「ボセパバンザ(これは何だ)」
アマゾンの奥地に住む魔法少女、マク=ハクは奇妙な空間に閉じ込められていた。
透明でとても狭い家だ。ご飯を食べる所も、寝る所もなく、あるのは奇妙な形状の、緑色の道具だけ。
マク=ハクの知識には無いが、彼女は今、電話ボックスの中に居る。
それもただの電話ボックスではない。
マジカルテレフォン。唯一『外の世界』と繋がっている電話ボックス。代償は『24時間の魔法使用不可能』。
電話機の前にはそのような張り紙が張られている。
マク=ハクは本来日本語を介さないが、主催者の干渉により日本語を扱う能力を取得している。
今の彼女は最低限の日本語が聞き取れるし、最低限の日本語を話せる。
透明でとても狭い家だ。ご飯を食べる所も、寝る所もなく、あるのは奇妙な形状の、緑色の道具だけ。
マク=ハクの知識には無いが、彼女は今、電話ボックスの中に居る。
それもただの電話ボックスではない。
マジカルテレフォン。唯一『外の世界』と繋がっている電話ボックス。代償は『24時間の魔法使用不可能』。
電話機の前にはそのような張り紙が張られている。
マク=ハクは本来日本語を介さないが、主催者の干渉により日本語を扱う能力を取得している。
今の彼女は最低限の日本語が聞き取れるし、最低限の日本語を話せる。
「ボセパバンザ(これは何だ)」
だが、文字が読めるわけではない。彼女の部族では、文字を扱わない故に。
結局マク=ハクは謎の道具から興味を無くし、この家から出ようと決意した。
結局マク=ハクは謎の道具から興味を無くし、この家から出ようと決意した。
外の様子が見えるが、触れると壁がある。
試行錯誤するうちに、ドアをスライドさせることに成功し、マク=ハクは脱出に成功する。
新鮮な空気を肺いっぱいに吸い込み、吐き出す。
試行錯誤するうちに、ドアをスライドさせることに成功し、マク=ハクは脱出に成功する。
新鮮な空気を肺いっぱいに吸い込み、吐き出す。
「ゾボザボボパ(どこだここは)」
空気の質が違う。生まれ育ったジャングルではない。
心細い。けれど、臆さない。
マク=ハクには、ジャングルの奥地で出会った精霊からもらった力がある。
心細い。けれど、臆さない。
マク=ハクには、ジャングルの奥地で出会った精霊からもらった力がある。
「ゲゲル……(殺し合いか……)」
幼いが、誇り高きニマンア族の戦士であるマク=ハクは殺し合いを恐れない。
だが、殺し合いとは精霊が定めるものであり、魔法王は精霊というより密猟者に近い空気を感じた。
そんな相手の命令に従う道理はない。
だが、殺し合いとは精霊が定めるものであり、魔法王は精霊というより密猟者に近い空気を感じた。
そんな相手の命令に従う道理はない。
「マク=ハク、バゲス(私は家に帰る)」
そう心に決め、マク=ハクは踏み慣れる平らな道……アスファルトを裸足で歩きながら、闇の中に消えていったのだった。