炎熾す鎌(前編)

Embers of His Past
依頼者:
 ファリワリ(Fari-Wari)
  / アルザビ辺民街区・茶屋シャララト
依頼内容:
 今度は、炎蛇将の詩を作ろうと
 息巻くファリワリ。
 しかし、当のガダラルは、あらぬ疑いを
 かけられているようだ。ひとまず、
 ゼオルム火山へ調査に行ってみよう。


アルザビ


Shayadar : あのお方は、
我が軍の英雄、五蛇将がひとり、
炎蛇将のガダラル(Gadalar)さまだ。
Shayadar : 東部戦線では、敵から
羅刹と恐れられた猛将であられる。
近づかない方が、身のためだぞ。

Gadalar : 貴様、傭兵か……。
Gadalar : ……気に入らんな。
貴様ら、傭兵の多くは金でのみ動く。
金でのみ動くやつは、金で裏切る……。

>>Gadalar捕虜時
+ ...
Shayadar : 聞いてくれ……。
以前、皇都で激しい市街戦が行われた折、
なんと、炎蛇将ガダラル(Gadalar)さまが
消息を絶たれてしまったのだ……。
Shayadar : 衆寡敵せずというが、いかに
勇名馳せても、武名轟かせても、
案外、最期はあっけないものよ……。


アトルガン白門 / 茶屋シャララト


Fari-Wari : ……はぁぁぁあぁぁ。
Fari-Wari : ああ、誰かと思えば、
付き人君ですか。しばらくですね……。
Fari-Wari : ええ? 浮かない顔をしてるって?
そりゃそうですよ。ちょっと聞いてくれます?
Fari-Wari : わたくし、今まで五蛇将の皆さまを
テーマに詠ってまいりました。ん、四蛇将だっけ?
ま、どっちでもいいや。
Fari-Wari : オッカケたちも、新作を
発表するたび、大喜びしてくれたものですが……
Fari-Wari : けど……
けれどね……
あれを見てくださいよ!
Fari-Wari : 彼ら、わたくしの詩を
リスペクト……オマージュ……
いや、そんな可愛いもんじゃない!
Fari-Wari : 有り体にいうと
わたくしの詩をパクって、無断で
コンサートを始めやがったんです!
Fari-Wari : ……ああ、もうっ! 
ファンの子たちときたら、あの甘いマスクと
切ないボイスに、ものの見事に騙されてっ!
情けないやら、口惜しいやら……


Shayadar : おい……。

Fari-Wari : 嗚呼ッ! 天才の最期は決まって悲劇!
長らくご愛顧を賜りました、不世出の大詩人
ファリワリ物語も、これにて閉幕です……

Shayadar : そうか、やはり
お前がファリワリだったか。評判どおり
口から出まかせのお調子モンのようだな。
Shayadar : ……で、ということは
お前が[Your Name]、だな?

Fari-Wari : [彼女/彼]は、わたくしの付き人です……
用があるなら、主であるわたくしに話しなさい。

Shayadar : そうか。
少々相談したいことがあって
お前たちをさがして……


Fari-Wari : 却ッ下!!
Fari-Wari : わたくしは、吟・遊・詩・人!
詩作を糧とする、高尚にして崇高なジョブなのです。
下世話な悩み事なら、チャイでも飲みながら
ここの亭主にでも相談すれば、よろしい!

Shayadar : じつは……
相談というのは他でもない。
炎蛇将こと、ガダラル将軍についてなのだ。

Fari-Wari : ガ、ガダラル将軍ですって?

Shayadar : 周知のとおり
ガダラル将軍は、なんと申せばよいか
こう無鉄砲というか、向こう見ずというか
やや血の気が多いきらいがあられるだろう?

Fari-Wari : たしかに!
わたくしなんか、取材中にファイガで
お尻を真っ黒焦げにされたんです。
おのれェ! あの時の痛み、許すまじ!



