898:選評 キミと恋するハッピーサマー ◆vcj7gTeRpo:2025/12/25(木) 04:36:33 ID:0br0r0K.
タイトル:キミと恋するハッピーサマー
ブランド:PULLTOP LATTE
定価:
通常版:5,800円(税別)
抱き枕カバー同梱版:16,800円(税別)
発売日:2025/10/31
原画:クロノミツキ , きびぃもか , mdfあん
シナリオ: 風間ぼなんざ , 中村亮太 , 燈緋色花音
■あらすじ
これは恋人になったばかりのふたりが、ちょっぴり照れくさく、でもとびきり楽しく過ごす、ひと夏の青春ラブコメディ。
季節は初夏。夏休みを目の前にして主人公の真木野 祐(まきの ゆう)は
柊木希美(くのき のぞみ)と正式に恋人関係になった。
毎日の登下校、彼女の手作り弁当を食べる昼休み、放課後のデート、
何気ない日常の中で交わす互いの言葉や笑顔が、彼と彼女を少しずつ、だけど確かに結びつけていく。
そして夏休みに突入すれば、青春イベントのフルコースが待っていた!
海水浴で彼女の水着姿にドキドキしたり、お祭りで屋台巡りや花火を見てワイワイしたり、
旅行に行ってまさかの相部屋でソワソワしたり、――まさに、のんびり全力な夏の想い出!
しかもその夏には、二人の友人であるツッコミ担当のクール系美女と、
ムードメーカーのお騒がせガールも加わって、わちゃわちゃと賑やかな日々に。
笑って、ちょっとすれ違って、でもやっぱり最後はぎゅっと距離が縮まる。
恋人になったばかりの男女は夏でのひと時を経てより親密になる。
まだ不器用で、ちょっぴり照れくさくて、それでも確かに深まっていった恋人としてのふたりの関係。
――たったひと夏。けれど、それはふたりにとって、かけがえのない季節だった――。
■キャラクター
兎仔華(としのか)学園に通う2年生。
祐とは長い間、幼馴染の関係だったが、この夏に晴れて正式に恋人同士となった。
共働きでいつも家に居ない祐の両親に代わって
祐を甲斐甲斐しくお世話をするお母さん属性を持つ女の子。
掃除、洗濯、料理はお手のもの。しっかり者の大和撫子……と思いきや、
実はぽあぽあ系の天然気質の温厚な性格で、祐に対しては甘やかしモード全開。
それは友人たちから「ダメ男製造機(祐限定)」という不名誉な異名を与えられるほど。
けれど彼女自身は、そんなことを少しも気にせず、今日も変わらぬ笑顔で祐を優しく包み込む。
恋人となった祐とのエッチな事に興味津々なご様子。
祐がしてほしい事、したい事(エッチ含む)は何でもしてあげたいと想っている。
そんな前向きで健気な彼女は、祐とのささやかな日々を何よりも大切にしている。
日常の一コマ一コマ、言葉の端々やふとした笑顔の中に、
祐への深い愛情が窺える――そんな心温まるヒロインです。
兎仔華(としのか)学園の2年生。
祐と希美のクラスメイトで二人とは1年の時に学園で知り合って仲良くなった。
祐たちメンバーのムードメーカーであり、ボケとツッコミを一人でこなすお騒がせガール。
明るく元気! 騒がしくてうるさい! でも憎めない! 気づけば何かしらの騒ぎの中心にいたりする。
最近、ちょっとだけ胸が育ってきたのが密かな誇りだった。
だが、恋人ができたことで自分以上に急成長(物理)を遂げる希美を見て、
「これだから彼氏持ちは……」と、くだらない(でも本人は真剣)抗議をしたりする。
恋人同士となった祐と希美の関係!?に興味津々なご様子。
祐の首元に虫刺されを見つけた際にキスマークと勘違いして騒いだこともあった。
大好きな希美がなにかにつけて祐に構うため、祐とは気安い関係もあって彼に辛辣に当たることもしばしば。
――でもそれは、ほんの少しだけ彼女の胸の奥にある、秘めた気持ちの裏返しかもしれない。
いつも賑やかで元気いっぱい。だけど、ふとした瞬間に見せる繊細で乙女な一面。
彼女が自身の想いに気づく日は、果たして来るのだろうか――?
