夢現聖杯儀典:re@ ウィキ

極限Survivor

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彼女は後悔していた。

――ヤッターマンにデコピンするのは、とりあえず諦めませんか?

わかっていた。彼らが悪意を持ってそんなことを言うはずがないと。

――落ち着け。危険すぎるんだ、レパード!

単に、怪我をした自分を心配して言っただけだったのだ。
それなのに怒りに任せて飛び出してしまった。
一人で出歩けば余計に心配させるだけだとわかっていたのに。

――もういい!!私一人でやる!!追ってこないでよ!

あんなこと、言わなければ良かった。
ヤッター兵から逃げ回る中、ふとそんな後悔が頭を過った。






「で、気がついたらここに来てしまったのだな?」
「うん……」

円蔵山の川べりで火を囲む少年と少女。
少年の姿をしたサーヴァント・ライダーはマスターになった少女から自己紹介がてら根掘り葉掘り事情を聞いていた。
少女、レパードは露出の多い街中を歩くには危険な服装な上に無一文、おまけに血色もあまり良くなかった。
そこでライダーは急遽川へ釣りに行き魚を釣ってきたのだった。

「本当なの?…最後の一人にならなきゃ帰れないって」
「残念ながら、な。どんなに理不尽でも一度聖杯戦争に参加してしまえば元の世界とは切り離される。
極端な話、最後の一組になるまで逃げ回れば殺し合いをせずとも優勝はできるが…まあそれは難しいであろうな。
…と、焼けたぞ。とりあえず食え。腹が減っていては何もできんぞ」

焼けた魚をレパードに手渡し食べるように促す。
レパードは一瞬チラリとライダーの様子を伺ったが食欲に負けたようで勢いよくかぶりついた。

「美味しい!」
「そうか、慌てて骨を飲み込むでないぞ」

ライダー自身は特に手をつけることなくレパードが食べる様子を見守っている。
まさか生前、友人がくれたものではない方の釣り針がまた役に立つ時が来るとは。

(まあ、今回ぐらいは良かろう?普賢)
「…食べないの?」
「ああ、わしはいらん。仙道は生ものを食べてはいかんのだ」
「じゃあ、私のために?」
「別に気にせんで良いぞ。わしが好きでやっておるだけだしな」







魚を食べ終えても、未だ火は消さないままレパードの様子を見守っていた。
先ほどまで体が冷えていたようだったので、なるべく暖をとっておいた方が良いだろうと判断したからだ。

「どうして、殺し合わなきゃいけないの?」
「それはわからん。殺し合いを行う理由に関してはわしらサーヴァントにも何も知らされてはおらんのでな」

だんだんとレパードの表情が変わっているのがわかった。
その顔には「義憤」の二文字が書かれているのが見えるようだった。

「そんなのおかしい。…絶対におかしい!願いを叶えることができるなら最初から皆の願いを叶えれば良いのに!
誰だって死ぬかもしれないのに、殺し合いなんてやりたくてやる人なんかいないよ!
聖杯なんてヤッターマンと同じ、ううん、もっと悪いやつだ!!
お願い、私に力を貸してライダー!聖杯戦争なんてやらなくても、皆の願いを叶える方法がきっとあるよ!」

勢いよくライダーへ迫り、熱く語るレパードの目は本気だ。
強く、優しい子だとライダーは思った。
こんな状況でもまず人のことを考えられる人間はそうはいない。

「ライダー!」
「サーヴァントとはな、マスターの人生を助ける者のことだ。
おぬしがそう言うなら、わしもできるだけ知恵を絞ってみようではないか。
それに、やってみれば案外あっさり何とかなるやもしれんぞ?」
「…ありがとう!」

ライダーには特に願いがあるわけではない。
少女が殺し合いを止める道を選ぶのなら、そこに否やはない。






(すまぬな、わしはおぬしの願いを叶えてやれぬかもしれぬ)

