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  • vsメンダシウム(後編)

魔法少女を集めてバトロワするスレ@ ウィキ

vsメンダシウム(後編)

最終更新:2025年02月16日 19:18

mahousyouzyobr

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だれでも歓迎! 編集
「やっぱり戻りませんか!?」

 もう何度目になるか分からない問いかけに、浅悧は首を振った。
 メリア・スーザン。
 歳はきっと、自分と同じくらい。
 師匠であるティターニアが助けた魔法少女。
 それ以外のことは、何も知らない。
 得意な魔法も、通っている学校も、そもそも何人かすら知らない。
 ただ、短い時間で分かったことは。

(この人、ちょっとおかしくない?)

 ティターニア、天城千郷、謎の変態魔法少女とはまた別のベクトルで、メリア・スーザンはズレていると、浅悧は感じていた。
 ティターニアに思いっきり戦ってもらうために、足手まといにならないために、浅悧たちは逃げている。
ティターニアは強い。浅悧はそのことを心底知っているが、メリアは知らないはずだ。だからティターニアを一人にするのは心配だと考えるのは分かる。
 ただ、それならメリアとティターニアは今日、というか、ついさっき出会ったばかりなのだ。戻るということは命がけの戦いに参加するということで、つまり、メリアは出会って一時間も経ってない魔法少女のために命を懸けようと、何度も何度も提案していることになる。

(正義感が、強すぎる)

 けれど、一緒に逃げながら感じることは、強い正義感とか、暴走する善の心とか、そういう熱いものとは少し違っていて。
 やっぱり戻りませんか、と訊かれ。戻らないと答え。メリアは納得し。
 しばらくして、やっぱり戻りませんか、と訊かれる。いやお前さっき納得しただろ、と相手が気心の知れた友人で状況が切羽詰まったものでなければツッコミを入れているところだ。
 ふざけているわけではないのだろう。
 メリアはきっと、毎回本気で提案し、本気で納得している。

(この感じ……まるで)
ゲームのNPCみたい。
 と、浅悧は感じた。あまりにも失礼なので、絶対口には出さないけれど。
 外が見えてくる。
 夜の学生街は繁華街ほど人通りは多くないが、それでも時々車が走り抜ける音と光がある。
 もう少しだ、浅悧は足に力を込め。

「おっと、どこに行こうというんだい♦」

 二人の進路を塞ぐように、タキシードの魔法少女が腰をくねらせて立っている。
 浅悧は足を止めた。

「ふふ、どうして私がここに現れたか困惑しているね……♦ 
 ——君たちの希望であるティターニアは、死んだよ……♠」

 衝撃的な告白。
 天地がひっくり返っても起こらないはずの、異常事態。
 それを聞いて浅悧は

「いや、上からめちゃくちゃ戦闘音聞こえるんですけど」
と、困惑した。
 ショベルカーでチャンバラでもしているかのような破壊音は浅悧たちが逃げている間もずっと聞こえていた。
 今も断続して響いている。

「………………」

 1階フロアを沈黙が支配する。

「私の名はメンダシウム♦」

 と、場を仕切り直すようにタキシードの魔法少女は言った。

「私の魔法は多岐に応用できてね♦ 分身を創り出すことも可能なのさ♦ ティターニアが殺されたと聞いて、どんな反応を浮かべるか興味があったんだが……残念だよ♧」

「師匠が貴女みたいなイロモノに負けるはずありません」

「ふふ、うさ耳侍が言うと、説得力が違うね♠」

「はぁ?」

 ちょっと恥ずかしいけど自分の魔法少女の恰好は可愛くてけっこう気に入っている浅悧からすれば、今のは聞き捨てならなかった。

「さて……その師匠に君たちの死体を見せたとき、どんな反応をするのかな……♡」

「ふふふ……ティターニア♡ 君はどちらを望んでいる?」

 妖艶に微笑みながら、メンダシウムはティターニアに問いかける。
 かなりの疲労を感じているのか、ティターニアは剣で身体を支え、肩で息をしていた。
 どれだけ殺しても、メンダシウムは復活を続ける。
 否、全ては分身なのだ。本体を殺さねば、この戦いは終わらない。

「逃がした二人の生首と再会する♡ 逃がした二人に襲われる♡ どっちが好みだい? ああ、第三の選択肢、逃がした二人と一緒に私の所有物になるというものもある♡」

「…………っ」

 ティターニアは小声で何かを呟いた。恐らく悪態の類いだろうとメンダシウムは判断する。

「今すぐ助けに行かなくていいのかい? まさか二人は見捨てるつもりかい♡ そんなに私のこと好き?」
メンダシウムの煽りに、ティターニアは顔を上げた。

「んん?」

 メンダシウムは訝しむ。思っていた表情ではなかった。
 悔しさ、怒り、そういった負の感情に彩られた表情を鑑賞できると期待していたのだが……。

「あんた、あの子たちを舐め過ぎよ」

 ティターニアは不敵に笑っていた。

「メリアは、自分を襲った奴でも切り捨てようとしない、器が大きくて、正義感に溢れた、私よりよっぽど正統派の魔法少女よ」

 それを聞き、メンダシウムはどこか嬉しそうに笑う。

(そういう風に作ったからね♠)

「そして山田さんは」

「私より剣道が強い」

(何が……起こった……?)

 浅悧とメリアの前に現れたメンダシウムは、床に頭をめり込ませていた。
 急に土下座した人みたいになっていることに屈辱と興奮を感じながら、メンダシウムは冷静に今起こったことを分析する。
 口では二人を始末するとか物騒なことを言っているが、実のところメンダシウムにその気は無かった。
 あくまで自分の圧倒的な実力を示し、その上で自分を倒すにはメリアを犠牲にするというイベントの準備をしたかっただけなのだ。
 浅悧とメリアを一方的にボコりつつ、二人にメリアが本体という嘘を吹き込む。
 そうやってゲームを盛り上げるという魂胆だったが。
 メンダシウムはティターニアにやったように、自分の魂を分け与えたビルを自在に改造し、エネミーを生み出そうとした。
 生み出そうと動き出した瞬間、頭頂部に強い衝撃を受け、頭を床に叩きつけられたのだ。

(メリア・スーザンにはこんな芸当は出来ない……ならば山田浅悧の魔法か……? しかし山田浅悧の魔法は「かならず首をはねられるよ」のはずだし、それは慈斬に人格が切り替わらないと発動できなかったはず……この現象は一体?)

