ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・
地響きを立て上から埃が降ってくる
ついに復活のときが来たのだ!!
フリ「「あ、あれが神竜!?」
あっと驚くフリージア
玉への執着心がすっかり消えた
リリアーナは、玉から手を離し現れた神龍に驚愕する。
リリ「お、大きい・・・・・・・!!」
ギ「どうやってあんな大きいものがこんな狭いところに・・・・・」
あっと驚くギズモきゅん
質量保存の法則をごまかして本来の姿より大きい人間体を保持している君が言っても説得力が無い
桜(勝てる気がしない…)
ミル「なんというか…手足と角の生えた蛇みたいな…」
飛びながら天井いっぱいに広がってうねうね動く龍は、トカゲというより蛇に似ていた。
鱗の色が黄色な所を見ると、サンダードラゴンの系統なのかも。
それにしても大きいな…横でナナナがはわはわ慌てるのもわかるよ。
一体どれくらいの長さがあるんだ?こいつ。
レヘ「あれが中つ国スタイルだ。ぶったまげたぜぇ。噂には聞いてたが、
こんなすげーもん初めて見たぜ。」
レベッカがミルクにそう言った。
リリ「・・・・・・・でも、心なしか神龍の体が透けていない?」
ター「私は正しかった!これこそムウ大陸に封じられし神龍です!
今は思念体となっているようですが、これより血肉を与え、龍に体を戻してご覧に入れましょう!」
高らかに宣言するターロンの言うとおり、龍の体は壁も障害物もすり抜けている。
幽霊を復活させるとかそんな感覚なんだろうけど、血肉って誰のだ。
レン「…なるほど、そういうことね。」
ミルクはこの時、嫌な予感をしていたが、メイレンは逆に良い予感がしていた。
二人の感じ方は違えど、きっと同じようなことを想像したに違いない。
メイレンは笑ってリリアーナ達の方へ顔を向けた。
レン「私が若返ったおかげで、もう私に食べられないと思ってたのでしょう?
でも残念。恨みがあろうとなかろうと、人間の血肉は好きなのよ(愛好)。」
リリ「メイレン様、2800年前ならいざ知らず、今の時代はそういうの、流行らないんですよ。
代価を支払うべきは、大いなる力を求めた本人であるべきだと思いません?」
ヒーと顔に縦線を貼り付けながら、リリアーナはじりじり後ずさりした。
リリ「そそそそそれに、私ならいざ知らず、他の皆は手ごわいですよ!すごく!
食べたら絶対胃にもたれますよ!」
と。その時、メイド像が台座からするりと降りて、ターロンに呼びかけた。
ムム「あなたの目的は、神龍の復活なの?」
ター「当然です!」
ムム 「そう」
間髪入れずに答えるターロンに向けて、メイドは右手を上げる。
その手には、さっきまでは無かったはずの大鎌が握られていて。
ムム 「じゃあ、おやすみなさい」
桜「なに!?」
しまった!とメイレンが思った時にはすでにターロンは倒れた後だった。
リリアーナ達に気を向けていた間に、ターロンは謎のメイド像に大鎌で斬られたのだ。
傷口から、血の代わりに大量の赤い御札が吹き出す。
黒『おほっ!やりやがった』
ヴ「ひぃ!血が・・・ってお札?」
その中に一枚、白地に龍を描いた御札が目を引いた。
地に落ちた白い御札は他の赤札と同様、ぐしゃりとメイドに踏まれて形を変える。
あれ。あれあれあれ。なんだなんだこれは。
ターロン死んじゃったのか?
誰が神龍を操るんだ?
いやいやいやそれより!このメイド…敵か?それとも味方か?
レン「そんな…馬鹿な!?」
リリ「え?え?えええ???もしかして、これがターロンの言ってた、龍に体を戻すってこと??」
――――違います。
レヘ「やったぜ!あのメイド、何者か知らんが、俺達の代わりにターロンを倒しやがった!」
リリ「それはそうだけど・・・・・・・じゃあ、あの神龍どうするの?
確か、ムウ大陸は神龍のコントロールできなくて滅んだんだよね?」
ムム「この人、魂が出てこないわね。せっかく眠らせてあげたのに」
レン「あなたって人は…あなたって人は…」
喜ぶレベッカとは対照的に、メイレンは怒りで肩を震わせる。
ムム 「あなたたちも神龍を生き返らせるために来たの?