Shayadar : そ、そうか。そりゃ、災難だったな。
ともかく、将軍のそのような攻撃的な言動は
我が軍でも問題として浮上してはいたものの……
Shayadar : その輝かしい戦功と
小まめな天蛇将のアフターケアによって
事件の都度、始末書程度で許されてきていたのだ。
Shayadar : だが、このたび
ついに、軍上層部の堪忍袋の緒が切れてな。
これまでの将軍の所業、一切合財まとめて
査問にかけられることになってしまったのだ……。

Fari-Wari : うしし……
ま、あの素行だし、自業自得ですよね~。

Shayadar : それに、あの粗野な
ご気性が災いしてか、聖皇さまのお膝元である
皇宮ですら、擁護してくださる、御仁は少なくてなぁ。
Shayadar : 他の五蛇将の皆様は
各方面にいろいろ働きかけて
くださっているのだが……

Fari-Wari : 焼け石に水、ですか?

Shayadar : 然様。なにしろ、
当のガダラルさまが、ご自身の評判など
どこ吹く風。自重されるどころか……
Shayadar : 近頃などは
深夜、人目を忍んで街の外に出かけている
という、まことしやかな噂まで……。

Fari-Wari : はて、街の外とは奇妙な……あっ!
まさか、やんごとなき身分の御婦人に横恋慕し
こっそり林中で逢い引き、なんてことは……!?

Shayadar : いや、あのガサツで無愛想な
ガダラルさまに限って、それはあるまい。
Shayadar : ……それよりも、お前
「東方の烏」について、聞いたことがあるか?

Fari-Wari : ……烏? なんです、藪から棒に?
キジとかいう美味な鳥の話なら
東方の旅絵師に聞いたことありますけど……

Shayadar : いや、鳥は鳥でも鳥人。
つまりは、東方の獣人だ。
Shayadar : 最近、よく耳にするだろう?
夜警が何者かに襲撃された
という事件の話を……
Shayadar : これはまだ公にはしていないが…
目撃報告によると、その下手人の姿が、
件の東方の鳥人に、酷似しているとのことでな。

Fari-Wari : ……ああ、そうか、
鳥人って、ヤグードのことですか!
Fari-Wari : なるほど、それで
ガダラル将軍は東方勤務が長かったから
内通の嫌疑をかけられている、というわけですね?

Shayadar : 話が早いな。
……残念ながら、そのとおりなのだ。
Shayadar : 確かに、普段の言動からも
察せられるとおり、ガダラルさまの愛国心は
他の将軍に比べて、少々低いかもしれぬ。
Shayadar : だが、副官の私にはわかる。
ああ見えて、ガダラルさまは義侠心に篤い御方。
仲間を売るような行為だけは、絶対になさらぬ……。
Shayadar : まして、味方の兵士に
手をかけるなど、断じて、あり得んのだ!

Fari-Wari : おお……

Shayadar : ……そこで
五蛇将さまたちの信頼厚く、かつ怪しまれることなく
ガダラルさまに近づける、お前たちにぜひ頼みたい。
Shayadar : 査問会までに
ガダラルさまの、無実を証明する
決定的な証拠を掴んできてもらいたいのだ。

Fari-Wari : ……なるほど。
Fari-Wari : ……よろしい。
このファリワリ、
そして付き人、[Your Name]
一肌脱いで差し上げましょう!

Shayadar : 本当か? 恩に着る!
Shayadar : ガダラルさまは、街を出た後、どうやら
ゼオルム火山に向かっているらしい。

Fari-Wari : ゼオルム火山……?
やだなぁ、遠いしぃ~、トロールもいっぱいだしぃ~
…………
Fari-Wari : ……ここはひとつ、付き人君!
Fari-Wari : ……なーんてね。ふふふ、
いつもどおり、きみに丸投げだと思ったら大間違い!
今回は、わたくし自ら骨を折りますよ。
Fari-Wari : なんせ、五蛇将のひとり
ガダラル将軍の弱みをにぎるチャ……じゃなくって
恩を売るチャンスかもしれないですし……
Fari-Wari : それに、いつぞやの
火傷の恨みをはら……じゃなかった
詩作に生かさない手はないでしょう?
くくっ……くっくっくっく……。

Shayadar : ……? じゃあ、頼んだぞ。
私も任務の合間を縫って、ここに来よう。
進展があれば、知らせてくれると助かる。

Fari-Wari : 無論ですとも!
Fari-Wari : それでは、付き人君!
ゼオルム火山まで競争するとしましょう。
Fari-Wari : ハルブーンへつづく、
細い小道、知ってるでしょう?
あの辺りがゴールです。よ~い、ドンッ!