 ティターニアの一撃とは違い、分身体が消滅する程のダメージではない。
 頭部に拡がる痛みを甘受しながら、メンダシウムはゆっくりと立ち上がる。
 浅悧が立っている。
 手には、マジカル竹光。
 ……メンダシウムは知らないが、剣道には「出ばな技」という概念がある。相手が動作を起こした瞬間、機先を制して打ち込むというものだ。静止していると時と違い、動作を始めようとするとき、人間は僅かに防御に対して集中が下がる。それを狙うというもの。
 ……理論はあれど、確実に試合で実践できるものではない。ましてや、命のやり取りが含まれる実戦でこれを行える者は、乱世の時代でもそうは居ない。平和な現代なら猶更だ。
 ——山田浅悧は剣道部のエースであり、乱世の世でも名を馳せる才能を秘めている。
 かつて夢遊病状態でレディースを壊滅させたとき、彼女は魔法少女に変身していたわけではなく、身体能力の向上も、技術レベルが跳ねあがることもなかった。
 素の実力で、つまり本人がその気になれば、可能なのだ。
一本の鉄パイプで二つの族を一方的に壊滅。
 彼女の師であるティターニアでも、生身では不可能な芸当だ。
 その技術は、魔法少女になり、身体能力が強化されたことで、更に昇華される。
 格上であるメンダシウムを叩き伏せる程の神業へと。

「……ふぅ……」

 浅悧は油断なくマジカル竹光を構える。
 メンダシウムが倒れている間に逃げるという手段もあった。
 それを選ばなかったのは、浅悧が剣道家であって、剣術家ではないということだ。
 剣道には、逃げながら打つ技が存在しない。剣道のルールに逃げるという概念が無いからだ。
 もしここに居たのが剣術道場に通う、陣内葉月/ブラックブレイドなら逃げる際に使う技のストックも持っていたのだろう。
 浅悧にはそれがなかった。
 だから逃げなかった。

(できればメリアさんだけでも逃げて欲しかったけど……)

千郷をよろしくと預けたが、どこかに隠したらしい。決意に満ちた顔でこちらに近づいてくるのを、浅悧は確認した。
 メリアは逃げない。正義感に溢れる魔法少女だから。人助けが日課の魔法少女だから。

(メリアさんがどこまでできるか分からないけれど、初めて組む人と連携なんて取れるはずがない。あくまで、私単独で倒すつもりでいよう……)

 ティターニアが自分たちを逃がすような強敵相手に、勝とうとは思ってない。
 ただ、これは分身で、ティターニアと戦っている方が本体だと、浅悧は予想していた。(その予想は間違いだが)。
 ティターニアを動揺させるために、自分たちへ送られてきた尖兵。それが目の前のメンダシウム。

(本体じゃないなら、私でも勝てるはず……)

 浅悧の予想はかなり外れていたが、一点だけ当たっている点は、今浅悧に相対しているメンダシウムは、ティターニアと戦うメンダシウムより弱いという点だ。アニマん市に持ってきているリソースのうち、その大部分を対ティターニアに注いでいる。何故なら、ティターニアに勝ち、「メリアを殺さなければメンダシウムには勝てない」と、参加者に思わせることが目的の一つだからだ。

(ふふ……思った以上に楽しませてくれるね、山田浅悧♡)

 ああ、でも、もう一人とも会いたいなぁ、とメンダシウムは裂けるような笑みを浮かべるのだった。

◇

 2mほどの距離を取りながら、浅悧とメンタジウムは相対していた。

(既に攻撃範囲だ……)

 と、浅悧は思う。
 魔法少女の脚力を持ってすれば2mなど一瞬で詰められる。

(問題は……)

 先ほど、メンダシウムの脳天にマジカル竹光を振り下ろした。
 結果、ダメージこそ与えたようだが、メンダシウムは健在である。

(攻撃力が低すぎる……)

 果たして、倒すまでにどれだけ殴ればいいのか。
(でも、脇差は使いたくない……)

 魔法少女・山田浅悧は刀を二本差している。
 マジカル竹光と、脇差。脇差の方はガチ刃物だ。
 抜きたくない。
 例え相手が魔法少女を殺し合わせる悪い奴でも、殺傷はしたくない。
 それはきっと、正義感によるものではなく——殺人の重さから逃げたいからだ。
 ヒャハ、という声が聞こえる——ような気がする。

(……流されるな。殺さなくてもいいんだ。私が負けなければ、先生が絶対に勝つ)

 時間稼ぎに徹してもいい。
 ただ、剣道には時間空費という反則があり、簡単に言うと、先に一本取ったからといって消極的な試合をしてはいけないというルールだ。
 つまり、浅悧には時間稼ぎをする技術は持ち合わせていない。
 だから

(積極的に攻める!)

 踏み込む。
合わせるようにメンダシウムはスラグソウルを創り出し、壁にしようとするが

(遅い!)

 それが完成する前に、マジカル竹光がメンダシウムの脳天を叩いている。
 額が割れたのか、竹光が血で濡れる。
 メンダシウムはニヤリと笑った。

(まさか、最初からダメージ覚悟で……)

「いい一撃だよ♡」

 メンダシウムは手から伸びるリードを浅悧に伸ばす。
 その行動が何を意味しているのか浅悧は知らないが、強烈に嫌な予感を覚え

「小手!」

 即座にメンダシウムの手を竹光で叩く。
 メンダシウムの手は紐ごと弾かれる。既にその手首は歪な方向で曲がっていた。

「突き!」

 駄目押しとばかりに、竹光がメンダシウムの首に刺さった。
 殺しはしないが、一時的な呼吸困難状態に陥らせるための一撃。
メンダシウムはまともに喰らい、たたらを踏んで仰向けに倒れる。

(今のでどこまでダメージを与えたかしら……)

 残心を取り、油断なくメンダシウムに刃先を向ける浅悧。
 ——突如、その首に紐が纏わりついた。

「なっ!?」

 倒れたメンダシウムは以前起き上がってこない。
 ならば、今自分の首を絞めているこの紐は……。

「ふふふ……♡」
 何時の間に、そこに立っていたのか。
 タキシードの魔法少女、メンダシウムが浅悧の後方に居る。

「言っただろう? 分身を創り出せると……♦」

(しまった……!)

 倒れていたメンダシウムは粒子となって消えていく。

「君やティターニアがどれだけ私を倒そうと、私が消えることはない……♡
 私を倒したければ」
「山田さん!」

 と、急いでこちらに駆け寄ろうとするメリア・スーザンを、メンダシウムは指差す。

「彼女を始末することだ。何故なら私の本体は——メリア・スーザンなのだから」

(何ですって……!)

 浅悧は目を見開く。

「それでは、しばらく君は私の玩具になって貰うよ♠」

(不味い……!)

 竹光で紐を叩くが、揺れるばかりで斬れることはない。

(くっ……)

 脇差に手を伸ばす。その手は躊躇いで震え。
 柄に触れる前に、浅悧の世界は暗転した。
「山田さん!」

 千郷を安全な場所に隠している間も、浅悧とメンダシウムは戦闘を続けており、そしてメリアが戦線に復帰したときには、浅悧は窮地に追い込まれていた。

(首を絞められてる! 早く助けないと!)