それとも安らぎが欲しくて来たの?
わたしはムムム。どんな人も安らかに眠らせてあげるのがお仕事のメイドなの」
リリ「メイレン様、めちゃくちゃ怒ってるね・・・・・・」
ターロンを一刀両断にしたメイドとも、怒り心頭のメイレンとも、絶対係わり合いになりたくない。
レヘ「俺達はギャルのパンティーが欲しくてここに来たんだ!」
レベッカはとっさにそう叫んだ。というのも、
神龍復活のためだと言ったターロンが斬られたのを間近で見た直後であったし、
安らぎが欲しいなんていったら、それこそ“安らかに眠”らされそうな気がしたからだ。
リリ「え――――――――!!!」
ミ・ナ「「え――――――――!!!?」」
ヴ「そ、それはひょっとしてギャグで言っているのか?」
なにか意図があるらしいが
ヴァンエレンはそれに気がついていない。
レヘ「だよなー!みんなー!」
レベッカは他のメンバーにも同意を求めた。レベッカの意図をくんでくれるといいのだが…
リリ「う、うんうんうん。そうだよー!」
ミル「そ、そうそう。こんな所パンティーが欲しくないとこないってホント!」
といっても、レベッカが先に言っちゃった以上話を合わせないわけにもいかない。
驚きのあまり、池の鯉みたいに口をパクパクさせてるナナナを肘で突っついて、口裏を合わせるよう頼んでると。
反対側の腕をぐいぐいリリアーナに引っ張られた。
なんだなんだ一体なにが…
リリ「実はこの子が、この槍に宿るレベッカって子に、パンティーあげる約束したんだよー。
けど、約束を果たす前に、メイド長の呪いビームに当たって男の子になっちゃったんだ!
だから、ギャルのパンティーあげられなくなっちゃって困ってるのよー。 そうだったわよねー皆?」
ナナナの次は、あたしが口をパクパクさせる番だった。
そりゃ他に方法がないのもわかるし、乗りかかった船はもう海の上で引き返せないのもわかります。
でも。それにしても。いくらなんでもこの扱いはヒドすぎるような……
フリ「ええっ!そうでしたの!?」
あっと驚くフリージア
リリ『ひー、皆もフォローお願いしますー!!』
リリアーナは冷や汗をだらだら流しながら、皆にそう呼びかけた。
桜「え?っあ、うん、そう、そうなんだ。
このミルクと言う人は同性に自分のパンティーをあげるのが趣味なんだ。
そしてこの槍の中のレベッカと言う人物は同性のパンティーを集めるのが趣味で、
えっーと、二人とも意気投合したのはいいんだが、リリアーナさんの話の通りミルクさんが呪いで男になってしまったんだ。
それで……そう、『今は男だから男にしかパンティーはやらん』などと言い出してな。
参った事にレベッカさんは同性のパンティーが手元に無いと二時間くらいで発狂してしまうんだ。」
桜(…我ながらズタボロな取り繕いだな。そしてミルクさん……申し訳ない)
お前もかぁぁ!!!
降りたい…泳いで帰ることになってもいいから、この作戦から降りたい…
でもそれじゃみんなに迷惑が……
ベルジン先生の魔法でちょっと楽になったみたいだけど、アホ姉もまだ辛そうだし…
ええぃ!もうどうにでもなれーい!!
ミル「そ、そうそう。今は男だからね。男にしかパンティーはあげられないわけですよ。
レベッカが発狂しようが即死しようが、とにかく女にパンティー渡すなんてヤダヤダぜーったいにヤダ!」
…なんか…自分で言ってて死にたくなってきた…
レヘ「おぉ!心の友よ~!」
謎の感動をしたレベッカが、槍の癖にギズモと共に涙を流す。
いつか“きれいなレベッカ”とかが出そうな気がするが気にしてはいけない。
ギ「・・・・・・・かわいそう過ぎて涙が」
ミルクがあまりにも不憫すぎてはらはらと静かに涙を流すギズモ
フリ「なんで泣いてますの?」
マイナス技能天然ボケが発動したフリージア
どうやら本当にミルクがあれな趣味を持っていたと思い込んだらしい
ベル「見事だ…かつて古代の文献で目にした物に酷似している…
多少の差異はあれどあの伝承と共通点も…」
ぶつぶつと何かを呟き目をぎらつかせているベルジンの周りは独特のオーラが漂っていた
ベル「素晴らしい…何としても復活させたいものだ…
完全な力が是非見たい…そういやあの男は…」
リリ「と、とにかく、何とかして男になった呪いを解きたいです。
嘘だと思うなら、あなたの同族であるナナナさんに聞いてください。
ムムムさん、何かいい方法知りませんかー?
