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夢現聖杯儀典:re@ ウィキ
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夢現聖杯儀典:re@ ウィキ

ジナコ=カリギリ&ランサー

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
  誕生日。
  中学生の頃までは特別だったその日を久しぶりに祝うことにした。
  少しだけ豪華な食卓、ケーキに立てるロウソクは三本。
  今年で30歳になった。

  部屋の片付けをした。ゴミ袋を一杯使って、ゴミ出しだけで疲れてしまった。
  仕事も始めてみた。といっても誰かと接することのない、スピーチの書き起こしをするだけの在宅ワークだが。
  少しだけ外出もしてみた。本屋さん、古本屋さん、小さな図書館、見ず知らずの人と接するのはまだ怖いけど、それでも買い物や受付の人との会話くらいはできるようになった。
  布団を買い替えた。ネットゲームのアカウントを減らした。カーテンを買ってずっと開けていない窓を開けてみた。髪の手入れをしてみた。
  あれから、色々なことがあった。
  あと数十秒でそんな波乱の29歳が終わる。

「ふんふふん、ふん、ふん、ふん」

  鼻歌を歌いながら、ロウソクに火を灯す。
  ケーキの前に置いてあるのは父と母の遺影。
  そして、インド神話にまつわるいくつかの本。
  自分にとって何者にも代えがたい、大切な人たちの思い出。

  あれから、色々な文献で調べた。
  太陽神の息子。
  不死身の英雄。
  施しの英雄。
  非業の最期を遂げ、死後に父なる神スーリヤと同化してその生涯の幕を閉じた男。

  そんな凄い英霊が、なんで自分に召喚できたのかはわからない。
  でも、彼のお陰で自分を取り巻く世界がほんの少しだけ変わった。
  ほんの少しだけ前を向けた。
  ほんの少しだけ重たい荷物が軽くなった。
  硬く閉ざされていた未来に、少しだけ光が差した。

  幸せになったかどうかはわからない。
  自分はこれからもひとりぼっちだろうし、働くのが辛くなる時もくるだろう。
  人との付き合いがうまくいかないことや、どうしようもない自体に巻き込まれることだってあるはずだ。
  いつか何かのきっかけで、また後ろを向いてしまう時がくるかもしれない。

  でも、これだけは言える。

「アタシ、元気だよ」

「それなりに楽しくやってるよ」

  面と向かってはもう言えない。
  でも、できるなら、特別でない自分の声が届くように。
  手を合わせ、祈りを捧げる。

  今も地球の裏側で変わらず自分を見守り続けている太陽に向かって、ただ祈りを捧げる。

  ○  ○  ○


  朝八時。目覚まし時計がけたたましくアラーム音を吐き散らす。
  生活習慣改善のために特に用事がなくてもこの時間に起きるようにしていた。
  のろのろと布団から腕を出して、目覚まし時計のボタンを押す。
  そしてそのままのそのそと布団から体を出して、そのまま顔を洗いに行く。

  蛇口をひねり、手を洗う。ぱしゃぱしゃと水を弾く右手にアザがあった。
  ミミズ腫れのような色をした、複雑な形を模した痣。
  見覚えがある。これは確か―――

  遅ればせながら事態を把握して慌てて自室に戻ると、いつものように/あの頃と変わらず、自分の抜け殻のような布団のそばに、一人の男性が立っていた。
  黄金の鎧を身に纏った細身の男性。
  白髪。
  冷めた瞳。
  大きな耳飾り。
  心臓がむき出しになっているような赤い胸飾り。

  彼は、いつものように飄々とした口でこう言った。

「問おう、お前がオレの―――いや、そこは間違いなさそうだ」

  その男は続ける。

「少し窶れたように見えるが、お前でも食事が喉を通らないという事があるのか」

  多少、ムッとするが口を挟まない。
  彼はそういう人物……いや、英霊なのだ。
  気を長く、続きを待つ。
  すると彼は、一呼吸おいてようやく『一言』を付け加えた。

「だが……姿勢が良くなった。胸を張り、前を向いている。血色もいい。見違えるほどだ」
「立派になったな、ジナコ」

「……そういう時は『やつれた』じゃなくて『スリムになった』って言うべきっすよ。『ボク』からのアドバイスっす、カルナさん」

  『一言少ない癖はなおした方がいい』
  『特別ではない君を庇護し続ける』
  別れ際の今生のはずのやりとりが、一年の時を経て噛み合う。

  運命は気まぐれだ。
  気まぐれで人を殺し、気まぐれで人を不幸にし、気まぐれで人を戦争に巻き込む。
  何度も何度も、そんな気まぐれに傷つけられてきた。
  でも、運命は気まぐれだから、時々素敵な贈り物をくれる。
  そんな素敵な贈り物を、きっと奇跡と呼ぶんだろう。