Fari-Wari : 付き人君、何をぼさっとしているのです。
ゼオルム火山まで競争ですよ!
Fari-Wari : ハルブーンへつづく、
細い山道を知ってますね?
あの辺りが、ゴールです!


ゼオルム火山


(18時~6時にSprightly Footstepsを調べる)

Fari-Wari : ……あ、付き人君!
お、遅かったじゃないですか……! ここですよ!
Fari-Wari : ハァ…ハァ……よ、余裕で
わたくしの勝ちでしたね。待ちくたびれて
暇つぶしにレベルを3つも上げちゃいましたよ。
Fari-Wari : ……っん?
Fari-Wari : シ~ッ! 静かに。
誰かこっちに来ます、隠れて!


Fari-Wari : ……待て!
そこのあなた、待ちなさい!!
Fari-Wari : ああ、見失ってしまった……。
Fari-Wari : ……誰だったんでしょう?
軍人みたいですが、
炎蛇将だったのでしょうか……ん?
Fari-Wari : ……何か、落ちてますね。
Fari-Wari : ……ふむ、花びらのようですね。
さっきの人影が落としたに違いありません……

Fari-Wariはハイドランジアを拾った。

Fari-Wari : うーん、ますますもって謎ですね!
ともかく、付き人君! さっきの人影を
捜し出しましょう! ゴーゴーゴー!


アトルガン白門 / 茶屋シャララト


Fari-Wari : 付き人君
ゼオルム火山でランデブーですよ!
Fari-Wari : と言っても
もちろん、ハイキングじゃありません。
ガダラル将軍を捜しに行くんですよ!


ゼオルム火山


(18時~6時にWithered Petalsを調べる)

Fari-Wari : ……ふむぅ。たしかに
こちらに向かったと思ったんですが……?
Fari-Wari : やはり、見間違いでしょうか……?
考えてみれば、花束なんか持ってたようだし
あまりにも炎蛇将のイメージとかけ離れ……はっ!
Fari-Wari : 楚々とした清涼たる花弁……
人里はなれた僻地での密会……匂います
匂いますよぉ……秘めたる熱情の薫りがッ!
Fari-Wari : ……!?

Gadalar : ……ほう。
俺には、硫黄の臭いしかしないが?

Fari-Wari : ガ、ガ、ガダラル将軍! いえ、その、
わたくしたちは将軍についての詩を……そ、そうだ!
「将軍たちの休日」というエッセイをですね……

Gadalar : 黙れッ!
Gadalar : 俺の身辺をこそこそ探るとは
貴様ら、たいした度胸じゃねえか。
当然、覚悟はできてるんだよなァ?


Fari-Wari : ち、ちがうんです!!
わたくしは猛反対したんです! それなのに、
この付き人君が、どうしてもって言うからッ……!
Fari-Wari : や、やめてやめてぇっ!
おねがいっ! どうかファイガだけは……
Fari-Wari : 熱ゃぁぁぁぁぁぁあーーー!!

Gadalar : ……フン。

Fari-Wari : ……いてててて。
ああ、酷い目にあった……。
付き人君もだいじょうぶでしたか?

Fari-Wariが、ポーションを使用した。

Fari-Wari : くぅぅぅぅ!
またしてもこんなッ!
Fari-Wari : 一度ならず二度までも、
焼かれてしまうなんてッ!
この恨み、はらさでおくべきか……ん?
Fari-Wari : は、はわわ……
いったい何事です!?
付き人君、急いであの人を助けなくては!
Fari-Wari : ん、灰が落ちてる?
まるで龍の炎にでも焼かれたみたいな……
Fari-Wari : さあ、もうだいじょうぶです。
しっかりして……う……
うわ~! 息を、息をしてない!?

??? : 動くな!

Nabitham : 挙動不審の2人組が
ザザーダ島に向かったというので
はるばる、出張ってきてみれば……
Nabitham : いったい、ここで
何が起きたというのだ!?
おい、息があるかどうか調べろ!