――――それと神龍がこっちに出てきてますけど、ほっといていいんですか?」
ムム「そうなの?」
ムムムに尋ねられたナナナは、カチカチに固まったままガクガク首を縦に振る。
ナナナ 「もっ!もももも!もちろんそうですっっ!!」
子供でも怪しむだろう見事な大根役者っぷりに、あたしも苦労が水泡に帰すんじゃなかろうかとヒヤヒヤした。
ムム「ふぅん…そうなの」
幸い。ムムムは興味なさそうに納得の声を上げる。
それでいいのか王宮つきのメイド。…いや良かったんだけど。
ムム「メイド長の呪いなら、地下図書館に、解除法が乗ってるはずだわ。
時間はまだ大丈夫だし、私が解除法が書いている本の場所に案内してあげてもいいわよ。 」
リリ「やったー!!ミルクにフリージア、元の体に戻れるって!」
ムム「神龍が暴れないか心配してるようだけど、神龍を殺した時に力は全部吸い取っておいたの。
私が動いているうちは悪さはできないから、心配いらないはずよ」
リリ「ええっ!こ、殺したってどういう・・・・・・・」
レヘ「何?神龍を殺した上に、力を吸い取っただと?」
レベッカも驚いたが、メイレンは驚きを通り越してショックを受けているようにも見える。
フリ「ならば安心ですわね♪」
と状況がわかってないのか軽く返事をするフリージア
つまり神龍を本当に復活させるためにはムムムをぬっ殺さなければいけないということだ
それが出来るのはたぶんメイレンぐらいであろう
リリ「それと、あちらの大妖怪メイレン様は、私達とはまた別の目的がおありのようですよ~」
ムム「そう。あなたの目的は何かしら?」
リリアーナに言われて、ムムムはメイレンに目的を尋ねる。
ムム「私、今とっても気持ちがいいの。
他のメイド達と融合して力を手に入れて、神龍から奪った玉で力を手に入れて。
おかげで神龍は殺せたし、ムウ大陸のみんなも安らかに眠らせてあげたわ。
でも、これで私を造ったお父様の意志を果たせると思った時に、いきなり封印されてしまったんだもの。
長い間私を縛り続けてきた封印を解いてくれたあなた達には、本当に感謝してるわ。
これで、お父様の望んだ苦しみも痛みもない安らぎの世界に、みんなみんなを案内できる。
だから死んだ後で未練が残らないように、あなたたちの願いも叶えてあげなきゃ、って思うの」
ミル「はいいぃ――――――っ!?」
いきなり大変なこと言い出しやがりましたよこのメイドーッ!!
フリ「そうですわねぇとりあえず図書館に案内して頂戴な。話はそれからですわ」
リリ「いやフリージア、何でそう落ち着いていられるのよ!
私達呪いを解いた後、あのメイドさんにヌッ殺されちゃうのよー!そんなの嫌ぁー!助けてフリージア!!」
無茶言うなと言いたいフリージアさん
只でさえパワーダウンしているのにあんな相手に勝てるわけがないである。
ミル「あああ…虎と狼に挟まれたような気分…」
レヘ「そうか、わかったぜ。ムウ大陸が滅んだ原因は神龍の暴走なんかじゃねぇ。
本当の原因は、このムムムだったんだ!こいつは、俺達はとんでもない化け物を起こしちまった。 」
フリ「な、んですって!?」
レヘ「神龍の力が本物なら、俺達が束になったって勝てるわけがねぇ!」
ミル「今明かされる衝撃の事実か…なんて言ってる場合じゃなーい!
どうするどうする!?それじゃ確実に殺されるぞ!?」
桜「やれやれ、難しい話は好きじゃないんだがな。」
再び魔力ナイフを作り出す桜花。
リリ「あわわ、どうすれば・・・・・・・あれ?
そう言えば、ムムムってメイドが踏みつけてたお札はどこに行ったんだろ?」
ミル「御札なんかその辺にいっぱい散らばって…!