だが同時に、どうあっても殺し合いをせずに聖杯に辿り着くことができない可能性にも目を向けていた。
もちろんレパードと同じような境遇のマスターがいることも考えられるし、そうでなくてもできるだけ多くの人間を助けたくはある。
しかし一度始まってしまった戦争を止めることは極めて難しい。
もし他に取り得る手段が無いのであれば、サーヴァントとして太公望が取るべき行動は一つしかない。

(わしにも優先順位というものがある。わかってくれとは言わぬよ)

幼いレパード自身のためにも、彼女の帰りを待つ者のためにも。
あらゆる手段を講じてでも己のマスターを優勝させるしかないだろう。


【クラス】
ライダー

【真名】
太公望@封神演義

【パラメータ】
筋力:D 耐久:D 敏捷:C 魔力:B 幸運:A 宝具:A++

【属性】
秩序・善 

【クラス別スキル】
対魔力:C
第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。
大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。

騎乗:A+
騎乗の才能。獣であるならば幻獣・神獣・霊獣まで乗りこなせる。


【保有スキル】
仕切り直し:C
戦闘から離脱する能力。
また、不利になった戦闘を戦闘開始ターンに戻し、技の条件を初期値に戻す。

軍略:B
一対一の戦闘ではなく、多人数を動員した戦場における戦術的直感力。
自らの対軍宝具の行使や、逆に相手の対人・対軍・結界宝具に対処する場合に有利な補正が与えられる。

精神耐性:B
精神干渉に対する抵抗力。
Bランクまでの精神干渉を無効化し、Aランク以上の精神干渉に対してもこのスキルのランク分効力を削減する。

カリスマ:D…大軍団を指揮・統率する天性の才能。
劇的な効果は見込めないが、他人からの信用を得やすくなる。


【宝具】
『打神鞭(だしんべん)』
ランク:B+ 種別:対軍宝具 レンジ:1~80 最大捕捉:700人
太公望が生前愛用した主武装。厳密には宝具ではなく宝貝(パオペエ)である。
宝貝とは仙人の生命エネルギーを増幅し、奇跡を生む仙人界の武器の総称である。
打神鞭は大気を自在に操ることができる宝貝であり、ある程度なら離れた場所に風を発生させることもできる。
その特性から汎用性に優れ、威力も任意で決定できる。(具体的にはそよ風程度の風から大地を大きく抉り、辺り一面を吹き飛ばすもの、複数の巨大な竜巻を発生させるものまで様々)
特に投擲武器に対する防御力は非常に高く、大抵の攻撃は軌道を反らして回避できる。
また、この宝貝は真名解放や長時間の詠唱を必要とせず、『振る』だけの動作、あるいは単に力を込めただけでも瞬時に発動することができる。

『杏黄旗(きょうこうき)』
ランク:D 種別:対人(自身)宝具 レンジ:- 最大捕捉:1人
太公望の宝貝の一つにして補助武装。
単体では意味を成さないが自然のマナが集まる霊脈に設置することによって、打神鞭への魔力供給が可能となる。
また、魔力の供給量に応じて太公望の魔力値を1~3ランクまで上昇させる。

『四不象(スープーシャン)』
ランク:A+ 種別:対軍宝具 レンジ:1~60 最大捕捉:200人
太公望が長年苦楽を共にした霊獣。自我を持ち人語を解する。
普段はカバのような外見で騎乗用の宝具として運用する。この状態での燃費は非常に良い。
能力を解放するとより巨大な本来の姿に変身する。この変身は四不象の意思によって行われ太公望自身による詠唱、真名解放を必要としない。
変身中は温度変化や物理的な衝撃から主人を守るバリアや、宝具に込められた魔力を捕食・吸収するエナジードレインが使用可能になる。
基本的に格上の宝具に対しては魔力を吸収できないが、何らかの原因により消耗・破損している場合はこの限りではない。
変身の持続時間は三十分であり、再度の変身には一定のクールタイムが必要となる。

