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Grumpがフロストフェルを嫌いなわけ

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lupinduke

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Grumpがフロストフェルを嫌いなわけ
Why the Grump Hated Frostfell
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2005年版フロストフェルのクエスト、小さなエルフの陛下(Unlocking the Elfin Lord)の報酬です。
http://eq2.wikia.com/wiki/Unlocking_the_Elfin_Lord

『グランプ』 

ギバービルにいるゴブリンは
フロストフェルが大好き。

でも……

Grimagus
Grabblerrouser
Gigglegibber

だけは例外だった。
Grimagusはギフティング・デーが大嫌いだった!
フロストフェルという忌まわしい時期!

プレゼントとおしゃべり等、どこに行っても笑いで包まれている。

もしかしたら、と彼はふと思った、
彼自身がもらったプレゼントに
納得いってないだけなんじゃないか?

さらにもしかしたら、
ただ彼自身に金がなかったから?

理由は多分―
平ったく言ってしまうと―
青年時代の苦い経験、
虐められていた事かもしれない。

彼は時折、過去を思い出してしまう。
他の子より比較的に小さかった彼は
ばか呼ばわりされていて
幼い彼はひどく傷ついた。
 
Grimagusは隅っこでふさぎ込んでいないと、
いじめっ子にたらいまわしにされた。

彼はひと言も言わなかった、
音も出さなかった。

昼食を買うためのコインが
ポケットから落ちると
他のギグルギバーたちは
更にからかい続けた。

今の彼はお金持ち。
この街の全てを所有しているが、

みんなに笑いものにされた
悲しい過去があった。
Grimagusはいたずら好きな
青年へと成長した。
体重もお金も増えて
今まで以上にいじわるだ。

時が経ち、Grimagusは
騙されにくくなった。

ギグルギバーたちには
Grumpというあだ名で呼ばれている。

毎日のように機嫌が悪いし
ガミガミうるさくて命令が好きだから。
特にゴブリンの限られた祝日には。

祝日の季節にGrumpは
憂鬱な気分だ。

思い出してしまうのだ
若くて弱かった頃を。
彼は祝祭の季節がとても嫌いだった、
その中でも最高に嫌いだったのが
フロストフェルの時期。

背が高い、低い人たち
若者、老人たち
離れた地、近い地から来た人たち

皆がプレゼントを交換し合い
気分も上々。

”あいつらプレゼントを買ってやがる!”

唸りながら言った。

”そういえばギフティングデーは明日だ!”
”なんてむかつく一日なんだ!”

拳を強く叩きつけて
睨みながら叫んだ。

”今日からギフティングデーはなしだ!”
”ないったらないんだ、今年からだ!”
エルフたちが持つ箱や弓を
想像してみた。

彼らが歌うところ、
きらきら光る足の指を想像してみた。

エルフの事を考えると
鼻で笑ってしまう。

彼らは予測できないほどの元気を持っており
活き活きとしており陽気なのだ。

”彼らは悲しみを味わったことがない、
”プレゼントなしで家に帰ったことも
”これは絶対に間違っている
”正さなければ。
”フロストフェルに終止符を打てばいいんだ!”
Grumpの目つきが歓喜に溢れた。

”街の中から始めるぞ!
人々を恐怖で追い払ってやる!”

Grumpは物を盗む計画を立て、
フロストフェルタイムを活気づける気満々だ。

”俺が盛り上げてやる!”

”よい子にしてた女の子、男の子、残念だったな。”

”お前らのために買ってある安物のオモチャ”

”全部俺のものだ!”
Grumpは空の箱と袋を探し
ボロボロの服とぞうきんで身を包んだ。

村を駆け巡った。
近所も駆け巡った。
取れるもの全て
奪い取り、盗みつくした。

梱包されたプレゼント。
調理された食べ物。

Grumpはひき肉で作られた
パイまでも盗んだ!
彼はことが終わると帰る準備をした。
袋は盗品で溢れかえってる。
冒険者たちは叫んだ。

”もう充分だろ!”

”過去にあった事がそうさせてるんだろ!”

”すべてが憎いんだろ!”

”ほかのギグルギバーたちが”

”あんたをのけものにしたからな。”

彼は冒険者に囲まれたので戦う体勢を取った。

”馬鹿なことするな!”と一人が叫んだ。

”過去なんてどうでもいいじゃないか。”

”からかわれたかもしれない”

”プレゼントが壊されたのかもしれない”

”でもそれは罪のない人たちから”

”盗む理由にはなるのか?”
Grumpはののしった。

”お前にわかってたまるか、

俺の悲しい過去なんて。”

”でも”

その小さなエルフは言った。

”あなたはいい人だったはずよ。”

Grumpの心の奥底が揺らぐのを感じた。
彼はいつからこうなってしまったんだろう?

Grumpはグループを見つめ、
そしてとうとう気づいてしまったのだ。

いじわるだったんじゃない、
ただ悲しかっただけなんだと。
彼はわかっていたのだ。
彼はフロストフェル嫌いではなかった!
素直な気持ちを手品師のように隠していただけなのだ!

彼はプレゼントを返した。
ごちそうも返した。

信じられないことに
ひき肉のパイも返したのだ!

そんな彼に一番小さなエルフが手を差し出し、
彼女が住んでいる地へとゴブリンを招き入れた。

”一緒においでよ!”エルフは言った。
”自分に素直になれるように助けてあげるよ!”
それこそが、

Grimagus
Grabblerouser
Gigglegibber

のしたことだった。


挿し絵にもチカラの入った一冊でした。
画像UPが面倒でかなり放置でしたが・・・

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