 メリアが取れる手段は少ない。ただエネルギーを出せるだけ。それがメリアの魔法。
 エネルギーをボーリング玉ほどのサイズに濃縮し、メリアはメンダシウムに撃ち込もうとした。
 少しでもメンダシウムの注意を引くためだ。
 走りながら掌にエネルギーを集め、それを発射しようとして。
 首に、熱が走った。

「え……?」

 思わず立ち止まり、首を抑えてしまう。
 血が、流れている。

(攻撃された……? メンダシウムに……?)

 違う、と本能が告げている。
ヒャハハハハハハという哄笑が背後から聞こえた。

「山田さん……どうして?」

 血塗れの脇差を手で弄びながら、浅悧は残忍な笑みをこちらに向けている。
 慈斬(ジキル)。浅悧の第二人格。
 かつて生身で二つの族を一方的に壊滅させた怪物。
 殺し合いが始まってからずっと浅悧の精神の奥底で封印されていた慈斬は、メンダイスムによってとうとう引きずり出される。
 メリアにはその辺りの事情がさっぱり分からない。
 ただ、先ほど浅悧がメンダシウムに首を絞められていたことから推察し、一つの仮説を導き出す。

「まさか、メンダシウムに操られて……!」

 なんて非道な……!
 メリアの、悪を許せない心が怒りで燃え上がる。

「メンダシウム、許さないわ……!」

「まぁ君はそういう反応になるよねー♧」
分かり切っていたという表情で頷くメンダシウム。それに僅かに違和感を覚えながらも、メリアは首を抑えながら、メンダシウム、慈斬の双方に視線を巡らせる。

(幸い、首の傷は浅い……! ちょっと出血してるだけだし、戦闘は全然問題ない!)

 自分の軽傷の心配より、どうやって山田浅悧を解放するか。
 メリアは思案する。操られた味方と戦った経験なんて、無い。

「ヒャハハハハハハハハハハ!」

 慈斬が床を蹴る。

「くっ……!」

 メリアもまた慈斬と向き合おうとして

「ヒャハハハハハハ」

「あ、あれ?」

 慈斬は跳躍しメリアを跳び越す。
 そして

「ヒャハハハハハハハ」
メンダシウムへと斬りつける。

「おっと」

 メンダシウムも虚をつかれたのか、些か慌てた様子でその場を飛び退く。

「おいおい、話が違うじゃないか……♧」

「ヒャハハハハハハハハ」

 慈斬は再度、脇差で斬りつけようとし

「『私を攻撃するな』」

 その言葉で、動きを止める。

「ふぅ……念のために覚醒させるだけじゃなく、私を一部混ぜ込んでおいて良かったよ」

「…………ヒャハ」

「『メリアを痛めつけろ。ただし、殺すな』」

「なっ……!」

 何て外道な……とメリアは怒りを募らせる。
 慈斬はゆっくりとメリアの方へ振り返る。
 そして、脇差の刃先をメリアに突きつける。

「諦めない……絶対に、山田さんを正気に戻して見せる……!」

 決意を顕わに相対するメリアを、メンダシウムはどこか冷めた目で見ていた。

◇

 「ぐっ……うう……」

 膾切り、という表現が近いだろう。
 全身に大小の切り傷を負いながら、メリアは慈斬を見上げていた。
 メンダシウムから『殺すな』と命令を下され、今のところ慈斬はその命令を忠実に実行していた。
 戦闘とすら呼べない、一方的なリンチ。
 それでも、メリアの心は折れていなかった。

「山田さん……!」

 と、メリアは慈斬に訴える。

「自分を取り戻して……! メンダシウムなんかに、負けないで……!」

(安っぽいなぁ)

腕を組みながら見物していたメンダシウムは、つまらなさそうに息を吐いた。

(呼びかけるほど友情深めてないでしょ君たち♧)

 メリア・スーザンと山田浅悧に接点は無い。あるはずがない。
 メリア・スーザンは、メンダシウムがこの殺し合いのために作った魔法少女だからだ。
 それ以前の経歴など存在しない。故に山田浅悧と接点があるはずもない。

(失敗したかもなぁ♧)

 とさえ、思う。
 メリア・スーザンは正義を愛する。そう設定したせいで、今この状況でも山田を説得しようと言葉をかけ続けている。
 まるで壊れたラジカセのように。

(配分を間違えたかな。もっと葛藤とか欲しいんだけど。これじゃあただのロボットだ。そんな奴、曇らせても楽しいかな……♧)

 廃棄するか、とメンダシウムは悩んだ。
 せっかく曇らせるためにあにまん市に降り立ってティターニアともバトルを展開しているが、そこまでする旨味が無いような気もしてくるのだ。
(他のプレイヤーにもちょっかいをかけたいしね。さっさとネタバラシをしてしまおう)

「メリア、どうして君はそこまで愚直なんだい♦」

「どういう意味……?」

「その正義の心の源泉はどこだい? 君のオリジンはどこにある?」

「そんなの……」

 語ろうとして、メリアは口を閉ざした。
 思い出せない。
 断片すら無い。

(いや、今は戦闘中。それに、敵の言うことに耳を傾けるなんて)

「無いんだろ、記憶♠」

 断定的なメンダシウムの言葉に、メリアは虚を突かれた。

「メリア、君には記憶が無い。戦う理由が無い。切欠が無い♧」

「な、何を言って……」

「君はね、私の分身に過ぎない。君の名前も日課も人格も——私が設定した架空の産物だ」

 そんなはずはない。
 メリアは否定しようとした。自分は確かに生きた人間だと主張しようとした。
 どれだけ体が痛んでも、どれだけ切り刻まれようと、それだけは否定しなければならない。
 嘘だ。私には確かに記憶がある。お前の言っていることは出鱈目だ。
 そう主張しようとして、しかし、舌が張り付いたように動かない。
 否定するだけの材料を脳から掻きだそうとしても、何も出てこない。
 玉座の間で魔法王から殺し合いを宣告され、廃ビルにワープし、天城千郷に襲われ、ティターニアと山田浅悧と合流し……。
 その前は。
 殺し合いが始まるその前は。
 日課で人助けをしている、という知識はある。
 その人助けは、いつどこで誰と何を何故どのようにしていた?
思い出せない。
 否、無い。
 生まれる前が無いように、メリアには殺し合い以前の記憶が、無い。

「嘘……」

 メリアは、膝から崩れ落ちた。
 慈斬は表情を変えずに、メンダシウムはやや楽し気な様子でそれを見下ろした。

「私……私は……」

 私は誰?