Fari-Wari : では
わたくしたちは、これで……

Nabitham : 待て! お前らは、
皇都まで我々と同道してもらおう。

??? : ……。


アトルガン白門


※強制的に白門に移動させられる。

Fari-Wari : ……だーかーらー!
何度も申し上げているではないですかっ!
Fari-Wari : わたくしたちではありません!
何も知らないのです。
ファイガのあと、目を覚ましたら、あんな……

Malzaab : ファリワリくん、と言ったかな?
我々は、なにもそなたらの証言を
ウソだと決め付けているわけではないのだ。
Malzaab : あれらは、国境に配備していた
我が軍の精兵。そなたらのような者に
易々と倒せる相手ではない。

Fari-Wari : でっしょー?
わたくしたち、虫も殺さぬ平和主義者です。
はやく解放してくださいよー。

Malzaab : とはいえ、現場にいた者を
このまま「はい、そうですか」と
帰すわけにもいかん。わかるな?
Malzaab : そなたらが
聖皇さまに弓引く逆賊と
結託していた可能性も捨てきれんしな……

Fari-Wari : ご冗談を!

Malzaab : ふむ……
ならば、自ら、身の潔白を証明してみせよ。
そなたら、あそこで何をしていた?
Malzaab : あそこで倒れていたのは
相応の理由があってのことだろう?
いったい、誰に気絶させられた? ん?

Fari-Wari : (……どうしましょう、
[Your Name]……。
ガダラル将軍のこと、チクるべきでしょうか……?)

選択肢:ガダラル将軍のことを話す?

>>話す(ループ)
+ ...
Fari-Wari : (……ええっ?
[Your Name]は
シャヤダルさんの話を忘れたんですか?
ナジュリス様やミリ様が悲しんじゃいますよ!?)
Fari-Wari : (でも、どうしてもって
[Your Name]が言うなら
わたくしとしても反対する理由は……
いえ、い~え、ダメです! このっ、人でなし!!)

>>話さない

Fari-Wari : (で、ですよね……!
もちろん、わたくしだって
すでに腹をくくっていましたよ!)
Fari-Wari : (なんといっても、
義理人情と気っ風が自慢の
下町吟遊詩人ですから!)

Malzaab : 何をコソコソ談じている?
やはり、やましいことが……

Fari-Wari : いいえ!
何も存じません! 見てません!
Fari-Wari : 事の次第はこうでございます。
たくましい軍人さんと違って、わたくしは
非力で病弱なウラ成りでして……
Fari-Wari : そこで、この
[Your Name]に請うて
ゼオルム火山に連れてってもらい、山籠りを……
そう、精神の鍛錬に励んでいたのです。

Malzaab : ……それは殊勝な。
だが、ゼオルム火山は
トロールどもの縄張りだぞ?

Fari-Wari : え……ええ。そのとおりです。
それで、山のように大きなトロールに
ばったり出くわしてしまいまして……!
Fari-Wari : この者ともども
打ちのめされてしまった……という次第。
いやぁ、慣れぬことはしないもんですな!

Malzaab : ……悪いことは言わぬ。
正直に申せ。
変な義理立ては命を縮めるぞ。

Fari-Wari : ヒィッ!!
Fari-Wari : (……ど、どうしましょう。
[Your Name]……。)

選択肢:ガダラル将軍のことを話す?

>>話す(ループ)
+ ...
Fari-Wari : (……ど、どうしてもって
[Your Name]が言うなら
わたくしとしても反対する理由は……
いえ、い~え、ダメです! このっ、人でなし!!)

>>話さない

Fari-Wari : い、いいえ、以上です!
他に申し上げることは
なにひとつ、ございません!

Malzaab : ……なるほど。よろしい。
Malzaab : おい、お前。
この者たちを解放しろ。
調査は一からやり直しだ!


Rudhinaaf : ……は?
ははっ!!

Malzaab : ……ふん、狸め。
少々脅せば、すぐに
尻尾を出すと思ったが……。

??? : ……では
予定どおり、私にお任せを……。

Malzaab : ……よかろう。
だが、その執着……
命取りにならんと良いがな……?

