メタモルフォーゼ_04 - Midnight-Express @ wiki

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○場面…街の外・川のへり　夜
画面…（アップ）太郎の目が開く。
画面…（カメラ　下から）濡れた体の運転手が覗き込んでいる。
運転手「おい、おい！大丈夫か！？」
画面…体を起こす太郎。太郎、人間に戻っていて、びしょぬれになっている。太郎が寝ていた地面も水浸しになっている。
運転手「あんたはねられて川に落ちたんだよ。ここがわかるか？」
画面…太郎、手を見る。
画面…手。元に戻っている。
画面…太郎、足を見て、それから自分の体を見回しあちこち手で触る。太郎、放心した表情のままうなずく。
太郎　「おじさん」
運転手「ん？」（我に返ったように）
太郎　「ありがとう」
運転手「へ？あ、ああ」
　　太郎、立ち上がって歩き出す。足元はふらついていて、背は丸くなってよろよろとした状態。
声…運転手「お、おいにいちゃん、寝てろって！」（慌てたように）
画面…太郎の歩く後姿。右から電信柱の蛍光灯の光が指している。
画面…太郎。横顔。
太郎（モノローグ）「親父とは……話をつけよう。俺が今まで感じていたこと、それと『俺にもう構わないでくれ』って。あいつが人の話を聞くとは思えないけど言うだけは言っとこう……」
画面…太郎の足。右足のくるぶしから上10ｃｍから下が一瞬黒いスライム状になって溶ける。
音…（画面と同時）スライムの溶ける時の音
　　太郎、びっくりして下を見る。
画面…太郎の足。元通りになっている。
画面…太郎、顔は足をみたままの状態。ややしばらくして顔を上に向けて空を見上げる。
画面…あたり一面の星空。

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