…リリアーナ…その…足に何かくっついてるんだけど……なんともない?」
ターロンの体から飛び出した御札は、全部と言っていいほど赤い中に白が一枚混ざっていた。
その白地に龍が描かれた御札が、リリアーナの足にしがみつくみたいにぺたりと貼り付いていたのだ。
今は異常ないみたいだけど…大丈夫なのかな…引っ張っても取れないみたいだし…
フリ「そう言えばお母様から聞いたことがありますわ
とある魔女は自分の心臓をトランプのハートに隠したって」
かなり怪しいのだがどうすればいいのか見当が付かない為
保留することにしたフリージア
レン「私の望みも叶えてくれるのかしら?」
メイレンがムムムに言った。
レン「なら、教えてあげるわ。私の願いは3つある。1つ目は…」
メイレンは、ロクーを殺した時のように、すっとムムムに近づいた。
レン「お前に恐怖の悲鳴をあげさせることよ!」
ムムムの周りだけが、墨で塗りつぶしたように暗くなり、
その直後、ムムムの体が後ろ向きに飛んだ。
レヘ「見たか、ミルク?あれが次元を変える能力だ。」
ミル「見たけど意味不明すぎる。激しく説明して欲しい」
レベッカが解説した。
レヘ「今何が起こったか説明するぜ。メイレンは今、ムムムの“明るさ”の次元を“速度”の次元に変換したんだ。
つまり、奴の周りを暗くするかわりに速度をあげたのさ。
俺とした事がうっかりしてたぜ。こっちにはメイレンがいる。どんだけ鎌をふりまわそうが、
次元ごと変えられるメイレンには文字通り歯が立たねぇぜ!」
リリ「えーとえーと、つまり・・・・・今の攻撃の場合、魔法で明かりを出せば激突する速度を緩和できるってこと?」
桜「すまない、よくはわからないがとりあえず、彼女は何かの力を他の何かに取り替える事が出来ると言う事でいいかな?」
レヘ「今言った中じゃオウカが一番近いな。」
リリ「皆、今の説明でちゃんとわかったのかなぁ・・・・・・・・」
リリアーナは、応急セットの中にあったさらしで胸をぐるぐる巻きにした。
リリ「オウカさん、コート。遅くなったけどお返しするね」
剥き出しになっていた胸を隠したリリアーナは、桜花に借りていたコートを返した。
リリ「丸腰じゃ心もとなかったでしょ?まったく、人が良いんだから。・・・・・・・ありがとね」
桜「えっ!?ああ、うん、大丈夫。大したことない。」
桜(人がいい、なんて初めて言われた………)
リリアーナからコートを受け取り、着ながら答える
気難しい顔をしてはいるが再び顔が真っ赤になる桜花。
レヘ「ほほぅ…」
真っ赤になるオウカにレベッカの目が光る。
リリアーナは、こそこそしているヴァンエレンに声をかけた。
リリ「ちょっとちょっとヴァンエレン、のこり二つの願い事がなにか聞いてみてよ。
・・・・・・・こらー、逃げちゃダメ!!」
リリアーナがいい終わる前に嫌な予感がして逃げ出そうとするヴァンエレン。
ヴ「ぬー!働きたくないでござる。
いやじゃいやじゃ!私はやりとうない!」
必死すぎる。
リリ「いいじゃない、死なずのヴァンエレンだっけ?二つ名は伊達じゃないところ見せてよ。
ほら、マオマオのためにも頑張って。
もしも直接聞くのが怖いなら、あのみょーに偉そうな使い魔に頼めばいいんじゃない?」
ヴ「…使い魔に頼むわけにもいかないよ。
ほんとに聞くだけだよ?」
警戒しながらじりじりとメイレンに近づいていく。
次元をあやつる力でムムムを吹き飛ばしたメイレン。
レン「あらあら、願いはあと2つあるというのに…」
ヴ「あ、あの~。
もしよろしければあと二つの願いごとを教えていただけないでしょうか?」
低い姿勢でごますりをしながら願いごとを聞く。
レン「ギロッ!」
そう聞いてきたヴァンエレンに、メイレンが睨みをきかせた。
たぶん、それは『かっこつけたくて言ったんだから、ほっといてよ~』という無言のサインだ。
リリアーナはひょこひょことミシェルやベルジンの方に近寄ると、周りの仲間をちょいちょいと手招きした。
来ない人には、(メイレンとムムムを除き)テレパシーを送る。
リリ「えっと。あの。私は魔法が使えませんので、人外世界びっくりバトルにはとても付き合いきれません。
見物料が命なんて、まっぴらごめんですしね。
だからこの隙に、地下の図書館に行っていろいろ調べてきます。
呪いを解くのも重要ですけど、それ以上に、再封印の情報も必要だと思いますから」
そう。このバトルの勝者がどちらであっても、リリアーナ達の身の安全は保障されていないのだ。
レヘ「そうか。いくら力が強くても、何かしら封印する方法があるはずだな。
かつてムウ大陸の人間が、力ではけっして敵わないムムムをそうしたように。」
リリ「ナナナさん、図書館の場所はわかるよね?」
ナナナ 「えっ!あっはい!わかります!」
リリ「フリージア、一緒に行っていい?」
フリ「当然ですわ!」
リリ「クリスさん、あなたも来て。そういうの詳しいんでしょ?
