していないという問題を孕んでいる。
本作のジャンルは「ヤンデレ」である。
タイトル詐欺と言うこともなく、ヒロイン達の行動はコンセプトを踏襲しているので「部屋が主人公の写真だらけ、主人公の私物を盗んでオカズに使う」、「睡眠薬を入れて眠らせた隙に逆レイプをする」など常軌を逸した行動をするヒロインが多い。
だが、テキストが3人称なので他人事な感じが強く、いまいち主人公サイドからの恐怖が伝わりづらい。そのせいでよく分からないまま流されてHしているという感じが否めない。
制作者もそれは承知しているのか、（これはやばい！）みたいな感じで主人公の心の声を表現するテキストも多いのだが、1人称と3人称がごちゃごちゃと混在するので逆に読みづらいテキストになっている。
それでもまだゴア・スクリーミング・ショウくらい演出力があれば1人称だろうが3人称だろうが気にならないが、本作はエロ特化でそういった部分は弱い。
二つ目は最初の文は1マス空けるという作文形式を採用していることである。
これ自体は寧ろ文章のルールとしては正しいのだが、基本的にエロゲーで作文形式を採用している作品は見たことがないので逆に読みづらい。
それでもこれだけなら読んでいるうちに慣れたのかもしれないが、ライターは一節毎に改行しようという考えが強いのか、さして長くない文なのに改行が多いケースが多々ある。
また、単純に文自体が読みづらい。
1つの文で「～すると、～すると～だ。」みたいな文が多いがこのような文は2つに区切るか重複表現を避けてほしいところだ。
このような接続語に関しては重複表現がやたら多い一方で精液の表現に関しては「生殖汁」、「遺伝子汁」、「オス汁」など無駄に豊富である。
「大迫半端ない」のサッカーネタが作中で披露されるが本作のテキストの方が半端ないと思う。
重複表現
精液七変化
大迫半端ない
次にエロシーンのBGMについて
これは聞いて貰うのが一番早いのだが、エロシーンのBGMは基本的に2段階で構成されている。
本作では一回のエロシーンで二回射精するのが基本であり、一度射精するとBGMが切り替わるのだが前半のBGMは探偵が推理ショーを披露しているような音楽が流れたかと思えば、後半では激しいクラシック調の音楽が流れる。
前半のBGMはあまりエロシーンにそぐわないのではないか？と考えていた矢先に、後半で更に不釣り合いなBGMが流れたものだから困惑させられてしまった。
ヒロインがイタリア帰りなのでそれに合わせてクラシック調のBGMを選択したのかもしれないが、agitatoやaccesoな音楽よりもadagioやlentoな音楽の方が良かったのではないだろうか。
これ以外のエロシーンBGMも色々あるが個人的にはこれが一番インパクトが強かった。
その他の部分
アヘ顔や淫語の範囲は人それぞれ好みがあると思うがこのレベルに達すると個人的にはギャグの域である。
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総評
全体的にはヤンデレヒロイン主体の平凡な低価格抜きゲーなのだが、テキスト、BGMのインパクトが強く笑える場面が多い本作。
また、誤字脱字に関しては序盤の方が多く、終盤の方が何故か少ないという謎の仕様も個人的には気になる要素であった。
普通は最初だけしっかり作って終盤で力尽きてクオリティが落ちるケースの方が圧倒的に多いのだが・・・。
