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updated:2012-09-14 14:58:05 (Fri)
2012年8月6日締切 新聞論評 201014035 後藤純
1.新聞情報
- 見出し:日本メーカー、欧州の提携縮小
- 新聞名:日本経済新聞 朝刊
- 発行日:2012年8月6日
- 面:1面
2.要約:
日本車メーカーが、欧州メーカーとの提携関係を縮小する。いすず自動車は独オペル向けのエンジン開発を打ち切る。三菱自動車は、PSA(プジョーシトロエングループ)への電気自動車を一時供給停止。マツダは、PSAからのエンジン調達をやめる。(111字)
3.論評
いずれの自動車メーカーも、欧州財政危機を背景にした欧州勢の不振から提携戦略に影響が出ていると分かる。アドバンテージがある環境技術に関しては、引き続き日欧で提携していくつもりだが、足元を救われそうな分野に関しては関係を見直している。将来を見据えての関係見直しなので悪い感じはしないが、欧州財政危機がここまで影響すると欧州メーカーが今後生き残れるのか少々心配ではある。2012年度の上半期もBMWやルノーは減益となっており、赤字を計上している。日欧の提携として、将来を見据えた環境開発に取り組むことも悪くないが、現在直面している危機を自動車メーカー同士で乗り越えられないのかと疑問ではある。個々のメーカーに素晴らしい技術力があるのだから、それを潰してしまっては、もったいない。(331字)