えっと・・・・・・桜花さんに先生―――― 他の皆さんは、どうされますか?」
桜「私は貴女を守ると言った。だから貴女について行く」
アナ「うー。私も図書館に行くぞー。
ベルジンのおかげでだいぶ楽になったけど、まだ人外バトルに首突っ込めそうにないしなー。
ミルクもあたしを背負って地下に行けー」
ギ「僕と同じで本物の人外なのに?」
茶々を入れるギズモ
常識的に考えてあんな連中とまともにやり合ったら死あるのみである
ここはひとまず力を取り戻すべきであろう
同じ頃、吹き飛ばされ倒れていたムムムの胸元で3つの玉が静かに明滅した。
それを合図にムムムの首が、腕が、ぐるりと回って正常な場所に戻る。
ムム「素敵だわ。あなたの願いを叶えてあげられないのがとても残念。
だって私は恐怖を感じたり、悲鳴をあげたりするようには造られていないもの。
そんな事が出来るのは、人間を造るという究極の目標の元で造られたナナナだけ。
私たちゴーレムは、与えられた仕事を壊れるまで続けるためだけに生まれてきたのよ」
グシャリと曲がっていた腕と首が元に戻っていく。そう、ムムムはまだ死んではいない。
レン「なるほどね。」
メイレンが関心したように言った。
レン「ナナナとか言うメイドがあんな出来なものだから、あなたについても過小評価していたわ。
あの小娘よりも、ずっとガッツがありそう。そうこなくてはおもしろくない。」
ただし、メイレンは一つだけ得心がいかないようにつぶやいた。
レン「でも、なんで人間を造るのが究極の目標になるのかしら?人間をつくりたいなら、産めばいいのよ。」
どうやら3つの玉が明滅した時に、大きな損傷も修復されてしまったようだ。
そのうえゴーレムであるムムムは、人間とは違い傷や衝撃が後遺症を残すことはない。
ムム「願いが1つかなわないのも3つかなわないのも同じよね?
あなたは私の邪魔をする敵よ。ムウの国民と同じように、安らかに眠りなさい」
ムムムはふわりと起きあがると、大鎌を2度振った。
鎌からは赤い衝撃波が飛び出し、メイレンと不運にも近くにいたヴァンエレンに向けて飛んでいく。
ムムムの放った赤い衝撃波を察知したヴァンエレンは本能で体をのけぞらせて避ける。
後のマトリックス避けである。
さらに、ムムムが封印されていた時に立っていた台座が槍のように変形し、メイレンを串刺しにしようと伸びる。
レン「私の能力を知った上で、そんな単調な攻撃しかできないの?舐められたものね。」
メイレンの直前まできた衝撃波は、光となって消えた。
ミルクが、メイレンの能力について予測した通りになったのだ。
レン「ふっ…やはりたいしたことな…あるぇー!?」
メイレンは、やっと自分の体に起こった事態を把握した。
ムムムが封印されていた時に立っていた台座が槍のように変形し、彼女の頭に刺さったのだ。
ヴ「うわわわわ!