??? : ……はっ。
肝に銘じておきましょう……。

Fari-Wari : ふぅ……やれやれ。
なんとか虎口を逃れましたねぇ……。
Fari-Wari : さすがに
切っ先を突きつけられた時は
覚悟しましたよ……わたくしの
舌先に感謝してくださいね、付き人君。
Fari-Wari : それにしても
思わぬ時間のロスでした。
ここは、いったんシャヤダルさんに
現況を報告したほうがよさそうですね。
Fari-Wari : まだ、決定的な
「無実の証」は見つかってませんが
火山で拾ったハイドランジア。あれを
見せましょう。手がかりの足しぐらいには……
Fari-Wari : ……あれ? あれれ?
たしかにポーチに入れたのに……
Fari-Wari : あわわ……
落としちゃったみたいです……
いったい、どこで……
Fari-Wari : そうだ!! きっと、不滅隊に
縄をかけられたときです!
ずいぶんと乱暴にふん縛られましたからねぇ!
Fari-Wari : 付き人君……
みなまで言わずとも、わかりますよね?
だって、ほら。わたくしはシャヤダルさんに
アポを取らねばなりませんから……
Fari-Wari : だいじょうぶ! 付き人君なら、
ゼオルム火山まであっという間!
サボテンダーより速く走って、ブツを見つけ
チョコボより速く、戻ってくると信じてますから!



Fari-Wari : ……付き人君、頼みます!
戻って、ハイドランジア
取ってきてくれませんか?
Fari-Wari : どこに落としたのかなぁ……
うぅ~ん……ひょっとして、ロマンチシストの
トロールか何かに拾われちゃってたりして……?


ゼオルム火山 / ハルブーン


[Your Name]は、ハイドランジアを手にいれた!
ハイドランジア
Rare
青から赤紫に色が七変化する花。
東方では「紫陽花」と呼ばれる。


アトルガン白門 / 茶屋シャララト


(Fari-Wariにハイドランジアをトレード)

Fari-Wari : おや、まあ、付き人君。
結局、スライムより足が遅かったようですね。
Fari-Wari : でも、ま、いいでしょう。
シャヤダルさんと待ち合わせて
いるのですが、なかなかお忙しいようで、まだ……

Shayadar : ……おお、お前たち!

Fari-Wari : あぁっ、シャヤダルさん!
待ちくたびれて、苔むすところでしたよ!
で、どうしたのです、そんなに慌てて?

Shayadar : それが……査問を担当されている
マルザーブ閣下が、業を煮やされて
ついに、委員会の招集を……

…………………………………………………………………………………………

Malzaab : ルガジーン将軍……
ここでゆっくり茶飲み話に興じるほど
君も私も暇ではないはずだ。

Rughadjeen : 先ほど、ナジュリス将軍を
使いにやりました。今度こそ、必ず。

Malzaab : やれやれ、仮にも軍籍にある者が
将軍の使いがないと、出頭もできぬとは。
それとも、顔を出せない理由でも……

Rughadjeen : いえ、決して!
ガダラル将軍は、多少血気にまかせて行動する
きらいはありますが、その……優秀な武人です。

Malzaab : 私も、その点を疑ったことはない。
東方戦線における将軍の戦果は目覚ましかった。
だからこそ、捕虜交換でも、
最優先でリストに加えたのだ。
Malzaab : ただ、物事には
守らねばならぬルールというものがある。
特に、我々軍人はな……。

Rughadjeen : ……。

Malzaab : おい。どれでもいい。
ガダラル将軍の容疑をお聞かせしろ。


Habadahl : はっ。
Habadahl : ひと月前の軍議にて
意見の対立したアニザーム将軍に鉄拳をふるい
前歯4本を始め、全治1ヵ月の傷を負わせました。

Rughadjeen : ……。

Malzaab : 次!

Habadahl : 先日、茶屋にて
傭兵と口論の末、大鎌を振り回して
食器・茶器数百点を粉砕。
被害総額、黄金貨約400枚!

Rughadjeen : …………。

Malzaab : 次!