「さて、ネタバラシも出来たところで、廃棄するか♧ 私の意思で君なんかいつでも消せるが……せっかくだし、後の展開に繋いでおこう」

 慈斬、メリア・スーザンを殺せ。
 命じられた通りに慈斬が動く。
 血塗れの脇差を持ったまま、メリアの首を狩るべく刃を振り下ろし。

「ガハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ! 俺様大復活!」

 周囲を破壊の嵐が襲った。
ビルを支えていた支柱がへし折れる。
 タイルが捲れ上がり、塵となっていく。
 破壊を巻き起こした張本人、全身から高密度の魔力を放出した天城千郷は、吹き飛んだメリア、浅悧、メンダシウムに向けて獰猛な笑みを向けた。

「んん? 剣持った奴はどこ行った? そんでお前はどちら様?」

「私の名前はメンダシウム♡ 運営側の魔法少」

 その言葉は途中で途切れることになった。崩落した瓦礫に呑み込まれ、千郷の耳には入らなかったのだ。

「ガハハハハハハハハハハハハハハハハハ! まぁいいや! まだまだ俺様は、ぶっ壊す!」

 千郷の一撃は、元々ティターニアとメンダシウムを始めとする魔法少女の戦闘によってダメージを蓄積していた廃ビルにトドメを指すことになった。
 爆破解体をされたように、ビルそのものが崩れていく。
 落下してくる瓦礫を魔力で弾きながら千郷は笑い続ける。

「ガハハハハハハハハハハハハハハハハ……うん?」

 自分の前に、うさ耳をつけた魔法少女が立っている。
「ヒャハハハハハハハハ!」

「ガハハハハハハハハハ!」

 二人は、どこか通じ合ったものがあったのか、互いに近づきあう。
 千郷の上に落下する瓦礫は、千郷が纏う高密度の魔力によって塵になる。
 慈斬の上に落下する瓦礫は、瞬時に切り刻まれ破片になる。

「俺様の名は天城千郷。魔法少女名なんか必要ねぇ! この世全ての破壊者、天城・デストロイヤー・千郷様だ!」

「慈斬」

 ティターニアの正義も、メリアの混乱も、メンダシウムの計画も、全てを押しのけて、破壊者と処刑人は互いに名を交わし合い——激突する。

 いくら夜間と言えど、学生街にも人は居る。
 車を走らせていた者たち、繁華街から遠征してきた不良たち、このエリアに居を構える市民たち。
 彼らは、廃ビルが倒壊していく様を目撃し、ある者は叫び、ある者は少しでも遠くに逃げ出し、ある者はスマホを向けた。

「なぁ、あれ、なんだろ?」

「え、どれ?」

 一人の若者が空を指差す。
 若者の友人が指の方向にスマホを向ける。

「…………人?」

 倒壊するビルから、飛び出した二つの影が、落下するのではなく、上へ上昇していく。
 一人は鎧を纏い、大剣を担いでいる。
 一人はタキシードを纏い、手から紐が伸びている。
 月を背景に、二人の魔法少女は空中で相対する。

「メンダシウム」

 と、ティターニアは言った。

「認めるわ、あんたは——割と厄介な敵だわ」

「おやおや、まだその程度の認識なのかい♦ 随分と自信家じゃないか♡」

「私としても不本意なのよ。——今からたくさんの人に迷惑をかけることになる」

「何をするつ——」

「『マジカル・ストラッシュ』!」

 非殺傷設定の極太ビームが地上へ向かって放たれる。
 夜の中でもなお輝くその光は見物者の目を光で塗りつぶす。

「うおっ、眩しっ!」

「ねぇ、何の光? 人体に有害だったりしない!?」

 非殺傷設定のマジカル・ストラッシュは、一般人に影響は無い。
 倒壊した廃ビルとその周囲は光で覆われ、直撃したメンダシウムは消滅する。
 そのまま地面に降り立つティターニア。

「君は一体何者なんだ?」

「映画の撮影? それとも、さっき繁華街で買ったドラッグの幻覚かしら?」

「ははーーん、なるほどこれがバーチャールというやつじゃな」

「君可愛いね、てかLINEやってる? 私の愛玩奴隷にならな——ぐはぁ!」

 人込みに混じっていた、新たに出現したメンダシウムの腹部に大剣が突き刺さる。
 そのままティターニアは大剣を持ち上げる。
両断したメンダシウムは粒子となって消滅する。

「うわぁあああああああ、殺したぁあああああああああっ!」

「でも、消えちゃったわよ」

「ははーん、これがイルミネーションというやつじゃな」

「『マジカル・ストラッシュ』」

 横薙ぎに光の大剣を払う。

「うわっ、また眩しい!」

 周囲の人間たちは苦情を言うがティターニアは意に返さない。
 大剣を一周させた後は、そのまま無造作に斜め後ろに投げつける。
 静かに近づこうとしていたメンダシウムは首を刎ねられて消滅する。
 それを見届けるティターニアの首に紐が纏わり——その前にメンダシウムの顔を、ティターニアの掌が覆う。
 マジカル握力によって顔を軋ませたメンダシウムは恍惚の悲鳴を上げる。

「あんた、魔法はまぁ大したもんだけど、同格以上との戦闘経験少ないでしょ。——いい加減、パターンが見えてきたわ」

「……くくく、言葉責めも乙なもんだね♡」

「それに、どう? 片っ端からマジカル・ストラッシュで魔力を消し飛ばしまくってるから、せっかくあんたが、事前に周囲にばら撒いていた魔力が消し飛んで困ってるんじゃない?」

「っ!?」

「言ったでしょ、パターンが見えてきたって。このフロアと隣のフロアと見せかけて、実はビル全部掌握してましたって、展開をやったんだから。次は、ビルだけじゃなく周囲一帯掌握してましたってやっててもおかしくなかったからね。念のため、周囲一帯はマジカル・ストラッシュで殺菌したわ」

「……く、くく、中々やるじゃな」

「あんた、メリアが本体とかくそどうでもいいこと言ってたけれど、本当にくそどうでもいいわよね。
 だってあんた、脅威でも何でもないんだから。
 あんまり周囲に迷惑かけずに、魔法少女の存在を公に秘密にした状態で戦うと厄介なだけで——その辺の制限取っ払えばどうとでもなるわ」

「……これは、随分と見くびられたものだね♡ 知っているかい、君が私にかまけている間に、君の仲間がどうなったかを……♠」

「その口ぶりからして生きてるってことよね? 死んでたら、あんたの性格なら死んでしまったと表現するはずだもの」

「……さて、どうだろうね♧」

「図星突かれて誤魔化してんじゃないわよ。まぁいいわ。とにかく、これで『メンダシウムはティターニアより格下』って既成事実は作れたし、もうあんたは用済みね。
 次はもう少し強い戦力連れてきなさい」

 ぐしゃりと、メンダシウムの顔を文字通り『握り潰した』ティターニアはふぅと息を吐く。

(よっしゃ、言ってやった、言ってやった……! ざまぁみろ!)