  ジナコ=カリギリの30歳の誕生日。奇跡が起こった。

―――


「オレに礼を言いたいと願ったらここに居たと」

「そういうこと。どうもまた、巻き込まれちゃったみたい」

  あの時とは違い、布団を片付けてからちゃぶ台を挟んで二人で話をする。
  昔のジナコを知っている人物からすれば驚くべき進歩。
  しかし、カルナはそれもまた当たり前だというふうに全く気にせずに話を続けた。

「それで、今回は何をすればいい? 菓子の買い出しか? インターネットの匿名掲示板で挑発か?」

「んなことする必要ないって」

  皮肉ではない。カルナは素直に『そういう行動を依頼してくるものだ』と考えて提言している。
  まるで過去の自分の失態を突かれるようで、少しだけばつが悪くなる。
  あの頃より少しだけ軽くなった髪の毛を掻きながら、話を続ける。

「アタシはさ」

  一年ほど前。カルナとの出会いがジナコを変えた。
  ジナコはあれから、『ジナコさん』でも『ボク』でもなく『アタシ』だった。

「やり直せるならやり直したい、って、分かるから……聖杯が欲しい人の気持ちも、分かる。
 できれば、そういう人たちに聖杯を取って貰えればなぁ、って思わなくもない」

  ジナコの人生は、たった数秒の事故で大きく狂った。
  何度も何度も願った。あの数秒をやり直せれば、と。
  その願いは一度月に届き、願いを叶えるための聖杯戦争に参加することになった。

「でも、生きて帰りたい」

  ジナコは、自分のことをよく知っている。
  自分の願いのために他人を殺せるほど強い人間じゃない。
  自分のわがままで犠牲になる人を笑って見過ごせるほど悪い人間にもなれない。
  それでも、生きていたいと願う。
  道を示してくれた破戒僧と太陽のために、少しでも前を向いていたいと思う。

「こんな風に考えるのって、間違ってることかな?」

  やり直しの聖杯戦争を肯定する。
  やり直しの聖杯戦争を否定する。
  二つの意思が、ジナコの中にはあった。やり場のない、答えの見つからない意思同士のぶつかり合いを吐露する。
  しかし、カルナはこれにも当たり前と言わんばかりに即答した。

「自身の生に執着することは動物として当たり前のこと。他者の心を尊ぶことは人間として当たり前のこと。
 正誤で判断するものではない。道理だ。お前は今、動物として、人として、理に適う道を行こうとしているだけにすぎない。
 道理を批判できる者は人を超えて超越者たらんとするものか、人を捨てて悪鬼に堕ちようというものくらいだろう」

  つらつらと、水を流したように語るカルナ。
  その言葉は、やはり何も包み隠さないカルナの真実。

「お前は人間でいい。いや、お前はお前でいい。
 誰がそれを否定しようと、お前がお前でありたいならば、お前はお前で居続けろ」

  どんなくだらない言葉も真正面から受け止め、真正面から返す。
  憎らしく、煩わしく、鬱陶しく思っていた彼と同じだ。
  久しぶりのカルナのあまりの『カルナっぷり』に懐かしいやら嬉しいやらでジナコは思わず泣きが入り。
  ぐしゅぐしゅと鼻をすすりながら、右手を差し出す。

「じゃあ、そうする。こんなアタシだけど、もっかい、よろしくね。カルナさん」

「ああ」


  月の聖杯戦争。
  ジナコとカルナの聖杯戦争は結局始まることはなかった。
  それはジナコがまだ『ジナコさん』だったから。
  あれから、ジナコは少しだけ前を向いた。
  少しだけ前を向いて、これから少しだけ歩き出してみる。

  もう一度出会い。
  もう一度挨拶を交わし。
  もう一度自分の心をぶつけ。
  もう一度。
  もう一度。
  これが最後になろうと、もう一度だけ。












  さあ、聖杯戦争をまた一から始めよう。










【クラス】
ランサー

【真名】
カルナ

【パラメーター】
筋力:B 耐力:C 敏捷:A 魔力:B 幸運:A+ 宝具:A++

【属性】
中立・善

【クラススキル】
対魔力:C
魔術に対する抵抗力。一定ランクまでの魔術は無効化し、それ以上のランクのものは効果を削減する。
ランクCだと魔術詠唱が二節以下のものを無効化する。大魔術・儀礼呪法など、大掛かりな魔術は防げない。

