たくっちスノー
「アンタ、まだまだ本気を出していないな?」
みぃ
「どうしてそう思うの?」
たくっちスノー
「自分が本気を出してないからだ」
たくっちスノー
「そうでなきゃ面白くないよ、自分の『ヘッド』を摸した存在としてはな!!」
たくっちスノーは両腕を肩から無数に増やしていき、それらは全てマシンピストルへと変化していく
たくっちスノー
「連射連射連射連射連射連射連射連射連射連射連射連射連射ァァァ!!!」
ピストルは一斉に銃撃を放ち、みぃを蜂の巣にせんと迫る!!
みぃ
「…………メイドウィンブラスト『零式』」
しかし、その弾丸もあっという間に消失しピストルも消えていく
たくっちスノー
「!!」
たくっちスノー
「まだだ!!」
たくっちスノー
「ブラキオンファング!!」
みぃ
「メイドウィンブラスト【零式】」
たくっちスノー
「ボルシャックインパクト!!」
みぃ
「メイドウィンブラスト【零式】」
たくっちスノー
「ジオライジングクラッシャー!!」
みぃ
「メイドウィンブラスト【零式】」
たくっちスノー
「ヘルメタルインフェルノ!!」
みぃ
「メイドウィンブラスト【零式】」
どんな技を放っても、みぃの前で全てが無効化されてしまう。
たくっちスノー
「く………どうした!!もっと本気出せよ!!」
メイドウィン
「へー、凄いなアイツのメイドウィンブラスト、俺でもマガイモノを消し去るなんて簡単に出来ないのに」
たくっちスノー
「だったらこれでどうだ!!ブラックフィールド!!」
たくっちスノーは足元からマガイモノ成分をバトルフィールド全域に向けて解き放つ!!
たくっちスノー
「闇の成分雨あられ!!この全方位からの怒涛の連携攻撃に耐えられるかな!?」
みぃ
「なんでもいいから来なよ」
たくっちスノー
「本当にいいんだな?」
たくっちスノー
「マガイモノ一斉攻撃!!」
たくっちスノーは成分から一気にマガイモノを作り出す!!
たくっちスノー
「その数なんと数百匹!!成分を辺りに撒いておけば、その場でマガイモノを作り出す事なんて容易だ!」
たくっちスノー
「さっきのやつより出来は悪いが、戦いは数だよ!!やれ!!」
ギャーバ
「なんとここで懲りずにマガイモノ連打!?はたしてどうなることやらーー!」
みぃ
「メイドウィンブラスト【零式………」
たくっちスノー
「同じ手を何度もくらうかよ!!」
たくっちスノーは成分に手を伸ばし、触手を出てみぃの腕を掴み刀を離す
たくっちスノー
「ほんといい加減にしろよ!別にアンタに限らないけど!!」
たくっちスノー
「一体いつになったら………本気出してくれるんだよ!!」
……………
メイドウィン
「ね、松山松山、こっち来てよ 」
松山
「ああ?俺一応今回はたくっちスノー側として参加してんだが?」
ジャガー
「いいから来なさい、言っておきますが貴方に拒否権はありませんよ」
松山
「滅茶苦茶かよお前…………ああもう、なんだよ?」
ジャガー
「たくっちスノーの言う本気について、貴方達から吐き出そうと思いましてね」
メイドウィン
「だ、そうだ………俺たち疑いの目らしいぞ」
松山
「なんでそこで俺らなわけ?」
ジャガー
「時空から見ても貴方達は怪しいんですよ」
松山
「こいつと一緒にすんなよ…………」
ジャガー
「それで?たくっちスノーの言う本気とはなんなんですか?」
ジャガー
「たくっちスノーが暴れた時は貴方含め
時空監理局や、我々も全力を尽くして対処しているはずなんですが………」
ジャガー
「たくっちスノーにとっての本気とは何ですか?」
ジャガー
「……………彼を【作った】貴方ならそれはわかると思いますが」
松山
「お前はひとつなんか勘違いしてんな」
ジャガー
「え?」
メイドウィン
「俺がたくっちスノーのことを知ってるって?作ったから?そんなわけないよ」
メイドウィン
「いつの間にか生まれてたんだし……アレだって失敗作みたいなものだ」
松山
「確かにこいつはたくっちスノーを作った………だが【育てた】わけじゃねぇよ」
メイドウィン
「あいつの事は、俺にもわかんない」
メイドウィン
「あいつはいつの間にか生まれていつの間にかいなくなった、そんな奴さ」
ジャガー
「そんなバカげたことが………!?」
メイドウィン
「あるんだよ、実際そうなんだもん」
メイドウィン
「痕跡を見てみると、設定回収のために使用されていたアニメやゲームが散乱していた」
メイドウィン
「そこから常識やらを知ってあんな風になったんだろうな」
松山
「そのついでで設定をコピーする力まで芽生えちまったわけか」
メイドウィン
(…………
1周目の、俺の世界の設定を纏めておいたものをあんなあっさりとね)
メイドウィン
(だかなたくっちスノー、1周目【だけ】じゃ誰にも勝てないんだよ………)
メイドウィン
(3週目、そして4週目のこの時空で………結末が来なくなったことで永久に強くなるこの世界の生物たちは)
メイドウィン
(既に1周目の時の自分たちを遥かに凌駕しているんだよ………トールや
ピクル、エンマを見てわかると思うんだがね)
たくっちスノー
「本気出せよ!!」
たくっちスノー
「なんで!!どいつもこいつも………やってくれないんだよ!!」
みぃ