 表情は平静を取り繕いながら、内心で勝利のガッツポーズを決める。市内最強ティターニア。基本的にめちゃくちゃ負けず嫌いである。

(さて、この次の反応は——)

 ふ、とティターニアの足場が消失する。
 鎧に包まれた体がどこまでも落下していく。

(予想通りだわ。強い魔法少女ほどプライドが高い。キャラをガチガチに固めてる奴ほど、その傾向がある)

 メリア・スーザンはメンダシウムの本体ではない、とティターニアは看過していた。
 戦闘の中で読めてきたメンダシウムの性格ならば、本体でも何でもない人物を本体と詐称した可能性は大いにある。反運営側の魔法少女を混乱させる魂胆なのだろう。

(たぶん、本体は別の場所に居る。分身の大元、分身より遥かに強い本体が)

 そして今、ティターニアは本体が待ち構える空間に向かって落下していると理解していた。
 このままティターニアに勝ち逃げを許すはずがない。
 格の違いを見せるために、次は本体自ら向かってくる。

(望むところだわ、返り討ちにしてやる)

 魔法王に斬りかかることが出来なかった。もしもう少し勇気があれば殺し合いが開始する前に止められたかもしれない。
 悔しさを胸に、ティターニアは落下を続け、

「っ!?」

ガン、と大剣を岸壁に突き刺し、落下を中断した。
 眼下に想像だにしなかった光景が展開されている。

(あれって……ガーゴイル?)

 身長4メートル程の、悪魔を模した石像。似たようなエネミーは倒したことがある。ティターニアからすれば、大した敵ではない。
 それが、大群となってティターニアを待ち構えている。
 10や20といった数ではない。
 100,200……否、もっともっと多い。
 1000,2000……まだまだ足りない。

「お、大人げない……!」

「おいおい、勘違いしてもらっては困るよ、ティターニア♦」

 一匹のひと際大きなガーゴイルの背に乗ったタキシードの少女が、楽し気に笑う。

「彼らは全て——私の魂を分け与えて生んだ存在さ♦」

「あんたが、本体ってわけね……」
「まぁ、この段階で嘘をつき続けても仕方ないだろうね。そうさ、初めまして、私の名はメンダシウム。ここは、魔法王のお城の一画、私に与えられた塔の内部さ」

「え、ここあにまん市の外なの?」

「ああ、安心してくれ。呪いは発動しないように根回しはしている。
 鬱陶しい魔力消費倍増の制限も、その他あらゆる制限も解除されている。
 互いに本気で——どちらが格上か決めようじゃないか♡」

「こ、この負けず嫌いめ……」

(くそっ、煽りすぎたわ……)

 だがやるしかない。
 ティターニアは剣を引き抜くと同時に、ガーゴイルの軍勢へと斬りかかった。

◇

 ガーゴイルは、決して強力なエネミーではない。スラグソウルと違い一般人が勝てる相手ではないが、それでも魔法少女なら、一対一なら問題なく勝てる相手だ。
 ただそれはあくまで一対一の話。
 10体になれば大苦戦は免れない。
 100体ともなれば死ぬしかない。
 そして、メンダシウムが操るガーゴイルの数は

「10000体だ♠ さぁどうするティターニア♡」

「決まってる……!」

 ティターニアは剣を掲げる。
 既に制限は解除されている。
 消費魔力増大。火力制限。その他ゲームを公平にするために課せられたあらゆる制限が解除される。
 ——全力全開。
 莫大な魔力が大剣に収束し、黄金に光り輝く。
 高密度の魔力は空間にも影響を与えていた。
 大気が振動し、メンダシウムに与えられた塔の内壁が崩れていく。
 ティターニアの口から血が零れた。
 自らの全力に肉体強度が限界を迎えている。

「受けてみなさい、私の全身全霊の一撃を」

太陽のような輝きがガーゴイルを照らす。
 圧倒的な光の奔流を前にして、メンダシウムは不敵に微笑んだ。
 それは被虐の快楽でも、嗜虐の悦楽でもなく——互いの魔法をぶつけ合う、戦闘者としての興奮によるものだった。
 一万体のガーゴイルが光へと殺到する。
 それを呑み込むように、剣が振り下ろされる。

「『スーパー・マジカル・ストラッシュ』!」

 その技名はどうなんだ、とツッコミを入れる前に、文字通り全力の一撃が、世界全てを塗りつぶすかのような魔力の奔流が降り注ぐ。
 10000体のガーゴイルが光の中に消えていく。

「う、うわぁあああああ」

 魔法王の城が揺れた。
 ああああはバランスを崩し転倒する。

「あんなのぶっ放せるならもうティターニアが優勝でいいんじゃないすか」

「さすがにあにまん市ではここまでの大火力を出せないように制限されてるさ。魔法王は誰にでもチャンスがある殺し合いを望んでいるからね。誰が優勝するか分からないというのがデスゲームの醍醐味だよ」

 紅茶を飲みながらパンデモニカは楽し気に言う。

「さて、メンダシウム、君は楽しんでいるかな」

光が消えた時、1万体のガーゴイルは全て消滅していた。
 相対するのはたった二人。
 膝をつき、肩で息をするティターニアと。
 タキシードを汚しながらも未だ健在のメンダシウム。

「まさか一万体を一撃で消し飛ばすとはね♦ 初めてだよ、ここまで分身を一度に消費したのは」

 そう言って、メンダシウムは自らを掻き抱きながら、身体をくねらせた。

「この一気に魂の総量を削られる感じ、癖になりそうだ……♡」

「ただ……♧」

「今ので魔力を使い切ったようだね、ティターニア♠」

「それは……あんたも同じ、でしょ」

 膝を震わせながらティターニアは立ち上がる。
 塔の底。
 ティターニアとメンダシウムは相対する。

「ここからは、肉弾戦よ」

「ふふふ……♠ それも愉しそうだけどね」

 残念だよ、ティターニア。

「私の勝ちだ♠」

 メンダシウムが指を鳴らす。
 チチチチチチチチチチチチチチチチチチチチチ……。
 虫の羽音のような音が周囲に響く。
 思わずティターニアは上を見上げた。

「……嘘でしょ」

「——私の総力は1万体と、いつ言ったかな♦」

「私の総力は、10万体だ♠」

「メンダシウムは、強いよ」

 観戦しているパンデモニカが、談話室に居る他の魔法少女に語り掛ける。

「彼女を完全に殺そうと思ったら私も手持ちの悪魔総出でかからないといけないからね。質なら私の悪魔たちだけど、量による制圧なら彼女に分がある」

 そもそもバランスを取る必要が無いんだよね♪ とパンデモニカはお道化た調子で言った。

「参加者間はある程度対等であるべきだ。その方が観ている私たちも愉しいし、儀式としての強度が増す」

「儀式……?」

 ああああの問いかけにパンデモニカはおっと、これは君たちにはまだ秘密だったかなと肩を竦めた。

「まぁゲームが進行すればおいおい分かるさ。
 私が何を言いたいかというと、参加者間はバランスを取る必要があるが——運営と参加者間にバランスを取る必要なんか無いってことさ。
メンダシウムがムキになっただけで、本来私たちは参加者と直接戦わないんだからね。
 だから、バランスなんて取る必要が無い」