【保有スキル】
貧者の見識:A
相手の性格・属性を見抜く眼力。言葉による弁明、欺瞞に騙される事がない。

騎乗:B
乗り物を乗りこなす能力。
「乗り物」という概念に対して発揮されるスキルであるため、生物・非生物を問わない。
カルナは『マハーバーラタ』では戦車を駆り、戦場を走る姿が描かれているが、マスターの適性の低さからBに落ちている。

無冠の武芸:-
様々な理由から、認められることになかった武具の技量。
剣、槍、弓、騎乗、神性のスキルランクをマイナス1し、属性を真逆のものとして表示するが、真名が明かされた場合消滅する。

魔力放出(炎):A
武器・自身の肉体に魔力を帯びさせ、瞬間的に放出する事によって能力を向上させるスキル。
カルナの場合、燃え盛る炎が魔力となって使用武器に宿る。

神性(A)
神霊適性を持つかどうか。ランクが高いほど、より物質的な神霊との混血とされる。

【宝具】
『日輪よ、具足となれ(カヴァーチャ&クンダーラ)』
ランク:A 種別:対人 レンジ:- 最大捕捉:1
カルナの肉体と一体化し、彼を守っている光の鎧。
その強度は凄まじく、神であろうともこの鎧を突破することは困難である。
ちなみに約束された勝利の剣が神霊レベルの魔術行使とされる。
原典のインド神話でも、この鎧がある以上カルナは誰にも殺せないと言われた。

CCCでジナコが生還後、カルナが英霊の座に戻ったことで再び取り戻した。

『梵天よ、地を覆え(ブラフマーストラ)』
ランク:A 種別:対軍 レンジ:彼の視線の届く範囲 最大捕捉:100
武具など無粋。真の英雄は眼で殺す……!
CCC版ではスキルだが、本聖杯戦争ではスキルの発展という形でこちらに分類されている。
目からビームを出す。
Apo版では対軍~対国宝具だが、あちらは武器を使っているので射程・威力が段違いである。

『梵天よ、我を呪え(ブラフマーストラ・クンダーラ)』
ランク:A+ 種別:対国 レンジ:2~90 最大捕捉:600
光槍を敵の頭上遥か高くに投擲し、時間差で劫火を降り注がせて敵を焼き尽くす。
投擲行動に攻撃力はないが、使用後2ターンに渡ってランダムにダメージ判定を発生させる(1ターンは6回行動のため、1ターンあたり1~6回/最大12回の追加ダメージを与える)。
投擲自体が敵にバッドステータスを与える扱いとなる、特殊な攻撃である。
ジナコの魔力で発動は不可能。令呪三画ブースト+生命力全注入でも撃てるかどうか怪しい。

『日輪よ、死に随え(ヴァサディ・シャクティ)』
ランク:A++ 種別:対神 レンジ:40-99 最大捕捉:四桁以上
カルナの持つ「対神宝具」。
黄金の鎧を捨てることを代償としてその姿を現す神をも滅ぼす光の槍。
ただし、発動は一回限りである。
ジナコの魔力で発動は不可能。令呪三画ブースト+生命力全注入でも撃てるかどうか怪しい。

【weapon】
目。
あと槍。

【人物背景】
カルナさん。
BBの補佐がないのでApoの時のステで参戦。
幸運はCCCどおり自称、二人の再会を祝してもう一個プラスをつけてもいいかもしれないと考えてる系サーヴァント。

【マスター】
ジナコ=カリギリ

【マスターとしての願い】
カルナともう一度会ってお礼を言う。(叶っている)

【能力・技能】
特になし。
ハッキング能力はある程度。

【人物背景】
ジナコさん。
CCCED後、少しだけ前を向けた時期から参戦。
なのでエリートニートのジナコさんという殻を破って素のでもアタシ口調になっている。
30歳の誕生日にやり直しの聖杯さんの粋なはからいでカルナさんと共に聖杯戦争に叩き込まれる。

【方針】
やり直しの願いを肯定。
こんな状況でしかやり直せない人も居る。
ただ、できるのであれば生還はしたいので方法を探す。
カルナの自前の魔力での戦闘のみが頼みの綱。
マスターとしては平均以下どころか最低クラスであるため、積極戦闘は避けたい。

ちなみに、CCC時点とは違ってBBのバックアップがないので宝具の発動にはかなり気を使わなければならない。
『我を呪え』以上を使おうものなら干からびて死ぬ。令呪三画ブースト使ってもたぶん無理。

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