「あのさ、君の言う本気ってなんなの?」
たくっちスノー
「何でわかんないんだよ………設定だよ!!」
たくっちスノー
「なんでこんなにヤバいのに頑なに『自分の設定』しか使わないんだよ!?」
たくっちスノー
「もっと自分みたいに『色々』使えって言ってんだよ!!!」
……………場の空気が、一瞬で静まり返った
ギャーバ
「は?」
松山
「へぇ………」
メイドウィン
「…………うっわぁ、やばいなこれ」
みぃ
「はい?」
たくっちスノー
「なんだよ…………なんでいつも自分がおかしいみたいな反応するんだ!!」
たくっちスノー
「こういう事だ、見てろ!!!」
たくっちスノーは触手を伸ばし、槍に変えていく
たくっちスノー
「プレッツェルスパイラル!!」
みぃ
「…………ふーん、理解したよ」
みぃ
「けどダメ」
みぃが指を鳴らすと、触手もブラックフィールドも消滅する
たくっちスノー
「なっ………!?」
みぃ
「貴方が言ってるのって、こういう力?」
たくっちスノー
「………そうだよ!!それだよ!!」
たくっちスノー
「自分はアニメやゲームを見て、この世に色んな力や技が存在することを知った!!」
たくっちスノー
「そして真似をしていたら、いつしか完璧に再現出来るようになった!」
たくっちスノー
「なのにさ…………どうしてあいつらは、同じことをやらないんだろう」
たくっちスノー
「物語の中の奴らは、解決するようなことを何回も引きずって悩んでるんだよ」
たくっちスノー
「いや別にあの技使えば全部終わるやん…………」
たくっちスノー
「なんでやんないんだよ!!出来ないわけないだろ!?無知な自分でも出来たんだぞ!?」
ジャガー
「お前よくアニメで常識知れたなんて能書き垂れましたね」
メイドウィン
「まさかあそこまでイッちゃってる奴と思ってなかった」
松山
「へぇ………面白いじゃん」
松山
「俺やたくっちスノーの能力が、他も出来て当然だと思ってんのなコイツ」
みぃ
「マトモな生活をしていれば、自分が出来ることは他人も出来て当たり前なんて思わないはずなんだけどなぁ………ああ、そういう生活してなかったっけ」
みぃ
「本当にそんなことできると思ってるの?」
たくっちスノー
「出来るだろ!!やらないから僕が手本を見せてやってるって言ってんの!!」
たくっちスノー
「これだけの力を見せておいて、なんで同じことで対抗してこない!?」
みぃ
「時空最悪の犯罪者がそんなワガママで悪事を働いていたなんて…………なんというかガッカリかも」
みぃ
「どうしようもない悪党かと思ってたのに、ただのパワハラ気質の子供かぁ」
みぃ
「じゃあさ、見たい?…………私の全力」
たくっちスノー
「出せるんだったら最初からやれ」
たくっちスノー
「こんな風にな!!」
たくっちスノーの背中から龍の口が飛び出す
たくっちスノー
「マガマガのぉー!!」
たくっちスノー
「ドラゴンスラッシャー!!」
龍の口はそのままみぃめがけて……………
みぃ
【茶番は終わりだ】
たくっちスノー
「っ…………!!?」
みぃ
「メイドウィンブラスト」
たくっちスノー
「なんだ…………またメイドウィンブラストかよ」
みぃ
「ただのメイドウィンブラストじゃないよ」
たくっちスノー
「何?」
みぃ
「今のはメイドウィンブラスト第五段階【超最上級】と言ったところかな」
たくっちスノー
「は!?」
メイドウィン
「あれま」
ジャガー
「はあ!?」
たくっちスノー
「第五段階とかいきなりインフレしてくんのやめてくれません?ていうかアンタ」
たくっちスノー
「いま気がついたよ、自分もアンタの動画は定期的に見ていたが……」
たくっちスノー
「アンタ、まだ1度も自分の世界の技を使っていないじゃあないか」
たくっちスノー
「アンタの動画は一応見てたけど………なんか技やらなんかあったじゃん!!」
みぃ
「あ、ちゃんと見てくれたんだ」
たくっちスノー
「まあな………リストとかないから確認するにはいちいち見るしかないし」
たくっちスノー
「ま、もう好きで見てないけどな」
みぃ
「へぇ?好きだったの私の動画」
たくっちスノー
「まーな………リスペクトはこの顔を見ての通りだ」
たくっちスノー
「が………正直今はね、飽きたというか」
みぃ
「なんでそんな事言うの?」
たくっちスノー
「……………なんで?」
たくっちスノー
「うーん、そうだな……………」
たくっちスノー
「前に見たような作品ばっかで引き込まれないっつーか」
たくっちスノー
「………いや、これは嘘」
たくっちスノー
「アンタが何も見えてこない」
たくっちスノー
「動画内のアンタは、へっぽこで運動出来なくて、どうしようもない、なんか今の自分みたいな奴だ」
たくっちスノー
「それがどういうわけかこれだけのカリスマ性を持ち、戦う時はそれらのイメージを振り払うほどの力を見せる」
たくっちスノー
「メイドウィンブラスト初級だからってあそこまで引き上がるわけがない」
メイドウィン
「…………気付き始めたなぁ?」
たくっちスノー
「____お前は、本当にみぃなのか?」
たくっちスノー
「いや、みぃって………何なんだ?」
みぃ
「…………」
END
最終更新:2021年02月13日 11:55