 簡単だよ、とパンデモニカは言った。

「私、メンダシウム、そして『彼女』は——単独で全参加者を相手取れる。
 ティターニアは市内最強で、恐らく参加者の中でもトップクラスの実力者だけど——私たちから見ればただの小娘さ。地区大会の優勝者が世界王者に喧嘩を売るようなもの。
 後は、メンダシウムがどこで満足するかだ。
 運営の一人としては参加者を減らして欲しくはない……」

 腕の一本程度で許してあげて欲しいけどなぁ、とパンデモニカは笑った。

ゲーム開始より〇年前、某所

「ティターニア? あのゴリラ女かい? あにまん市最強なんて言われているあの脳筋剣士?」

「最強最強と一部で持てはやされているけれど、そう大した女じゃないよ。僕様なら攻略法は無限に思いつく。何しろ僕様は全知全能だからね」

「……確かにマジカル・ストラッシュなんてクソ技を浴び続ければ、僕様の全知全能はそのうち魔力不足で使えなくなる。その点は認めるよ、僕様は謙虚だからな。
 でも、そんなのまともに浴びなければいいだろ? 避ければいいし弾けばいいし防げばいい。発動前に潰せばいいし、発動前に相手の魔力を削ることだって出来る。
 突出した最強でみなければ、他と隔絶した強さを持つ存在でもない。僕様みたいな天の理を外れた存在じゃない。ただ一つの時代、一つの街の暫定的かつ相対的最強さ。
 じゃあ、どうしてこの前は痛み分けに終わったか、だと?
 ……別に、ちょっと対処を間違えただけだ。
 何度も言うけど、ティターニアの対人性能は大したことがない。
 もしもう一度戦えば100%僕様が勝つさ。わざわざそんなことはしないがね、僕様忙しいし。
 ただねぇ、前回の僕様が採った手段が、非常に不味かった。
 もし、『君』がティターニアと戦うのなら、アドバイスは一つ」

「……物量作戦は、マジでやめときな」

 ティターニアの剣に、光が収束していく。
 剣が黄金に光り輝く。
 圧縮された魔力により、大気が振動する。

「……何だと?」

 ティターニアの魔力は空になったはずだ。いくら諸々の制限から解放されたからといって、一万体のガーゴイルを消し飛ばす程のビームを放ったのだ。
 メンダシウムのように【数百年単位】で魔力を貯め込んでいるわけではない。

「何故、もう一度撃てる……?」

「私の全力全開、パート2……!」

「矛盾したことを言うな……!」

 余力を残していたのか。
 そんなはずはない。
確かにさっきの一撃は、ティターニアの全力だったとメンダシウムの観察眼が告げている。
 全力の一撃を二回も撃てるはずがない……!
 だが、事実としてティターニアの大剣は黄金に光り輝いている。
 そして

「『スーパー・マジカル・ストラッシュ』!」

 光の奔流がガーゴイルを焼き尽くす。
 太陽のような輝きと共に、一万体のガーゴイルは消し飛び、メンダシウムもまた、一気に一万体の魂を失う。

「ぐっ……だ、だが、残り8万体! 限界を超えて二連撃したことは称賛に値するが、ここまでだよティターニア♠」

 ティターニアが剣を掲げる。
 ——光が収束する。

「——は?」

 何故三回も撃てる?
全力全開とは何だったのか。
 眼前で展開される異常事態にメンダシウムは開いた口が塞がらなかった。

「『スーパー・マジカル・ストラッシュ』は、私の全身全霊の一撃。ビームが当たった対象の魔力を消し飛ばし
 ——消し飛ばした魔力の分だけ私に魔力が補充される」

「そんな出鱈目な……!」

「だから、マジカル・ストラッシュで倒し続ける限り、私に魔力切れは発生しない。
 喰らえ、私の全力全開、パート3!
 『スーパー・マジカル・ストラッシュ』!」

 三撃目。
 予定調和のようにガーゴイルが消滅していく。
 自らの魂が消滅していくのを感じながら、メンダシウムは焦燥感に焼かれていた。

(ふざけるな、ふざけるなよ……くそっ、私とこいつの相性は最悪だ!)

 メンダシウムの頭脳が高速で回転する。
 悪魔と契約し魔法少女になって数百年。
あまりにも便利な魔法性能と、長年の研鑽によって、メンダシウムは相手に勝つために思考を回すという習慣が抜け落ちていた。
 その頭脳はもっぱら自らの快楽を満たすために使われていたため。
 それが、動く。
 数百年ぶりの、自分の死を予感し、生存のために動き続ける。

(このままガーゴイルを展開していてもティターニアの魔力リソースにされるだけだ。だったら……)

 一度全魂を本体に回収する。
 そして本来の力を取り戻した本気メンダシウムはティターニアに肉弾戦を
仕掛け勝利する。
 戦闘技術ではあちらが上でも数百年分貯め込んだ魔力によって身体性能は隔絶するはず。圧倒的フィジカルで叩き潰す……!
 メンダシウムは腕を掲げた。
 今まで分散していた魂を全て集めようとし

「何だあれは……?」

 上を見上げ、固まった。
ティターニアは理論上、無限にマジカル・ストラッシュを撃てる。例えガーゴイルの数が億になろうが兆になろうが、理論上は問題なく勝利できる。
 理論上は。

(きっつ……ぐぅううう、全身が痛い!)

 スーパー・マジカル・ストラッシュを撃つ度に、反動が肉体に来る。
 骨が軋み、臓器に負担がかかり、視界が霞む。

(撃てるのは後、一、二発……いや、違う)

 メンダシウムは強い。
 彼女が魔法王配下で最強なのか、それとも幹部Aに過ぎないのか。それは分からない。分からないが、彼女をここで倒さねば自分の教え子、仲間、無辜の人々に多くの犠牲が出るということは分かる。

(私の命に代えても……こいつはここで倒す!)