メイレン殿大丈夫で…って槍がささっとる!?」
いつの間にか頭に槍がささっていればそりゃ驚く。
レン「ちょ、何よこれ!?こんな仕掛け聞いてないわ!?反則よ!反則!元に戻しなさいよ~!」
すっかりカリスマブレイクしたメイレンを尻目に、ムムムはあさっての方向に衝撃波を飛ばしている。
頭に刺さった槍のせいで、メイレンにはそちらを向くことすらできないのだ。
レベッカは小声でリリアーナに話しかけた。
レヘ「おいおい、リー。オウカの奴、お前に惚れちまったみてーだぞ。俺にはわかる。
あんまりその気にさせるなよ。どうせ、お前にはその気はねぇんだろぉ?」
リリ「え~?・・・・・・そっかな~?」
リリアーナは真っ赤になって後ろを向いたところや、コートを貸してくれたこと等を思い出してみた。
リリ「そんな~、私、困っちゃうわ~。
桜花さんの気持ちは嬉しいけど、私達女の子同士だし、だいたい私には好きな人が・・・・・・・」
どうやら、レベッカの言葉を真に受けてしまったようだ!
ミル「よし、それじゃ地下へ急ごう。
ナナナ。地下図書館の入り口ってどこにあるの?」
ナナナ「はい!ここです!でも私も中の案内は出来ませんよ!?」
レヘ「そりゃねぇだろ、お譲ちゃん。俺達があいつを止めなけりゃ、またムウ大陸は滅びちまうぜ。
おめーもそれが嫌なら協力しろってんだよ。」
ナナナ「そ、それは協力したいんですけど…封印に関係する本がどこにあるか、私にはわからないんです~。
だから探す手伝いはできても、目的の本が見つけられないかも…」
ムウ大陸復興を約束してくれたレベッカに協力しろと言われて、事情を説明しながら小さくなるナナナ。
ナナナは近くにあったお墓を次々に押し倒した。
5個目の墓石が倒れた後、倒れた墓石の中間地点でまたまた空間が避け、向こうに並んだ本棚が見える。
…なんかこう。学園の地下図書館に似てるような…気のせいか?
フリ「まさか・・・・いくら何でも有り得ませんわよね
ムーの図書館と学園の図書館が同じだったなんて事は」
もしそうであったならばフィジル=ムーとなってしまう
ねえよと突っ込もうかと思ったギズモであったが・・・・確かに似ている
ギ「試しにオルビア先生を呼んでみようか?」
フリ「呼んでも無駄ですわよ・・・・多分」
ミル「ダメもとで呼んで見ようよ。ほんとにいたらラッキーだし。
オルビアせんせーい!いませんかー!?」
ギズモの発案でオルビア先生を呼んでみたものの、案の定返答無し。
リリ「うーん、でも似てるよね?
ヴァンエレンに聞いたら、もしかしたら何か分かるかもしれないんだろうけど・・・・・・」
あいにく吸血鬼様は、ゴージャスメイレン様とお取り込み中である。
ムムムは、地下図書館への道を開くナナナに目をやった。
ムム「私を置いて先にいくなんて非道いわ。少しそこで待っていなさい」
そう言ってムムムは、地下図書館に向かおうとするチームにも衝撃波を放った。
リリ「わ――――!!」
魔法障壁も持たないリリアーナは、当たればタダではすまない。
レヘ「しまった。このままじゃ俺達も斬られちまう。」
桜「………っ!行け!」
衝撃波に向かって魔力ナイフを投げつける。ナイフと衝撃波はぶつかり合い空中で互いに弾ける。
リリ「た・・・・助かったぁ・・・・・・」
桜「…リリアーナさん、約束を変えさせて貰ってもいいかな?」
コートの隠しポケットから改めてナイフを取り出す。
桜「私は貴女の行く“道”を守ろう。私程度がどの程度持ちこたえられるか分からないがな。」
薄く笑うと背を向け
桜「だから、早く行って、早く帰ってきてもらえないか?」
リリアーナは、ここでなぜか赤くなった。
リリ「わ、わわわわかった!」
レヘ「オウカ…死ぬなよ…(リーと“にゃんにゃん”したかったらよぉー!)」
リリ「ちょっと!縁起でもないこと言わないでよー!!
オウカさん、私達もう友達なんだからね!だから、一人で勝手に死んだら許さないんだからねー!!」
ミル「無理しないでよ桜花!できるだけ急いで帰ってくるから!
ミシェル先生も桜花をよろしくお願いします!」
桜「ああ、大丈夫、死ぬ気は無い。だから心配しないでくれ。」
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最終更新:2009年10月25日 05:59