「…ここがロボトミー支部…」
「目的の物があればいいが…」
雨も降っていないのに緑色の傘を持ち、もはや色あせて茶色に見えるレインコートを羽織った少女がとある遺跡の前に立っていた。
彼女は今この遺跡にとある探し物をしに来ているみたいだね。
その動きはとても堅苦しくて、もし見てる人がいたならきっと彼女を軍人と見まちがえたんじゃないかな?
いや、もしかしたら本当の軍人だったのかもしれないね。
なぜなら
「マダム様のおっしゃられた通り、これがあの装備みたいだな。」
「…これでアリウスが自由を得られる…」
彼女はアリウスの学校のために、マダムと呼ばれている上官の指示で遠くロボトミー学園まで来た、
いわば軍事行動をしている最中だったのだから。
彼女は遺跡自体初めてで、
そんな場所に1人送り込まれたのに、
彼女は文句1つ言わずにここまできたの。
それが上官に言われた言葉の影響か、
彼女がアリウスの事を思ってなのかは彼女自身しか分からないけれど…。
それでも単独行動をしながらも彼女は
なんとかそれを見つけだしたみたいね。
だけど大変だったのはこれからだったの。
なぜなら…
「くそっ!なんだこいつら!」
突然遺跡の中で正体不明の怪物たちが襲いかかってきたの。
そして…
そして…
「この!怪物どもめ!!」
傘と銃を巧みに使って怪物たちを何体も倒してしまったの。
その後、休み休み戻りつつ、無事に出口まで辿り着けた頃には、もう何週間も経った後。
その後、休み休み戻りつつ、無事に出口まで辿り着けた頃には、もう何週間も経った後。
帰ろうとしたけれど、結局彼女は帰れなかったみたいだね。
なぜなら
なぜなら
『次のニュースです。アリウス自治区が制圧され…』
「アリウス自治区…制圧?」
「アリウス自治区…制圧?」
このあと彼女の帰る場所はなくなってしまうのだから。