Habadahl : 近頃、市内で侵入報告の相次ぐ
東方の間者「テング」について、ガダラル将軍が
手引きしているのを見たという報告が……

Rughadjeen : バカな!
それは、あり得ぬ話だッ!

Najelith : 大変です! あの……。

Rughadjeen : 失礼……。
Rughadjeen : ……ガダラルはどうした?

Najelith : それが……
縄で縛ってでも、連れてくるつもりでしたが
彼の将校室はもぬけの殻でした。
Najelith : おそらく、ガダラルは
この査問委員会の権威そのものに
反発しているのでしょう。
Najelith : でも、このまま
委員会の心証を悪くすれば……。

Rughadjeen : ……よくて、銃殺だ。
Rughadjeen : ……申し訳ありません。
ガダラル将軍は高熱を発して
本日、出廷できないそうです。

Malzaab : はっはっは。
炎蛇将が、高熱を発したとは
笑わせてくれるわ。

Rughadjeen : いま一度!
いま一度だけ、日を改めて再審議の機会を!
次こそは必ずや、私が将軍を出頭させます。

Malzaab : よかろう。
天蛇将の顔に免じて、もう一度だけ
猶予を与えよう。だが……二度はないぞ。



Shayadar : ……というわけで
一刻も早く、ガダラルさまを
探し出さねばならないのだが……
Shayadar : たとえ、
見つかったとしても、あのご性格。
すんなり出頭していただけるとも思えない。
ああ、どうしたら……。

Fari-Wari : ……あのー、シャヤダルさん。
お悩み中のところ、恐縮ですが
じつは、ゼオルム火山で……

Shayadar : なんだと……? もし、それが
事実なら、本当にガダラルさまが
内通している可能性が……
Shayadar : いや、しかし
ガダラルさまに限って、そのようなことは……
Shayadar : ……待てよ。
Shayadar : お前たちが
一連のことを目撃したのは、ごく短時間、
しかも断片的にすぎないんだな?

Fari-Wari : ええ、まあ。
途中で見失ったりしましたし……

Shayadar : ひょっとして……
目撃者に仕立てられたのではないのか?

Fari-Wari : ええっ、まさか!?

Shayadar : それらすべてが
ガダラル将軍の仕業だとするなら、まるで見てくれ、
と言わんばかりの行動じゃないか?

Fari-Wari : ……いわれてみれば。
なるほど……。
Fari-Wari : ……あ、そうだ!
それから、現場で、こんな花を拾ったのでした。
もしや、何か将軍と関係があるかと思い……

Shayadar : これは……ハイドランジア
Shayadar : 東方原産の高価な花だ。
向こうでは「アジサイ」と呼ばれていると聞く。
……友人の絵師の受け売りだがな。

Fari-Wari : そんな高価な花を捨てていた?
……はっ!! もしや、東方出身者にだけ
解読できる符丁の役割を果たしていたとか!?

Shayadar : いずれも憶測の域は出ないな。
すまぬがお前たち、もう少し調べてくれないか?
軍務に縛られた私だけでは、限界がある。

Fari-Wari : いいですとも! このまま、おめおめと
引き下がっては、わたくしの義に背くことになります。
もう一度、ゼオルム火山に行ってみましょう!
Fari-Wari : 付き人君が、ね!!

Fari-Wari : (いやあ、ほら、わたくし
新曲の準備で忙しくて……もし発表が遅れたら
皇国どころか、全人類の損失ですから!)
Fari-Wari : (ってわけで、
このハイドランジアは、付き人君に
預けておきますね!)

ハイドランジアを返してもらった!



Fari-Wari : さぁさぁ、付き人君!
ゼオルム火山に再出動です!!
Fari-Wari : わたくし思うに
一見何の変哲もない花ハイドランジア
本件のカギを握っているのではないかと……
Fari-Wari : ほら、わたくし
頭がキレすぎるでしょう? だから
深読みしすぎなのかもしれませんがね。


天駆ける剣 詠うは誰そ彼の 水和ぐ盾 炎熾す鎌(前編)>>炎熾す鎌(後編)
風纏う弓
土噛みし拳

■関連項目 アトルガン白門
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最終更新:2015年06月16日 19:28
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