『太極図(たいきょくず)』
ランク:EX 種別:反(アンチ)宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:1000人
太公望がさる高名な仙人から授かった宝貝。
真名解放を行うことで有効範囲内の宝具の力を完全に無効化し、無効化した宝具によって発生したダメージを敵味方問わず無差別に癒す。
宝具によって発生した現象それ自体をもキャンセルするが、聖杯戦争では太極図の発動より十分以上前に起こった事象はキャンセルできない。
宝具の力によって活動するサーヴァントに対しては、動きそのものを停止させる。
ただし、同ランクの宝具は完全には無効化できず、威力・効果を減衰させるに留まる。
また、他の宝具を無効化する性質上この宝貝の使用中は四不象を除く全ての宝貝が使用不可能になる。

【weapon】
「太乙万能義手」
太公望が左腕に着けている義手。様々な機能がついている。
ボタンを押すと腕を伸ばしたり、水鉄砲を撃ったり、ロケットパンチを飛ばしたりする。


【人物背景】
崑崙山出身の道士で教主・元始天尊の一番弟子。
元々は羌族の統領の息子で名を呂望といったが、12歳の時両親や家族を殷の人狩りで失う。
その後元始天尊からスカウトを受け仙界に上って道士となり、僅か30年の修行で仙人級の力をつけた。
崑崙山のトップ・元始天尊の直弟子であるため仙界での位は高く、また最高幹部である十二仙とも同格であるため彼らの弟子からは師叔(スース)という敬称で呼ばれる。
元始天尊から封神計画を授かり、周の武王を助け、腐敗した殷を倒すために軍師となる。
物語開始時点で実年齢が72歳であるため少年の外見に反し言動が老熟しているが、甘党で注射と苦い薬を嫌ったりするなど子供っぽい所もある。
また、年齢が年齢のためか、女性や恋愛に対しては興味を持っていない。
マイペースで飄々とした性格をしている一方、平和な人間界への確固たる信念を内に秘めており、仲間に対する優しさと厳しさを併せ持つ。
基本的には頭脳戦を得意とし、敵を巧みにペテンに掛け、時には味方からもブーイングを受けるほどの卑怯な手を堂々と使う。
自身の実力については多面的な描写がされており必ずしもはっきりとはしないが、知略においては作中でもトップクラスの位置づけである。



【サーヴァントとしての願い】
レパードの意思を尊重し殺し合いを止める方法を模索する。
ただしレパードの生還を超えて優先するつもりはなく、他に方法が無い場合は手段を選ばずレパードを優勝させる。


【マスター】
レパード@夜ノヤッターマン

【マスターとしての願い】
皆を幸せにできるのに殺し合いをさせる聖杯にデコピンを!

【weapon】
「ヤッターマンでんせつ」
レパードが常に持ち歩いている絵本。

【能力・技能】
特殊な能力はなく、頭脳も力も歳相応。
ただし先祖譲りの逃げ足の早さと高い耐久力を持つ。

【人物背景】
伝説の大泥棒・ドロンジョの末裔。どんな状況においても希望を失わず、明るい未来を夢見ている9歳の少女。
笑顔が魅力的で生命力が強く、倒れても倒れても立ち上がってくる強さを持つ。
義賊の末裔としての誇りを抱きワルぶって見せようとするが、元が良い子なのでなかなかワルに成りきれない。
母・ドロシーが不治の病にかかった時にヤッターマンに助けてもらおうと海を渡ろうとし、ひどいおしおきをうける。
そのことによりヤッターマンが正義の味方であるということに強い疑念を抱くようになる。
母親を助けてもくれなかったヤッターマンにおしおき(デコピン)をするためにドロンジョの名を継ぎ、ボヤッキー(ヴォルトカッツェ)とトンズラー(エレパントゥス)と共に新生ドロンボー一味を結成する。
長い間ヤッターマンを弱者を助ける正義の味方と信じていたため、レパードの倫理観は幼い頃から読み親しんでいた絵本「ヤッターマンでんせつ」をベースにしている。
さらにいい子でいるとの母親との約束もある為、ドロンジョでありながら「正義の味方」に近い人格となっている。
精神面に未熟な面も多々見受けられるが、総じて聡明であり早熟な部類に入る。

【方針】
聖杯にデコピンするために、仲間を集める。
ただし本当に悪いやつにはお仕置きする。

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