 恐らく全てのガーゴイルを倒しメンダシウムを終わらせたとき、自分も死んでいる。
 ティターニアはその事実を受け入れる。

(こいつと、ここで刺し違える)

 決意と共に、ティターニアは全身全霊パート4を放とうとし。
 上を見上げ、ポカンと口を開けた。

「何あれ……?」
 ゲーム開始より〇年前、魔法の国、犯罪取締局

「ティターニア? 知ってるわよ。あにまん市の魔法少女でしょ。めちゃくちゃ強いことで有名とか」

「千秋とどっちが強いって? いや普通にティターニアでしょ? 剣からビームとか出すんでしょ? そんなガンダムみたいな女とは戦いたくないわ。私なんて、砂になるだけだから」

「魔法少女の中で最強か、ですって? さぁ、それはどうなんだろ? 魔法少女にも色々いるし、まぁまぁ強い方なのは事実なんじゃない? そのビームって具体的にどんな感じなの」

「……へぇ、魔力を消し飛ばす。それはかなり厄介な魔法ね。純粋な火力は? はぁ、ビルを消し飛ばせる。それは何というか、私の知る限り『二番目』に火力の高い魔法少女ね」

「え、一番じゃないのかって?」

「うーん、まぁ知っている魔法少女に、火力バカがいるからね。
 戦闘経験値とか小技はまだまだ未熟だから捕まえることはできたけど」

「でも純粋な火力はドン引きものだったわ」

「そうね、ティターニアの火力をガンダムに例えるなら、彼女の火力はきっと……」

「イデオン」

「ガハハハハハハハハハハハハハハハハ! 何だこの数は! まさか俺様のために用意してくれたのか!? 俺様への供物か!?
 いいだろう! こんな壊しがいのある石像軍団用意されて、壊さなきゃデストロイヤーの名が廃るぜ!
 行くぜ、俺様の全力全壊!」

「『千郷インパクト』!」

天城千郷。得意魔法『魔力を溜め込んでおけるよ』。魔力を制限なくチャージすることが出来る。応用で他人の魔法を吸収してチャージすることも出来る。魔力は小出しに放出する事も可能、ビームのようにも剣の形に固定する事も可能、変身前に戻ってもチャージした分は消えない。
 1ヶ月分の魔力を放出すると地図が変わるレベルの威力が出る。現在9ヶ月と8日分の魔力がチャージされている。
 地図が変わるレベルの威力とは具体的にどの程度の威力を指すのか。
 例えば太平洋戦争末期に行われた沖縄戦では「鉄の暴風(Typhoon of Steel)」と称されるほどの艦砲射撃が行われ、地形さえ変わってしまったという。この時撃ち込まれた砲弾の数は6万発と記録されている。
 つまり、天城千郷が一か月分の魔力を放出すると戦艦の砲弾6万発に匹敵するエネルギーが放出されることになる。
 そしてゲーム開始時に、千郷が貯め込んでいた魔力は、9か月分である。つまり、千郷がその全エネルギーを解放すれば戦艦の砲弾54万発に匹敵するエネルギーに匹敵する。
もし千郷が学生街の廃ビルで全魔力を解放すれば太平洋戦争当時の米軍戦艦の艦砲射撃54万発を撃ち込まれたのと同程度の破壊が学生街に発生する。
 当然、そんな魔法は殺し合いでは制限の対象である。会場が消し飛んでしまえば殺し合いどころではないからだ。
 もしゲームの中で千郷が全魔力を解放しても、大型ショッピングモールが区画ごと消滅する程度まで劣化しているだろう。
 ——だが、それは会場であるあにまん市での話。
 メンタジウムによって制限は解除された。
 ティターニアが本来の力を発揮しているように、千郷もまた、本来のポテンシャルを発揮する。
 超高濃度の魔力が集積し、一つの巨大な武器を形作る。
 現れるのは、巨大ハンマー。
 千歳はそれを、躊躇いなく振り下ろした。
「お前は呼んでないぞ!」

 メンダシウムは怒りの声を上げながら、その場を離れようとする。
 上から降ってくる魔法が絶望的な魔力を秘めていることは分かる。
 この場に居れば巻き込まれることも。

(くそっ、ティターニアとの戦いは仕切り直しだ!)

 死の予感に身を震わせ、そのことに屈辱を感じながらメンダシウムは別の場所にワープしようとし
 その腹部に大剣が突き刺さった。

「ガッ……!」

 大剣が突き刺さったままメンダシウムは吹き飛び、壁に串刺しとなる。

「ぐううう……ティターニアアアアアア!」

 どさくさに紛れて自分に大剣を投げつけた下手人に怒りの声を上げるが、当の本人は背を向けて全力で逃走していた。

「馬鹿なっ、この私が、このメンダシウムが……!」

 運営側の魔法少女でもトップクラスの実力者であり、数百年を生き魔力を蓄え、この殺し合いでも愉悦を享受する側の自分が。

「こんな序盤で……! そんな馬鹿なっ……!」

 メンダシウムの悲鳴——快楽ではなく、本気の悲鳴が塔に響いたが
 それは千歳インパクトによって生じる轟音によって掻き消された。
地球が爆発した、とああああは思った。
 それほどの光と音が談話室を襲い。衝撃波と錯覚するほどの振動が訪れた。

「うおおおおおおおおおおお『拒絶』!」

 慌ててああああは魔法を発動し、自分に襲いかかるはずだった衝撃を弾く。

「いったい何があったんすか! 何がどうなって!」

「ふむ」

 とパンデモニカは割れた窓から外の様子を伺う。

「面白いことになっているな」

「お、面白いこと?」
「覗いてみろ、ああああ」

 言われた通り、ああああは窓の外を覗き。

「メンダシウム様の塔が、消し飛んでいる……!」

 スーパー・マジカル・ストラッシュにも耐えたはずの塔が、影も形も亡くなっている。

「いったいどんな魔法を……!」

「まったく参ったな、このゲーム……」

 パンデモニカは頭を掻いた。

「面白過ぎるだろ……!」

圧倒的な大破壊の中で、ティターニアは生きていた。

(あー、死ぬかと思った……)

 逃げ場所は無かった。
 元々メンダシウムと刺し違えるつもりだったが、生きられるなら生きていたい。
 ティターニアが採った手段、それはマジカルストラッシュを大剣に纏わせ、自分に降り注ぐ破壊の奔流を魔力ごと消し飛ばすことで身を護るというものだった。
 元々の大剣をメンダシウムを逃がさないために使ってしまったので、一から再構成することになり、元々疲労の限界を迎えている状態でそれはかなりの苦痛だったが、何とかやり遂げた。
「さて、せっかく会場の外に連れてこられたんだし——このまま魔法王ぶった斬るか」

「そうはいかないよ、ティターニア♦」

「っ!」

 ティターニアは振り返った。
 タキシードをボロボロにし、顔を青白くしながら、それでもメンダシウムが立っている。

「いい加減、しつこいわよ……」

「ククク……相手が嫌がってもねちっこく責めるのも好きなんだ♠」

 いかにしてメンダシウムは破壊から逃れたのか。
 逃げることさえ封じられたメンダシウムは、それでも出来ることをした。
 少しでも自分の近くに居るガーゴイルから強制的に魂を回収。
 結果として破壊が自分の元に到達する前に4000余りの魂を回収し、自己の教科に回すことが出来た。
 千歳インパクトの対象が、ガーゴイルの群れであり、メンダシウムを狙ったものではないことも幸運だった。
あくまで余波なら、ギリギリで耐えきれる。