兎仔華(としのか)学園の2年生。
祐と希美のクラスメイトで
ゆいと同じく二人とは1年のときに出会って以来、自然と仲良くなった。
落ち着いた性格と整った容姿から希美たちの姉貴分ポジションにいる。
クールで理知的な一方、やや世間に疎い天然な一面もあり、そのギャップが彼女の魅力となっている。
基本的には冷静沈着で常識人のため、希美、ゆい、祐の3人が繰り広げる賑やかな騒動に的確なツッコミを入れることが多い。
ゆいと同じで恋人同士となった祐と希美の関係!?に興味津々なご様子。
二人が中々恋人同士にならないことゆいと一緒にヤキモキしていた。
普段はそんな姿を見せないが、3人の中では胸が一番小さいことをひそかに気にしている。
そしてもうひとつ、誰にも言えない想い――
祐に対して、ずっと友達以上の感情を抱いてきたが、今の関係を壊したくないとその気持ちに蓋をしていた。
だがある日、その蓋がふとした出来事で揺らぎ始める。
自分の気持ちから目をそらし続けていた彼女が自身の想いに向き合う日も近いかもしれない。
■問題点
●読みづらいテキスト・目に悪い画面
まず気になるのはテキストがものすごく読みにくいという点だ。
というのも薄い文字の色に同系色のテキストウィンドウが重なった結果信じられないほどの見づらさとなっている。
これをコンフィグで変更することもできない。
モダンでおしゃれなデザインのつもりなのだろうが、実用性が皆無なのであればそれはデザインの敗北でしかない。
一応、既読の文章の色は濃く表示されるので、あらかじめ全てをスキップして最初からやり直すことで回避はできる。
しかし共通ルートが8割ほどあり、分岐する選択肢も結構序盤にあるため既読のみをスキップしたい場面が多いので悩ましい。
そしてバックログも、白い背景に『薄いアウトラインの白い文字』が表示されるため、とんでもなく見づらい。。
そんな見づらいテキストのせいで画面を注視せざるをえないのだが、そんなプレイヤーの目にさらなる攻撃をしかけてくる。
画面切り替え時のトランジションが錯視を起こすほどに細いストライプとなっているせいで目にダメージを負うことになってしまった。
またプレイ中吐き気を催してしまい、中断せざるをえなかった事が何度かあり選評が遅れたが、もしかするとこれのせいだったのかもしれない。
【閲覧注意】
●グラフィックの問題
グラフィック鑑賞に載っているCGの枚数が38枚であり、税別5,800円の値段としてはまぁ許容内のような気がする。
しかし使いまわしを別のCGとして登録しているため実質31枚とかなり少なく感じてしまう。
そして特に使い回されているのが、ベッドに寝転んでいる画像だ。
1枚の差分で乳揉み、パイズリ、正常位、ハグといったプレイを表現。
縦長の画像を無理やり使いまわした影響か、一部では画質が悪くなっている箇所まで存在した。
他にも立ち絵とCGで水着のデザインが異なる、胸のサイズが立ち絵とCGで異なるなど、問題も多かった。
そして、ヒロイン以外に立ち絵がある唯一のキャラクターが主人公の祖父なのだが、どういうわけかユズリハの詩から流用している。
そのせいで孫を大切に思うおじいちゃんのはずが、悪人面になってしまっている。
●シナリオの問題
UIもグラフィックも問題があり、ではシナリオはどうなのかというとこれも問題がある。
あらすじでは
「毎日の登下校、彼女の手作り弁当を食べる昼休み、放課後のデート、
何気ない日常の中で交わす互いの言葉や笑顔が、彼と彼女を少しずつ、だけど確かに結びつけていく。」
と書いてあるのだが、ここに何故かサブヒロインのゆいと紗代がほとんどと言っていいくらいに付いてくる。
そのため主人公と希美の距離が縮まるイベントにならず、中にはカブトムシを取りに行くなど小学生みたいなものが挟まるので退屈さを感じてしまう。
そして2人だけになったと思ったらほとんどがエッチシーンの導入となるのでただ性欲を受け止めるだけのセフレにしか見えない。
サブヒロインのルートもあるが、実質的な希美ルートとなる本編の8割が終了したくらいでの分岐でおまけみたいなものだ。
が、2人のルートのプロットが同じであり、
主人公への恋心に気づいてしまい悩む→希美に打ち明けると2人で恋人になろうと言われる→主人公に伝える→そのまま主人公の部屋に向かう→セックス→
数日後主人公の家で2人きりになる→サブヒロインが服を汚してしまいシャワーを浴びる→主人公が覗いてしまう→セックス→新学期に……
といった流れで終了となる。
主人公の部屋に行くと、このベッドで2人でしたのかと聞かれるところなど細部までが同じであり、ルートを変えた新鮮味がなにもない。
これではサブヒロインが2人必要だったのか謎である。
そもそもサブヒロインから恋心を打ち明けられた希美の回答も「2人で恋人になれたらいいなってずっと思ってた」と主人公の事が本当に好きなのか怪しくなる。
ろくに恋人らしいイベントがないので、恋人に実はセフレとルビが振られていると考えた方が辻褄が合うような気がしてしまう。
そして、3人のエンディングを見るとエンディングの後にエピローグが追加されるが、これの解釈に悩む。
というのも希美のルートで行った祖父の経営している民宿に希美とサブヒロイン2人で行く。
そして祖父に挨拶するのだが、サブヒロイン2人がなぜか主人公と付き合っていると自己紹介をする。
これをなぜか主人公が知らされておらず、希美とサブヒロインが勝手に決めたらしい。
そして誰が本命なのかを聞かれ、3人から圧をかけられてタイトルに戻り終わる。
最後にホラー要素を入れてきた。
そもそも希美のルートの続きなのであれば、サブヒロイン2人とは恋人になっていないので本命もなにもない。
サブヒロインどちらのルートに入ったとしても
民宿に旅行に行くのは希美ルートだけなのでおそらく希美ルートの続きなのだと思うが、だとすると希美に一途なルートは存在しない事になってしまい、タイトル詐欺も甚だしい。
ハーレムエッチシーンの導入として無理やり因果をねじ伏せるのはエロゲではよく見るが、本作ではそんなものはないのでただ不可解なだけのエピローグだった。
■まとめ
純愛ものでも三角関係ものでもなく、かといって抜きゲーと呼ぶには通常CGの割合が多く、結局何がやりたかったのかが謎だった。
ジャンル不明の謎作に対してどう評価していいのかわからなかった。
が、テキストが見づらい問題などそもそものマイナスが大きいところにこの謎ストーリーではクリックする手が進まない。
それでも無理やり進めると今度はトランジション効果が目にダメージを与え体調不良を引き起こしてくる。
直接身体に与える苦痛に関して言えば今年の中で最強、もしかすると過去一番かもしれない凶悪さだった。