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裏切りオシウリエル - (2024/07/04 (木) 21:38:43) の1つ前との変更点
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「で、いつ裏切るんだ?」
「え!?」
ああああは、眼前で煙草を吹かすフリルの魔法少女の言葉に呆然とした。
魔法少女・熾店長オシウリエル。分かりやすく強くてヤバい奴のパンデモニカやメンダシウムと比べて、オシウリエルはオートクチュールと同じ、よく分からないけどヤバそう枠だった。
あのマンションにはいなかったタイプ。
「う、裏切るなんて私そんなこと全然考えてないですよマジで」
おかしいとは思ったのだ。
部屋に呼ばれてまず指示されたことは、部屋中に拒絶の幕を張れというものだった。
そんな怪しまれることはしたくないと断ったが、報酬を提示されて交渉され、とうとう十五分だけ、もし疑われた場合はオシウリエルに強要されたと言っていいという約束で了承してしまった。
どうにも釈然としないが、不思議と受け入れてしまったのだ。
(……精神干渉? いや、それなら私は拒絶できるしマジで分からん……)
そして、幕を張るなり衝撃の一言を言われた。
いつ、裏切るのか。
裏切ること、裏切っていることを前提の問いかけ。
(これ絶対私消されるやつだ)
「う、裏切ってないですマジで本当に裏切ってないです。運営陣の皆様には感謝してもしきれませんしオオカワウソを殺し合いに放り込んでくれて本当に感謝してるんです」
「へぇ、裏切ってないのか」
少し驚いたようにオシウリエルは目を開く。
「じゃあ私の敵だな」
「へ?」
「私は今から裏切るからな。お前は私の敵ということになる」
「は? え、マジで言ってんすか」
「うん。さぁ殺し合おうか」
そう言って、オシウリエルはスプレー缶を一つ、机の上に置いた。
「これが何か……」
ああああは、攻撃を拒絶できる。例えティターニアの一撃だろうと拒絶できるのはつい数時間前の攻防で証明されている。
よって、オシウリエルが拳銃だろうとバズーカを取り出そうと、ああああにダメージを与えることが出来ない。
ましてやスプレー缶など……。
「ちなみにこのスプレー缶は、『武器商人』アロンダイト製だ」
「っ!?」
ああああはのけぞった。
貴族妖精アロンダイト。武器商人アロンダイト。神話の時代から生きる彼女が取り扱うマジックアイテムは、マンションの災厄にも匹敵する厄ネタだ。
「彼女からは色んなアイテムを値切らせてもらった。良いビジネスが出来たよ。君ともぜひウィンウィンな関係を築きたいものだな、ああああ君」
「…………裏切りに加担しないと始末するってことかよ畜生」
「おいおい、勘違いするな。ああああ君には保留でいてほしいだけだ」
「保留?」
「そう。簡単に言えば、私の話し相手が欲しいんだよ」
「……悪いこと言いいませんから、裏切りなんて辞めたほうがいいです。魔法王は……いや、たぶん貴女も知ってると思うんすけど、黒幕は、とんでもない力を持っています。パンデモニカさん曰く……『天上』だとか」
「知っている。いわゆる超越者、神に等しい存在らしいな」
オシウリエルは煙草を口に加え、肺に煙を溜めた。
「ククク……」
「お、オシウリエルさん……?」
「狂気の沙汰ほど、面白い……!」
「うげっ」
狂気。何故マンションを出れたのにそんなものと向き合わなくてはならないのか。
「で、でも神っすよ? 天上っすよ? 無理ゲー無理ゲー絶対無理」
「そうだ、人は神に勝てない。いくら魔法少女なる者に進化しようと限界がある」
だからね、ああああとオシウリエルは酔いしれるような眼を向け、言った。
「天上を、地まで引きずり降ろそう」
「で、いつ裏切るんだ?」
「え!?」
ああああは、眼前で煙草を吹かすフリルの魔法少女の言葉に呆然とした。
魔法少女・熾店長オシウリエル。分かりやすく強くてヤバい奴のパンデモニカやメンダシウムと比べて、オシウリエルはオートクチュールと同じ、よく分からないけどヤバそう枠だった。
あのマンションにはいなかったタイプ。
「う、裏切るなんて私そんなこと全然考えてないですよマジで」
おかしいとは思ったのだ。
部屋に呼ばれてまず指示されたことは、部屋中に拒絶の幕を張れというものだった。
そんな怪しまれることはしたくないと断ったが、報酬を提示されて交渉され、とうとう十五分だけ、もし疑われた場合はオシウリエルに強要されたと言っていいという約束で了承してしまった。
どうにも釈然としないが、不思議と受け入れてしまったのだ。
(……精神干渉? いや、それなら私は拒絶できるしマジで分からん……)
そして、幕を張るなり衝撃の一言を言われた。
いつ、裏切るのか。
裏切ること、裏切っていることを前提の問いかけ。
(これ絶対私消されるやつだ)
「う、裏切ってないですマジで本当に裏切ってないです。運営陣の皆様には感謝してもしきれませんしオオカワウソを殺し合いに放り込んでくれて本当に感謝してるんです」
「へぇ、裏切ってないのか」
少し驚いたようにオシウリエルは目を開く。
「じゃあ私の敵だな」
「へ?」
「私は今から裏切るからな。お前は私の敵ということになる」
「は? え、マジで言ってんすか」
「うん。さぁ殺し合おうか」
そう言って、オシウリエルはスプレー缶を一つ、机の上に置いた。
「これが何か……」
ああああは、攻撃を拒絶できる。例えティターニアの一撃だろうと拒絶できるのはつい数時間前の攻防で証明されている。
よって、オシウリエルが拳銃だろうとバズーカを取り出そうと、ああああにダメージを与えることが出来ない。
ましてやスプレー缶など……。
「ちなみにこのスプレー缶は、『武器商人』アロンダイト製だ」
「っ!?」
ああああはのけぞった。
貴族妖精アロンダイト。武器商人アロンダイト。神話の時代から生きる彼女が取り扱う[[マジックアイテム]]は、マンションの災厄にも匹敵する厄ネタだ。
「彼女からは色んなアイテムを値切らせてもらった。良いビジネスが出来たよ。君ともぜひウィンウィンな関係を築きたいものだな、ああああ君」
「…………裏切りに加担しないと始末するってことかよ畜生」
「おいおい、勘違いするな。ああああ君には保留でいてほしいだけだ」
「保留?」
「そう。簡単に言えば、私の話し相手が欲しいんだよ」
「……悪いこと言いいませんから、裏切りなんて辞めたほうがいいです。魔法王は……いや、たぶん貴女も知ってると思うんすけど、黒幕は、とんでもない力を持っています。パンデモニカさん曰く……『天上』だとか」
「知っている。いわゆる超越者、神に等しい存在らしいな」
オシウリエルは煙草を口に加え、肺に煙を溜めた。
「ククク……」
「お、オシウリエルさん……?」
「狂気の沙汰ほど、面白い……!」
「うげっ」
狂気。何故マンションを出れたのにそんなものと向き合わなくてはならないのか。
「で、でも神っすよ? 天上っすよ? 無理ゲー無理ゲー絶対無理」
「そうだ、人は神に勝てない。いくら魔法少女なる者に進化しようと限界がある」
だからね、ああああとオシウリエルは酔いしれるような眼を向け、言った。
「天上を、地まで引きずり降ろそう」
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