「お互い、満身創痍だね♦ ……さぁ、最終決戦と行こうじゃないか!」

「望むところよ……!」

 メンダシウムの手にエネルギーが凝縮される。
 ティターニアが剣を構える。
 メンダシウムは、妖しく笑った。

(さようなら、ティターニア♧ ここまで私のプレイに付き合ってくれたのは、君が初めてだよ♡
 だが、さよならだ)

 ティターニアの背後に、音も無く忍び寄る影がある。
 山田浅悧。否、今の彼女は慈斬。
 殺し合いの内通者であり、メンダシウムの操り人形。
 千郷がティターニアが落ちた穴からここまで来たように、慈斬もまた落ちてきていた。

「ヒャハ」
ティターニアが虚を突かれたように振り返る。
 脇差が翻り。
 白刃が煌めいた。

「え……?」

 メンダシウムは呆然とそれを見送った。
 自身の袖口が切り裂かれている。
 慈斬が脇差を投擲したのだ。

(馬鹿な……慈斬は私の支配下に置かれていたはず……)

 魂を分け与え、自らの眷属にしていたのだ。
 メンダシウムの命令なら絶対服従であり、メンダシウムの意思通りに……。

「私は、貴女が作った分身」

「なっ……!?」

 いつからそこに立っていたのか。メリア・スーザンが、チョーカーとドレスの魔法少女がメンダシウムから少し離れた場所に佇んでいる。

「私は、貴女の一部。私は貴女」
「お前……!」

「山田さんには、私が命令を下しました。——『メンダシウム』を殺せ、と」

「馬鹿がっ……! 私が死ぬとお前も……!」

「私の名前はメリア・スーザン……趣味は読書で日課は人助け、好きなものは正義で、嫌いなものは悪……そういう風に、貴女は私を作った」

 メリア・スーザンは儚げに笑った。

「だったら、私が何を優先するかなんて、分かり切っているでしょうに……」

「………………参ったね」

 メンダシウムは肩を竦めた。

「まさか、自分に殺されるなんて、何て屈辱……」

 メンダシウムは空を見上げた。
 暗雲が立ち込めている。

 「まったく、最低の死に方だ……♡」

 斬。
 慈斬の魔法、「かならず首をはねられるよ」が、メンダシウムの魔力抵抗を突破し、実行される。
 宙を舞うメンダシウムの首は、微かに微笑していた。
 それを見届け、メリア・スーザンもまた、その場に崩れ落ちる。

「メリア……!」

 ティターニアは慌てて彼女を抱きかかえた。
 慈斬はそれを見つめ、

「ヒャハハハハハハハ」

 笑いながらどこかへと駆けていく。
 メリアによって操作されているのか、あるいは彼女の意思によるものなのか。
 ティターニアは知る由もない。

「貴女、何て馬鹿なことを……っ」

「いいんです、私は私の為すべきことをしましたから……。
 私は正義の魔法少女、そういう設定だから……」

「そんなの関係ないっ……貴女は貴女じゃない……!」

「あはは、そうですね、私は私……」

 メリア・スーザンに記憶は無い。
 あるのは、与えられた設定とこの殺し合いの記憶だけ。
 たった二時間。

「私なんて、最初から居なかった……」

「貴女の名前は、メリア・スーザン」

 ティターニアは力強く断言する。

「私と一緒に戦った、大切な仲間よ」

「…………えへへ、ありがとうございます、ティターニアさん」

 メリア・スーザンはくすぐったそうに笑い——粒子となって消滅した。
 ティターニアは、立ち上がった。
 仲間を失ったことは初めてではなかった。
 そして、これからも仲間を失っていくのだろう。
 心のどこかで、理解している。
 だから。
「許さない」

「私から仲間を奪う奴を、私は絶対に許さない」

 大剣に光が収束していく。
 切っ先が向かうのは、魔法王の城。

「『スーパー・マジカル・ストラッシュ』!」

 怒りと共に、剣から光の奔流が放たれる。
「へぇ、面白いじゃないか」

 割れた窓から、此方に向かって伸びるビームを眺め、パンデモニカは楽し気に笑った。

「さようなら、メンダシウム。——君を魔法少女にしたのは、正解だったよ。
 そして」

「へ?」

 パンデモニカは、ああああの首根っこを掴む。

「残念だよメンダシウム。ゲームはここから面白くなるのにさぁ!」

 そう言って、パンデモニカは、スーパー・マジカル・ストラッシュ目掛けて、ああああを投げつけた。

「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああっ!」

 ミサイルのようにスーパー・マジカル・ストラッシュに突っ込んでいくああああ。

「畜生畜生畜生ッ、どうして私がこんな目に、あいつら、みんなくたばれくたばれ!
 あああああああああああああああああああああっ! 『拒絶』!」

 ああああがスーパー・マジカル・ストラッシュに触れた瞬間、光の奔流は弾け飛んだ。
 拡散されたエネルギーが花火のように魔法王の城を彩る。
 ああああは城壁に落下し、生じる痛みを何とか『拒絶』すると、ティターニアに顔バレするのを防ぐため、いつも以上に帽子を目深に被り直した。
 「弾かれた……っ!」

 ティターニアは悔し気に唸る。
 城の一画から雄叫びを上げて飛び出してきた一人の魔法少女が、ビームに難なく対処してみせた。

「メンダシウム以外にも強敵揃いってわけね……」

 第二の刺客は、帽子を目深に被り、城壁からこちらを見下ろしている。
 人の必殺技を無効化しておいて、何と余裕に満ちた態度か。
 ぐっ……と上から引っ張られる力を感じた。
 どうやら、魔法王の城に滞在できる時間は終わったようだ。
 これも魔法王の魔法によるものなのか。
 空中に浮かび上がりながら、ティターニアは剣先を城へと突きつけた。

「覚えておけ、お前らは一人残らずこの私が退治する。精々首を洗ってまっとけ! 今度は全滅させてやる!
 後そこの帽子のお前! 勝った気でいるなよ! マジで次会ったときはぶっ殺してやるからな!」

 目の前で仲間を失った怒りが、ティターニアから大人の余裕を奪っていた。
 子どものように罵りながらティターニアはあにまん市へと、殺し合いの舞台へと帰還する。
 同じように慈斬も、千郷もあにまん市へと帰還していく。
 かくしてイレギュラーだらけの戦闘は幕を下ろした。
 主催の中核人物の一人、メンダシウムは死亡し、魔法王の城の一部は消し飛び、殺し合いの舞台では発動できない大火力魔法が飛び交った。

「さて、これが前哨戦になるのか、あるいは君たちの最初で最後の勝利だったのか」

 割れた窓から身を乗り出し、パンデモニカは哄笑した。

「お楽しみは、これからだ!」

【メンダシウム 死亡】
【『メリア・スーザン』 死亡】
【残り 41人】

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